小出し感
EDFらしく派手に行きたいところですが。
パーティメンバーがチマチマした戦闘をしたり、他の場面を描写するのは良くないかなと悩みつつ
翡翠宮。
所狭しと建物と石畳が並ぶ帝都にあるとは思えぬ程の豪邸と大きな庭、森を敷地とする国自慢の迎賓館。
今は講和交渉の為に地球の外交官が招かれており、領内への許可無き者の立ち入りは禁じられている。
その防衛は、皇帝からの勅命を受けた薔薇騎士団が担当。 赤黄白を徽章とした全三隊の内、黄薔薇隊と白薔薇隊が担っている。
団長ピニャと黄薔薇隊長ボーゼスが不在の為に、白薔薇隊の男勝りな女の子が代理指揮官だ。
赤薔薇隊はイタリカに駐屯、アルヌスとの商隊の往来及びイタリカ領の防衛を担い別行動である他、一部隊員はアルヌスにも駐在、伝令や危急の事態への備えとしている為に翡翠宮の防衛には参加していない。
万が一は予備戦力として馳せ参じるが、距離がある為に翡翠宮が陥落前に間に合うかは分からない。
だが薔薇騎士団の練度は高い。
儀仗用の綺麗な装飾と白の鎧を纏った若い女騎士や、第一線を退いた老兵の隠居所のような扱い故に、正規軍の中には女老人共は実戦で役に立たぬと舐めている者もいるようだが、実際はしっかりと訓練をされ練度の高い、実戦に耐え得る立派な騎士達である。
皺目立つ老兵も、年老いた体とは思えぬ無駄無き俊敏な動きと練度を誇る熟練兵。
家柄等で出世の道が開けなかったが、代わりに団の貴族子女達に戦い方を指南。 騎士道精神と戦闘技術が何足るかを受け継がせた。
そんな薔薇騎士団だが、黄白両隊は日増しに緊張が増している。
皇帝が病で倒れ、馬鹿息子のゾルザルが皇太子府の設立を宣言。 政権を乗っ取ると実質的なクーデターを起こし、特別法を施行して城壁内外の往来を規制。
帝都内にある翡翠宮の外交官や騎士団も影響下に。 お陰で食べ物が手に入らなくなり自国民を巻き込んだ兵糧攻めを受ける。 更に夜間外出禁止令を出して民をじわじわと真綿で首を絞めるように苦しめ、飢え死にや暴動による治安悪化の危険性を増やした。
更に帝権擁護委員部オプリーチニナを組織。 気に入らない連中や講和派を敵国との共謀容疑で次々と投獄、或いは殺害。
委員は各地の軍にも配置され、督戦隊(命令無しに退却、降伏する兵に攻撃を加えて強制的に戦わせる部隊)としての役割も担う。
その為、民だけでなく兵にも恨まれる事になり、軍閥化や他国への亡命が企てられ始めた。
ゾルザルはその馬鹿な政治で死人の増加だけでなく帝国の内部不和、分裂をも引き起こしたのだ。
馬鹿をトップにイエスマンしかいない故に。
亀裂が決定的になれば修復は困難だろう。
自分は馬鹿を演じているだけで実は頭が良いと勘違いしている偽りの天下人。
その周りは馬鹿にスリスリして己の保身と出世と同様以下の脳筋でハイハイ言うしか無い連中ばかりになっていく。 この組み合わせではアカンですよ。
いよいよ帝国も終わりかも分からんね。
この衝撃の恐怖政治の始まりに、騎士団は翡翠宮の外交官を殺しに主戦派が差し向けた軍やコボルト頭の委員連中、粛清部隊の"掃除夫"が来るのではと警戒を強め、EDFも帝都攻略前に外交官や投獄された講和派を脱出させるのが優先だなと当初の計画を加筆修正した。
講和派も全員が捕まった訳では無い。
主戦派のゾルザルが政権を掌握したのを早くに知れた者は、議席を放棄して即座に帝都から脱出。
そうして遠い辺境の地へ逃れた者は良いが、頼る伝手が無かったり、間に合わずに城壁内に取り残された者はEDFの庇護を求め、帝法が及ばぬ翡翠宮に駆け込んだ。
当初は許可の有無で揉めたが、連絡を受けたEDFは正史と異なり即座に許可。 亡命の受け入れを開始した。
その為、助からなかった者も助かり始め、その中には犠牲になる筈だった貴族の幼女、シェリーの家族の姿もあったのだった。
EDF側に着いたテューレが特別法施行前に、古田に話したり密偵を使って外に内容を流したのも大きく貢献した。
料理人故に厨房との往来の中が主な行動範囲である古田と違い、秘書のように側に侍るテューレだったからこそ出来たといえる。
彼女を味方にできたのは大きい。 情報部は古田が籠絡したのかと思っているが、まぁ間違いではないから……。
だが亡命を受け入れ始め、駆け込み寺のようになった翡翠宮は当然、委員に睨まれ、粛清するべく行動を開始。
協定が破られただのと難癖をつけ攻撃準備。
騎士団は戦列を組み、死守の構えをとる。
一触即発。 背水の陣。
帝都内で同族同士の戦争が始まろうとしていたが、ここでもEDFは早かった。
既にフェンサーチームを現地に仕込んである。
それも防衛に特化した部隊と。
アーマード◯アな高機動型フェンサー。
そして老兵繋がりというべきか、書面上では退役した旧式コンバットフレームのグラビスが空輸され。
それに老兵、いや熟練兵が搭乗。 乙女騎士団を守る事となるのであった……。
後書き
どこまで作品を書くべきか
ゲート封鎖後、再開通は避けるべきか