インフルエンザにかからない自分が凄い(笑)
それでは、どーぞ(´▽`)
side mayu
今回の任務はあくまでもウロヴォロスの陽動…フライヤの進路上圏内から引き剥がす事だ…討伐ではない…だが、訓練でも、やったことがない超弩級アラガミを引きつけるのはかなり骨が折れそうになった。
「うおおおおぉぉ!!!」
ロミオさんが叫びながら、ガツガツとチャージクラッシュをウロヴォロスに当てている。
「ロミオさん、先行しすぎです!!!」
「何言ってんだよ、真結!?超弩級アラガミと言っても、こんなノロい動きのアラガミになんか、攻撃なんか、もらわねーよ!!!」
私の注意を聞かずにロミオさんはチャージクラッシュを何度もウロヴォロスの体に打ちつける。
「このっ、このっ!!」
その時、ウロヴォロスの触手が体に引っ込む動作が見えた。あれは、ノルンに記載されていた回転アタックの予備動作だ。
「まずいっ…」
あれを受けたら、たまったものじゃない。だが、その不安はギルがスタングルネードを使ってウロヴォロスの視力を奪ったことにより、振り払われた。その隙にギルがロミオさんの襟首を掴んで、投げ飛ばした。
「いってぇぇ!!何すんだよ!!!この暴力ゴリラ!!!」
「…お前、真結の注意を聞けよ…一歩、間違えば死んでいたんだぞ…」
「うっ…それは…」
静かながらも表情の怖いギルに凝視され、ロミオさんが言葉を詰まらせる。
「ねぇ!!!そんなことしてる場合じゃないよ!!!ウロヴォロスのスタン治り始めてるよ!!!」
ナナがケンカしているロミオさんとギルに注意する。
「…悪かったな…少し感情的になった…」
ギルは小さい声ながら、謝った。
「真結…ごめん…お前の注意を無視して…」
ロミオさんも私に頭を下げて、謝った。
「いいですよ…それよりも、ウロヴォロスのことに集中していきましょう…陣形を変更…ナナとギルは前衛…ロミオさんは後衛…私は遊撃…いいですね!?」
「「「了解!!!」」」
三人の返事と共に、私達は新たな陣形をとる。ギルは長年のゴッドイーターとしての経験故か触手の攻撃をかいくぐりながら的確に急所を槍で突いていく。ウロヴォロスはギルに攻撃を集中させている。
「うりゃぁぁ!!!」
そのおかげで、ナナはハンマーでウロヴォロスの角に重い一撃をいれる。ウロヴォロスの角はパキパキと音を立てる。
『ウロヴォロスの結合崩壊を確認、いい調子です』
無線からフランさんの声が響く。私はウロヴォロスの尻尾に回り込み、神機を捕喰形態にする。
「喰らって!!!」
私の神機はウロヴォロスに尻尾にかぶりつく。捕喰が成功し、私はバースト状態となる。
「はぁぁ!!」
ロングブレードの最大の持ち味であるゼロスタンスを使い、ウロヴォロスの触手を次々と切り裂く。
「ロミオさん、お願いします!!!」
「おう!」
私はウロヴォロスから大きく距離をとった後、神機をアサルトに変形させ、アラガミバレッドをロミオさんに受け渡しをした。
「くらいやがれ!!!」
ロミオさんのブラストから放たれた濃縮アラガミバレッドがウロヴォロスの体を揺らす。さすがは超弩級アラガミのアラガミバレッド。アラガミバレッドも超弩級である。
「総員、一時撤退!!!」
「えっ、ここで普通たたき込むんじゃないの?」
ナナが私に抗議するが、私の次の言葉で納得してくれた。
「私達の任務は陽動…討伐だから…それに、こいつを討伐するなんて事、今の私達じゃ厳しいな…さすがに」
いくらブラッドとはいえ、新人二人を組み込んだチームでは、勝機が薄い。
「そういうことでいいですね?」
「「「了解」」」
そして、私達はウロヴォロスから距離をとった。その後、私は挑発フェロモンを服用する。挑発フェロモンはアラガミの注意を服用者に引きつける力がある。案の定、ウロヴォロスは私に向かって走り出した。
「陣形変更!!!私が前衛、ナナが遊撃、ギルとロミオさんは後衛はお願いします!!」
一人で前衛をするのは正直つらいが、挑発フェロモンの効果でウロヴォロスの注意は完全に私に向いている。私と一緒に前衛をする事で攻撃を受ける確率が増えてしまう。だから、できるだけ、ウロヴォロスの攻撃範囲外から攻撃するような陣形にしたが、ウロヴォロスの無数の触手に対処するのに、さすがにキツくなってきた。
「…っ、速さが…もっと…もっと速く!!」
ゼロスタンスを駆使して、ウロヴォロスの触手をさばく。それをずっと繰り返していたせいか、神機を持つ腕が重くなるのを感じる。
(一旦下がって…態勢を立て直す…)
しかし、私の考えは阻まれた。バックステップで移動した先に、まるで予知していたかのように、振り回されたウロヴォロスの触手は私の腹にめり込む。そして、私の体を空中へ殴り飛ばした。私の体はボールのように地面で数回ほどバウンドした。
「…がはっ…ごほっ…がっ…」
思いもよらない攻撃を受け、私は吐血する。喉から上がってくる大量の血液が、とどまることなく私の口から吐き出される。神機を杖代わりにしながら、頑張って体を起き上がらせようと思っても、激痛のあまり、意識が朦朧(もうろう)として、体が思うように動かない。
「真結ちゃん!!危ない!!」
ナナの悲鳴ような叫び声が、私に迫り来る死を伝える。ウロヴォロスの触手は、とどめを刺すかの如く、迫ってくる。私は死を覚悟した。
(私は、ここで死ぬの?…嫌だ…まだ…まだ…)
「お姉ちゃんに…」
「私に何か用かな…真結?」
一瞬、幻聴かと思った。
一瞬、幻影かと思った。
しかし、違った。そこに立っていたのは間違えなく、今、一番会いたかった人物。
「真結を…助けにきた!!」
「…歩羽…お姉ちゃん…」
長い黒髪と黒いコートを私の視界を埋め尽くす。そして、迫り来るウロヴォロスの触手を全て、手に持っている刀で切り落とす。
「遅い」
「すげぇ…」
ロミオさんの口から間の抜けた声が漏れていた。それもそのはずである。ゴッドイーターなら盾で防ぐしか手段がないほどの威力を持つ触手の攻撃を、お姉ちゃんは守りに回らずに全て切り落としたからだ。
「…さぁ…私の妹をその醜い触手で殴った罪は重いぞ…サイズが大きいだけのアラガミが…図に乗るな!!」
怒りのこもった歩羽お姉ちゃんの声をかき消しながら、ウロヴォロスはその巨体で歩羽お姉ちゃんに突っ込んできた。
「歩羽お姉ちゃん!!危ない!!」
私の注意の声に対し、歩羽お姉ちゃんは不敵に笑った。
「…真結…私のことを心配してくれるのは嬉しいけど…」
歩羽お姉ちゃんは尋常でないほどの脚力を使い、ウロヴォロスの複眼の前に躍り出る。
「…私は、そんなヤワじゃないよ…」
その一言と同時に、歩羽お姉ちゃんはウロヴォロスの複眼部分を右手で殴りつけた。その刹那、私の目に恐ろしい光景が映った。ウロヴォロスの体の至るところから血飛沫(ちしぶき)が立ちあがる。そして、ウロヴォロスの体は、まるで、大きく膨らませた風船が破裂するかのように、粉々に大量の血肉を辺り一面に飛び散らせた。私を含めたブラッド一同は、目の前で起きた出来事を受け入れられずにいたためか、しばらく、呆然としていたのだった。
side out…
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では、次回お会いしましょう