透き通った世界にロスサントスの住人をブチ込む話   作:おしゅし

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アロナァぁぁ!!!!!!

いねェェェェェっ!!!!!!!!



第4話

 

そんなこんなで先生と相対する事になったあなたですが、正直この誘いを受けて貰えるとは思っていません。あの街にいた頃から攻撃手段を持たない者たちは、あなたの持つ武力を見た瞬間逃げ出すことがほとんどでした。稀に反撃してくる気概のある者たちもいましたが、そんな者たちもあなた相手では戦力不足もいいとこです。

 

まあ要するにあなたは生徒はともかく、先生は逃げ出すと思っています。そうなれば先生の護衛であるであろう生徒も引いてしまいます。それでは面白くありません。せっかくここまで準備したのですから、もう少し遊んでくれなければ不公平というものです。

 

あなたは足元を強く蹴り、戦車の中にいるスケバンに合図を送ります。目の前で混乱している先生と愉快な仲間たちを逃がさないための一手を発動しました。

 

ギュィィィィィィィ...ドゥンッ!!!

ボンッ、ボンッ、ボンッ

 

レールガンによる砲撃とグレネードランチャーの攻撃で先生達が突破してきた陣地が崩れました。あちこちで火災が起き、煙と炎が充満しています。生徒だけならともかく、先生を連れての素早い撤退は不可能でしょう。

 

あなたは、上々だ。そう思い笑みを深めました。こんな楽しそうな戦場をそうそうに切り上げるなんて勿体ないことはできません。目いっぱい楽しむ気で、再び先生に誘いをかけます。

 

 

''どうした?通りたくないのか?''

 

 

それ以外の選択などないですが、一応聞いておきます。すると、やはりというか、いち早く混乱から抜け出した先生があなたを見ました。

 

 

「どうやら引かせてくれる気は無いようだね。」

 

 

察しの良い者は好きです。というか、察しの悪い者はロスサントスでは生き抜くことはできません。あなたは笑みを浮かべたまま先生を見つめ返します。

 

 

「というか、その口振り的に先程のヘリのパイロットは君かな?」

 

 

緊張と恐怖、その両方を含ませながらも毅然とした態度でこちらに問いかける先生にある種の尊敬すら抱いてしまいます。

 

 

''そうだが?''

 

 

笑みを絶やさずそう応えます。どうやら生徒達も既に混乱から抜け出し、臨戦態勢でこちらを警戒しているようです。そのうちの1人であるハスミさんと目が合いました。どうやらあなたが先程のパイロットであると既に気がついていたようです。唯一顔を先に見ていたハスミさんはあなたを見て、少しばかり安堵しているようです。

 

 

「それはよかった。」

 

 

笑みを浮かべた先生がそう言いました。あなたはその言葉に困惑します。そんなあなたを置き去りにしたまま先生は続けます。

 

 

「私を守るためとはいえ、生徒に殺人なんてさせられないからね。」

 

 

先程の死は、あなたが制御を失ったサベージを先生達に向かって墜落させようとしたが為に起きた事故です。あのまま何もしなければサベージの耐久度を考えても、不時着していた可能性が高いでしょう。しかしそんな事をわざわざ伝えてあげるほどあなたは優しくありません。この場合は甘くないと言う方が適切でしょうか。

 

 

''まあ死んではいたけどな''

 

 

あなたがそう言うと先生達は顔を顰めました。実際死にはしたのです。そちらの方が都合が良かったのであなたからそうしたのですが、先生達にそんなことは分かりません。

 

 

「では、あなたは一体...?」

 

 

ハスミさんが訝しげな視線と共にあなたに疑問を投げかけます。しかし、わざわざ自分の事情を説明するのも面倒です。あなたはさっさと遊びを始めることにしました。

 

 

''俺を倒したら教えてやる''

 

 

あなたはこの場を楽しむためのルールを自分に課します。3回。3回殺されれば向こうの勝ち。既に1回殺されたのであと2回、ロスサントスで受けてきた仕事も基本的に3回死んでしまうと失敗判定だったので、それに倣うことにしました。

 

再び足元を強く蹴り、合図を送ります。大きな駆動音と共にハンジャールが後退しながら、グレネードランチャーがグレネードをばら撒きます。

 

 

「ちょっ!!??」

 

 

先生が驚きのあまり声をあげましたが、そんなのは無視です。あなたはハンジャールの中にいるスケバン達と隠れているスケバン達にも聞こえるように叫びます。

 

 

''予定通り進めろ!''

 

 

あなたの叫びを合図に、いまだ戦闘継続が可能なスケバン達が陣地から飛び出しハンジャールと合流します。

 

ギュィィィィィィィ...ドゥン!!!!

 

再びの砲撃とグレネードランチャーの爆発で、先生達は無理やり足を止められました。

 

 

「あぶなぁっ!!!??」

 

 

頭上を掠めるレールガンの砲撃にユウカさんが情けない声をあげています。

 

 

「このッ」

 

 

ハスミさんがあなたに向かって狙撃を試みますが、さすがに爆風の中では命中精度が落ちるようで、少し横を掠めます。

 

 

「ハスミ!?!?」

 

 

先生が驚きのあまり声をあげます。

 

 

「なんで撃ってるの!?ヘイローないんだよ!?」

 

「よく分かりませんが、先程の爆発から生き残っているあたりきっとツルギのようなものでしょうし大丈夫です!」

 

「ツルギって誰!?あと私は全然大丈夫じゃないんだけど!!!」

 

 

そんな応答を繰り返しながらも射撃を続けるハスミさんに、あなたもやられっぱなしではいられません。mk2ヘビースナイパーを取り出し構えます。炸裂弾で一撃だ。そんなふうに思った矢先、あなたは肉体に刺さる銃撃を知覚し

 

''スナックを食べる''

 

どうやらスズミさんが回り込んでいたようです。あなたが先にスズミさんを処理しようとした瞬間、あなたの意識が引っ張られました。いえ、どちらかと言えばユウカさんの存在感が上昇したと言うべきでしょうか。スケバン達や、あなたのヘイトを一身に受けながらも1歩も引かないユウカさんに、あなたは銃口を向けました。

 

ドンッ!!!!!

 

ユウカさんに着弾した炸裂弾が爆発を起こします。しかしユウカさんは未だ健在です。流石はネームドと言ったところでしょうか。あなたは炸裂弾を使っても一撃で倒せなかったユウカさんに、少し驚きつつも追撃をしようとし死亡しました。

 

ドサリと倒れた肉体は、頭部からその中身を垂れ流し続けています。頭を中心に広がる血溜まりには砕けた頭蓋骨と細かくなった脳が混じっており、お世辞にも綺麗とは言い難い光景です。比較的近くでソレを見てしまったスケバンがあまりの光景に嘔吐し、マスクの隙間から吐瀉物がこぼれ落ちます。

 

 

「ひっ...」

 

 

嘔吐するスケバンに気づいた近くのスケバン達が、その原因を探すため周囲を見渡した結果、ソレを発見し声にならない悲鳴を漏らします。

 

未だその血溜まりを広げ続ける死体と、ソレを作り上げたハスミさんは何とも言えない表情でソレを見つめています。

 

 

「え、ちょ、なんで。また」

 

 

先生が再び混乱に陥ります。その光景を見ていたスズミさんと、遅れて気づいたチナツさんも再び混乱に飲まれてしまいました。

 

 

「え?...な、え?」

 

 

チナツさんが情報を処理しきれず立ち止まっています。そこを見逃さずスケバン達が銃撃をしかけます。

 

 

「え、きゃ!?」

 

 

スズミさんも未だに銃を構えたまま立ち尽くしています。

 

ギュィィィィィィィ...ドゥン!!!!

 

レールガンの砲撃をもろにくらってしまいました。爆風でスズミさんの悲鳴はかき消されてしまったようで、声も聞こえぬまま吹き飛ばされてしまいました。

 

ユウカさんは一人でスケバンを引き受けていたので、あの惨状を見てはいないようです。何とかユウカさんに指示を、そう思った先生が声をあげようとした瞬間

 

ドンッ!!!!

 

ハスミさんが爆発に包まれました。

 

「くっ!!!」

 

ハスミさんが即座に痛みを堪えながら下手人を探し、スコープ越しに復活したあなたと目が合いました。そして、やはり。そんな風な笑みを浮かべます。その笑みには安堵と怒りが感じられます。先生もあなたに気がついたようで、さっきまであなたの死体があった場所とあなたを交互に見ています。まだ混乱しているのでしょう。

 

ハスミさんの狙撃をローリングで躱しつつ、炸裂弾をハスミさんの足元に撃ちこみます。こうすれば直撃せずとも爆風によるダメージを確実に与えられます。

 

 

「出鱈目なッ...!」

 

 

ハスミさんがそうこぼします。それはあなたの復活能力に対してか、mk2ヘビースナイパーの炸裂弾に対してか、はたまたその両方か。

 

狙撃勝負も良いですが、そろそろケリをつけねばなりません。スズミさんとチナツさんが戦線に復帰してきています。あなたの想定より回復が早いです。スケバン達もほとんどが倒されてしまったようで、ハスミさんを除く3人に押されています。先生も混乱から抜け出したようで、戦術指揮で本領を発揮しています。きっとハンジャールもそう長く持たないでしょう。

 

あなたは自分に課したルールで、あと1度殺されれば引くつもりです。そろそろ本気で行かねばならないでしょう。

 

手始めにハスミさんとの狙撃勝負を切り上げるため、素早くロケットランチャーに持ちかえハスミさんに向かって発射します。

 

 

「は?どこから...ッ!?」

 

 

ハスミさんが咄嗟に先生を掴み、飛び退きました。直後、その周辺が爆発に包まれます。何とか回避することができたハスミさんが、あなたを探します。しかし既にハンジャールの影に隠れたあなたを見つけることはできなかったようです。あなたはその隙にmk2アサルトライフルに持ち替え、機会を伺います。

 

ギュィィィィィィィ...ドゥン!!!!

 

既に煙を吹きつつあるハンジャールがレールガンによる砲撃を行います。その爆発に乗じてあなたは駆け出します。

 

 

「なっ!?」

 

 

すぐそこに居たスズミさんに、あなたは銃で殴り掛かります。驚きのあまり一瞬硬直したスズミさんに良い1発が入ります。

 

ガッ!!

 

 

「いっ...!?」

 

 

バババババババババババババババ!!!!!!

 

よろけたスズミさんに射撃を行います。一瞬で頭部に狙いを定めて射撃。ロスサントスで殺しをする者の基本技能です。10数発でスズミさんの意識を刈り取る事が出来ました。スズミさんがその場に崩れ落ちます。徹甲弾もそれなりに有効なようです。

 

しかし先生に気付かれたようで、全員があなたを見ました。あなたは即座にハスミさんとの射線に、チナツさんが入るようローリングで立ち回ります。

 

 

「くっ」

 

 

最も火力の出ない武器を持つ自分が盾にされたと気が付いたチナツさんが、あなたに銃を向けました。しかし、ロスサントスの犯罪者相手には遅すぎる判断です。銃を構えたままのあなたが粘着爆弾を投げました。そしてチナツさんが爆発の範囲に入った瞬間に空中で起爆。爆風と爆炎はあなたの狙いを妨げることはありません。即座にそのまま射撃に移ります。

 

バババババババババババババババ!!!

 

数秒後、煙が晴れる頃にはチナツさんは意識を失っていました。直後、ハスミさんと目が合いました。ローリング、真横を弾丸が掠めます。あなたはmk2ショットガンに持ち替え、即座に距離を詰めます。ハスミさんは有効射程にはまだ少し遠いです。ローリング、再び弾丸が掠めます。

 

 

「ユウカ!!!」

 

 

先生が叫び、ユウカさんが走り出します。mk2ショットガンの有効射程にハスミさんが入ります。あなたはmk2ショットガンを即座に構え炸裂弾を撃ち出しました。

 

ヌッ

 

直後、ハスミさんとあなたの間にユウカさんが滑り込みます。

 

ドンッ!!!!

 

 

「がッ...!」

 

 

今までのダメージの蓄積で、さすがのユウカさんも意識を刈り取られました。爆煙が晴れる前に距離を詰めたあなたが、ユウカさんを飛び越えて煙を抜けた瞬間

 

バンッ!

 

あなたは頭を撃ち抜かれました。ハスミさんと目が合います。してやった。そう顔に出ていました。

 

出来れば全員倒してしまいたかったですが、ここまでやったのなら、十分仕事は果たした筈です。ワカモさんにも言い訳ができるでしょう。あなたも久しぶりに良い戦闘ができたので満足しています。

 

そうして再び脳漿をぶち撒けながら、あなたは地面に倒れました。

 

 

 

 

 

 

side先生

 

何とか彼を倒すことができた。目の前で頭の中身を垂れ流しながら倒れる彼を見て、また気分が悪くなる。

 

ハスミもなんとも言えない顔で彼だったものを見つめている。しばらくそうしていたが、ハスミが私の視線に気付いたようで互いに目が合った。

 

 

 

「あ、えっと...」

 

 

何を言えば良いのか分からず、口ごもる。そんな私を見てハスミはキョトンとしていたが、ふっと笑った。

 

 

「皆さんの手当をしましょう。」

 

 

そう、笑顔でハスミが言った。もっともな意見にしどろもどろになりながら応える。

 

 

「あ、ああ。そうだね。」

 

 

そう言って目の前を見ると、彼の死体は消えていた。残されたのは目を回すユウカと、倒れたチナツ。スズミは少し遠くで魘されている。良い一発をくらっていたので痛むのかもしれない。

 

シャーレの部室はすぐ目の前だが、私のために倒れた生徒を介抱するのが最優先だ。幸いにも、まだ意識のあるスケバン達は彼が倒されてから撤退を始めていた。気絶しているとはいえ、あんなふうに引き摺って良いのだろうか?

 

初戦からかなりの強敵に当たってしまったと嘆きながら、ユウカ達の方へ駆け出した。

 

 

 

sideあなた

 

3度目の死から復活したあなたは、仲間を引き摺りながら撤退するスケバン達と目が合いました。

 

 

「え!?」

 

 

あなたと目のあったスケバンが驚きの声をあげます。それにつられた周りのスケバン達もあなたを見ました。何とも言えない空気に黙っていると、リーダー格であろうスケバンが話しかけて来ました。

 

 

「ぶ、無事?でなによりです。」

 

 

二へっと気まずそうに笑う彼女が必死に絞り出した言葉に、あなたは何も言えませんでした。

 

 

「ど、どうします?追撃しますか?戦車も一応まだ動けますケド...?」

 

 

どうやらハンジャールは何とか動くようです。しかし、あなたとしては既に失敗判定です。引き際を見極められぬ犯罪者は、ロスサントスでは成功できません。あなたは首を振り、移動することにしました。一応ワカモさんから、襲撃が終わった後の集合場所を聞いています。

 

早速移動を始めたあなたですが、スケバン達が着いてきていることに気付きました。

 

 

''なんで着いてくる?''

 

 

当然の疑問です。しかしスケバン達も互いを見渡し、再びリーダー格のスケバンが口を開きます。

 

 

「いやぁ、ウチらこの後どうすれば良いのかなんも聞いてなくて...ヘヘッ...」

 

 

ヘヘッじゃないが。そう思ったあなたですが、実際彼女たちをどうすれば良いのか、あなたも分かりませんでした。一応あの場における指揮官はあなたです。指揮下にあったスケバン達も連れて行くべきなのか、それとも置いていって良いのか、ワカモさんには何も言われませんでした。

 

これはいよいよ分からなくなってきたな。と、あなたが考えていると、遠くからサイレンの音が聞こえてきました。かなり遠くからのようですが、徐々に近づいてきているのが分かります。

 

 

「お、おい、ワルキューレが来やがった!」

 

「ウチらやばくね?」

 

 

そう言ってスケバン達が慌てだしました。ここに来る前に会ったあの警察なら、あなたの敵ではありません。しかし、目の前で慌てるスケバン達と彼女らが引き摺る連中を守りながらと言うのであれば、話は別です。正直連れて行く必要があるのか分かりませんが、一旦このスケバン達も連れて行くことにしました。

 

あなたはアベンジャーを呼び出しました。これならいち早くこの場を離脱できる上、スケバン達も収容することができます。既に煙を吐きつつあるハンジャールに気絶したスケバン達を載せて移動を開始します。もちろん動ける連中は徒歩です。

 

すぐ近くの開けた土地に呼び出されていたアベンジャーに到着したあなたは、アベンジャーの後部ハッチを開きました。すぐにスケバン達が気絶した者たちを投げ込んでいきます。その様子を見ながらエンジンを始動したあなたは、スケバン達が全員乗るのを待ちます。

 

 

''戦車はおいていけ!''

 

 

ハンジャールを操縦していたスケバン達が迷っているのを見て、あなたは叫びます。個人車両などいつでもしまえるのですから、置いていけば良いのです。

 

スケバンが全員搭乗したことを確認したあなたは、後部ハッチを閉め、即座に離陸しました。ついでにハンジャールを保管場所に戻すのも忘れません。離陸して下を見ると、ワルキューレの車両がすぐそばまで迫っていましたが、時既に遅しと言うやつです。あなたは笑い声をあげながらブラックマーケットに向かいます。すぐ後ろで''変なもの''を見る目をしているスケバン達は後でしばこうと思いながら、空を駆けてゆきました。

 





ネームドは硬いから死にづらくて良いね
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