メトロイドトータス〜鳥人族の後継者〜   作:ウエストモール

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最近はモンハンダブルクロスをやり直してます。久しぶりにやると楽しいですね


妨害を突破せよ

 大砂漠を駆ける二つの存在があった。どちらも近未来的なデザインのバイクで、砂煙を尾のように引きながら止まることなく進んでいく。

 

 それぞれ、操縦者は白銀のパワードスーツを纏った男と赤コートを羽織る白髪の男。南雲ハジメと清水幸利であり、並走して大火山へと向かっているのだ。

 

 別に大火山へと向かうのはハジメだけでも問題ないのだが、採取のついでに神代魔法が獲得できる可能性があるため同行させた。

 

 今回は敵の妨害も考えられるために別個のビークルに搭乗し、どちらか一方だけでも大火山に辿り着けるようにしている。

 

「南雲!サンドワームだ!」

「分かった、気をつけろ」

 

 二人を最初に出迎えたのは、やはり野生のサンドワームだった。地中を魚のように猛烈な速度で突き進み、幾度となく飛び出してはケツに喰らいつこうとしてくる。

 

 地中に潜んで二人が通りかかるのを待っている個体もおり、気配を察知して回避した直後に飛び出してくるのはよくあることだ。

 

「ちっ、面倒だ」

 

 幸利がフィンガースナップすると複数の風刃が出現し、それそれが自由自在な軌道を描くと、喰らいつこうとしてきたサンドワーム達を輪切りにしていく。顔を出したそばから犠牲になるため、モグラ叩き状態だ。

 

『ストームミサイル、オンライン』

 

 そして、ハジメはバイクの武装を起動する。パワードスーツとの同調により操作が可能で、内部に搭載されたエーテルタンクを活性化させることで使用する。

 

 前方から迫る複数のサンドワームをバイザーでロックオンすると、車体後部のカバーが開いて多数の超小型ミサイルが連射される。一体につき三発のミサイルが着弾し、一気に爆殺することに成功した。

 

 ちなみにハジメのバイクは〈ランドファルコン〉と名付けられ、特別仕様となっている。魔力駆動ではなくプラズマエンジンが動力源であり、アームキャノンを起動キーとしている。

 

 故にパワードスーツを装着していなければ操縦は不可能であり、それが防犯として機能する。また、スーツと同調することで各種機能の制御を容易なものとしていた。

 

 なお、幸利の機体はシアのものとあまり変わらず、たまたま完成していた機体に彼が希望していた武装をポン付けしただけの急造仕様である。

 

「なあ、南雲。この程度の敵なら何とか到着できそうだな」

「そうだといいのだが……」

 

 そう言いながら、幸利は魔力駆動二輪に装備したチェーンソーや丸鋸を一斉に起動させ、近寄るサンドワームを血祭りに上げていく。車体の全周が凶器だらけであり、一人で地獄を作り出していた。

 

『エーテルブースト、オンライン』

 

 さらに、ハジメはランドファルコンに輝くオーラを纏わせて急加速するエーテルブーストを使用し、接触したサンドワームや障害物を破壊していく。

 

 もはや、二人を止められる者は砂漠にはいない。そう思われた。だが……

 

ザバァァァッ!!!

 

 突然、進行方向の地面から砂が噴き出し、まるで水中から飛び出てくるように大きな影が空中に現れると、砂と水の入り混じった塊を連続で吐き出してきた。

 

「何だコイツ!?」

「敵なのは間違いない」

 

 咄嗟に左右へ散開することで難を逃れるのだが、奴は再び砂へと潜航すると背鰭だけを地上に出して二人に並走しつつ、何度も空中へと飛び出してくる。

 

「完全にドスガ◯オスじゃねえか!」

 

 それは、シュモクザメとワイバーンを融合させたような魔物だった。全身は鱗で覆われ、その翼は魚の鰭のようになっている。砂の海を泳ぐ速度はかなり早く、平然と二人を追い抜く程だ。

 

「あんな魔物、図鑑にも載っていない。恐らくだが、魔人族が砂漠に特化させて生み出した魔物だろうな」

「どちらにせよ、コイツは倒さないとヤバいだろ。放置しておけば、冒険者や商人が犠牲になるかもしれない」

「そうだな」

 

 次の瞬間、砂竜は背後から飛び出てきて薙ぎ払うように水のレーザーを放ってくる。二人は減速してやり過ごし、反撃する。

 

『ストームミサイル、オンライン』

 

 大量の超小型ミサイルが砂竜へと殺到し、奴を大きく怯ませる。爆風で鱗の破片が飛び散り、キラキラと空間を彩った。

 

 さらに、地面へと落下したところに幸利が突撃し、すれ違いざまにリベリオンファングによる斬撃と二輪に備えられた凶器で傷を負わせる。鱗が剥がれている箇所であり、鮮血を飛び散らせた。

 

ギィャャャャァ!?

 

『エーテルブースト、オンライン』

 

 攻撃は終わらない。ランドファルコンで猛烈な体当たりを仕掛け、さらに吹き飛ばした上でハジメが奴の背に移乗する。

 

「終わりだ」

 

 振り落とされないように踏ん張り、最大チャージしたアームキャノンを奴の頭部に突きつけ、その威力を解放して吹き飛ばした。

 

 力を失って倒れる奴の背中から跳躍すると、自動操縦で付近を通過するランドファルコンへと飛び乗る。そのまま、幸利と共にその場を走り去った。

 

「清水、これから砂嵐に突入する」

「ようやくか。妨害ばかりだったな」

 

 砂竜を撃破した後も大変だった。いきなりフライングパイレーツや戦闘艇が現れて空中から追われ、魔人族が生み出したと思わしき砂漠特化型の魔物が地中から飛び出してくるなど、大火山に近づく程に妨害が激しくなったのだ。

 

 それら全てを潜り抜けて今に至り、二人の目の前には砂嵐の壁が広がっている。二人は同時にエーテルブーストを発動し、一気に駆け抜けた。

 

 

 

 

 砂嵐を突破したハジメと幸利。二人はグリューエン大火山の内部へと進入し、灼熱の空間を進んでいた。

 

「なあ、南雲のパワードスーツはこんな地獄みたいなところでも大丈夫なんだな」

「バリアスーツは高熱環境によるダメージをカットする。これにグラビティ機能を重ねれば、マグマの中も行けるぞ」

「マジかよ……俺は竜人の血が入ってるから少し暑いくらいで済むが、流石にマグマは無理なんだが?」

 

 久しぶりに訪れた大火山の内部は、以前と全く変わらないものだった。いたるところにマグマが流れており、頭上にはマグマがうねりながら空中を流れていく様が見える。勿論、マグマに適応した魔物も存在し……

 

「南雲ぉ!少しくらい手を貸してくれよ!」

「それは無理だ。俺が手を貸していたら迷宮を攻略したことにならないだろ?イレギュラーでも現れない限り、俺は動かない」

 

 敵との戦闘は全て幸利が行うことになっている。そもそも、攻略の証を持っているハジメは攻撃の対象に入っておらず、ハジメから攻撃しない限りは攻撃を受けない。

 

見敵必殺(サーチアンドデストロイ)!!見敵必殺(サーチアンドデストロイ)だ!」

 

 ここの魔物は基本的にマグマを纏っているため、接近戦は不利だ。そのため、幸利は敵を見つけ次第、リバース&リベンジによる射撃で急所を撃ち抜いて始末する。

 

 中にはマグマで肉体を構成した不定形の魔物もおり、数発の弾丸を撃ち込んでみるものの、点での攻撃ではすぐに再生されてしまう。だが、幸利は対抗手段を持ってきていた。

 

「こんなこともあろうかと」

 

 それは、ハンドガンよりも長い銃身を持つショットガンのような武装だった。〈ドラゴンブレス〉と名付けられたそれは、面制圧に特化した魔弾銃である。

 

 魔力を込めてトリガーを引けば、飛び出した銃弾が炸裂して散弾となり、竜のブレスと見紛うような密度のそれが目標へと襲いかかる。

 

 多数の子弾が投射され、魔力を衝撃波に変換する独自のテクノロジーにより衝撃が敵の全身に叩きつけられる。マグマの肉体は瞬く間に細かく引き裂かれ、内部の魔石も砕かれたことで崩壊した。

 

 かなり強力なドラゴンブレスであるが、射程は短い上に愛用の二挺拳銃のように素早く撃つことは不可能なため、適宜切り替えることが重要である。

 

 リバース&リベンジによる早撃ちをメインに繰り出してサーチアンドデストロイしつつ、マグマの肉体を持つ魔物にはドラゴンブレスに持ち替えて対抗する。この立ち回りを基本に進み、スムーズに何層か降りていくのだが……

 

「清水、何か違和感を感じないか?」

「そうだな。やけに静かだ……」

「あれを見てみろ。魔物の死体が転がっている」

 

 その階層は静寂に包まれていた。マグマの流れる音しか聞こえないのだが、襲ってくるはずの魔物の姿はなく、すでに多数の死体に変わっていたのだ。

 

「南雲、もしかすると先客がいるかもな」

「友好的だといいが、敵である可能性が高そうだ。俺達の妨害を図っている勢力か……」

 

 そして、その先客がいきなり現れた。マグマの海が山のように盛り上がり、それも一つではなく幾つもの山が連なっている。マグマの中から上半身だけを飛び出させたのは、ヒューマノイドタイプの異形の巨人達だった。

 

「何だこいつらは?」

「スペースパイレーツだ。あれはその構成種族の一つ、マグドール星人……」

 

 マグドール星人はマグマの中に生息するエイリアンであり、スペースパイレーツの一員だ。その大きさはハジメ達を優に超えており、その大口にかかれば一瞬で丸のみにされるだろう。

 

「こいつら、強いのか?」

「戦闘力はお世辞にも高いとはいえない。マグマからの奇襲が厄介なくらいだ。こいつらだけで一帯の魔物がやられたとは思えない……」

「他にも何かいるってことかよ」

 

ザバァァァン!!

 

 さらにマグマから飛び出てくる存在がいた。これまた巨大で、マグマの上で滞空しながら背部より何発もの飛翔体を放ってくる。

 

「清水、ミサイルだ!」

「おいおい、マジかよ!?」

 

 何発もの飛翔体の正体は小型ミサイルだ。スペイザービームと二挺拳銃で全て叩き落とし、それを放った張本人を見る。それは、古代生物のアノマロカリスを無理やりヒト型にしたかのような異形だった。

 

「レドギア星人……奴らもかなり本気のようだ」

 

 奴はレドギア星人。スペースパイレーツの中でも戦闘力が高い部類に入る凶暴なクリーチャーである。マグマにも耐える強固な甲殻に、生体ミサイルや胴体のビーム兵器で武装しており、伸縮する長い腕による攻撃も脅威である。

 

「レドギア星人は俺がやる。マグドール星人の方を頼む」

「おうよ、任された!」

 

 ハジメはレドギア星人と対峙し、その背後で幸利がマグドール星人の群れの前に立ちはだかる。イレギュラーな事態が起きているので、ハジメも動かないわけにはいかないのだ。二人はパイレーツとの交戦を開始した。

 

「ギエエエエッ!!!」

 

 滞空しているレドギア星人は再度、ハジメに向けて小型ミサイルを斉射してくる。ハジメは距離を取るのではなく、逆に発射してきた本体に向けて駆けていく。 

 

 レドギア星人の生体ミサイルの精度はあまり高い方ではない。どちらかというと面制圧がメインであり、走るだけでも避けることは可能なのだ。

 

 ハジメはミサイルを避けながら、幸利がいる場所から急速に離れていく。レドギア星人との戦いは激しいことが予測され、それに巻き込まれないようにするためだ。 

 

「ここまで来れば……」

 

 幸利の姿が小さくなるまで離れたハジメの目の前に、レドギア星人が降り立つ。そして、胸部のコアがしばし輝いたかと思うと、そこから紫色の太い光線が放たれた。

 

 咄嗟にセンスムーブで回避するハジメ。そこへ、間髪入れずにレドギア星人の伸縮する長い腕が襲いかかる。奴のパワーは桁違いだ。並みの人間なら即死である。

 

「くっ!」

 

 サイドステップで突き出された腕の先端を避け、二発目はアームキャノンで弾き、反撃のチャージビームを放つ。

 

 が、レドギア星人はビームの直撃など意に介さずに頭部にある一対の触腕を振り下ろして掴みかかってくる。ハジメは高く跳躍して避けると、レドギア星人の頭上に乗って至近距離から攻撃した。 

 

『アイスビーム、オンライン』

 

 アイスビームの直撃を受け、レドギア星人の触腕が凍結する。奴の頭上より退避しつつもミサイルを放ち、凍結したそれを粉砕してやった。

 

 ハジメがレドギア星人と交戦している一方で、幸利はマグドール星人の群れと戦いを繰り広げていた。

 

「流石に多すぎだろ」

 

 竜翼をはためかせ、マグドール星人達が口から吐き出した火球や投擲してきた溶岩の中を突き進む。

 

 普通の人間なら直撃すれば絶体絶命なのだが、幸利は竜の要素により熱に高い耐性を持つ。リベリオンファングで斬り払い、部分竜化により肥大化した腕を盾にすることで突破していた。

 

 そして、幸利はマグドール星人の一個体へと接近する。その体と比べて異様に長い腕を振り回して攻撃してくるが、バレルロールで回避しながら大剣の一撃で切断してやる。

 

「もらった!」

 

 隻腕となった星人の顔面にリベリオンファングが突き立てられ、深々と差し込まれる。某殺人機械のように沈んでいくのを横目に、付近の小さな足場へと飛び乗った。

 

「乱れ撃つぜ!」

 

 大剣をアーティファクトに格納してリベンジ&リバースに持ち替えると、足場を囲むようにマグドール星人が集まってきた。ガンカタの構えを取り、乱れ撃ちを開始する。

 

ドパパパッ!ドパパパッ!

 

 適当に魔弾をばら撒いているように見えるが、その狙いは正確だ。四方八方への素早い射撃が牙を剥き、攻撃を仕掛けられる前に敵を潰していった。

 

 そこへ、不意に背後より浮上した個体が口を大きく開いて幸利を丸のみにしようとする。だが、咄嗟に放たれた強烈な後ろ蹴りを受けてグロッキー状態に陥り、口内に突っ込まれたドラゴンブレスの一撃で頭を吹き飛ばされた。

 

「接近戦にはこれが一番だ」

 

 幸利はドラゴンブレスを携え、竜翼による機動力を活かしたヒットアンドアウェイ戦法でマグドール星人を順調に駆逐していった。

 

 一方、ハジメとレドギア星人の戦いも佳境を迎えていた。奴はマグマとの接触にも耐える耐久力により何発ものチャージビームに耐え抜いている状態だ。

 

 レドギア星人が何度目か分からない飛翔を見せ、空中で小型ミサイルを斉射する。避けることは容易なのでハジメも普通に回避するが、奴はその直後に体当たりをお見舞いしてきた。

 

 奴の最大の武器はその肉体の大きさにあるだろう。見た目相応に質量もあるため、それが空を飛んで体当たりを仕掛けてくれば、恐ろしい程の威力を発揮する。 

 

「“豪腕”」 

 

 ハジメはアームキャノンのある右腕に腕力を強化する魔法を発動して体当たりを迎え撃つ。突っ込んできた奴の巨体をメレーカウンターで弾き返してしまった。

 

「ギエエッ!?」

 

 迎撃されてしまったレドギア星人は、ハジメから少しばかり距離を取って着地する。そして、長い両腕をアウトリガーのように地面へと突き刺すと、胴体中央のコアへとエネルギーチャージを開始する。

 

 これまで何度もレドギア星人が光線を放ってくる機会はあったが、それらは素早く放たれるものであり、ハジメなら耐えられるレベルに過ぎない。だが、今回は最大威力で放とうとしていた。

 

「させるか」

 

『ノーマルミサイル、オンライン』

 

 エネルギーチャージを続け、今もなお激しく輝いている胴体のコアに向けて数発のミサイルを発射する。それは次々とコアへと着弾し、チャージを中断させて大きく怯ませ、グロッキー状態にすることに貢献した。

 

 その隙をハジメは見逃さなかった。スタートダッシュを切って駆け出し、背部ブースターを点火、その右腕はエネルギーチャージを開始しており、ビームを増幅させながら身動きがとれないレドギア星人へと迫る。 

 

「くらえ」

 

 エネルギーが最大までチャージされたアームキャノンが、レドギア星人のコアに押し当てられ、その威力を解放する。弱点であるコアであれば十分にダメージは通り、大きな亀裂を入れることに成功した。

 

『スーパーミサイル、オンライン』

 

「これで終わりだ」

 

 スーパーミサイルが発射され、寸分の狂いなくコアへと着弾し、ゼロ距離チャージビームで生じた亀裂へと食い込む。体内で強烈な爆風が広がり、奴は木っ端微塵になってしまった。




バイクが完全にプライム4の某マシンになってしまった
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