新エリー都を翔ぶ黒き鳥 作:独立傭兵ピヨピヨ
繁忙期に差し掛かり疲れきって何度も寝落ちしまきて……更新所ではなかったのです……( ´д`)
更新は何度も遅れますが頑張って書いていくつもりです。
日差しが差し込む部屋。
そこでレイヴンは目を覚ました。
レイヴンはカルラの隠れ家にある部屋のベットから身体を起こすと眠そうに目を擦りながら部屋から出てリビングに行くとそこで新聞を読むカルラと鼻歌を歌いながら朝食の用意をする銀髪のショートボブとオレンジの瞳が特徴的な少女がいた。
「あ、おはようございますレイヴン!朝食は用意出来てますよ」
「うん……おは……よう……フリージア……」
フリージアと呼ばれた少女は穏やかに微笑むとテーブルに朝食を置いていく。
フリージアはカルラの仲間で主にカルラの身の回りの世話を担当しているが補佐として任務に着いたりもするカルラの右腕的な存在だ。
レイヴンはモキュモキュとゆっくりと食べ、その様子を愛らしげに見てくるフリージアのその様子を見たカルラは新聞を読むのを止め、レイヴンに視線を向けた。
「レイヴン。休んで早々だがお前の機体について話そう。先ず、お前の機体……ACは強力な兵器だ。だが、どんな兵器であっても補給やメンテナンスを怠ればそれは単なる鉄の固まりにしかならない。そこで私の伝を使ってACの補給とメンテナンスを行える場所と人物の元に行きたいと思っている……だが、それはACの技術を晒すのと同義だ」
カルラのその言葉にレイヴンは食べながら静かに聞く。
「信頼出来る人間なのは間違いない。だが、何処で情報が漏れるのかは分からないし、守り切れると言う保証も無い。それで良いのなら紹介するが良いか?」
「……ゴクッ……うん……良いよ……AC……のメンテ……ナン……ス……必要……補給……も……それに……技術……漏れて……も……それだけじゃ……真価……を……発揮出来る……かは……分からない……」
「……どうやらACだけが特別じゃなさそうだな」
カルラのその言葉にレイヴンは沈黙を貫くとカルラはその話しは置いておく事にし、話しを続ける。
「お前の意思を尊重するよ。朝食を食べ終えたら早速赴くとしよう」
カルラはそう言ってフリージアの入れた珈琲を静かに飲むのだった。
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朝食後、レイヴンはカルラが助手席でフリージアが運転席座り、レイヴンが真ん中に座る形で大型のトラックに乗り込んで移動していた。
トラックの荷台にはACを乗せており、荷台の内部は単なる輸送用トラックとは思えないACの為の固定装置や何かしらの設備が整えられており、明らかに普通の荷物を運ぶ物ではなかった。
「一応私もプロキシとして色々していたからな。ちょっとした移動拠点としてこのトラックを利用している。擬装として適当な広告なんて載せてやれば何処にでも走っているトラックにしか見えないからな」
それがカルラの歪なトラックを所有する理由だった。
トラックに揺らされる事、二時間。
レイヴン達は新エリー都の人気の無い場所に建てられた工場の様な場所に着いた。
「此処だ。少し待っていろ」
カルラがそう言って工場の方へと近づいて行くとそのまま古びた扉を開けて中に入った。
レイヴンとフリージアが暫く待っていると工場の備えられていた大きなシャッターが開き、そこからカルラが現れてトラックに近付くとフリージアに指示を出した。
「話しは着けた。トラックを入れろ」
「はい。分かりした」
フリージアはそう言ってトラックを運転して器用にバックで工場内にトラックを入れるとカルラも中に入った所で工場のシャッターは再び閉まった。
フリージアはトラックを完全に停めるとトラックから降り、レイヴンも続いて降りると工場の中は大型の機械のパーツや武装らしき物がチラホラと見え、明らかに兵器の工場だと分かった。
レイヴンは辺りを興味津々に見ていると奥から物凄い勢いで走ってくる人物が現れた。
それは茶髪のハーフツインテールの作業着姿の小柄の少女で目を輝かせながらトラックに近付くと興奮し続けていた。
「カルラカルラカルラ!その中にアレがあるんだね!早く開けてよ!今すぐ見たい!弄りたい!改造したいぃ!!」
「落ち着け馬鹿。私の所有物じゃないんだ。勝手に触るなよ」
カルラは呆れ気味にそう言うとレイヴンに紹介を始めた。
「紹介するぞ。こいつは光明。八咫烏工造の社長及び技術者だ。まだ若いが腕は確かだ。……癖は強いが」
「初めまして!貴方がレイヴンさんですね!私、光明と言います!貴方が中にあるえーしー?と言う物の所有者ですね!いやぁ~面白い機械ですね!一見すると普通の二足歩行のロボットですが明らかに新エリー都には無い技術が使われるのと他の無人兵器よりも断トツで固いと資料に書いてましたし、確認して他にも驚く様な何かがあるのか今すぐにでも確認して!確認して!!もう弄りたくて!!」
「落ち着け光明」
カルラはそう言って光明の頭にチョップを噛ますと光明は漸く落ち着いた。
「すみません……私、機械とかに目がなくて……幼い頃から色々と機械見たり、触ったり、弄ったり、作ったりすのが好きでそれで……まぁ、白祁重工のグレースの姐さんに比べたら私はマシですけどね!アハハ!」
「どっちもどっちだ馬鹿」
「酷いですよカルラの姐さん!私は馬鹿じゃないですよ!阿呆です!」
「それも意味的に同じでは……」
光明の発言にフリージアは苦笑いしながら指摘した所でカルラが話す。
「こいつは癖が強くて変わり者だが腕は確かだ。見た通り此処は兵器の工場でお前のACのメンテナンスも出来るし、武装の解析もさせればメンテナンスはおろか弾の口径通りに製造して補給も出来ると言う算段だ」
「そうです!これでも旧都時代から軍需産業の一角を支えた会社ですからね!……でも、今の御時世の兵器はね……嫌いじゃないんですが無人兵器が主流で私達、八咫烏工造の得意とした有人兵器は廃れちゃいまして……何とか軍人さん達の主力装備や無人兵器のパーツの製造、メンテナンスで食べてますがやっぱりキツくて……軍の兵器の採用試験を受けたくても無人兵器のいろはなんてありませんからすっかり衰退しちゃいました……今やこの小さな工場だけが私達の居場所なのです……」
光明はそう言って先程の元気は無くなり微笑みながら何処か暗くなった。
「お金も少ないので仕方なく悪いのは分かっててもホロウレイダーの武器とかの製造とかメンテナンスもやってます。……相場よりも踏んだくってますがね」
光明は悪い顔をしながらそう言うとカルラは咳払いをして話しを止めた。
「話しはもう良い。それよりも本題だ。このACのパーツと武装のメンテナンスは可能か?」
カルラはそう言ってトラックの荷台を開け放つとレイヴンのACが姿を現した。
小さくなってもその威圧感は消えておらず光明はその姿を見てその顔は興奮に包まれていた。
「素晴らしいです……!まるで私達がかつて目指した兵器その物です……!少し拝見しても?」
「うん……」
レイヴンが許可すると光明は嬉しそうにACのあちこちを見て回った。
「成る程……ほぉ……何て興味深い……えぇ……本当に何て美しい設計なのでしょう……ですがこれは……」
「出来るのか出来ないのか?」
光明が夢中になってACを見ているのに痺れを切らしたカルラがそう言うと光明は黙ってACから離れた。
「出来ますね。実は似た様な兵器構想が八咫烏工造がありましてね。何度か試作された経験もありますしACがそれにかなり似ていたので可能です。只……レイヴンさん。もしかしてACと深く密接な存在とかではありませんか?」
光明のその言葉にレイヴンは沈黙を持って応えると光明はニッコリと笑うと。
「そうですね!事情なんて各々異なりますし裏家業に余計な追及は御法度ですから。今から始めさせて貰いますが構いませんか?お代はは……えぇ、カルラの姐さんには直接伝えてますので。ほらほら皆!お仕事の時間ですよー!」
光明はそう言って工場の奥へ視線を向けると手をパンパンと叩く。
すると奥から何体かのボンプ達が現れて世話しなく作業を行っていく。
その様子を見つめるレイヴンの元にカルラが話し掛けてきた。
「レイヴン。奴への代金に着いてだが……奴はディニーよりもお前に直接働いて払って欲しいそうだ。つまりは依頼だ。無論、嫌なら断れる。奴への代金が依頼からディニーに変わるだけだからな。どうする?」
カルラのその問いにレイヴンは暫く考えた後、頷いた。