□ノズ大森林 空き地
無事に【ゴブリンファイター・蠱毒種】をテイムして、コドクから出て帰り支度の最中だ。
外に出たときにモンスターが居て、てんやわんやしつつ倒す羽目になったが何とか被害なく倒すことが出来た。
帰り支度と言ってもコドクを紋章に戻す位で帰るだけなら今すぐ帰れるが、エリザが黒曜に抱きついてモフリ倒しているので帰れるのは一時間位はかかりそうだ。
「あぁ、黒曜ちゃん、スーハ―」
何かちょっと、いやかなり危ない気がするが約束なので本気で黒曜が嫌がるまでは放っておくとしよう。
かなり虚無な感じな顔をしているのはきっと気のせいだろう。多分。
まぁ、折角時間があることだしテイムした【ゴブリンファイター・蠱毒種】のステータスを確認してみる事にした。
【ゴブリンファイター・蠱毒種】
レベル:1
HP(体力):5000
MP(魔力):2500
SP(技力):2500
STR(筋力):500
END(耐久力):500
DEX(器用):200
AGI(速度):500
LUC(幸運):10
うっわ、つっよ!
こいつのステータス半端ないな。
俺のジョブがまだ一つも、カンストさせてないのもあるがまだレベル一なのに殆どのステータスが五倍以上の差がある。
その反面、現状ではまだスキルは一つもないようだ。
とはいえ、掲示板とかでのエンブリオ自慢とかでは第一形態のガードナーはこれよりもステータスが高かったり、多様なスキルを持っていたりするらしいので滅茶苦茶強いと言う訳ではなさそうではある。
更に俺が【指揮官】に就いた状態で孵化したせいかは、分からないがパーティー枠での運用を前提としているのか従魔師ギルドで売っていた、普通の【ゴブリンファイター】よりも従属キャパシティの数値が高いが、まだコドクで作って、かつテイムしたモンスターは一体目なのでまだこれが仕様なのか、それともこの個体が特別高いだけなのかはまだ検証の余地があるだろう。
「《
右手を掲げてスキルを発動すると襤褸を纏った【ゴブリンファイター・蠱毒種】こと翡翠を召喚する。
名前は割と奇麗な緑色だったので翡翠にした。
「ゲ?」
何か用か? と言わんばかりの態度の翡翠を観察する。
先程と違い戦闘状態でないからか、前傾姿勢では無く奇麗な立ち姿である。
「これからよろしくな翡翠」
「ゲギャ、ギャ」
ジャーキーを渡しながら挨拶すると、嬉しそうにジャーキーを引ったくり美味しそうに貪る。
テイムしたばかりか黒曜の様に従順ではなさそうだが、それはこれから頑張れば良いだろう。
「あっ! その子、さっきのゴブリンね。
改めて見ても、見た目が滅茶苦茶良いわね、やっぱりライトの趣味入ってるんじゃないの?」
黒曜を撫で回してていたエリザが翡翠に気づいたようだがとんでもない言いがかりだ。
「確かに見た目はかなり良いけど言いがかりだ。
大体、俺のエンブリオの能力に見た目を弄る機能は無いんだから、元々こいつがこういう見た目になる素養があっただけだろ」
「その辺はよく分からないけど、そんなものなのかしらね。
それよりもこの後、時間があるならその子の服買いに行きましょうよ! 着飾れば絶対に可愛くなるわ!」
「えー、それより装備の方が先だし、そんなお金は直ぐに出せないかな」
エリザは翡翠にオシャレをさせたいようだが今回の蠱毒の為にジェムやら何やらで今はそんなにお金は持っていない。と言うかエンブリオで造ったとは言えゴブリンってオシャレするのか?
「じゃあ今回は私が出すから、お願い!」
「んー、まぁエリザが出すなら良いよ」
俺はあんまり乗り気ではないが、戦闘ではエリザにかなり助けられたし、そこまで言うのなら良いかな。
「ありがとう! じゃあ善は急げ、早速行きましょう!」
余程嬉しいのか、体全体で喜びを表現しながらエリザは王都アルターに向かって歩く。
「よし、行くか翡翠」
「ギャア?」
俺はよく分かっていなさそうな翡翠を連れてエリザを追うのだった。
そして、王都に戻って長時間に渡り着せ替え人形にされて翡翠がぐったりとするのは別の話。
今回の翡翠はかなり上振れになります。同じ様な(素材リトルゴブリンのみ)条件で作った場合はスキル無しでステータスは半分以下になります。
現状で翡翠と同じかそれ以上の強さを安定して作るには素材を全て亜竜級以上にするか、若しくはコドクが進化して投入リソース増えるかですね。