ゲート、地球防衛軍、暫く戦えり   作:ハヤモ

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前書き
視点はストーム1に戻ります
さっさと進んで、EDFの大部隊による無双とか書きたいです。上手く書けずとも……

ストーム1装備例
武器1.SGN-K12(セミオート式自動散弾銃)
武器2.ヴァラトル・ナパームZD(ナパーム弾)
バックパック.CA90爆弾(最強格の工作爆弾)
備考:ゾンビ相手という事で接近戦を想定
対集団も想定し、即応性と貫通力からセミオートショットガンを主兵装
足止めに歩兵用ナパーム弾射出器をサブに
道を塞ぐ建造物や壁を破壊する用に爆弾も


31.ミノタウロス戦/最強の工作爆弾

薬種園跡、ファルムの迷宮の奥地。

大樹の麓には迷宮のボス、ミノタウロスがいた。

頭は牛、体は巨漢の混血種のような生物だ。

地球の神話ではそのようであれ、この世界のコイツの生まれの経緯は不明である。

噂程度に男を嬲り、女を姦するという話がチラチラした程度だが、それだって真偽不明。

 

女ゾンビを鷲掴みにし、消化に悪そうな服をビリビリに破いては、ガブガブと喰っている。 それはリョ◯ラー向けR18Gなグロ映像だが、ストーム1とジゼルは興奮するでも眉間に皺を寄せるでもない。 良くも悪くも長年を戦地で生きてきた耐性か。

 

コカトリスといい、いつから此処にいるのか分からないが、ここに辿り着くまでの通路は大柄なミノタウロスを意識した作りになっていたように見える。

もしかしたら、国が機能していた五百年前から生きているのかも知れない。 だとしたら寿命はどれくらいなのか。 或いは子孫なのか。 しかし他の個体は見当たらない。

この施設も謎が多い。 国が消えて久しい筈が、保管されている薬草などが萎靡ず、そしてゾンビの発生だ。

自然発生ではなく、何かしら人為的な問題に思えてきたが……謎解きは後。 安全確保してロクデ梨を手に入れねば。

 

ストーム1は戦闘の準備をした。

 

 

「荒廃世界のリング撃墜作戦のように、雑魚を無視して制御装置に集中砲火、とはいかんか」

 

 

ストーム1は大樹を陰にして、こっそりと回り込み、配線を纏った箱状の設置型工作爆弾を投擲。 EDF最強のCA90爆弾だ。 10個はある。

起動すると、ランプが赤く点滅し始めた。 これが消える時は命も消える時か……少なくとも使用者は巻き込まれないようにしなければならない。 EDFの新鋭アーマーでも防げない破壊力故に。

 

 

「まだノンアクティブだ。 この内に仕掛けを済ませておく。 引き撃ちしながらの設置は危険過ぎるからな。 設置中は射撃できない分、時間を無駄にするし」

 

 

ジゼルに言うようにストーム1は呟き続ける。

CA90爆弾はハデスト帯の武器レベルでありながら、1個で四万以上のダメージ(並大抵のアーマー値では耐えられない)という激ヤバ爆弾だ。 巻き込まれたら即死だ。

適切に使えば大型種であれ紙吹雪のように吹き飛ばせて爽快だが、エルギヌスのような巨大怪獣……怪生物は耐え切る場合もあるし、設置と爆破には危険が伴う他、時間が掛かるので万能とはいえないのが弱点だ。

それでも熟練隊員が使えば、最大限の効果が望める。 敵の進路上に設置したり誘導したり、ビークルに貼り付けたりして、任意で爆破できるという利便性はCAの他に無い。 運用にあたっては緻密な戦略眼が試される、レンジャーを象徴する武器の1つといえよう。

 

が、ジゼルはそんな事は知らない。

戦いで罠を使うという、卑怯臭い仕込みをするストーム1に口を尖らせる。

 

 

「時々ナニ言ってんのかワカンねぇけどよ、アンタほどの奴なら正面から戦っても良いんじゃねぇの? 戦いたがってたじゃん」

 

「お前こそナニを言っているんだ。 これも戦いの内。 律儀に正々堂々と相手の土俵で戦う必要が無いだけだ。 ジゼルだって俺と戦っている途中、空を飛んだろう」

 

「アレは、だって……その方が有利かと」

 

「つまりそういう事だ」

 

 

そういうものか、と一応納得するジゼル。

そんな彼女を尻目に設置を終えるストーム1。

 

ハンドサインで離れるよう指示。

出来るだけ離れて安全圏まで後退。

リモコンを手に持ち起爆ボタンを押した。

 

 

「そらよ」

 

 

刹那。

 

 

ドゴォオオオオオオン!!!

 

 

凄まじい轟音! 濃密な爆炎!

それら熱い抱擁を受ける大木とミノタウロス!

 

響く地響き。 揺れる遺跡。

草木が靡く。 鳥が飛び立つ。

 

そして消える……命が。

センサー反応……なし!

 

肉塊も野菜(大木)も残さず喰らった爆弾は、煙となって霧散したのだった!

 

 

「すっげぇ爆発……」

 

 

ジゼル、呆然!

大爆発のド迫力!

 

長年生きてきたが、EDFの高性能爆弾総爆破の威力は恐ろしく豪華で爽快な光景だった。

あんなのに巻き込まれたら、不死身とされる亜神も復活出来ないかも知れない。 肉片1つ残さず爆破で滅されたら、どうなることか。

 

 

「終わりか。 楽しめたのは精々数秒か……」

 

 

が、経験者は口惜しく語る。

見慣れた者からすれば様式美。 特筆、なし!

 

 

「いや、あれだけの爆発で耐えられる奴いる?」

 

「いたぞ」

 

「いたの!?」

 

「怪生物……超巨大生物だ。 特にグラウコスか。 あー、でもアレは次のフェーズに移行する条件を整えないと、いくらダメージを与えても倒れないからな。 その点においては他にも事例がある。 だが特殊事例だ、そこまで気にしなくて良い」

 

「本当、ナニ言ってんの?」

 

 

ジゼルは困惑した。

地球の戦争は人をここまでおかしくするのか。

そんな地球に物見遊山の如く向かったらしいロゥリィお姉様は大丈夫なのか……?

 

 

「あとはジゼルのような亜神か?」

 

「勘弁してくれよ……」

 

 

丁度の指摘にゾッとした。

毛もなしに鱗が逆立つ無邪気さに……。

 

 

 

その後、ゾンビを殲滅して施設を掌握。

歩兵用ナパーム弾を発射するグレネードランチャーのヴァラトル・ナパームで死体を燃やしつつ、ロクデ梨の草木や実を発見。

回収して街に帰還。 プロフェッサーと町医者が協力して製薬し、直ぐに街中の患者に配られると、忽ち快癒。 治療は成功だ。

 

また、プロフェッサーを連れて施設跡地を調査したところ、ミノタウロスがいた場所の大樹の根本……朽ちた棺桶に収まった女巨人のミイラが病気の根源だと判明。

即座に火炎手榴弾……テルミット弾を投擲、木の根ごと灰にすると、発症者はアッサリいなくなり、街や周囲の村々は救われたのだった。

 

プロフェッサーは憶測ながら語る。

 

 

「あの遺跡に残されていた書類の記録などを見ると、不老不死の研究をしていたようだ。 地球でもそうした話はあるが……この世界では多種多様な種族が息付き、特に亜神という目に見える上位存在がいるからな。 求めるのは不思議に思わない」

 

「その結果が今回のゾンビ騒動に繋がるのか」

 

「恐らく、根元にいたミイラの体内から病原を吸い上げた大木が、花粉や葉などを通じて周囲に拡散させていたのだろう。 樹齢と歴史を感じる存在ではあったが、これ以上の被害を出さない為に燃やしたのは正解だと、私は思う」

 

「ふーん。 人間って、どこ行っても人間なんだな」

 

「……次は本命ベルナーゴ。 いや、その手前の学都ロンデルに寄ってくれ。 ゲートの情報があるかも知れない……個人的にも、この世界の知の中心地がどうなのか興味がある」

 

「ふっ。 分かった、出発しようか」

 

 

ストーム1とプロフェッサーの旅は今暫く続く。

 

その間にもEDF本隊は帝国攻略を進める。

先ずは講和派の救出作戦が進行中である……。




後書き
ゾルザルが放たせた怪異(怪物)や、村人や地球人類側に扮した帝国兵が集落を襲撃している話がありますが、書くべきか否か
あまり長話も良くないなと。パパッと帝都堕としてゲート塞いで終わりで良いんじゃない?という人もいそうな中……
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