ゲート、地球防衛軍、暫く戦えり   作:ハヤモ

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前書き
いつも応援ありがとうございます
励みになります。ネガネガし過ぎず、物語を進めていけたら良いなと思います
EDF隊員が主な読者層という認識の下、EDFの兵器や展開を重視できればとも。

今回はEDFのヘリ描写をば。
新旧主力ヘリと、対地制圧ヘリ、重機関砲搭載の空飛ぶ要塞など。
ホーク1→EDF5/6ストーム1民間人時代のヘリ無線が元ネタ。ゲートのコールサインを差し替え


12.鉄の天馬

 

 

「壁の内側はやめろ、味方に当たる!」

 

「先ずは外側の敵を排除しろ!」

 

 

イタリカに飛来したヘリ部隊。

ピニャが鉄の天馬と表現したそれらは、喧しいローター音と勇ましい音楽を流して飛んで来ると、壁外の盗賊にミサイルを発射。 纏めて吹き飛ばすのを挨拶とした。

 

 

「よくやったホーク1! 後でビールを奢ってやる!」

 

 

健軍大佐の褒め言葉が響くも、それで終わりとせずに部隊は続く。

そのまま飛行速度を落とさず、機首を下に向けた状態になると、盗賊の頭上を通り過ぎるようにして左右2門の機銃を連射。 忽ち砂埃が直線上に舞い上がり、一瞬で通り過ぎた後は物言わぬ屍のラインが出来上がる。

 

 

「さすがヘロン。 もう来たのか!」

 

「速いっすね! もう俺らの仕事は無いッス!」

 

「総員壁の内側に退避! 巻き込まれるぞ!」

 

「ああん、白兵戦やりたかったぁ!」

 

 

伊丹と倉田が感嘆し、格闘突撃バカの栗林は欲求不満の声を上げながら恨めしそうに上空を見る。

 

その視線の先は、先陣を切ったEDFの最新鋭戦闘ヘリコプター、ヘロンYG20E。

表面塗装は地球側の都市迷彩のままだが、被弾面積を抑えた細身で独特のコックピットとそのキャノピー、テールローターを守るように囲むシールドが、従来のヘリからの正当進化、近未来的フォルムを思わせる。

 

見た目だけでなく性能も良い。

EDFの現行ヘリの中で最も早く、そして強い。

 

戦時中、試験中だった機体だが、戦争の激化を受けて前倒しで投入された経緯を持つ。

YG10を改良、YG20とし、ミサイルポッドを取り付けて重武装化のE型としている。

前の主力ヘリであるエウロスN9と比較すると、高速かつ高起動。 素早い離陸と空中機動で展開が早く、怪物駆除で活躍した。

戦後の今となっては、対人戦闘に使用され、死体の山を築き上げているが。 それは他の兵器も同様だが、異星文明に対抗して作られた物が同族に向けられるとは。 皮肉である。

 

 

「続けてエウロス、やれ!」

 

 

ひと足遅れて飛んで来るは、旧主力戦闘ヘリエウロスN9、最終仕様のΣ(シグマ)機体。

従来機のソレなシルエットだが、Σは極限まで性能を高められている。 機銃とミサイルを標準装備、素直な操縦性能。 それらスペックを好む古株により運用され、そして今、老兵の"生き残り"の力が発揮された。

 

 

「戦場で老兵を見たら生き残りと思え」

 

 

先陣と同様にミサイルで一団を吹き飛ばすのを挨拶とするも、パイロットの操縦技術の高さのまま戦場を旋回。 器用にも虱潰しに個別撃破、無駄撃ちを避け、最低限の弾薬でミンチにしていった。

 

 

「次は我らがエンジェルの出番だ! "迷える羊達を導いて"やれ、音楽に相応しい戦果を期待する!」

 

 

そうして新たにやって来るは、黒々とし機首が尖った対地制圧ヘリ、EF31ネレイドエンジェルだ。

両翼から無誘導ロケット弾が連続で切り離された刹那、直ぐにも火を噴き前方に猪突猛進。 次々と地面に突き刺さるや、その瞬間から地面を膨らませ爆炎を生み出した。

巻き込まれた盗賊は血肉となり、煙が晴れる前には他者と混ざり合いながら大地に還る。

続けて残党の頭上に飛来。 空中停止姿勢のホバリング飛行になると、下部から赤いレーザー光が照射された。 それは自動で逃げる人影を捉え追尾、パイロットがそのままトリガーを引けば無慈悲にも───。

 

 

「逃げる奴はただの盗賊だ! 逃げねぇ奴は良く訓練された盗賊だ! 本当戦場は地獄だぜえええ!!」

 

 

ミンチになる機銃掃射が始まった。

死体の振りをしても無駄で、高度な画像認識システムが漏れなく生者を物言わぬ死者へ変えて黄泉の国へ旅立たせていった。

 

 

「最後の決は歩兵だ、降下を開始しろ!」

 

 

まだヘリは来た。

隊員を乗せた輸送ヘリ共々来たのは、空飛ぶ要塞とも言われる大型ヘリHU04ブルートSA9だ。

機動力に欠点があるものの、装甲は厚く、サイドドア両側側面に大砲のように大きな機関砲、ドーントレス重機関砲を搭載。

それを専属のガンナーが操作し、トリガーを引けば、ドゴォンドゴォンと大口径弾が連続して発射。 地面に衝突すれば爆発かのような衝撃波が大地を揺るがし、死体を踊らせる。

 

 

「降下地点確保ォ!」

 

 

そうして安全を確保した後、歩兵部隊が降下。

お馴染みの主戦力レンジャー部隊は、対多数用にと拡散式ブレイザーのデストラクションブレイザー装備。 個別撃破用にと実弾小銃でやや近未来的なデザインのT4ストークMK2も携行。 徹甲弾(AP)や散弾を使用しないのは、貫通力のある壁内での市街戦における貫通被害や民間人への流れ弾を警戒したチョイスだ。

 

続けてウィングダイバーが飛翔。

空から歩兵用簡易レーダーを参考にしながら残党を捜索。 見つけ次第、光学兵器の"レイピア"で始末する。

 

遅れてフェンサー部隊。

見た目の重厚感のままにドシンと音を出して着地。 のっしのっしと前進し、全身鎧故の防御力と火力のままに同地の安全を確保。

強力な大型火炎放射器、フレイムリボルバーで死体を燃やして処理を始める。

 

そんな圧倒的な力を前に、ピニャは死神と女神の嘲笑を見た。

脱力し、涙を流した。 もはや抗う術は無い。

 

勝者は妾達イタリカ軍などではない。

神の如き軍隊、彼らは───。

 

 

「こちら第四戦闘団、勝利せり!」

 

『本部了解。 予定通り現地との調整に入れ』

 

「EDF! EDF!」

 

 

高らかに、その名を兵共が叫ぶ。

民兵も釣られて叫ぶ。 味方であり敵の名を。

 

EDF。

この後の交渉次第では帝国は滅亡だ。

 

これほどの戦力……一部に過ぎないだろうから。

 

我々はグリフォンの尾を踏んでしまった。

最早引き返せない。

 

そして、この場には皇女である妾が1人。

 

父に変わり、何としても未来を掴まねば!

さもなくば、帝国に明日は無い……!




後書き
心理描写や男女の関係とか書いた方が、刺激になるかなとも。
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