ストーム3を出します
監獄か他に2、4を割り当てたい
……ずっと出てませんでしたからね
後はさっさと状況を進めねばとも
ストーム3。
遊撃班ストーム全4班の内の1班。
ブラストホールスピアと髑髏マークが描かれたディフレクションシールドを装備した漆黒のフェンサーチームだ。
ストームチームが結成される前はグリムリーパーと呼ばれ、率先して危険な任務に向かう為に死神部隊と呼ばれ畏怖された。
プライマーとの戦端が開かれる前は何かしらの紛争に参戦、歩兵の身でありながらコンバットフレーム(恐らくグラビス型)を撃破したという。
だが犠牲が出てしまい、以降、死に場所を求めるように危険な任務に率先して参加するようになったとか。
武器はブラストホールスピア1本のみ。
銃撃戦が主流となった戦場で近接格闘武器の使用は困難を極め、使い熟せる者は多くいない。
しかし、それを用いた戦術をグリムリーパーは昇華させ、集団による不規則な動きで敵に的を絞らせず、その合間を縫い接近、目標を撃破する。
前作EDF5では雑魚の群れを瞬殺させる機動力と火力を誇るほど。
テレポーションシップの下で陣取りアーマー稼ぎに利用した隊員もいたとか。
が、続編のEDF6では大幅に弱体化。 彼等に頼った戦法は出来なくなってしまった。
残念だ(定型文)
それでもゲーム的な事情。
他のモブより強い事に違いない。
最終世界線、リング撃墜作戦中にてストーム2と軽口を言い合う場面がある。
そこで「腕が鈍ったようですな大尉殿!」という言い方から、階級は大尉より下ではないかと思われる(同じか上の可能性も?)。
また、その軽口に対してストーム2が「そっちもな! 今じゃ守護神と呼ばれてるそうじゃないか、元死神!」的な返しをした。
死神と畏怖されていたストーム3は、いつの間にか頼れるメイン盾のような立場となり、尊奉の対象にされているかのような妄想が出来るやり取りであった。
閑話休題。
死神から守護神となったストーム3は特地入りし、直ぐにも翡翠宮の救援に派遣された。
帝都の城塞を突き破り目前に迫れば、視界一杯に広がる中世軍隊の第1軍団。 それに抗うグラビスとフェンサー部隊に、女子高生くらいの騎士に老兵の組み合わせ。
「久し振りに酷い状況だ。 紛争を思い出す」
「数が違い過ぎる。 行けば死ぬぞ」
「だからどうした? それが俺達の仕事だ」
副隊長が逡巡するも隊長は躊躇いもない。
ならばついて行くのみ。 全員が吶喊する。
「こちらストーム3、現地に到着。 殲滅目標第1騎士団を確認した」
「宜しい。 戦闘を開始せよ!」
「ブラストホールスピア安全装置解除。 戦闘開始だ。 逝くぞ、地獄を楽しめ」
「なんなら地獄に行っても、こんな面白いショーは見られないかもな」
黒き閃光が走る。
その先にある騎士団に衝突していくと、ボールに轢かれたピンのように次々と雑魚が舞い上がった。
死ぬ者は悲鳴も無い。 何をされたか分からぬ内に、胴体が消え、プラズマが体全てを破壊。 苦痛を感じる暇も無くピンクの霧になるばかり。
それは救いか。 それとも名誉の無い死か。
考える暇は……無い。
「な、なんだ!?」
「横槍だ!」
「黒い騎士が複数! 速い!!」
その黒い騎士隊は速く、不規則で何人いるのか正確に数えられない。
ただ分かるのは───。
「力も技も圧倒している!」
「帝国軍の歴史も最早ここまで、か」
「くそっ! くそくそくそぉ!!」
彼等は死神だった、という事だけだ。
「手のかかるお嬢様方を援護する」
戦場に踏み入ったら神は誰も贔屓しない。
だが死神はそこにいた。
薔薇を守る守護神にして漆黒の死神が……。
「あれはストーム3! 守護神が来たぞ!」
グラビスのパイロット桑原が歓声を上げ、つられてガードマンらフェンサーも見やる。
第1騎士団の群れの中腹でピンクの花火が連発しており、歩兵用レーダーでは数人程度の友軍が凄い勢いで移動、その度に敵表示の赤点が蒸発するように消えて逝く。
「おお、伝説の遊撃班ストーム!」
「という事は他にも特地入りを!?」
「そんなのは後で分かる! 今は押し返す時!」
「この戦い、勝ったぞ!」
「生きる伝説が味方にいる!」
「同じ戦場に立てる、こんなに嬉しい事はない」
「「うおおお!!」」「「EDF!」」
士気が上がるがまま、フェンサーのハンマーが景気良く振るわれ、高機動フェンサーがいつもより多めに蒸し回る。
その様子に、薔薇騎士団のヴィフィータ騎士長は唖然とし、やがて狼狽え、足がすくみそうになった。
「こんな、こんなの戦争じゃない。 ただの殺戮だ。 まるで戦いに、勝負になってねぇ……これがEDFの、騎士の力なのか……!?」
アルヌス戦役で帝国軍は惨敗したと聞いているが、目の前の光景はその一端に過ぎない事を悟る。
僅か数人規模でコレなのだ。 他のハンマーや大太刀の騎士と魔法使いの巨人の戦闘力が普通で、あの黒い騎士隊の強さが異常だとしてもだ。
EDFの会話からして、他にもこうした強さを誇る部隊がいる事が示唆されている。
なんて軍事力。 なんて組織だ。
剣を落としそうになった。
刹那、何処からか死神の声がする。
「覚悟を持って勝負しろ。 目を背けるな前を見ろ。 お前が倒す者共を正面から見ろ。 そして忘れるな。 敵も我々を忘れない」
「ッ!」
剣を握る。 下がり始めた足が止まる。
しっかりと握り、大地を踏み締め剣を掲げた。
「俺達は味方に戦わせて逃げるのが任務か! 違う! 皇帝陛下の勅命を受け、ここ翡翠宮を守るのが任務だ! その敵を倒す勝機がきたぞ! 薔薇騎士団、俺に続け!!」
「「うおおおお!!」」
「「薔薇騎士団万歳!!」」
瓦解した第1騎士団の残党へ踏み込み、僭越ながらと己も戦列へ舞い戻る。
やがて後続のEDF部隊も到着。
ウィングダイバーが空からパルスマシンガンをばら撒き、電磁爆発が群れを吹き飛ばし。
レンジャーがリボルバー式のUAグレネードランチャーを上向きに連続発射。 榴弾が放物線を描き戦場に落ちれば、一帯が爆炎に包まれ簡易爆撃となる。
やがて騎士団は全滅。僅かな生き残りは潰走。
EDFは翡翠宮の安全を確保した。
「EDF!」「EDF!!」
「外交官と講和派を守り切ったぞー!」
「とうとうやりやがった!」
「あれだけの数を排除するなんて!」
「バスーン監獄の連中は上手くやってるのか?」
「こちら本部。 よくやってくれた。 迎えのヘリを寄越す、外交官と講和派議員及び関係者、薔薇騎士団も含める。 搭乗させ共に離脱せよ」
「こちら桑原曹長、了解。 グラビスは爆破処理を施しますか?」
「陸路で回収する。 済まないが、余力があればバスーン監獄の援護に向かってくれ」
「了解。 補給後、直ちに向かいます」
勝利の余韻もそこそこに淡々と進む戦局。
ヴィフィータは改めて得体の知れない軍隊だとEDFを再認識。 不安もありつつ、近くにいた高機動フェンサーに声をかけた。
「なぁ。 薔薇騎士団の負傷者も連れて行って欲しい。 それと捕虜にして酷い目に遭わせないでくれ」
「大丈夫だ問題ない。 地球人の為に尽くしてくれた者達を無碍にはしない。 間も無く救助ヘリが広場に着陸する。 それに搭乗させるが、暫くアルヌスかイタリカで入院生活だろう」
「そうか……良かった」
胸を撫で下ろす先。
黒光のフェンサーと目が合った……気がした。
ビクッとするも、向こうは怖がらせたと悪く思い、軽く手を挙げ、なるべく優しい口調で語る。
「お嬢さん、守ってやったぞ。 満足か?」
が、しかし!
ハードボイルド、イケボなオジボイスに包まれ、守られたと感じるや黄色い悲鳴が上がりそうになる!
「はうっ!?♡」
幼き日、守られる事に弱かった童心が蘇るがまま、射抜かれたように倒れるヴィフィータ。
慌てる周囲の姫騎士と老兵!
困惑するEDFの騎士達!
「大変だ、ヴィフィータ騎士長が倒れた!」
「えいせいへー! えいせいへー!」
「どうした! ナニがあったんじゃ!?」
「……緊張が解けたのでしょう」
「そうか。 まだ女子高生くらいの歳に見える、無理もない。 なのにこの血肉踊る地獄を生き延びた。 大したものだ」
漆黒の守護神はそう告げるや、気不味くなってきたので、さっさとスラスターを蒸し次の戦場、バスーン監獄へ移動した。
まだ戦争は続く。
次は講和派を脱獄させる時だ。
後書き
原作的には外交官救出と同時に、薔薇騎士団も脱出。しかしボーゼスが城に囚われているピニャを助けに単身城に向かってしまい、それをヴィフィータが連れ戻すも追手が掛かりトレイン状態に
隊員が救出しますが、その時の戦闘で犠牲者が……アニメだと無かったかもですが、ヘイトを姫騎士に向けた人もいたかも
当作ではピニャは居ないので省略