スーパーロボット活劇、超世王セイバージャッジメント   作:dwwyakata@2024

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北条さんは自己申告しているとおり、素手で虎を倒す事が可能な程の戦力を誇ります。

色々あって生まれた強化人間ですので、それくらいは出来ると言うことですね。

歴史上のどんな武人よりも普通に強いです。呂布とか項羽とかよりも。



しかしそれでも、シャドウ相手では誤差に過ぎないのです。

シャドウからして見れば、人間も虎も、ほぼ変わらない程度の相手に過ぎませんので。

武装していても、本来なんの脅威にもならないのです。本来ならば。








1、数年を踏ん張るために

工場に出て訓練を始める。

 

最近は岸和田さんの姿をあたいは見なくなった。そして、正式に大尉へと昇進した。

 

それはそれとして、訓練の内容は変わらないし。

 

兵士としてはまだまだポンに等しい。

 

だから北条という人にはまだまだ揉まれるばかりである。

 

歴戦の特務が束になってもかなわないという話をこの間聞いたのだが、それも納得出来る。

 

退院したばかりの時は、ある程度加減をしてくれたが。

 

もう回復した今は、微塵も容赦などしてはくれなかった。

 

だが、それでいい。

 

あたいとしても、ちょっとでも力を伸ばさなければならないからだ。受け身を取り損ねて死ぬとか、それはまずい。

 

あたいが死んだら、超世王セイバージャッジメントはその場でアウトだ。

 

ネメシス種が見逃す訳がないのだから。

 

筋トレと受け身の訓練を見てもらう。

 

更にグレードを上げたいと北条という人が言うので、ぞっとする。現時点で人間の領域を超えているのに。

 

まだまだ力が上がるのか。

 

昔のバトル漫画のラスボスのようである。

 

本当にこの人が超世王セイバージャッジメントに乗る事ができれば、話は早かったのだろうと思うけれど。

 

世の中は上手く行かないものである。

 

ともかく、怖いけれども。

 

怖がっていても何も始まらない。

 

訓練を続ける。

 

淡々と訓練をして、それで休憩を入れて。

 

それで、休憩しているときに、幾つか指摘された。

 

人間には戦闘適性が色々ある。

 

対人戦闘に向いているもの。これは殆どの場合、自分さえ良ければいいと考える存在がそうらしい。

 

相手が傷つくことなど何とも思わないようなものは、例え身体能力がそれほど高くなくても、対人戦闘には向いている。

 

相手に何のためらいも無く攻撃を仕掛けて、殺しても罪悪感など覚えない。

 

それは殺し合いでは、非常に高い素質となるのだそうだ。

 

だとすると。対人戦に向いている奴はクズなんだな。

 

そう思ったが、それは口には出さない。

 

対人戦のための訓練をしている立派な軍人だってたくさんいる。そういう人は、頭を切り換えて、人を殺す訓練をするのだから。

 

また、どれだけ図体が大きくても、性格が優しいと対人戦には向いていないらしい。

 

特に現在では、どれだけの大柄な人間でも簡単に重火器で殺す事ができる。

 

むしろ的になってしまうそうだ。

 

昔だったら大きいと言うだけで相手の戦意を削ぐことも出来たらしいのだが。

 

技術の進歩の結果、人間が簡単に殺せる道具を、子供でも扱えるようになってしまったために。

 

そういった体格の優位はなくなってしまったそうだ。

 

人間同士の殺し合いだった実際の戦場では、一割の味方の人間が敵の死者の五割を稼いでいたという話もあるそうで。

 

それだけ相手を殺す事に躊躇がない事が、対人戦には必須だそうだ。

 

だから普通の人間は、戦闘をやっていると病むのだとか。

 

一方、相手が人間では無い場合の戦闘は、これはこれで別の適性が必要になるのだとか。

 

あたいの場合。

 

そっちに適性があると良いのだけれど。

 

まあ、簡単な話ではないだろう。

 

話が終わったので、訓練に戻る。また受け身をと思ったのだが、三池さんが来て、シミュレーションを試して欲しいという。

 

北条という人は、頷くと別の兵士の訓練を見に行く。

 

あの人も忙しいのである。

 

「斬魔剣Ⅲを微調整しました。 最初は通常の温度で扱って見て、それからコックピット内の熱を上げてそれで試してみてください」

 

「分かりました」

 

蒸し風呂訓練には慣れた。

 

蒸し風呂で酷い目にあうのはもう仕方が無い。

 

その地獄の環境で、どれだけ性格に判断して、機器を操作できるかが問題だ。

 

とにかく緻密な操作が必須なので、手袋さえつけたくないのが事実であり。

 

それを思うと、この蒸し風呂はネメシスの至近で意識が飛びそうになる暑さの中で戦うのと比べて、まだ温いくらいなのだ。

 

訓練を淡々とやる。

 

最初は常温から。

 

本当だと15℃くらいでの戦闘が一番であり、ネメシス戦でも最初はそれくらいの状態で戦闘が開始される、のだが。

 

それはそれとして、極限環境での戦闘になるのが分かっているのだから。それが出来ないと意味がない。

 

動かして見るが、斬魔剣Ⅲは更に慣性が独特だ。

 

投擲型斬魔剣は使用した経験値がとても多い事もあって、デチューンモデルでも大いに活躍しているのだが。

 

斬魔剣Ⅱからは、とてもではないがデチューンモデルに積み込める状態ではない。

 

癖が強すぎて、普通の人間にはとても扱える代物ではないのだ。

 

これについては、説明を受けているし。

 

呉美中佐……いや大佐になったのか。

 

呉美大佐からも、実際に訓練で触ってみたが、とても使える気がしなかったと言われている。

 

あたいでも斬魔剣Ⅲは難しいと思う。

 

それでもこの間のネメシス戦では切り札になった。

 

だから、今度も。

 

使っていて、かなり独特の慣性があって、それを補正して欲しいとおもった。こういうことは遠慮無く言って欲しいと三池さんに言われているので、言う事にする。

 

コックピットの熱量を上げると、更に操作の難しさが顕著になる。

 

汗もダラダラ流れて来るから、本当に大変だ。

 

ゴーグルを試してはといわれはしたが、ゴーグルをつけると目の周りが蒸して逆効果だった。

 

小手先の対策ではどうにもならないのである。

 

かといって、汗が流れないとあっと言う間に体中滅茶苦茶になる。

 

色々と難しい。

 

訓練が終わる。どっと疲れた。

 

三池さんに、独特の慣性があってきついと伝える。具体的には説明できないのだけれども。

 

だけれども、それで畑中博士が修正をしてくれるので、それは本当に文句なしに凄いと言える。

 

後は工場の冷えた空気の中、無言で体を休める。

 

スポーツドリンクを飲んで、トイレを済ませて。

 

それから、今度は受け身の訓練に戻る。

 

畑中博士が、凄まじい速度でキーボードを叩いており。麟博士が無言でうろうろしている。

 

麟博士は詰まるとああやってうろうろするらしく。

 

徘徊とか周囲は陰口をたたいているようだが。

 

畑中博士の助手としてこれ以上もなく上手くやれているのだ。

 

馬鹿にしている者が眼に余るようだと、三池さんが苦言を言いに行く。それでも治らないようならば、配置転換する。

 

そうやってもう数人配置転換されたらしい。

 

まあ、麟博士がとても大事なポジションにいて。

 

変わり者だが有能なのも事実だ。

 

あたいは消耗品。

 

いずれネメシスとも戦えなくなるし、戦死するかも知れない。

 

それと違って、畑中博士や麟博士は、ネメシスがどうにかなった後でも、対シャドウ用に色々と開発を続けなければならない。

 

ネメシスを斃した後、シャドウといきなり共生できる訳がない。

 

まだまだ紛争は続くだろうし。

 

それを思うと、気も重かった。

 

北条という人から、訓練の続きを受ける。

 

容赦なくぶん投げられて、受け身。

 

とにかく丁寧に、基礎から順番にこなして行くように。そう説明を何度もされる。何度でもされる。

 

基礎を大事にしてこそ、応用がある。

 

速度が上がろうと、基礎を守って順番にやっていく事が何よりも大事なのだ。

 

そう言われて、ぶん投げられる。

 

だから、言われた通りに、教わった事を順番にやる。

 

密着状態からの受け身も、更に難しくなってきた。

 

なんだか大げさな機械が出て来て、それに体を当て。

 

そして、衝撃が来る。

 

受け身を取らないと、文字通り吹っ飛ばされて、転がる。最初の数回は、それで本当にブッ飛んで。

 

北条という人に、頭をうたないように受け止められたほどだ。

 

止まったまま衝撃を叩き込んでくるこの装置。

 

畑中博士が片手間に作ったらしい。

 

戦車乗りの訓練用にと言う事で、一部の部隊では訓練で活用しているそうだ。

 

戦車は一人乗りが基本の今の時代。

 

運転手が衝撃を受けたときに伸びていては話にならない。

 

それもあって、この装置はあったら有利だ。

 

だが、それはそれとして。

 

密着して、マット越しでも数m吹っ飛ばされるのを繰り返すと、色々とぞっとしない。

 

見ている兵士達も、呆然としている。

 

見本を北条という人が見せてくれる。

 

インパクトの瞬間、ドガンとか音がして、マットどころか辺りが揺れた。

 

体を全て使って、衝撃をまとめて殺しているらしい。

 

正確には床に逃がしているそうだけれど。

 

見ていてとても真似できる気がしない。

 

それでも、一つずつ説明される。

 

骨を用いて、衝撃を逃がすのだという。

 

そのままで棒立ちしているとふっとばされるが。上手く衝撃を逃がすことで、自身はノーダメージでいられるという。

 

ただし、ある程度体を鍛えることと(北条という人基準のある程度)。

 

体をある程度制御出来るようにすること(同じく)。

 

これが必須であるそうだが。

 

聞いていて頭がクラクラしてくるが、まあやるしかない。

 

ちなみに中華拳法にも似たような技があるらしいのだが。文化を弾圧する時代があったらしく。

 

その時に殆ど消えてしまい。

 

更にシャドウ戦役で中華の文化はほぼ消滅してしまったため。

 

実際の技術は今では伝承の彼方だそうだ。

 

そうなると、それを実際に実現できるのは、この北条という人だけかもしれない。色々な意味で凄いが。

 

凄すぎてついていけない話である。

 

「少し難しいので、何度も何度もやっていきましょう。 元々超世王セイバージャッジメント内ではシートベルトをもちいていますが、それでもシートベルト頼りでは体に深刻なダメージが入る衝撃はどうしても想定する必要があります。 それは分かっていると思います」

 

「はい」

 

その通りだ。

 

昔はエアバック万能説みたいなのがあったらしいが。

 

あれも結局エアバックが作動すれば大丈夫なんて思っている人間が大けがをする例が多発したらしく。

 

色々と工夫を要求され。

 

結局、様々な方法で、衝撃を殺すようにやっていかなければならなかったようだ。

 

ましてや超世王セイバージャッジメントのようなカスタム機の中でも特にカスタムが酷い場合。

 

あたいみたいな凡人では、扱うには訓練が必須なのは、それはもう仕方が無い事なのである。

 

だから怪我を減らすためだ。

 

なんどもなんども、密着状態から吹っ飛ばされて、その度に北条という人に受け止められる。

 

この受け止めも、全くあたいにダメージが入らない。

 

北条という人、これ中華拳法とかを伝承ではなく本気でマスターしているレベルで。達人と自称していたような連中より強いのではないのか。

 

そんな風に思えてしまう。

 

ひたすら吹っ飛ばされて訓練をしていく。

 

吹っ飛ばされる度に、一つずつアドバイスを貰う。

 

跳ばされる距離が少しずつ減っていく。

 

進歩している。

 

そう自分に言い聞かせて、訓練を続行。

 

勿論、一日や二日で上手く行くはずもない。

 

筋肉の強化や、シミュレーションも混ぜる。

 

だから、進歩も、すぐにとはいかなかった。

 

 

 

休日が来た。

 

正確には、筋肉を休める日と、メンテナンスが重なったのだ。それもあって、今日は宿舎でぼんやりすることにする。

 

病院でぼんやりする日はそれなりに多いし。

 

別に珍しい事でも無い。

 

それに休日と言っても、ネメシスが出たら即座に出動だ。斬魔剣Ⅲのマイナーチェンジは何度も行われているようだが。

 

それはそれとして、斬魔剣Ⅲのすぐに扱えるバージョンは、超世王セイバージャッジメントに搭載され、いつでも出撃できるように調整もされているのだ。

 

これは以前と違い、こっちから中型種に仕掛けていた訳では無いためだそうで。

 

ネメシス種が湧いて出るようになった結果、どうしても新型兵器の開発は遅れるようになったらしい。

 

また無駄も出るようになったが。

 

完全に片落ちになったものは、その場で分解して、資材を回収するか。デチューンモデルに乗せて使えるように調整するらしい。

 

これらの作業は三池さんが管理しているらしく。

 

大変そうだなと、あたいは恐縮するばかりだ。

 

ともかく休んでいると、ニュースが入る。

 

ネメシス種だ。

 

旧ロシアの辺り……もう少し北か。そこでネメシスが出たようである。

 

凄まじい戦闘が北米から観測され、無数の爆発もまた。位置的に恐らく大型種……通称魔王が攻撃をしたのだろう。

 

ただし大型種といっても人間の分類。

 

ノワールの説明はあたいも見たのだけれど、それによるとただ衛星軌道上の人工物を破壊するためのものらしいので。

 

ただ中型とは、役割が違うだけなのかも知れないが。

 

黙々と戦闘の推移を見る。

 

明らかに迷走しているネメシス。

 

恐らくだが、人間に対して効果的な攻撃を与える手段が無いからだろう。

 

強いて言うならば、北極で大爆発を起こせば、大量の氷を溶かせるかも知れないが。いや、ネメシスの熱量は、基本的に受けた熱量によるものだ。

 

現在の北極は人間が活動をもっとも悪化させていた21世紀のとは違って、分厚く氷があり、温度も場合によっては-90℃まで下がると聞いている。その上あの大型種、通称「魔王」がいる。

 

そこで水爆並みの爆発を起こしたところで、はっきりいって被害は限定的だろう。

 

あたいはベッドに横になったまま。

 

ネメシスが逃げ惑い。やがて斃される様子を見ていた。

 

斃されるまでに掛かった時間は、恐らく5時間ほど。

 

ただしその間に、1200㎞ほど移動しているようである。

 

だとすると、相応に速度は出ていたと見て良い。

 

日本に出現されていたら、北海道辺りに出られても、神戸が射程距離に入っていたのではあるまいか。

 

対岸の火事では無い。

 

危険な相手だったなと思って、気を引き締める。

 

早めに風呂に入って、疲れを取っておく。

 

以前二体同時にネメシスが出た事があった。

 

だから、即座に日本で出てもおかしくはない。だから、休める時に休んでおく。何かあったら、家事をしてくれているロボットが知らせてくれる。

 

故に今はだらんだらんとしておく。

 

しばらく風呂でだらんだらんした後、風呂から上がって横になる。ニュースを見ておく。さっきのネメシスについての話題が出ているが。

 

国内では、概ね超世王セイバージャッジメントに対してのSNSでの評価はいいようだ。

 

感情的に否定論を口にしてる奴もいるけれど。

 

負けたら神戸が消し飛んでいたという話が出てくると。

 

それで黙り込んでしまう。

 

少なくとも、今では活動家の類はシンパを失って。SNS等でも活動は鈍いようである。まあそれもそうだろう。

 

あの手の活動家は、基本的にインテリを拗らせるか、或いは国家単位での情報戦略で動いていたらしいし。

 

そういうのがなくなった今では。

 

誰も助けてなどくれない。

 

ましてやシャドウ戦役前には、いわゆるマスコミなどの信頼度が地に落ちるどころか地面にめり込んでいたらしいし。

 

もはや引くに引けず、暴れているだけなのだろう。

 

自分が間違っているを自覚しているかも知れない。それでももう、引くことが出来なくなってしまったのだ。

 

昔は自分の子供や孫まで引っ張り出して、若者が不平を述べている等と喧伝している事まであったらしい。

 

邪悪な連中だ。

 

少なくとも古くに命がけで活動をして、国家に抗議をしていた者達とは根本的に違っている。

 

その残骸。

 

それは哀れなのも、仕方が無いのかも知れない。

 

横になってぼんやりする。

 

そうしていると、普段の疲れもある。いつの間にか眠ってしまっていた。休憩は仕事の合間にきちんと入れてくれているのだけれど。

 

あたいは自分で思っているよりも責任感があるらしく。

 

最初は休憩するときはきちんと休憩するのも兵士の仕事だというのから叩き込まれたくらいだ。

 

きちんと管理する人がついていないと、仕事をしすぎてしまうのかも知れない。

 

まだ若いのに。

 

真面目と言われるかも知れないが、あたいは違うと思っている。

 

この年齢の活力を持て余しているだけだ。

 

昔だったら性欲に割切っていたのかも知れない。

 

特に男子だと、あたいくらいの年だと、性行為のことしか考えていないような人間も多かったらしいし。

 

あたいの場合は、それが目的が与えられて。その目的のために全てをつぎ込む方向に行っている。

 

それだけの話なのだろう。

 

食事を取る。

 

食事を取るとき、ロボットに色々と説明される。

 

体の何処が休めていないようです、と。

 

マッサージもしてくれるので、そのままやってもらう。今の時代のロボットアームは優秀だ。

 

二足歩行ロボットは、結局シャドウ戦役前には見栄えがいいものしかできなかったらしい。

 

四足も同じで、プロモーションは素晴らしいが、実際に動かして見るとゴミ同然という性能しか出なかったそうだ。

 

対してロボットアームは凄まじい精密動作がその時代から出来たらしく。

 

幸いそのテクノロジーが今も保全されている。

 

それが超世王セイバージャッジメントにもいかされているし。

 

あたいにも、こうして今マッサージをしてくれている。

 

筋肉を調整する作業だから、決して気持ちいいものではなく。

 

普通に痛かったりもするが。

 

それでも、きちんと効果があることをやってくれる信頼はある。

 

今でも本当に上手い療法士はこれ以上の技量があるようだが、現時点でロボットアームでの治療は100点が出るレベルで。

 

あたいも自宅で休んでいるときのマッサージの前後で、露骨に体が軽くなるのを感じるので。

 

全て任せていた。

 

マッサージも終わって、後は横になる。

 

退屈を感じる事はあまりない。

 

というのも、やはり疲れが勝っているのだろう。

 

今はとにかく休みたいというのが本音で、眠れるなら一日中眠ってしまっても良かったのかも知れない。

 

ブラック企業などというのが蔓延していた時代は。

 

人間を使い潰しながら労働をしていたから。

 

休日では倒れ込んで、気がつくともう次の労働日なんて事態を経験する労働者が続出していたとか。

 

それは褒められた話では無い。

 

少なくともあたいの疲労は、その段階にはなかった。

 

夜、北極近くでの戦闘のデータのまとめが来たので、目を通しておく。

 

やはり相当な抵抗があったようだ。

 

中型種に対する反撃も、もう容赦なくネメシスは行うようになっている。中型が死なない程度に、巧妙かつ悪辣に反撃をしているようで。

 

はっきりいってタチが悪い。

 

タチが悪い人間のデータを取り込んでいるのだから当然だとしても、あたいも溜息が出てしまう。

 

ともかくデータには目を通したので、後は休む。

 

幸い、疲れは綺麗にとれた。

 

明日からまた訓練をしっかりやれる筈だ。

 

まだまだ全然技量が足りない。

 

一人で全て出来る人なんていない。畑中中将くらいだろう。その畑中中将だって、兵器の開発までやっていたわけじゃない。

 

あたいは少しでも周りの負担を減らし。

 

近付いているというネメシスとの最終決戦に備えて。

 

今は、ただできる限り、鍛えておかなければならないのだった。







超世王セイバージャッジメントは非常に操作が難しいので、耐熱服とか着て乗り込むわけにはいきません。

それもあって、密着状態からの衝撃に対する受け身の訓練は必須です。

実際の人型ロボットに乗る場合、大きさにも寄りますが一歩ごとに車に跳ねられるくらいのダメージが入るという話もある程ですので。

超世王セイバージャッジメントの場合は、歩くことによるパイロットへのダメージはありませんが、毎回酷い目にあう機体ですので、パイロットが自衛するための訓練は必須なのです。






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