レイヴンはフリージアに連れられてカルラの元に戻るとカルラはモニターを見て何かを考えている素振りをしていた。
「戻りましたハンドラー。レイヴンさんも此処にいます」
「来たか。早速で悪いがレイヴン。こいつを知っているのか?」
カルラがそう言った瞬間、画面が切り替わりレイヴンが拠点としていたガレージで何度も見てきたエンブレムが現れた。
《登録番号Rd23。識別名レイヴンによる認証を確認。安否不明状態を解除。ユーザー権限を復旧します。傭兵支援システム、オールマインドへようこそ。レイヴン。貴方との再会を歓迎します》
無機質な女性の声で話す支援AI、オールマインドの再会にレイヴンは驚かなかった。
ミシガン、ヴォルタ、イグアスのレッドガンの三人と再会し、更に他の独立傭兵との戦闘を行った以上、他に再会しない訳がないとレイヴンでも分かっていた。
だが、流石にオールマインドまで来ているのは予想外だっただけだ。
「オール……マイ……ンド……」
《はい。御要望があれば何時でも支援を行います。貴方方、独立傭兵達の重大な問題となっている整備、補給は勿論。一部の現存のパーツ、武器の販売を行う用意もございます。未だ完璧な支援とはなりませんがご了承ください。もっともレイヴンには既に整備と補給の環境が整いつつある様ですが》
オールマインドのその言葉にカルラが反応した。
「待て。オールマインドと言ったか?何故、レイヴンの機体の保管している場所の事を知っている?」
《質問に御答えします。私、オールマインドはルビコンで活動する全ての独立傭兵を支援するシステムとして活動の監視も行います。万が一にでも傭兵としての活動の停止、または死亡、生死不明となった場合。支援を打ち切る事となり、ライセンスの停止を行う為です。これはレイヴンだけでなく他の独立傭兵にも適応される決まりです。レイヴンの支援者として御了承ください。無論、情報は責任を持って厳重に隠匿致しますのでご安心ください》
オールマインドの事務的な説明にカルラは怪しみつつもレイヴンが気に掛けていないのを見て様子見を決めた。
レイヴンはオールマインドを暫く見つめた後、オールマインドに言う。
「パーツ……武器……の……カタログ……見せ……て……」
《かしこまりました。カタログを表示致します》
オールマインドはそう言って画面を切り替えるとオールマインドが現在保持しているであろうパーツや武器が表示された。
「こんなに沢山……貴方は一体……?」
フリージアは表示されるパーツや武器の種類の多さに驚き、オールマインドが何者なのかと疑念を抱く。
《先程述べた様に私は傭兵支援システム、オールマインドです。例え世界が変わろうとこの世界を訪れた傭兵達を支援すると言う目的は変わりません。他に質問はございますか?》
オールマインドのその返答にフリージアは何処か胡散臭さを覚えるがレイヴンが画面に写っているパーツと武器を夢中で吟味する姿を見て違和感を胸にしまう。
カルラも何処か違和感を抱きながらも何処か楽しげに吟味して選んでいるレイヴンに何も言わず見守っていた時だった。
カルラのスマホが鳴り、カルラはスマホを取って通話に出た。
「私だ。……あぁ、新聞で読んだ。例の持ち逃げの話題を掘り返された番組の話だな。……私達の仕事は荒い事は知っている筈だ。重機の捜索だけなら治安官にでも……報酬の問題じゃない。おい、聞こえて……はぁ……切られたか……」
「どうしました?」
「……仕事だ。報酬を前払いされて断り様もない。面倒事でないと良いがな」
カルラはそう言って溜め息を吐いた。