TS愛され悪役トリックスターになって背後から胸を貫いてみんなを驚かせるやつやりつつ鬱原作をハピエンにしたい! 作:覚絵テネ
それはそれとして複数タブで編集画面を開いてしまい地獄を見ました(白目)
朝見返してタイトルが旧版になってた時はガチ焦りしましたよ
さて、昼食と懇親会は済ませた。雰囲気はお通夜だったが、自室に届けたクルルクルルが幸せそうに眠っていたので良しとしよう。最終スコアは4杯?しかも1杯で確実に一万キロカロリーは超えてるから……アア怖い。考えるのはよそう。
クルルクルルは他の四天王にバレないように部屋に戻ってもらって、俺、アスター、ルーネの3人はこれまた俺の息がかかったホテルの最上階にいた。
こちらはガチガチの要塞だ。
フロアを丸々所有し、廊下にはAレート魔法少女にタイイチできる魔導衛兵が3体、補佐に対象の心の弱みにつけこむ悪霊、即死トラップの異界化、単純に突破困難な結界を16層……などなど。極めつけに周辺の時空が歪曲しており、通常の手段では未来にある空っぽの部屋にしか侵入できない。
この要塞ホテルが登場したのは原作24巻。闇堕ちチェリーブロッサムのかませにされ登場2ページで陥落したが、それまでは不可侵の領域だったはずだ。
最上階には部屋が5つしかなく、私たちがいるのはそのうちワークルーム。
入ると左側に十数人が議論できるテーブルがあり、右奥には黒壇のテーブルがある。調度品は一つ一つが高そうなんだけど下品ではない感じ。いつかニュースで見た大臣の執務室によく似ている。
重要な話をするにはもってこいだ。
照明は一つもつけられず、窓からは月光が差し込んでいた。
俺ことフェイカーはテーブルの上でくるくると踊っていた。何で?いつの間にか踊ってた。恥ずかしいから降りよっと。
アスターは側で控え、ルーネは誰に言われるでもなく部屋の隅に居る。
「ルーネちゃん。」
彼女をこちらへ手招く。
「ボクたちが歩むのはまさしく茨の道だ。ボクはキミに何も求めない。でもキミがボクに何かを求めることは許すよ。」
フェイカー流翻訳が発動してしまった。このクソ翻訳アプリいい加減アンスコできないかな……?
アスターには既にこれからのことを話してある。彼女は補足しようとしたが、その前にルーネが口を開いた。
「フェイカーさま。今から申し上げることは、無礼かもしれません。」
「許すよ。」
ルーネは月の光が当たる所に進み出てきていた。
改めて見る彼女の顔は絵画のように美しい。
「私は、もう決めております。この先に待つのが正義でなくても。邪悪の道であっても。あるいは、何にもなれず野犬に食い散らかされる終わりでも。………あなたの、側に居たいです。」
…おお!?ラーメン屋でディスコミュニケーションしたはずなのに…!?
これが作者の寵愛か? 因果をねじ曲げて、フェイカーが好かれる結論に持っていってる気がする!
「お願いしますッ!やっと、届かなくても追いかけたいと思える星を見つけたのだから!追うことすら許されないのは御免ですッ!」
ルーネはそういってまた頭を地面に擦り付けた。
もしかして、この身体で何かするだけで人の意思や尊厳を曲げてしまうのでは?
「僭越ながら、フェイカー様。」
「アスター?どうしたの。」
この子たち許可出さないと喋らない。罪悪感がある。
「今だからわかります。フェイカーさまはずっと他の人のために戦ってきた。その心に私たちは惹かれたのです。……だから、仮にフェイカー様が今より弱かったりしても、私たちは変わらず永遠の忠誠を誓ったでしょう。」
ルーネに慕われているのは、不器用ながら俺が頑張ったからか。うれしいことを言ってくれる。
アスター、さすが我が最推し!君こそ最も愛されるべき存在だぜ!
意を決してルーネを見つめ直す。
「ルーネ。
俺は親指を『カリ』と噛んだ。漫画でみたやり方だ……血が出ない。今度は吸血鬼の八重歯で噛む。あ、よかった血が出た。
大丈夫かな、目を瞑っちゃった時、2人に見えなかった?
「これを飲むと既存の主従関係が破棄され、『シュナイダーの部下の魔人』から『フェイカーの部下の魔人であり吸血鬼』になる。ボクはシュナイダーよりランクが上だからいくらか力も増すだろう。ソレに、君を道具なんかにしておく気はない。」
親指に力を込めて出血させ、拳の中に血をためる。
「アスター……血を入れる器を……?」
一旦コップとか用意して血を受け止めてもらおうと思ったのだが。
ルーネは俺の足元に跪き、精一杯口を開いて舌を出し、両手を添えた。あんまり無理やり口を開くので、片目がぴくぴくしている。
え?
「
「いや、コップとか用意すれば……」
「器につく一雫も無駄にしたくありません。」
「そっかぁ……。」
割と素の俺が出てしまった。
なんだろうこの鬼気迫る感じ。まあ前世に例えれば面接で志望部署に入れてもらえそうな感じか。そりゃその時だけでも必死にアピールするよね。
「じゃあ……。」
俺はルーネの舌に血を垂らしていく。
譲渡する魔力を多く込めた、暗く淀んだ血。
我ながらおぞましいそれを、ルーネは喉と胸を必死に動かして飲み込んでいく。
血は意外と粘度が高い。ハチミツみてぇだ。
飲み込むルーネはいつの間にか滝のような汗をかいている。
必死に血を舐める姿を見ているとなんか変な気分になって、早く垂らそうと手を振った。
……すると粘度にはムラがあるのか、一滴、何処かへ飛んでいきそうになった。
やべ、と思った次の瞬間。
「むー!」
凄まじい反応速度でルーネが俺の腕を飲み込んだ。咄嗟に引き剥がそうとしてもすごい力で抱きついている。ぺろぺろぺろ、とそのまま舌で残らず舐め取っていく。くすぐったい。口が小さいので歯が当たる。
「うわ、ちょっと、くく、くすぐったい……!」
「ち、ちょっとアナタ……!私でさえそんなことは許されてないのに!」
はあ、なんか思ってたのと違う雰囲気になった。
アスターが流石にイケナイと感じたのか、ルーネに駆け寄る。……が、引き剥がすまでもなくルーネはその場に崩れ落ちた。
その顔が真っ赤に染まっている。羞恥でも怒りでもない。
「……っぁ!?なんだか、全身が痛いです……。」
「はあ……え、何……すごい熱!?」
おや、反応が早い。魔人化の作用だ。しかし、ここまで激しいものなのか。
「ベッドと回復薬は用意してるよね?」
「は、はい。」
「うん、運び込んで。」
ルーネを寝室に運び込んで、しばらく看病した。
喋れるようになったのは少し経ってから。
ルーネの発汗が凄かったので、アスターにシャツに着替えさせてもらった。
薄い体に布が張り付いてちょっと見るのが申し訳ないので、俺は腕を組んで夜景を眺めながら声をかける。
「大丈夫かい、ルーネ?」
「どうしたんでしょう、わたし……急に倒れて?」
「魔人化の負荷だよ。」
「確かに、最初、シュナイダー様の時も少しくらっとしたような...?」
「使われた血のランクと、素体の才能によって魔人化は負荷が大きく増大するんだ。そのぶん効果も多い。」
シュナイダーだっけ?確か彼はAかBかCレート(うろ覚え)、新人魔法少女でもまあなんとかなる領域。
俺はSSレートだから負荷は段違いだろうな。
「確かに、力が溢れるのを感じます...!これなら、うふふ、お役に立てそう......!」
ベッドにいるルーネはまだ本調子ではなく、元々白かった顔がさらに青ざめている。いや、顔だけではなく瞳まで青ざめている。身体変化は成長の兆候だ。
「でも勘違いしないでほしいな。ボクは眷属だからキミたちを頼るんじゃない。キミたちだから眷属にしたんだ。そんなキミたちにしか頼めないことがある。」
「は、はい!何でもお任せください、そう、何でも!ウフフフフ!」
「ちなみに私はもとよりこれからやることを伺っているわ。」
なんでマウント取りに行ったんだアスター?
まあいい。
「狩りだ。」
これからやっちゃうのは、200と47年を生きた、最悪最硬の邪悪。
「『絶対防御』『悪辣拳』『四天王』『虐殺将軍』『輝く悪夢』『根絶やしの翁』。そいつはいくつもの異名を持っている。」
「それは……エヘ、いえ、良い機会です。」
奴は3日後、主人公たちを屠ろうとしている。それは巡り巡って29巻の世界滅亡を引き起こす。
.....という大義名分はあるけど、正義の味方は気取らない。余計なレッテルで自分を縛り付けるのはごめんだ。
あくまで、自分の夢のため。
具体的にいうと、
さあ、フェイカーの初ステージを飾ってやろう。
「三日後だ。魔人四天王ガンゴーグを殺し、時代を変える!」
「全て御心のままに。」
「ウフフ、やってやりましょう!」
ずっと待っていた。
胸ドスの時間じゃあああああああ!!!!!!
ルーネちゃんはアレですね、鳴◯みたいなインフラポジ
それはさておきアゲていきますわよー!!!
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