世界チャンピオンのサトシと旅をした期間が一番長い縁で連載を持つことになりました   作:襖バリア

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連載二回目.多かった質問への回答

 思った以上の反響だった。何がって前回掲載分の反響だ。精々サトシと家族から感想が貰える程度だと考えていたが編集部で感想仕分け部隊が作られる程度にはメールやら何やらが送られてきた。世界チャンピオンという肩書とサトシの世間的な認知度は修正をかけたと考えていたがまだ足りないらしい。しかし仕分け云々は編集部の見通しの甘さもあるのでそれについては知らない。

 とはいえ、半分無理やりこの仕事を振られた憤りはまだ燻ってはいるが、顔見知りが苦しんでいるのを無視できる程肝は太くないし、編集部から一番多い質問に答えて負担を軽くしろといった要請もあるので一つ質問に答えよう。

 一番多い質問とは『サトシの強さの秘密』に関するものだ。トレーニング法とか、ポケモンの育て方とか聞き方は多岐に渡っていたが概ねは同じ質問だ。これに関しては二つ答えようと思う。

 

 まず一つ目の回答は、練習時間が多いから強い。スポーツだって、楽器だってプロとアマチュアの一番の違いは練習時間、というのは少し調べれば論文といった証拠も直ぐに出てくるだろう。とはいえサトシのそれは常軌を逸しているところはあるが。

 私は彼がテレビにしろ、漫画を含めた本にしろ、ゲームにしろ熱中という言葉が適切になるほどのめり込んでいるのを見たことがない。そして熱中するのはいつだってポケモンに対してだ。

 自分の手持ちとのトレーニングや対戦だけではない、他人の手持ちに対してだって野生のポケモンとの交流だって、何なら食事中に外へ目を向けて生活しているポケモンに対しても少年みたいに目をキラキラさせて眺めているのだ。

 つまり好きこそ物の上手なれ、ということわざを体現しているだけだ。以上を踏まえて『強くなりたい』という質問への私なりにサトシを見て答える回答は練習しなさい、にしかならない。

 

 次に二つ目の回答。あれ程度でサトシの強さの底を知っている気になるな。何故こんな回答になるのかと言えば、一番長く旅をした私自身でも彼の強さの底が見えないからだ。

 理由としては二つ。一つ、彼は友情の芽生えたポケモンを主としてパーティを構築している。色んな地方を冒険してそこのリーグにもサトシは参加していたが、その時のパーティはまずピカチュウ以外はその地方で手に入れたポケモンだ。ピカチュウ以外に進化ができるポケモンもいたことがある。俗に言う未進化ポケモン。

 そして一回参加したリーグに再び参加することなく、ピカチュウだけを新たな地方へ連れて行き、友情ゲットでリーグ参加。これを繰り返している。友情ゲットを否定しているつもりはないが、その中から強いポケモンを選んでいけばもっと強いパーティになるのは想像に難くない。しかしそうしない。それでも上へ行けるセンスがある。末恐ろしいね。

 

 二つ目。彼はチャンピオンを目指して旅を続けていたのではなくポケモンマスターを目指して旅をしていた。ポケモンマスターって何?と思うだろうが私は知らないしサトシも言語化できていない。

 それを目指す途中にチャンピオンがあっただけなの。彼の才能が怖いか?私は怖いね。

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