透き通った世界にロスサントスの住人をブチ込む話   作:おしゅし

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前回の話が正直難産過ぎた。戦闘描写むずかしいし、アロナいねぇし。
このSSの面白いポイントって常識の差が出るとこだと思うし、アロナいねぇし。



第5話

 

しばらく飛行して、ようやく目的地に到着しました。どうやら集合場所は廃ビルのようです。さすがにアベンジャーが着陸するのはキツイと判断したあなたは、屋上でホバリングする事にしました。その間に後部ハッチを開け、スケバン達を降ろします。

 

スケバン達が全員降りた事を確認したあなたは、再び高度をあげました。集合場所のビルが雲で見えなくなる程まで上昇した後、機体を捨て飛び降ります。操縦する者の居なくなったアベンジャーがゆっくりと堕ちていきます。それを視界の端で捉えながら、あなたは地面に向かい、ぐんぐん加速します。すぐに雲を突き抜けビルを視界に捉えました。徐々に風の抵抗を使い減速し、スレスレでパラシュートを開きます。バサっと音を立てて開くパラシュートにより、あなたは急速にスピードを落とします。そうして数秒も経たぬうちに廃ビルに着地しました。目の前には唖然とした顔のスケバン達がおり、あなたと目が合いました。そのまま数秒経った後、爆発音が聞こえました。アベンジャーがどこかに墜落したのでしょう。

 

 

「の、乗り捨てたんすか...?」

 

 

まさかと言った表情でスケバンの1人が尋ねてきます。

 

 

「?そうだが」

 

 

なに当然のことを聞いてるんだ、そう思いながらあなたは答えます。客観視のできないイカレ野郎ですね。

 

 

「も、もったいねぇ〜」

 

「ウチらにくれりゃあよかったのに」

 

 

こそこそとスケバン達があなたのイカレ具合を話しているのを無視してパラシュートを脱ぎ捨てます。サービス車両は何度壊してもタダで新しいものを出せるのですから、あれくらいの扱いをしても何も問題はありません。まあこれはロスサントスの常識であり、キヴォトス人にこの価値観は伝わらないのですが、あなたは気がついていません。

 

 

「で、ここで待つんですか?」

 

 

スケバンの一人が聞いてきます。

 

 

''ああ''

 

 

それに対して素っ気なく返事を返したあなたは、ワカモさんを待つことにしました。少し離れたところで騒ぎが聞こえます。きっとあなたが乗り捨てたアベンジャーが建物にでも突っ込んだのでしょう。その騒音をBGMに目を閉じました。

 

~~~~~~~~

 

そうしてしばらく経った後、あなたはスケバンに揺り起こされました。

 

 

「おい、おいアンタ。ワカモさんが戻ってきたぞ。」

 

 

その声を聞いて目を覚ましたあなたは、ワカモさんに会うため歩き出します。ドアを開けるとワカモさんがいました。しかし何やら様子が変です。浮き足立っているというか、落ち着きがないというか、あなたが最後に見たワカモさんと随分様子が違いました。まさか本当にジャパニーズ オマツリ ガール になった訳ではないでしょう。

 

 

''何かあったのか?''

 

 

あなたにしては珍しく人の心配をしました。七囚人と呼ばれる犯罪者ですが、一応このキヴォトスの知識を授けてくれた恩人です。さすがに放ってはおけません。

 

 

「い、いえ!何でもありません。コホン、あなたには関係のないことです。」

 

 

何やら照れているようです。襲撃に失敗でもしたのでしょうか?それを一々恥ずかしがるようなタイプとも思えませんが、一応聞いておきます。

 

 

''襲撃に失敗でもしたか?''

 

 

それを聞いて一瞬ビクッとしたワカモさんでしたが、すぐにあなたを睨みつけます。

 

 

「連邦生徒会から派遣された連中に負けたあなたに言われたくはありません!」

 

 

そう言われても困ります。あなた的には頑張った方です。そもそも3回も死んだのですから、むしろ褒めて欲しいくらいです。しかしあなたはクールな犯罪者です。自分から賞賛を欲しがったりしません。

 

 

「はあ、まあ良いです。時間稼ぎとしては及第点でした。」

 

 

ワカモさんが少し疲れたような口ぶりでそう言いました。

 

 

「こちら報酬です。」

 

 

そう言ってワカモさんがお金を渡してくれました。あなたは見たことの無い通貨に興味しんしんです。クレジットというそうですが、円とほぼイコールのようです。一応あなたの持つ$もネットで換金できるようなので、一文無しではありませんが、やはりお金は貰うと嬉しいものです。

 

あなたが今回の報酬を密かに喜んでいると、ワカモさんが話しかけて来ました。

 

 

「それで、これからどうするんです?」

 

 

一応ワカモさんは、あなたがキヴォトスの外から来たことを知っているため聞いてくれたようです。あなたはこのブラックマーケットに住み着く気でいます。なんというか、雰囲気が肌に馴染むのです。ロスサントスに比べればまだまだですが、ここは犯罪の香りがプンプンします。いるべき場所という感じです。それをワカモさんに伝えました。

 

 

「ブラックマーケットに?まあ、あなたみたいなのは表では生きていけないでしょうし、良いのではないでしょうか。」

 

 

酷い言われようです。まあ実際そうなのですが。あまりの扱いに、密かにショックを受けるあなたを尻目にワカモさんが声をあげます。

 

 

「あ、そういえば!」

 

 

今度はなんだという視線であなたはワカモさんを見ます。

 

 

「スケバンさん達から聞いたのですが、生き返った?とはどういうことです?」

 

 

どういうことも何も、文字通り、そのままの意味です。死んで、復活しただけです。それを少々面倒くさくなってきたあなたは、適当にワカモさんに伝えます。

 

 

「あなた、死なないってことですか?」

 

 

なぜここまで深掘りしてくるのかまるで分かりません。あなたは周辺を探索したくて堪らないのです。この話題はさっさと切り上げよう。そう思いました。

 

 

「あぁ、そういう事ですか。」

 

 

急に訳知り顔になったワカモさんに、あなたは面倒くさいという表情を隠すことなく向き直ります。

 

 

「あなたの殺人に対する忌避感の無さは、自分が死んでも死なないところからきてるんですね。」

 

 

納得がいったという顔になったワカモさんが頷きます。まあ顔は見えませんが、雰囲気というヤツです。

 

 

「一応言っておきますが、キヴォトスの住人は生き返ったりしません。そこのところ、しっかり覚えておいてください。」

 

 

ワカモさんが真剣な声でそう言います。あなたは、そんなこと言われなくてもわかっている。そう返しました。

 

そう。わかっているのです。あなたはわかっていて殺せるのです。いまだあなたの認識はロスサントスから変わっていません。

 

 

「では、失礼します。またどこかでお会いしましょう。」

 

 

そう言ってワカモさんは部屋を出ていきました。あなたはこれからどうするか、ひとまず拠点でも探すか。と周囲を散策することにしました。早速部屋を出ようと

 

 

「あ、じゃあウチらも失礼しま〜す」

 

「「「「「失礼しま〜す」」」」」

 

 

スケバン達が出ていきました。彼女たちは良くも悪くもあなたを軽く見ています。最初に比べて随分適当になった言葉使いに、手を挙げることで答えました。

 

というわけで。早速外に出たあなたですが、周囲の街並みに驚きます。ブラックマーケットなんて言うので、もっとボロボロの建物ばかりと思っていましたが、随分と綺麗です。むしろ新築レベルの建物も多いように思えます。上からではわからなかったな、と期待に胸を膨らませ歩き出しました。

 

ほんのワンブロック程歩いたところで絡まれました。さすがはブラックマーケットです。銃を持たないカモを見逃さずに食いつきます。路地から現れた少女が声をかけてきます。

 

 

「おい、にーちゃん。迷子か?有り金全部で道案内してやってもいいぜ。」

 

 

銃口をあなたに向けた少女が、ヘラヘラと笑いながらそう言いました。というか、なぜこの少女はヘルメットを被っているのでしょう。しかも戦闘用ではなくバイク用。キヴォトスのファッションに疎いあなたが考えこんでいると

 

 

「おい!人の親切を受け入れられねーのかぁ!?」

 

 

怒り出しました。親切なんてとんでもない。あれは嘘です、有り金奪ってトンズラだ。そう顔に書いてありました。あらゆる犯罪者を見てきたあなたの観察眼は、悪に対してだけ完璧です。

 

まあいいか。騙そうとしてきたし。

 

そう思ったあなたは、即座にmk2ショットガンを取り出し、殴り掛かります。

 

 

「ぐぇっ!?」

 

 

ヘルメットのバイザーを砕きながら、少女を路地裏に押し返しました。

 

 

「クソがッ!!!」

 

 

少女が発砲します。あなたもそのまま引き金を引きました。

 

ドンッ!ドンッ!ドンッ!

 

気絶させるまでに2、3発くらいましたが何も問題はありません。目の前には血溜まりとミンチ、下半身があります。あなたは慣れた手つきで火炎瓶を放り投げて立ち去ります。

 

バリン

 

その音に背を向け歩き出します。まだ誰も気がついていません。銃声と爆発音など、至る所で聞こえています。誰も気にしません。しばらく歩いたところで振り返ると、遠くに見える先程の路地に人だかりができていました。

 

あなたは歩き出します。慣れ親しんだ犯罪の雰囲気に、いつもの癖が出ているようです。まるで''ロスサントス''にいるような、そんな雰囲気に、つい出てしまう癖です。ちょっと殺人を犯すなんて、あの街ではその程度なのです。ちょっと思い通りに行かないとやってしまう。そんな癖。

 

結局あなたは、拠点とする廃ビルを見つけるまでに13回、癖が出てしまいました。まあ、直す気もない癖なのでそんなものです。ストッパーがいなかっただけなのです。たったそれだけの違いなのです。おい、また癖出てるぞ、そう言ってくれる相手がいなかっただけ。

 

何度目か忘れましたが、もう一度言っておきます。あなたはイカレ野郎です。キヴォトスにおいての巨悪。稀代の大犯罪者です。

 

 

 

 

 

 

sideカンナ

 

 

「殺人?」

 

 

たった今、部下から上がって来た報告に思わず声が出る。

 

 

「は、はい。DU地区に隣接するブラックマーケット内で、13件。今日だけで13件です。」

 

 

部下も少し怯えているようだ。それはそうだ。キヴォトスは犯罪こそ多いものの、殺人はほとんど起きない。特に今回のようなヘイローを持つ者の殺人など、そうそう起きるものではない。

 

 

「クソっ...」

 

 

この大変な時期に、こんな大事が起きるなど、なんの冗談だと怒鳴りたい気持ちをぐっと堪える。むしろこんな時期だからこそなのかもしれない。しかし、さすがに我々ワルキューレだけでは手に余る案件だ。連邦生徒会にも協力を要請しなければならない。SRTが出せれば1番だが、今の状況ではどうなるか分からない。

 

頭痛を感じながら、ぬるくなったコーヒーを口に運ぶ。受け入れたくない今の状況を、何とか自分が飲み込むように、コーヒーを飲み込んだ。

 





ちょっと短め。
まさかの生徒視点初出しが局長だとはね...俺も予測できんかった。
イチカちょーえろくて好き(隙自)
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