主人公side
生徒会を出て、理奈・玲奈・詩奈の三人で南館に移動することになった
「生徒会は忙しそうだったけど、二人は付いてきていいのか」
「はい、大丈夫です。香苗副会長がいるので問題ないです」
「やらないといけない書類は全部終わってるしね。後は、会長の仕事だし」
「今の世界になっても、仕事が多いのか」
「そうですね。現在は情報交換がメインになってます」
「どこも自分の事で手一杯みたいだし、ネットが使えなくなって情報網の再構築が大変みたい」
「専門的な事は私達にどうこう出来ることではないので、自然と私達は暇になり、会長と副会長が忙しくなってます。それに加えて学園職員との仕事があるので、更に忙しいです」
「二人は手伝えないのか?」
二人は不思議な顔をした後に、あることに気づいて
「私達は一般人ですので、会長のように学園の運営に関わることは出来ません」
「副会長も関係者だからね」
生徒会メンバーでも関われないレベルの話か。ちょっと気になるな
「今回の二人の役割は学園生徒の牽制でいいのか」
「はい、そうです。学園内でもグランドの件で納得がいってない勢力がいるので。まあ、本校舎や寮に近づかなければ、問題にならないと思います」
「基本的に玲奈か私が智也と一緒に行動するけど、私達はただのパフォーマンス要員だから、そこまで気にすることでもないよ」
「わかった。二人ともよろしく。それでちょっと気になってることがあるんだけど」
詩奈が目を輝かせながら
「なになに、気になることがあるなら遠慮せず私に聞いてね」
「それじゃあ、ここに来てから基本的に下の名前で呼ばれるんだけど、理由があるの?」
玲奈と詩奈は意味が分からないって顔をして。理奈はあっ、って顔をした
「ごめんな。白咲学園では、基本的に学園生は名前で呼ぶんよ。嫌だったら、名字で呼ぶけど」
「あっ、それは問題ない。名前呼びで構わない」
「なら、私達の事も名前で構いません」
「そうそう、ただでさえ私達は双子でごっちゃになるからね」
「なら、玲奈に詩奈もこれからよろしく」
二人は何かを感心する様子を見せ、顔を合わしてから
「はい」
「うん」
「会長や理奈さんが気に入った理由が少しわかりました」
「そうだね。かわいい子は歓迎だよ」
「ええー、どういう意味だ?」
「ふふーん、内緒。智也も大きくなればわかるよ」
なぜだか知らないけど、気に入られたみたい。気に入られることはしてないと思うけど、謎だ
「あそこが、屋内プールがある南館です」
そうして、話していると南館に着いた
「中の詳しい案内は必要ですか」
「それは、プール関係だけでいい。あまり自由に歩き回ってると問題になるだろうし」
「わかりました。なら、一階だけでいいですね」
そうして、一階を一通り説明を受けて俺が使ってもいい更衣室に案内をしてもらい、プールに向かった
「でっかいなー」
俺は中に入ると、国際大会で使えるレベルの施設が目に入った
「理奈、遅かったじゃない」
プール内にすでに、利用している生徒が一人いた。それも、ビキニ姿生徒だった
「理奈。この子が白波智也で合ってる」
「会ってるで。てか、なんでスク水やないん」
「たまには、いいじゃん」
てか、他の生徒はいないのか。疑問に思い気配察知で周囲を探るとドアの先に、複数人が魔や気を高めている気配があった。これは、なにか試されているのか?そんなことを考えていると、ビキニの生徒が話しかけてきた
「初めまして、私は水泳部部長の水崎結月よ。よろしくね」
「白波智也です。水崎さんよろしくお願いします」
「結月でいいわよ。敬語も要らないから」
「わかった。それで、俺はこれから何をすればいいんだ。何かの試しがあるようだけど」
「あら、どうしてそう思うの?」
「いや、一人だけここにいて、それも他の部員は隠れて戦闘態勢に入ってるって何かあるとしか思えない」
「あらら、もうばれたの。理奈が教えたなの?」
「なんも言ってないで。それに結月が何するかも、うちは知らへんで」
「そんなこと言っても、試すことには反対しなかったじゃない」
「そりゃそうやけど、ビキニを着て智也の前に立つとか、初対面で何やっとるん」
「あら、お気に入りの子を取られると思ってるの」
「はあ~~、何言いだすんや」
「だって、いつもより必死さがあるんだもん」
なんか、口喧嘩が始まったんだけど
「えっと、あれ止めてくれない」
二人にお願いするけど
「すみません。無理です」
「特に玲奈は、理奈先輩に頭が上がらないしね」
「なら、詩奈が」
「それより、他の場所を案内してあげる」
そういって詩奈は俺の手を引いて、さっきから気になる気配のあるドアに向かう
「ちょっと、詩奈」
「なあ、あのドアの向こうに俺が行ってもいいのか?」
「っん?ああ、大丈夫だよ。あそこは水泳部の部室だけど、更衣室じゃないしね」
「先ほど、案内したのは外部の人が使うのが前提になっています。更衣室でも白咲学園の生徒が利用することはありません」
そうなのか。それは安心だ。まあ流石に更衣室で隠れる、なんてことはしないか
「それじゃあ、お邪魔します」
詩奈は躊躇なくドアを開けると、そこには制服姿の生徒が複数人いた。その中の髪色が黒色に薄く緑が混ざって、髪型がスーパーロングで胸はCの人が詩奈に話しかけて来た
「えっと、生徒会がなんでここに?」
「智也の護衛で一緒にいます」
「そうなの」
こっちの様子が気になるようで、ちらちらとこっちを窺っている
「えっと、私は白波智也と言います」
「あっ、はい。私は水泳部副部長の木山唯華(きやまゆいか)高校一年生です」
「木山さん、よろしくお願いします」
「えっと、唯華でいいですよ。敬語も要りません」
ここの生徒はみんな同じことを言うが、何かルールでもあるのだろうか。そういえば、学園生は名前で呼ぶんだったか。まあ、郷に入っては郷に従えって言うし
「わかった。唯華よろしく」
「ひゃい」
「?」
唯華は咳ばらいをしてやり直した
「はい。智也君もよろしくお願いします」
「はい。敬語も要りませんよ」
「えっと、それは・・・このままでお願いします」
「あっ、はい。問題ないですよ」
「それで、ここにはなにを?」
唯華の疑問に玲奈が答えた
「いや、あちらの二人を止めていただければと思いこちらに来ました」
「へ?」
唯華がプールサイドに目を向けると取っ組み合いをしている二人が目に入った
「ええーーー」
唯華が驚いているが
「なんか、悪化してるな。これが、女子校の喧嘩か」
「いや、違いますよ。あれは、普通じゃありません」
玲奈が違うというと、周囲の生徒も全員が頷く
「それで、あれはどうすればいいんだ」
「え~と」
唯華は困って水泳部の生徒に目を向けるとみんな首を横に振るだけで、解決策が出てこない
「智也は何かない」
「女子の喧嘩の止め方はわからないけど。もういっそのこと、水球でもぶつけて頭を冷やすで」
「結月先輩にそれは・・・」
まあ、否定するのが当たり前だよな
「それで、いいじゃない?」
そう思っていると、詩奈を筆頭に同意する生徒が多かったが。そういった話をしていると、背後から
バッシャーンっと音がする
「えっ」
後ろを見ると二人の姿はなかった。プールを見ると波立った水面が見える
「「「・・・・・・」」」
俺達は何も言えず沈黙が続いた。そうしていると、二人が水面に上がってきた。それでも口論が続いているのを見て、俺は身に着けた水術を試して見ることにした
プールの水に俺の気を混ぜて横幅が自分の胴体サイズの水柱を二つ作って、それを二人の体に巻き付けて持ち上げた。そうしたら、二人が
「ええ、ちょっと」
「なんなん、これ」
慌てている二人をみんなの前に持ってくると、みんなが白い目で二人を見る。そんな中、俺は二人に
「何か、言う事は?」
周囲の目に委縮した二人は
「「ごめんなさい」」
そういう二人を、俺はプールサイドに降ろした
パチパチ パチパチ
周囲から称賛の拍手がすると、二人は気まずげな雰囲気になった
「まあ、取り敢えず理奈の水からだな」
そう言って、俺は理奈に浄化をかけたら、びしょ濡れの理奈の体から水が消えて制服が乾いた
「えっ、なんやこれ、すご」
「一瞬で乾きましたね」
「結月先輩。こんな水術ありましたっけ」
「いや、なかったと思うけど。あるのは、こんな効果じゃないし」
みんなの疑問に答える
「これは浄化の応用で、水だけを浄化で分解した結果だ。分解と言っても正確には水を移動させただけですが、それに浄化は分解程の出力はないので、簡単な物しか分解できないです」
「十分、すごいよ」
詩奈が褒めてくれる
「それで、喧嘩は十分だな」
俺も、二人を白い目で見る
「「はい、ごめんなさい」」
こうして、水泳部との顔合わせが始まった