10月1日
鈴木side
あれから、一週間が経ち状況が分かってきた。日本が西と東で行き来でないこと、外から物資が
入ってこないこと、スキルがあること以外は何も変わらない生活が出来ている。それより生徒が
場所を考えずにスキルを使って、火事になりかけた時はかなり焦ったがな
そんなことを思い返していたら、校長からの呼び出しがあり、校長室に移動していると
佐藤先生と合流した
「あれ、佐藤先生も呼び出しがあったんですか」
「はい、鈴木先生もですか?」
「ええ、内容はわかりませんが、トラブルではないといいのですが」
「そうですね。この一週間で、上級生を中心に多くの問題が起こりましたし」
そう、壁や窓ガラスの破壊から、火術を使用した放火や他の術での被害など、本当にいろいろと
問題を起こしてくれた。これらは故意ではなかったけど、被害がすごいことになってる
「この一週間で、子供から目を離してはいけない。子供に刃物を持たせてはいけない。
その理由を嫌ほど教え込まれましたよ」
「そうですね。でも問題を起こす予想していた。下級生が大人しかったのは驚きました」
「ああ、うちのクラスは心配していなかったですけど、一年生が大人しいのは意外でしたね」
「そうですね。うちのクラスはリーダー格がしっかりまとめているので問題は起こらないと
思ってましたが、一年生は何も考えずにスキルを使うと思っていたので、問題を起こしたのが
上級生だけなのが驚きです」
「そう考えると、うちのクラスは白波のおかげで平和でしたね」
あいつを真似ている生徒が多いからな。一旦止まって考える、これが出来る生徒が多いからな。
スキルを取った生徒もスキルについて、自分なりに考えてから俺に相談に来たし、周囲を見てから
スキルを使ってるし、本当に俺の知ってる小二の行動じゃないな。白波は絶対に小学生じゃないと
思うが、あいつの中に大学生が入ってると、言われても信じるぞ俺は
そんな話をしていると、校長室に着いた
コンコン コンコン
「加藤校長。佐藤先生と鈴木です」
「おお、入ってくれ」
「失礼します」
中に入ると、校長室のソファーに座ってる3人の女子生徒が目に入った。三人は三年生で有名な
生徒だ。一人目は、黒木鈴音で明るい子でムードメーカーだ。二人目は、川口ゆかりで物静かな
子だ。三人目は、リーダー格の田中愛花で物作りが好きな子で、理科の実験に興味を持ってる
子だ。ちなみに、この情報は全教師が知ってるほどの有名なこと、なんで俺が変態な訳ではない
「田中さん・黒木さん・川口さん、なんでここにいるの?」
佐藤先生の疑問に、校長が答える
「田中君からある相談を受けてね。佐藤君には、その監督をお願いしようと読んだんだ」
「はい、先生。わたしが提案した。飼育小屋で飼ってるウサギとニワトリを育てたいの」
3人のうち、リーダー格の生徒が動物を育てたいと言ってる。ただ、これだけの事なら
俺の呼び出しの必要はないのでは、やっぱりスキルを使用するのか
「えっと、どういうこと?」
「わたしは、ウサギとニワトリを増やして、絞めて肉にするの」
女子生徒が胸を張ってそんなことを言う。おいおい、近頃の小三は物騒だな
「ええっと」
佐藤先生も困ってるな。無理もないか、笑顔で肉にする発言はやばすぎるだろ
「ああ、佐藤君が戸惑うのもわかるが。これも、今後の食料問題解決のために、
この子達に頑張って貰いたい」
それを聞くと、佐藤先生が怒って加藤校長に詰め寄る
「子供に動物を育てさせる、これは構いません。しかし育てた動物を殺すなど子供にさせること
ではありません。何を考えてるのですか」
「佐藤先生、落ち着いてください。生徒の前ですよ」
子供たちは、びっくりしていた
「あっ、ごめんなさい」
「えっと、先生。ウサギとニワトリを育てるのは、あたし達が言い出したことで」
「ぼく達が、増やした方がいいと思って」
黒木君と川口君が佐藤先生を宥めようとする
「ええ、そのことには反対はしません。でも、あなた達が動物を肉に加工するのは認めません。
それは、子供のすることではありません。もしやるとしても私達、大人がします。
あなた達は命を奪うことをしっかり考えなさい」
まあ、そうだよな。さすがに、子供に生き物を殺させるには問題か
「むっ、わたし達はしっかり考えてる。それに、わたしが一番知ってる」
「それは、スキルの知識でしょう」
「違う。ちゃんと解体できる」
「佐藤君。田中君の実家は肉屋ですよ」
へー、そうなのか。それは初めて知ったな
「ですが、生き物を殺すのは違います。店で扱う肉は動物が生きてる状態ではなく、
すでに肉塊の状態でしょう」
「むっ、ちゃんと絞めて、血抜きして、内臓を取って、皮も外せる。ちゃんと解体できる」
田中が声を上げて佐藤先生に反論する
えっマジ、そこまでさせてるの。肉屋の娘すごいな
「えっ」
佐藤先生も理解できてないみたいだな。固まってる
「佐藤君の心配はわかる。だから動物を絞めるのは、田中君のご両親に手伝ってもらうつもりだ。
というより、田中君のご両親が経営している店の従業員が、中心に作業することになっている」
そこまで話が進んでいるのか。これは相談ではなくて決定事項だな。
そして俺の仕事が増えることが確定したな
「ですが」
「悪いが、これは決定事項だ。どれだけ君の考え方が世間一般的に正しくても、
これからの世の中で、食料がどれだけ重要か理解しているだろう」
佐藤先生は何も言えなくなった
「わかりました」
「良し。では、三人は作業に取り掛かってくれ」
「「「はーい」」」
三人は元気よく返事をした
「鈴木君も手伝ってくれ」
「わかりました」
やっぱりそういう話か。なんか、最近便利に使われていないか俺。若い教師で使い易いのは
わかるけど。もう、いろいろと諦めて移動を開始する。そうして飼育小屋に着いた
「それじゃあ、作業を始める前に自己紹介からしようか。俺は鈴木良平(すずきりょうへい)。
二年生の担任をしている」
三人は顔を合わせて頷き合ってこっちを見た。ただの自己紹介で何をする気だ?
「わたしは、田中愛花(たなかあいか)物作り好きの三年生で肉屋の娘」
髪色は黒茶色で髪型がミディアムの元気な女の子だ
「あたしは、黒木鈴音(くろきすずね)運動が好きな三年生で武術教室の娘」
髪色は黒色に白と赤が3割混ざっていて髪型がセミロングのポニーテールで元気な女の子だ
「ぼくは、川口ゆかり(かわぐちゆかり)えっと、本が好きな三年生で本屋の娘」
髪色は焦げ茶色で髪型がミディアムの全体的にくせ毛ある大人しい女の子だ
何かのポーズをしているが、残念ながら俺にはわからない
「おう、よろしくな」
改めて聞くと、三人とも家が経営者なのか
三人は俺の反応に不服みたいだが無視することにした
「それで、まず何からやるんだ」
「まず、畑を作ります」
「畑?」
なぜ、飼育小屋に来て畑なんだ?
「ウサギとニワトリのご飯を作らないと、増やしてもご飯がないから飢えて死んじゃう」
まあ、そうだな。こいつらの食料は大量にないか。それなら、飼育小屋より校舎裏にある花壇に
行くべきだな。それより動物を増やすのはスキルを使うとしても、どれだけの時間が掛かるのか。
餌を用意するのにも時間が必要になるから、本格的な畜産業は二~三年後になるのか。
スキルがあるならもっと早いか?この三人が卒業する前に畜産業が軌道に乗れば成功ってところか
いや、それより先に飼育方法を本格的に勉強しなくてはいけないな。というか、ニワトリなどの
飼育には許可がいるんじゃなっかたか。その辺も調べないとな。ってか、これって教師の仕事か?
これは部活で顧問の仕事になるのか?
俺はいろいろと頭を悩ませながら、小学生三人と川園小学校の畜産業を始めた