ヒロアカ世界のブルアカ転生者たちはハッピーエンドを目指す 作:ブルアカとヒロアカって響きが似てるよね
これは、少し昔の話。”普通”の少女とエリートな少女の出会いの話。
その日、少女―
誰もいない路地裏で愛おしそうに、名残惜しいように、血をすする被身子。そこに足音が聞こえてきた。スズメを口元に当てたままそちらに振り向くと、そこには桃色の髪の女の子が。同じ中学の制服を着ていることから年は自分の1つ下くらいだろうか。そんなカアイイ子の顔が真っ赤に染まっていく。怒られるのだろうか、それとも怖がられる?どちらでもいい。どうせ自分のことなんて誰も理解してくれないのだから。だから、その子が次の瞬間放った言葉に彼女は固まった。
「エッチなのは駄目!死刑!」
え?エッチ?どういうことです?
被身子は混乱した。言っている意味がわからなかった。思わずスズメを取り落とした。
ハッとしたその少女はこちらに近づいてきた。
「……ねえ、それ、病気とかは平気なの?」
病気?確かに野生の動物は病原菌を持っていることがあることは彼女も知っていた。だからその心配をしてくれたこともなんとなくわかった。でも、だからこそ意味がわからなかった。
今の自分の見た目を客観的に見てみる。
服装、いつも通りのあまりカアイクない制服。ただし少し血に濡れている。
口元なんかは最悪だろう。たっぷり血がついている。彼女の主観なら悪くない見た目だが、”普通”の人が見たら恐怖するような外見だろう。
でもこの子はどうだ?こんな自分の心配をしてくれる上に口元を綺麗なハンカチで拭ってくれている。
この子は私が怖くないのだろうか。
「あの……エッチってなんですか?」
なので聞いてみた。今一番気になっていることから。
「え、えっとその……ご、ごめんなさい!」
謝ってきた。何についてだろうか。謝るべきはこっちだと思うのだが。
「その……血を吸ってる時すごいエッチだったから……あんまりそういうことはしないほうがいいかなって……」
段々声が小さくなっていくがなんとか聞き取ることはできた。要するにエッチだったからこういうことはやめた方がいいと、そういうことを彼女は言っている。
「……あははっ!」
思わず笑いが溢れる。だってそうじゃないか。普通じゃないから、なんて言葉は何度も聞いたがエッチだからなんて言われたことがなかった。
なにより、それならしょうがないか、なんて思ってしまった自分に驚いた。誰に言われても自分を変える気なんてなかったのに。
「え、えっと……」
「……ふぅ。すみません。私の名前は渡我被身子です。あなたのお名前は?」
「え……下江小春です」
「そうですか。ねえ小春ちゃん、一緒に遊びませんか?」
これが、2人の少女の出会いだった。
124:名無しの生徒
あの、すいません
最近知り合った子の名前に聞き覚えがあった気がするんですけど誰かわかりますか?
トガヒミコちゃんっていうんですけど
125:名無しの生徒
ふうんトガヒミコね……
は⁉トガ⁉
126:名無しの生徒
その子敵なんですけど
127:名無しの生徒
えっ?そうなんですか?
128:名無しの生徒
今って中学生だっけ?
129:名無しの生徒
先生が事件の前にどうにかしようとしてたはずだよね
130:名無しの生徒
てかどこ住み?ラ〇ンやってる?
131:名無しの生徒
なんかナンパしようとしてるやついるぞ
132:名無しの生徒
あ、あの……私どうすれば……
133:青封筒ちゃん
>>132さんに「エ駄死天使」のコテハンを付与しました!
134:名無しの生徒
うおっ!
こいつ来るほどの事態なの?
135:名無しの生徒
てかその名前なに?
いやコテハンにどっかツッコミどころあるのはいつものことだけど
136:アニメ先生
ゆっくりでいいから話してくれないかな
君はどういう子だと思った?
137:エ駄死天使
えっと……エッチだと思いました……
138:名無しの生徒
ん?
139:名無しの生徒
風向き変わったな
140:アニメ先生
…………そっか
141:名無しの生徒
ああ!アニ先がパンクした!
142:名無しの生徒
もう俺こいつの外見わかったんだけど
143:名無しの生徒
奇遇だな俺はコテハン見た時からだ
144:エ駄死天使
な、なにか変な事言いました?
いえ言ったんですよねすいませんでもほんとにそう思ったんです
145:アニメ先生
大丈夫だよ
それで今近くにいるの?
146:エ駄死天使
いえ、血吸った後帰りました
147:名無しの生徒
え待って血吸われて大丈夫なの?
148:名無しの生徒
いやでもセイなる手榴弾あるし
149:名無しの生徒
ああそっか
150:名無しの生徒
あれこれすごい理想的な組み合わせなんじゃね?
151:名無しの生徒
>>150どゆこと?
152:名無しの生徒
いや回復持ちならトガの性癖に対応できるんじゃん
153:名無しの生徒
いやでもそれはいい……のか?
154:アニメ先生
君はその子から話を聞いたんだよね?
155:エ駄死天使
はい
156:アニメ先生
ならどう思った?
素直に話してくれていいよ
157:エ駄死天使
私は……トガちゃんと仲良くなりたいと思いました
血を吸われたのは……ちょっと痛かったけど
それでもあの子がすごく寂しそうに見えたんです
きっとあの子も普通に友達と遊びたいのかなって……
……なんか上から目線ですね
158:アニメ先生
そんなことないよ
その思いは直接伝えてみたらいいんじゃないかな
君が本気でそう思っているなら、きっと相手に届くはずだよ
159:エ駄死天使
わかりました
明日話してみようと思います
160:名無しの生徒
……なにも口はさめねぇ
161:名無しの生徒
まあ相手は先生だし……
162:名無しの生徒
これとりあえず様子見か?
163:アニメ先生
そうだね
最悪2人を引き離さなきゃいけない場合もあったから良かったよ
164:名無しの生徒
それしたらトガヒミコが何するかわかんないもんな……
165:名無しの生徒
ていうか今もどういう状況かわかってないんだけどどういうこと?
166:アニメ先生
1つ言えることは、ある少女に普通の友達ができたってことくらいかな
そして現在。昼休みにトリニティ1年クラスで2人の少女が談笑していた。
「ねえ、小春ちゃん。血、チウチウしてもいいですか?」
「だ、ダメよ!……そういうことは家でやるって言ったでしょ?」
「そうですか……じゃあこの後ショッピングに行きませんか?」
「それならいいわよ。あそこのショッピングモールでいい?」
「はい。……ふふっ」
「どうしたの?」
「……今が楽しいなって思っただけです」
「……そ、ならいいんじゃない?ところでそろそろ2年のクラスに戻らなくていいの?」
「えぇーもっとお話しましょうよー」
「授業始まるわよ?また後でね」
「……わかりました。また後で、ですよ」
転生者の中で正式に判明しているわけではないが、ネームド生徒転生者には2パターンある
その生徒と感性が似ている場合か、その生徒を好きだという思いが誰にも負けないパターンである
エ駄死天使は前者にあたる
エ駄死天使
コハルの転生者
人見知りだが心優しく、何よりムッツリスケベな少女
ヒロアカの事はほぼ知らない
この度無自覚に救済を成し遂げた