ヒロアカ世界のブルアカ転生者たちはハッピーエンドを目指す 作:ブルアカとヒロアカって響きが似てるよね
すごい苦労人が出来上がりました
玄龍門。前世においてはとあるゲームに出てくる学校、山海経の生徒会組織の名前じゃった。
何故過去形なのかじゃと?それは無論この世界においては意味合いが全く異なるからじゃ。
全人類の八割がなんらかの”個性”を持つ超人社会、いわゆるヒロアカの世界においてこの組織は指定敵団体として存在しておる。
そして妾竜華
さて……すぅーっ、
なんで俺がキサキになってるんだよいや確かに好きだったけどさ自分がなるのは違うじゃんしかもなんかでかいマフィアのボスになるとかなんの冗談だよ親も早々に病死という名の毒殺されるしなんでこんな幼いやつを血筋だけでトップに決めるのかね頭終わってんのかいや別にみんなわりといい人なのはわかってんだけどさそれでもやっぱプレッシャーとかそういうのはあるわけでさこの辺は原作と違って大人も関わってくるから先生もあんまり手出しはできないしじゃあもう自分の力でどうにかするしかないじゃん!
……失礼、少し取り乱してしまったの。まあ妾も中々に大変なんじゃよ。
それに加えて最近はいろいろとバタバタしておっての。幸い今は時間がある。ゆっくりと話そうかの。
さっきも言った通り妾はかなり早い年齢で門主となった。正直転生者でなければ満足に仕事もできておらんかったじゃろうな。いや、その方が一部の者にとっては良かったのかの?
その頃には歳が近いからという理由で同じく転生者である近衛
門主になった妾はまず反乱分子の排除をした。これができたのも偏にこの個性のおかげであると言えるの。
そこからも大変じゃった。なにせこの時の玄龍門はゴリゴリの犯罪組織。ばれなきゃ犯罪じゃないとでもいわんばかりに警察やヒーローの目をかいくぐって銃器やら薬物やらを裏で売りさばいておった。
しかし妾の根は小市民。清濁併せ吞めと教えられても早々にそんな考えに染まれるわけがない。故にそこから十年ほどかけて後ろ暗いことから手を引かせることにしたのじゃ。
本当に大変じゃった。妾が”キサキ”でなければ成し遂げることなど不可能じゃったろうな。
そんな個性の力をフル活用して玄龍門を過去はともかく今は善良な組織へと改造することに成功し、やっと一息つけると思ったのもつかの間。他の組織、つまり同業他社に狙われることになったのじゃ。まあ俗に言う抗争というやつじゃの。こちらが腑抜けたと思われたのじゃろうな。
流石にヒーローに頼るわけにもいかぬし、妾らだけでやり合う羽目になった。まあわりと圧勝じゃったがの。これは妾の表向きの個性の力によるものじゃな。個性"個性強化"、その名の通り他者の個性を強化するものじゃ。キサキのEXスキルを上手く解釈したものじゃな。この力で複数の組を叩き潰すことに成功した。
さて、前置きはこのくらいにしておこうかの。ここからが本題じゃ。
喧嘩を売ってきた組の大半を片付け、つかの間の平穏を謳歌しておったその日、妾の前に1人の幼子が現れた。
「え、えっと……はじめまして……」
伸ばしたというよりは勝手に伸びたという方が正しいであろう白い長髪。真っ赤な目は不安気にこちらを覗き、その額からは角が生えている。
その名を壊理というその子からは、見知らぬ土地にいるにも関わらずどこか安心した気配が伝わってくるのは妾の勘違いではなかろう。
「すいません門主様!しかしこの子を放っておくことは私には……!」
美奈の言い分としてはこうじゃ。
近々抗争になることが危惧されていた死穢八斎會のシマに出向いていた所、逃げ出してきていた彼女と遭遇。そしてそのまま彼女の追手をつい倒してしまい行き場もないので連れ帰ってきた、と。
原作と話の流れが変わってないかの?とかまあいろいろ言いたい事はあるが……
「まあよい。そこの、エリと言ったかの、もう少しこっちに来てもよいぞ」
無駄に豪勢な椅子から下り彼女の元へ近づき、おずおずと寄ってきた彼女を優しく抱きしめる。
「……よく頑張ったの。つらかったじゃろう、苦しかったじゃろう。でももう安心してよいぞ。妾が其方を守ると誓おう」
「でも……あなたたちが……」
「何、大丈夫じゃよ。妾たちは強いのでな。其方を傷つけた者に負けはせぬよ。じゃからもう怖がる必要もないぞ」
「……私……うぅ……!」
泣き出した彼女の背を優しく撫でる。彼女はそのまま緊張が抜けて疲れが出たのか眠ってしまった。
「……美奈」
「はっ、ここに」
「すぐにでもやつらは来るじゃろう。抗争の準備をしておけ」
「承知しました」
そう言って部屋を出ていく彼女を見送り、抱きしめたままのエリを安全な部屋まで運ぶ。
「……これも贖罪、かの」
そう、これは正義でもなんでもない。この子がその身に受けた所業を知っておきながらも何もしなかった罪を償う、ただそれだけのことなのじゃ。
「玄龍門門主竜華妃咲……!壊理は俺の計画に必要なものだ、返してもらおうか」
「悪いがそうはいかなくての。お帰り願おうか」
結論だけ言えば、その日の内に玄龍門にカチコミをかけてきたオーバーホールたちは壊滅した。
「ふぅ、こんなものかの」
彼らの敗因が何かと聞かれればそれは妾の実力を知らなかったことじゃろうな。
イベントで描写された通り万全の状態の”キサキ”は強い。今まで表で戦うことがなかったから大半の者は知らぬじゃろうがな。
「くっ……まだだ……まだ終わっては……」
「もう終わりじゃよ。其方は人としても任侠としても道を違えた。その時点で遅かれ早かれこうなる定めだったのじゃよ」
実際このまま放置しても主人公たちに倒されておったしの。
「それにあの子は道具でもなんでもない、普通の女の子じゃしの。もう少し人扱いをしてやればこんなことにはならなかったじゃろうに」
今回も原作もエリが逃げ出したことから物語は始まった。それが起きなければまた話は変わったのじゃろうな。
こうして死穢八斎會はさらっと見つけておった犯罪の証拠を警察に突き出され逮捕されていった。
そしてエリはというと……
「妃咲さん!今日も来てくれたの?」
「うむ。元気そうで何よりじゃ」
諸々の工作の末、玄龍門の直下組織梅花園にて保護されることとなった。
彼女の個性の問題は妾の個性で対応した。妾の個性によって強化されるのは何も威力だけではない。その操作性を強化しその感覚を覚えさせることで制御に成功、安心して暮らせるようになった。今では元から居た子たちと仲良くやっている。それはいいんじゃが……
「エリ、今日も新しい映画を持って来たぞ。見るか?」
「うん!」
どうやら美奈に憧れてしまったらしく最近はその手の映画を見てハードボイルドを学んでいるらしい。将来は妾の側近となりたいようじゃ。
まあ助けてくれた美奈に懐くのもわかるがその路線に自ら行くのはどうなのかの……。それに将来の夢がマフィアのボスの側近とは。もう少し穏便なものを選んでほしいものじゃが……まあ本人の自由じゃしの、これから変わる可能性もあるし。
「
「いえいえ、そんなことないですよ。楽しく過ごさせてもらってますから」
若くしてここの実質的な責任者となっている春に挨拶をして部屋を出る。これから仕事の山を片付けなくてはの。
明日は学校の日か。……先生に愚痴でも聞いてもらおうかの。
56:のじゃロリ門主
というわけでなにかいい案はないかの?
57:名無しの生徒
教育の話はわからん
58:名無しの生徒
別に本人がそう思ってるならいいんじゃね?
とも思うけどあの感じの話し方するエリちゃんはあんまし見たくないな……
59:のじゃロリ門主
だから頼んでおるんじゃよ
60:名無しの生徒
でももう路線変更は無理じゃね?
61:名無しの生徒
助けられた相手がそもそも原作と違うわけだからな
62:名無しの生徒
確か原作だと将来はバンドしてたんだっけ
63:名無しの生徒
そう
でもそれは文化祭の演奏見たからだし
64:名無しの生徒
今の所属がヒーローに警戒されるマフィアだもんな
65:名無しの生徒
まああっちからすれば死穢八斎會みたいな感じよね
66:のじゃロリ門主
悪いことはしておらんのじゃがの
67:名無しの生徒
まあ中華系マフィアは普通に怖いし
68:のじゃロリ門主
アットホームな職場なんじゃがの
69:名無しの生徒
言い方がブラック
70:名無しの生徒
まあ俺らはそんなことしないってわかるけど世間はそうじゃないしな
71:名無しの生徒
そんなとこにエリちゃん置いてて大丈夫なのか?
72:のじゃロリ門主
妾もそれは考えたんじゃが本人がここがいいと言うのでの
73:名無しの生徒
まああまりにも恩がでかいしね
74:名無しの生徒
それを返したがってるとこもあるんじゃないかな
75:名無しの生徒
あーそれはあるかも
76:のじゃロリ門主
どちらかと言えばこちらが謝るべきなんじゃがの
77:名無しの生徒
まあ原作知識あってもなんも出来なかったしな
78:名無しの生徒
その辺はどうしようもないよね
死柄木周りも大してできたことなかったから原作通りになってるんだし
79:名無しの生徒
記憶戻った時期も人によってまちまちだしね
80:のじゃロリ門主
そろそろ話を戻してもいいかの
あの子の教育方針を決めたいのじゃが
81:名無しの生徒
つっても今から原作路線は無理でしょ
82:名無しの生徒
何なら今めっちゃヒーローに敵視されてるのを知ったら逆に敵意が沸くまである
83:名無しの生徒
それは避けたいな
84:名無しの生徒
まあ気長に見守ってくでもいいと思うけどね
元気に育ってくれればいいでしょ
85:名無しの生徒
それも一理あるな
いろいろ押し付けるのはただの毒親だし
86:のじゃロリ門主
そうじゃな
まあ本人の望むままに育ってくれれば
87:のじゃロリ門主
いややっぱ罪悪感がすごい
88:名無しの生徒
あの純粋な子を自分色に染めてるって……興奮するよね
89:名無しの生徒
>>88おまわりさんこいつです
90:名無しの生徒
そればっかりは自分の行動の結果だし飲み込んでいくしかないんじゃない?
91:のじゃロリ門主
そうか……
これが親心というやつかの
92:名無しの生徒
多分違う気がする
93:名無しの生徒
なんか違う気がする
94:名無しの生徒
そもそもお前の体型で親はちょっと……
95:のじゃロリ門主
ひどくないかの?
96:名無しの生徒
まだ読者意識が抜けてない気がするし
97:名無しの生徒
そりゃ俺らもだろ
98:名無しの生徒
まあその辺の折り合いつけるのは難しいし
99:のじゃロリ門主
どうにかやっていくかの
それしかできることもないわけじゃし
のじゃロリ門主
キサキの転生者
キャラのことが好きなタイプ
複雑な生まれの末マフィアのボスに躍り出た
くぐって来た命の危機の数が多い
実力・精神ともに申し分ないが上でのごたごたのせいで仮免も取れていない
なお原作を壊したことについては後悔していない
美奈
ミナの転生者
感性が似ているタイプ
映画みたいなシチュエーションを自分で体験できてひそかに興奮している
エリちゃんを助けたことからわかるように善側の人間
エリちゃん
原作開始前に救済された
このままいくと表向きはかっこいいマフィアの側近に成長するかもしれない