世界チャンピオンのサトシと旅をした期間が一番長い縁で連載を持つことになりました   作:襖バリア

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連載九回目.サトシと伝説のポケモン

 本連載にあたり、サトシと旅をした経緯、サトシのポケモン、サトシの旅の同行者と書くようなことは一通り書き切った感じがある。では前回掲載分を踏まえ、私が何故彼はバトル以外に興味を持たない人だと思っていたかを、伝説のポケモンへのサトシの反応を記しながら書こうと思う。

 そもそもサトシは旅立ちの日にホウオウを目撃したことがあり、その出来事から再びホウオウに会うことを目標としているとはよく語っていたものだ。

 ここで出会ったらどうしたいと問うと、バトルをして自分の実力を高めたいと言った一般的なトレーナーからは少しズレた答えが返ってくる。伝説のポケモンであろうと捕獲は二の次なのは当時から彼のただならなさを示している。

 もちろんこれはホウオウに限った話ではなく、別の伝説のポケモン相手にも態度が変わらない。

 

 サトシと出会った伝説のポケモン全ての話をするには少々面倒。なのでホウオウ伝説にも名前が上がり、その中でもとりわけホウオウと同じ炎を操るエンテイに纏わる話をしよう。

 あるポケモンセンターにて、ゆったりとしていると外からトレーナーが駆け込んでくると一言、エンテイが出た。スピアーの巣をつついたような大騒ぎになり、誰より先にエンテイを捕まえんと押しのけて外へ出てく有様だった。もちろんサトシも出て行き、運がいいことにエンテイと出会い。捕まえるためではなくバトルの腕を磨くためにエンテイへ勝負を挑んだ。

 結局この勝負自体は流れ弾と住処を騒がしくされて怒った野生のポケモンへの対処、それに他のトレーナーがエンテイを見つけたことによって有耶無耶になった。

 

 そして暫くしてエンテイが誰も見つけられず、皆が逃げられてしまったと肩を落とす中、サトシはもっとバトルしていたかったと一人違う理由で意気消沈していた。こういうあっけらかんとした態度が伝説のポケモンと出会うコツなのかも知れない。この理屈で行くと伝説のポケモンと出会いたい人ほど出会えないことになるが、サトシとの旅で得た知見から照らし合わせると合ってる気がする。

 

 尚、このエンテイは遠くへ逃げたのではなく上手いこと隠れていたらしく。その日の夜に寝床にと適当に選んだ洞窟の中へ子供のポケモンたちを連れて入ってきた。変なトラブルになっても面倒なので洞窟から出て夜を明かしたかったが飯を作っている最中ということもあり逃げられなかった。

 もちろんサトシは捕まえる素振りも見せず、そして子守をしているからとバトルも挑むことはしない。そのままお互いに不干渉であればよかったが、お腹を空かせた子がこちらへ寄ってきてしまい、止めずに様子を窺っていたエンテイの不興を買うことを恐れて上げてしまったせいで沢山のチビたちに集られることとなった。

 材料が足りないからと皆で近くから集めた食材、エンテイからせめてものお詫びなのか貰った火。それらで作った料理は今でも思い出だ。主に不味くてエンテイの怒りを買ってしまうのではないか、という恐怖でね。

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