「はい、始まりました。DINプレゼンツ、インフィニット・デンドログラム・ラジオ。第二回の放送になります。みなさん、デンドロ楽しんでますか?」
「わたくし、パーソナリティを務めさせていただきます、アベレージと申します。このインフィニット・デンドログラム・ラジオについて、簡単に紹介させていただきます。時は二〇四三年、フルダイブ型VRMMORPG『インフィニット・デンドログラム』が発売され、一世を風靡しました。この番組は毎週様々なスペシャリストをお呼びして、デンドロに関して一つのテーマを設けてお話する、という内容になっております」
「さて、今週のテーマを発表する前に……なんと、DINを通して本ラジオにお便りを頂きました! 早速、読み上げさせていただきます。カルディナ所属の『ラスト
「『アベレージさん、こんにちは。第一回、とても楽しく聞かせていただきました。世界派にまつわるお話を聞いて、自分にも当てはまる部分が多く大変興味深かったです! というのも、自分の<エンブリオ>はメイデンなのです。聞きながら疑問に思ったのですが、メイデンは世界派に多いというお話を聞いて、基本カテゴリーの中でもメイデンが発現しやすいカテゴリーがあるかどうか気になりました。次回の放送も楽しみにしております!』とのことです。」
「ラスト
「と、いうわけで! 今回のテーマは、『デンドロと性格診断』です。デンドロの顔ともいえる<エンブリオ>のシステムについて、スペシャリストの方をお呼びして切り込んでいきます。それではお呼びいたしましょう。《
「はい。聞こえていますよ。」
「今回は心理学者タレントとして活躍されているメンティーさんにお越しいただきました!」
「どうも。 メンティーッ! です! デンドロでもフィールドワークをはじめとして調査研究を行っています。よろしくお願いします!」
「わぁ、生の『メンティー!』だ。実はわたくし『メンティーの心理学レイディオ』を毎週聞いているので……感激です(笑)」
「そうなんですか(笑)。嬉しいです!」
「では、わたくしからメンティーさんの経歴を紹介させていただきます。もともと臨床心理士としてご活躍なさっていたメンティーさんでしたが、より広く心理について知ってもらいたいという志のもとタレントとして活動を開始しました。今では様々なメディアで引っ張りだこの大人気タレントということで……まさか、デンドロでお会いすることになるとは」
「デンドロは心理学者の間でもホットな話題ですから。僕もデンドロでの研究活動を始めてから長いです」
「そうなんですね。デンドロと心理学、一見遠いように思える二つですが、ズバリ、メンティーさんはどの分野の研究をなさっているのですか?」
「はい! 僕は現在、パーソナルとエンブリオカテゴリーの相関……つまり『カテゴリー別性格診断』の研究をしているんです」
―――
「それでは、メンティーさんに詳しくお話を聞いていきましょう。まずは、デンドロを始めたきっかけなどお聞きしてもよろしいですか」
「デンドロを知ったのはそのクオリティが話題になってからでしたね。そこで知ったエンブリオの仕組みに興味を持ちました。『パーソナルに基づいて無限のバリエーションを見せるシステム』という文言。これはやらなきゃ、と(笑)」
「なるほど(笑)。心理学に覚えのある方だけでなく、ゲーマーなら誰しもこの宣伝に心を奪われたと思います。自分だけの能力でゲームをするなんて、まさに夢のシステムだぞ、というように」
「特に僕が興味を惹かれたのは基本カテゴリーの分類です。パーソナルに応じて、まずプレイヤーは五種類に分類される。これを聞いてビビッと来た心理学徒は多いかと思います。『ビッグファイブ理論』ですね」
「出ました。ビッグファイブ理論。自分はメンティーさんのリスナーなので少しわかるのですが、このラジオでは初めて聞く方も多いかと思います。簡単に説明をお願いしてもいいですか?」
「はい。ビッグファイブ理論とは、簡単に言えば人の性格を分類する方法の一つです。性格を表す単語って、沢山ありますよね。怒りっぽいとか、優しいとか、堅実であるだとか。そういった語彙を振り分けていくと、なんと人間の性格は五種類の軸に基づいて表せるとわかったんです。『外向性』『協調性』『勤勉性』『神経症的傾向』『開放性』の五つですね。ある人の性格を分類するとき、これらの指標のうちどれが顕著でどれが隠微なのかを数字の多寡で表そう、という方法がビッグファイブです。それぞれの性格特性について解説すると、
外向性:活発さや明るさ、一人よりみんなと居たい気持ちが強い傾向
協調性:優しさや人を許す寛大さ、思いやりや面倒見の良い傾向
勤勉性:まじめで計画的、熱心に活動に取り組む傾向
神経症的傾向:落ち込みや不安、怒りのようなネガティブな感情を抱きやすい傾向
開放性:関心の広さや興味の強さ、様々な活動や現象を受け入れる傾向
……のようになっています」
「あれ、五つ……? それって!」
「ふふふ(笑)。ありがとうございます(笑)。そうなんです。エンブリオの基本カテゴリーの数と一緒ですね」
「わたくしもメンティーさんのラジオを聞いて思ってたんです。『カテゴリーの数と一緒だ』って(笑)」
「そう、まさにそれがカテゴリー別性格診断の起こりでした」
「やっぱりみんな思ってたんですね。メンティーさんはカテゴリー別性格診断の第一人者でもあります。それについてのお話もお聞きしたいです」
「出発点はまさにこの『奇妙な一致』からでした。もちろんデンドロはゲームですから、何かしらの関数があってカテゴリーが決定されているに違いない。そこには何らかの傾向があるはず。という考えのもと、心理学者の仲間たちにも声をかけてデンドロ内外でフィールドワークを行いました」
「ちなみに、どのような研究方法をとったのでしょうか?」
「僕たちは、プレイヤーの皆さんに第一形態時のエンブリオのカテゴリーを聞くとともに、実際にビッグファイブの簡易な診断に使われる質問を行ったんです」
「なるほど! その質問の結果、ビッグファイブの五つの指標と五つのカテゴリーに関連があると分かったんですね」
「それがなんと……ハッキリとした関連性を見つけることができなかったんです」
「ええっ! それでは、全くの見当違いということだったんでしょうか」
「全く違うとも言い切れないのが、難しいところですね。アンケートを取ることで、カテゴリーそれぞれにある程度の傾向があることは認められました。けれど、その傾向とビッグファイブの相関は……あるとも言えるし、無いともいえる程度で。学術的には、微妙な結果に終わってしまったんです(笑)」
「なるほど……。少し残念ですね」
「ふふ(笑)。確かにそうですが、学術的には良い失敗です。これからの学びの出発点になりますから。そして、第一次の研究で判明した大まかな結果を本日は紹介したいと思います! 過度に信用せず、参考にする程度にしてください(笑)」
「おおっ! 楽しみです!」
「では、こちらです。どうぞ!」
―――
アームズ
・外向性:やや高い
・協調性:高い
・勤勉性:高い
・神経症的傾向:低い
・開放性:まばら
該当する性格の語彙
→信頼できる、協力的、忍耐強い、温和である
ガードナー
・外向性:低い
・協調性:低い
・勤勉性:高い
・神経症的傾向:両極端
・開放性:まばら
該当する性格の語彙
→用心深い、控えめ、真面目、人を寄せ付けない、厳格
テリトリー
・外向性:まばら
・協調性:やや高い
・勤勉性:両極端
・神経症的傾向:低い
・開放性:やや低い
該当する性格の語彙
→冷静、鈍感、現実的、寛容
チャリオッツ
・外向性:低い
・協調性:高い
・勤勉性:すごく高い
・神経症的傾向:まばら
・開放性:やや低い
該当する性格の語彙
→几帳面、信念を持つ、行儀良い、人を助ける
キャッスル
・外向性:両極端
・協調性:高い
・勤勉性:やや高い
・神経症的傾向:低い
・開放性:すごく高い
該当する性格の語彙
→理想主義、気が利く、創造的、分析的、誠実、外交的
―――
「おぉ~……。たしかに、分かりづらい!(笑)」
「そうなんです!(笑) 五つの性格特性が五つのカテゴリーにそれぞれ対応するかと思ったら、全くそんなことはないんです!」
「でも、なんとなくの傾向は掴めますね。特にアームズとガードナーは対照的です」
「うんうん。外向性と協調性が、アームズは高めでガードナーは低めと出ています。この二つのカテゴリーはわかりやすく対置されていますね」
「あと、チャリオッツは勤勉性、キャッスルは開放性が『すごい高い』となっています。これはどういう傾向があるのですか?」
「それら二つは、カテゴリーと性格特性に強い関連性が見られる、という結果が出ているんです。この研究だとこの二つのカテゴリーでしかこれほど強い関連性は確認できませんでした」
「意外な結果ですね……。それと、なんというか、全体的に協調性と勤勉性は高いように見えるのですが」
「これはですね。そもそも性格特性に偏りが存在している、という事実に起因しているんです。五つの性格特性の得点の分布が、年齢によってどのように変化するのか表した研究結果があります。これによると、協調性と勤勉性は、二十代から年を取るにつれて得点が高くなっていくと示されているんです。つまり、デンドロのメインユーザーである年齢層では、協調性と勤勉性はそもそも高く備わっている人が多いんですね」
「ふむふむ。年を経るごとにそれらは身に付いていく印象があります。人付き合いに慣れてきたり、やるべき仕事を早めにできるようになったり……。それがカテゴリーにも反映されているんですね」
「そうなんです。中でも興味深いのは、カテゴリーの中でも最も多いアームズの<マスター>は、そもそも分布が多い協調性と勤勉性が高い傾向がある、と分かったという点ですね」
「おぉ! それはすごい! 客観的な事実と研究によって得られたデータが一致したということですね! ……あれ、チャリオッツもそれら二つが高い、と出ているのですが……」
「……そうなんです。だからこそ、複雑で、よくわからない! という結論になってしまうんです!(笑)」
「あははは(笑)。あとですね……少し気になったことがあるのですが、この結果はよく知られているカテゴリー別性格診断と異なる記述が多いような気がするのですが」
「あっ、良いところに気づきましたね」
「ありがとうございます(笑)」
「有名なカテゴリー別性格診断と、私の研究結果で内容が食い違っているという指摘でしたが……理由としては、『それら二つはほぼ無関係であるから』と言うしかないんです」
「えぇ~っ! そうだったんですか!?」
「そうなんです(笑)。これには理由があってですね……。まず、私の研究結果をご覧になっていただいて分かったと思うのですが、明確な結論が無く、すごく複雑なんです」
「うんうん。とても一言では表せない感じでしたね」
「学術的な操作の結果が明快な結果になることは少ないので、複雑であること自体は構わないのですが……一般の方へのウケは、めちゃくちゃ悪いです(笑)」
「確かに(笑)。これをほかの人と会話のネタにするには、ちょっと重いかもしれません。わからない部分も多いし」
「逆に一般の方がよく知る性格診断と言えば、血液型診断とか、『この血液型ならこの性格!』みたいにわかりやすいことが多いです」
「血液型診断はよく話題に上がりますよね。血液型がわからない人は少ないから、みんなで話せます」
「今世間に流布しているカテゴリー別性格診断は、とってもわかりやすいですよね。まさに『このカテゴリーなら、この性格!』というふうに」
「そうですね。すごく明快です。つまり……?」
「つまりカテゴリー別性格診断は、私の研究結果が『わかりやすくてウケる』ように曲解されて流行したんです」
「それは……心境としてはちょっと複雑ですね(笑)」
「そうなんです(笑)。ただ、性格検査の歴史ではよくある話でもあるので、『自分もかぁ』みたいな気持ちにはなりました(笑)」
「よくある話なんですか(笑)」
「はい。では、次はそのあたりの話と、性格診断の歴史の話をしましょうか」
―――
「さて、ここからは人格心理学の歴史と、性格診断の分類についてメンティーさんにお話ししていただこうと思います。では、よろしくお願いします!」
「はい! 人の性格というものは古くから研究の対象になってきました。みんな、他の人がどんな人物なのか気になって仕方がないんですね」
「わかりますわかります(笑)。」
「古くは古代ギリシャの時代から人の性格を分類するという行為は見られます。より多くの人が知っているものだと血液型診断や、二十年程前には『16personality』、いわゆるMBTIと呼ばれるものが流行しました」
「懐かしい(笑)。みんなやってました、MBTI。」
「こういうユニークな性格診断って定期的に流行りますから。こういう風に、『タイプ別に人の性格を分類する』性格検査の方法を類型論と言います」
「ふむ。類型論。先ほどお話いただいたビッグファイブ理論は異なるのですか?」
「そうなんです。『タイプ別に人の性格を分類する』類型論とは別に、『人の性格にパラメーターを設けて、その点数の多寡で分類する』性格検査の方法を特性論と言います。特性論は、類型論よりも細かく性格を分類できます。一方類型論は、特性論よりも分かりやすく性格を分類できます。一長一短ですね」
「どちらか一方を重く扱うものではない、というわけですね。」
「では、血液型診断はどっちだと思います?」
「うーん、いくつかの血液型に分類できるわけだから、類型論でしょうか」
「そうです。いわゆる性格診断として最もポップな部類と言えるでしょう。では、『16personality』はどうでしょう」
「これも十六種類に分類できるわけだから……類型論だ!」
「うんうん。実は、一般に広く知られている『16personality』は特性論である、と言われているんです」
「えぇ〜! それは何故でしょうか」
「いくつかの質問を行ってその回答によって人の性格を分類するという工程は、特性論においてよく見られるものなんです。紛らわしいのは、MBTI自体は正統派の類型論というところですね。」
「それは初耳です! 『16personality』のサービスと学術的なMBTIは別物だったということなんでしょうか」
「『16personality』はMBTIをモチーフにはしていますが、学術的なMBTIの性格検査とはまるっきり異なる方法なんです。本家のMBTIは、スペシャリストと一対一で自分の性格を探り、結果的に自分の性格タイプを得るというものなんですね。ポップで受け入れられやすいのが流行の性格診断の良いところですから、適度に楽しむのが肝要です」
「なるほど。性格診断の結果を他人に当てはめて、勝手に性格を決めつけないようにしていきたいですね。……あれ、この話、見覚えが……」
「はい。カテゴリー別性格診断の流行と概ね同じ流れですね(笑)」
「良くある話ってこういうことか(笑)」
「さて、話を戻して、カテゴリー別性格診断は類型論と特性論のどちらなのかについてお話できればなと思います」
「お、ついにカテゴリー別性格診断の分類についてですね。メンティーさんはどちらだとお考えなんでしょうか」
「今、世間に流布されているカテゴリー別性格診断は、間違いなく類型論でしょう。もはや捉え方としては血液型診断のほうが近いかも。一方で、実際のエンブリオのカテゴリーは、特性論的アプローチと、脳神経科学的アプローチの二つの方法論によって決定されていると考えています」
―――
「カテゴリー別性格診断についてお話しする中で、脳神経科学という単語が出ました。聞きなじみのない言葉ではありますが、性格診断とどのような関わりがあるのでしょう」
「人の性格について古くから多くのアプローチがなされてきましたが、脳神経科学はその中でも新参者の部類に入る分野です。そして、最も注目されている分野と言っていいでしょう」
「脳で性格を科学する、と聞くとなんだか厳めしい感じがしますね(笑)」
「そうですね(笑)。一昔前だと、頭にいっぱい管をつなげて、たくさんの画面上でバロメータが上下しているような場面を想像するかもしれません。しかし、脳神経科学はもっと身近になっているんです。もちろん、アベレージさんの生活にも」
「わたくしですか!?」
「はい。それこそ、このラジオのリスナーさんなら誰しも覚えがあると思います」
「もしかして……デンドロですか?」
「そう! デンドロのハードにも、脳神経科学の技術が使われています」
「なるほど。灯台下暗しとはこのことですね(笑)」
「他の例だと医療分野ではより広く応用されていますね。人間の記憶を読み取る技術が開発され、精神医療などの分野で活用されたのも記憶に新しいです。終末医療の分野でも、月世の会が記憶再現ハードを導入した報道もありました。まさか、こんなにも早くゲーム分野でこの技術を見るとは思いませんでしたが(笑)」
「デンドロでも脳波で個人を認識する機能が備わっていたり、エンブリオの成長には<マスター>の記憶が強く関わっていたりなどなど……。デンドロと脳神経科学は関わりが深いようですね」
「性格について研究している僕としても、脳神経科学は気になっている分野でした。そして、実際にエンブリオのカテゴリー判別にはこの分野が大きく関わっていると考えています」
「<マスター>の過去や人格を読み取るのに活用されている、ということですね」
「そうです。より具体的には、<マスター>が第一形態のエンブリオをふ化させるまでの行動を脳からの電気信号として読み取り、何らかのアルゴリズムによって振り分けてカテゴリーを決定している、と仮説を立てたのです。そうすることで、特性論的アプローチだけでは解明できなかったカテゴリー決定の過程をより正確に把握できると私は考えています」
―――
「そろそろ番組も終盤になってきましたが……。メンティーさんに、これからのカテゴリー別性格診断についてお聞きしていきたいと思います」
「かつての研究では確度の高い情報を得ることが出来なかったのは、先ほどお話した通りですね。では、これからの研究としては……より確実なカテゴリーと性格の関係性を明らかにすることが目標になります」
「これは……そもそものお話になってはしまうのですが」
「はい。なんでしょう」
「それらの関係性を明らかにして、その先はどうなるんでしょう?」
「これはつまり……『カテゴリーと性格の関わりを研究する目的はなんなんだろう?』という質問ということでしょうか」
「そうですね! 学問に意義を問うことが正しいとは限らないとは思うのですが、純粋な疑問としてどんなふうに役に立つのかを知りたいと思いまして」
「いや、わかります。特に社会科学はその意義を問われることはしょっちゅうですから。では、僭越ながら説明させていただくと、カテゴリーと性格について研究することは、人間が自己について知る助けになり得ると考えています」
「ふむふむ。と、言うと?」
「そもそもなぜ性格心理学が長い間研究されてきたのかというと、人間が自己や他人を知りたいと願う気持ちが原動力になり続けたからなんです。いつの時代の人々も、他人がどんな性格なのか、なぜ自分はこうなのか……絶えず問い続けました。そして今、自分の研究もその延長線上にあるのです」
「それはつまり、『自己や他人を知りたい』という欲求の上に、カテゴリーについての研究があるということですか」
「はい。エンブリオのシステムは、現代科学の粋を集めた性格判別システムです。今はその過程はブラックボックスに包まれていますが、その中身を明らかにしていくことで、性格心理学に新たな知見を齎すと私は考えています」
「デンドロに用いられている技術は、管理AIをはじめとしてオーバーテクノロジーと呼ばれているものも多いですからね。その技術が学問を推し進める可能性を、メンティーさんは探っていらっしゃる、ということですね!」
「そうなりますね! また、性格心理学が進歩して、自己や他人をより正確に知覚できるようになれば、人々は自分に適した判断ができるようになるんです。例えば就職するとき。自己をよく知ることで、自分に適した企業に身を置いてその後の人生をよりよくすることに役立ちます」
「なるほど。わかるなぁ……。わたくしも、果たして自分が身を置いている環境が自分に合っているのかな、と内省することがしばしばあります。このままラジオパーソナリティを仕事にしてていいのかな、とか。けれど、わたくしはわたくしのことをよく知っているから、今の環境が自分に合っていると再確認できます。何より今は、わたくしのパーソナルから生まれた【
「<エンブリオ>は<マスター>の相棒であり、現身でもあります。カテゴリーと性格の関わりを知ることは、エンブリオと<マスター>をより強く結ぶことにも繋がるでしょう。そして、あらたな『
―――
「さて、お別れの時間が近づいて参りました。最後に一つ、メンティーさんにもう一つだけ質問をしたいと思います」
「はい! どうぞ!」
「番組冒頭でご紹介したラスト
「うんうん……。実は私も気になって調べているんです。メイデンはレアカテゴリーなのでそもそも母数が少なく、有意な結論をご提供できないかもしれないのですが……」
「わくわく……」
「結論としては、『わからない』です!」
「ズ、ズコォーーー!!!」
「どの性格特性も得点がまばらで、ビッグファイブに照らし合わせるだけではカテゴリーと性格の関連性を見つけることが出来なかったのです」
「お便りを頂いたリスナーの方には申し訳ない回答にはなってしまいましたが……むしろ、これが大切なのかもしれません。『わからない』ことをそのまま受け止める、みたいな」
「この世の中、残念ながら白黒はっきりしないことが多いですからね。けれど、我々にはまだ脳神経科学的アプローチが残されています!」
「おぉっ!」
「メイデンの発現には第0形態時の<マスター>の行動が深く関わっていると一般には言われています。これはつまり、第0形態の<マスター>の行動とそれによって発生する脳波をモニターし、脳のどの部分が活発になるかを解明できれば……メイデンと性格の関連性を見出すことが出来る……かもしれない!(笑)」
「かもしれない!(笑) 最後に、メンティーさんから宣伝があれば、どうぞ!」
「『メンティーの心理学レイディオ』が現実時間で毎週更新中です! 今日お話しした性格心理学以外にも様々なトピックを扱っていますので興味があれば是非!」
「わたくしからもおすすめさせていただきます。毎週とっても面白いです(笑)。と、いうわけで! インフィニット・デンドログラム・ラジオの第二回。ここまでお送りしたのは、パーソナリティのアベレージと、心理学タレントのメンティーさんでお送りしました」
「「ありがとうございました~!」」