ゲート、地球防衛軍、暫く戦えり   作:ハヤモ

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励みになります

人物設定や性格、展開に違和感があるかも
原作違い、解釈違いが苦手な方はすみません
(今更感)


5.難民受け入れ/伊丹の経歴

ゲートの地、アルヌスの丘。

 

丘といってもほぼ平坦。

定かでは無いが過去にもゲートが開き、様々な世界と繋がった可能性があるらしい。

その過程で獣人のような種族が流入、繁栄した為に聖地と呼ばれているとか。

 

今となってはEDFが駐屯地を築いた地。

ゲートを中心に要塞化が進んでおり、上空から見ると巨大な六芒の星型要塞となっている途中。

立地もあり全周防御、十字砲火等の砲戦戦術の優位性を構築する為だ。

特地活動上において最重要拠点の為、防衛用の兵器は偵察隊に配備されたような旧式に限らず、新型の兵器……バリアス戦車や電磁投射砲レールガン、二足歩行兵器コンバットフレームの新型モデルなんかもある。

 

日本と繋がっている事から日本領で特別区とし、日本国アルヌス州としての準備も進んでいる。

 

そして記念すべき第一村人達を伊丹が連れてくると、早速直属の上官、檜垣 統少佐に報告したのだが……。

 

 

バッカモーーーンッッ!!

 

 

めっちゃ怒られた。

怒声は基地全体に広がるかの如く。

説教喰らう伊丹は身を強張らせ直立不動。

 

 

「あっマズかったですかね?」

 

 

伊丹、俺なんかやっちゃいましたかとばかりに軽いノリを晒し微妙に悪びれない。

その態度にますますイラッとする少佐。

 

 

「当たり前だ! ナニ勝手に連れてきてるんだ!? 連れて来る前に無線で一報の1つくらい入れんかい! ホウレンソウはどうした!!」

 

「では難民は受け入れないと?」

 

「受け入れ……るしかないだろう。 人道的見地からしても……」

 

 

少佐、伊丹の自由度に頭を抱える。

難民を拾った子猫のように元の場所に戻してきなさいとか言う訳にもいかず。

 

今後の交渉を想定し、現地民とは友好的に、不和は極力避ける方針を取る以上、ここで追い出す訳にはいかない。

 

それに地球側でそれが知られたら厄介だ。

軍隊の存在に否定的な仮想敵……に利用されて無意識に工作員化した左巻きの自称平和主義者やマスゴミが、現政権や軍隊への攻撃材料にしてしまう。

受け入れたら入れたで、文化侵略だとか治安悪化だとか色々と問題が起きた移民政策を彷彿させてしまい、右巻きに攻撃される可能性があるが、それでも見捨てるよりはマシだ。

 

そうした政治色もあり、現場判断は困難。

難民の件は上に報告、陸将まで届く事態に。

 

 

『未だ現地の政治情勢が不明、言葉や文化の壁による深刻化は回避せねばならない』

 

『難民を受け入れ、情報収集に充てる様に』

 

 

結局は難民を受け入れたのだった。

ただし、難民キャンプの設営や監視という負担は当事者の伊丹に押し付けられた!

残当!

 

 

「隊長、やつれてるっスよ!?」

 

「……少佐にドヤされた。 とにかく輜重隊と連携して難民キャンプを用意するぞ。 倉田は勝本と施設科に掛け合ってテントの用意。 栗林と黒川は糧食班から糧秣を分けてもろて」

 

「了解っス!」「合点承知!」

 

「了でーす」「了解致しました」

 

 

とまぁ僅かな犠牲が出たが平和の為だ。

軍隊が歓迎される事態の時は戦時下のようなヤバい時で、非難される時は平和な時。

そんな話は慰めにならないが、人の努力によって明日を繋いだ者は大勢いるのであった。

 

一方、その大勢の1部はというと。

 

 

「ふおおおお!! パンが柔らかいぞぉ!?」

 

 

じじい……ガトー老師は地球製のパンに感動し。

 

 

「……興味深い」

 

 

レレイは道行く銃火器をマジマジと観察し。

 

 

「へぇ、ツワモノが多そうねぇ」

 

 

亜神ロゥリィは妖しく舌で唇を舐めずり回し。

 

 

「炎龍は死んだ。 父も……乗り越えなきゃ」

 

 

エルフのテュカは人知れず現実を受け入れ。

 

 

「青光の鎧を纏う巨人だ!」

 

「カガクの力ってスゲー!」

 

 

子供達は二足歩行メカのニクスに目を輝かせ。

 

 

「うおおおお!! 骨董品グラビスktkr!」

 

「働けクソ隊長があああッ!!」

 

「ゴフッ!?」

 

 

伊丹は設営中に余所見、栗林にどつかれた。

特地に廃棄同然に投入された旧式の二足歩行メカ、コンバットフレームグラビスは砂漠色なデザートタンカラーで平らな装甲板に露出する関節部シリンダーやモノアイカメラ、後頭部に位置する大きなロッドアンテナなど無骨な見た目が格好良いからね仕方ないね。

 

 

「楽しそうだな伊丹君」

 

 

倒れる伊丹に声をかけるストーム1。

皆が慌てて敬礼するも、手で制し気楽を促す。

 

 

「ええ、まぁ。 これからですけど」

 

「敢えて上官に報告せずに連れてきたな。 やるじゃないか」

 

「前もって言ったら断られるでしょ。 連れて来たもん勝ちですよ」

 

 

ストーム1も何気なく作業を手伝い、テントのリグを打ち膜を張る。 それを伊丹は受け入れる。

なんなら気の合う友同士のような雰囲気で会話が始まるから、栗林らは目を白黒させた。

 

 

「君の事は防衛大臣や特殊作戦コマンドから聞いているよ。 昔、上官に目をつけられてレンジャー訓練に放り込まれたそうだな」

 

「あー……苦い思い出ですよ。 だって酷くないですか? こっちはコミケに行きたいのに、レンジャー訓練を真面目にやらないと、その時期の休み無しとか言われたんですよ? もう頑張りましたよ」

 

 

伊丹氏、まさかの人脈。

英雄ストーム1だけでなく、偉い人にも認知され、総司令部麾下の特殊部隊枠であろうコマンド部隊に所属していた過去があろうとは。

 

 

「だが多くの場面では上手く逃げていたようだな。 コマンドに入れられた時は面々にオタ活、布教したらしいじゃないか」

 

「そういう事もありましたね。 みんな、結構ハマってくれて。 同志が増えるのは嬉しい事ですよ」

 

「プライマーとの最終決戦に駆けつけてくれた猛者を、そうもアッサリと堕とすとは。 "リング"もそうであって欲しかったよ」

 

「そういやコマンドにいた時は、そんな事もありましたね。 突然ヘリにブチ込まれて400kmも長旅させられて最前線に落とされるとか拷問でしょ。 アレは本当に死ぬかと思いました」

 

 

リングとはプライマーが使用していたタイムマシンの事。 プライマーは繰り返し使用する事で人類側の戦術等を研究、対策して戦争を有利に進めた。 酷いイカサマ、チートアイテムである。

これを破壊するのにストームチームが送られ、後に総司令官の指示で特殊作戦コマンドが到着、援護した。

 

 

「お陰で俺たちストームチームは助かった、そして今がある。 改めて感謝する、ありがとう」

 

 

なんか日常会話に擬態した衝撃の破壊力に、栗林が間に割って入る。

 

 

「ちょ、ちょちょちょっと待ったぁ!?」

 

「なんだよクリボー、急にどうしたん?」

 

「た、隊長、特殊作戦にいたんですか!?」

 

「そうだよ。 当時の上官が俺にオタ活をやめさせ、真面目な奴に矯正させようとして無理矢理入らされたんだ。 あとメンタルを鍛えるとかでAIマリスが管理する無理ゲーな戦闘シミュレーションに参加させられたっけ。 酷いよなぁ」

 

「しかも決戦の場にいたんですか!? 私は陽動作戦の方だったのに!?」

 

「いいじゃん、現場は地獄だったんだぞ。 弾幕ゲーをリアルに体験したよ、生きて帰れたのが不思議だったわ」

 

「馬鹿な馬鹿な馬鹿なァ!?」

 

 

目を見開き、頭を抱えて天を仰ぐ栗林。

毛嫌いしてるオタクが、不真面目で微妙に頼りない隊長が、そんな凄い戦歴持ちだなんて!

 

 

「認めない……認めたくない……」

 

「栗林君、現実は非情だよ」

 

「そんなぁ! 不条理! なんて日だ!?」

 

 

栗林の絶叫が駐屯地に木霊した。

テュカ達は現実を受け入れるも、その歴史改変の反動か、今度は栗林がショックを受けるのであった……。

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