ヒロアカ世界のブルアカ転生者たちはハッピーエンドを目指す 作:ブルアカとヒロアカって響きが似てるよね
ちなみに少しだけヴィジランテネタっぽいものを入れていますが作者はアニメしか見ていません
何故私は、こんなことを続けているのだろうか。
その答えを探し求め、私は今日も街を歩く。
自警団、という組織はブルアカとヒロアカにおいて意味合いが異なります。
ブルアカの方では公的なものではない、あくまでボランティアのような自主的に治安維持活動を行っている集団のことを指しました。
ですがこの世界では違います。公的なものではないのは同じですが、こちらではそもそも個性の無断使用は犯罪行為。つまりヒーローと同じことを無免許の者がすれば犯罪ということになります。まあ私刑行為と同じってことですね。
そんな世界で私は自警団、ヴィジランテをしています。……何故しているのかは私自身にもよくわかっていませんが。
”スズミ”というキャラとしての行動を取りたいのであれば、別にヒーローとして活動してもいいはずです。実際
私は自分で言うのもなんですがそれなりには戦えます。だからヒーローになることも不可能ではないはずです。ですがその気が湧いてこないのではどうしようもありません。その結果1人でグレーな活動を続けているというわけです。
私が主に活動しているここ鳴羽田には地域の人によく知られていた先人がいたようです。聞いたところによると名は確か……”苦労マン”でしたっけ。なにか違うような気がしますが。
まあそんな人たちがいた街で、私は今日もパトロールに励んでいます。
「あらフラッシュちゃん。今日も見回りかい?」
「はい。最近変わったことはありませんか?」
「うーん……特には思いつかないねぇ」
名と顔を覚えられるくらいには私もこの辺りに馴染んできました。……何故こんなことをしているのか自分でもよくわかっていないというのに。
「ヴィランが出たぞー!」
その声に反応し駆け出すと、そこには暴れている男がいました。増強系でしょうか。右腕が肥大化しています。こういう相手には銃による遠距離攻撃なんかが効果的なのでしょうが私はそれを所持していません。ヒーロー以外が持っていたら普通に犯罪ですし。
ですので私が使えるのはこの身と、
「閃光弾、投擲します」
個性で作り出す事のできるこの閃光弾だけですね。それでも十分強力ですが。
動きを止めたら後は気絶させるだけ。油断してはいけないとはいえ簡単な仕事です。
「ヒーローは呼んでくれましたか?」
「ああ、すぐ来るってよ」
「そうですか。では私はこれで」
素早くその場を去る。あまりヒーローには見られたくないですし。
何故私はこんなことをしているんでしょうか。
その答えがわからぬまま、私は今日も悪を討つ。
また別の日、私は今日もパトロールをしていました。最近なんだかこの辺りでのヴィラン発生率が上がっているような気がします。何か理由があるのでしょうか。
「今日は裏路地を中心に回りましょうか」
裏でなにかしている連中がいるとしたらこういうところにいるでしょうし。
小一時間ほど歩き回っていると、声が聞こえてきました。
「ほら、試してみない?気持ちよくなれるよ?」
「ええと……僕そういうのはだめって……」
「だいじょぶだいじょぶ。バレなきゃいいって。ほらほらちょっとチクッとさ」
こっそりと覗くとどうやら薬の密売の様ですね。どんなものかはわかりませんがまあ十中八九違法なものでしょう。
「そこのあなた、ちょっといいですか?」
「ん?なんだおまえ」
「あなたが何者かは知りませんが少し大人しくしていてもらいます」
「ちっ、テメェヒーローか!」
正確には違いますがまあいいでしょう。
「そこのあなた、早く逃げてください」
「は、はいっ!」
これで誰かを巻き込む心配もなくなりましたね。
「これをどうぞ」
「あ?……がっ!」
閃光弾が男の目の前で破裂しました。これで後は……
「くそっ、おらよっ!」
「……?しまっ」
男ががむしゃらに突き出してきた腕から無数の注射器が生えてきました。薬そのものが個性だったのでしょう。油断していた私はその内の1本が腕に刺さってしまいました。
「ははっ!喰らったな?これでお前の個性は暴走するのさ!そのままヴィランになっちまえ!」
個性の暴走。なるほど、そういう薬ですか。最近のヴィランもこの薬を無理矢理使わされていたのかもしれませんね。
そんなことを考えていると体の内側から何かが荒ぶっているような気配を感じました。
「……がぁ……ああぁ!」
まずいですね。個性の暴走は私たちにとって神秘の暴走と同義。最悪テラー化までいく可能性……が……
やば……いしき……が……
何故私はこんな目にあっているのでしょうか。
ヒーローとなり警察と連携していれば、一連の騒動が薬物によるものだと知れたはずなのに。
『
これは……なんでしょう。走馬灯ですかね?それとも……
『きっと涼美には気づいていない想いがあるんだと思うな』
『何か困ったことがあればいつでも連絡してね』
先生……私の想いとはなんなんでしょうか。
『■■ちゃんって変だよね』
これは……
『持ってるのも全然可愛くないし』
『いっつも男子と遊んでるよね』
私の
この頃の私は女子から疎まれていましたね。私は好きなようにしていただけなのに。
ただ私はかっこいいものが好きだったというだけなのに。
『なあ、このキャラかっこいいと思わないか?』
ん?何でしょうか。もう昔のことはあまり覚えていませんし……
『どういうキャラなんですか?』
『ダークヒーローって感じだな。大衆に属さず孤高に戦う闇の正義!こういうやつになってみたいよなあ』
……ああ、思い出しました。というかなんで忘れていたんでしょうか。答えは私の中にあったというのに。
「はは……あははははっ!そうですよね!簡単なことだったんじゃないですか!」
体が自由に動く。多少テンションが上がっているような気がしますが大して問題はないでしょう。
「な、なんだ!?何故意識が保てる!?」
「知りませんよそんなこと!では、終わりですっ!閃光弾……多量生成!」
無数の閃光弾を作成。それを自分もろとも一斉に起動させます。個性が強化されているからこそできる技ですね。
「ま、待て!やめ」
耳をつんざく大音量と網膜を焼く光が同時に押し寄せてきました。
まあそれをまともに浴びても私はほとんど無傷ですが。いつもならこうはいかないのでこれもあの薬のおかげでしょうね。
「さて、この男は縛っておきますか」
完全に気絶しているのでそんなことしなくてもしばらく起きないでしょうが念のためです。
縛り終えてヒーローへの通報も済ませた頃にはやっと精神の高揚も収まってきました。
「あ、あの!」
おや。さっき逃がした人じゃないですか。
「どうしましたか?」
「すごい音が聞こえたんですけど大丈夫ですか?」
「はい、問題ありませんよ。あの売人は捕まえておきましたから」
「そうでしたか……ヒーローさん、ありがとうございました」
ヒーロー、ですか。
「いいえ、お礼は結構です。そもそも私はヒーローではありませんし」
「え?それはどういう……」
「それではさようなら。路地裏には気をつけた方がいいですよ」
足早にこの場所から去っていく。あまり長居するわけにもいきませんしね。
何故私がこんなことをしているのか。
些細なきっかけからでしたが、ようやくわかりました。
「私は……かっこいい生き方に憧れていたんですね」
表向きに活躍する正義のヒーローではなく、影でひっそりと誰にも知られず悪を討つ。
そんなクールな生き様こそが私の目指す道。
どうしようもないほどにくだらなくて、でも私のやりたかったこと。
きっと昔の私はそんなこと現実じゃできないからって諦めて記憶に蓋をしていたんでしょうね。
でもこの世界なら違う。
ここは
「さて、では行動計画を見直しましょうか。もっとかっこよく生きるために」
既に答えは得ました。ならば後はその先へ進むだけ。
これはきっと、私が最高にかっこよく生きるための物語。
フラッシュボム
スズミの転生者が五秒で考えた偽名
感性が似ているところはあれど、彼女の場合はスズミであってスズミでない性格をしている
いろいろ吹っ切れたためこれからはダークヒーロー的な活躍を目指すことになる
表向きの個性は”閃光弾”
その名の通り閃光弾を作り出せる
本人はこれにプラスして近接格闘術を用いて戦闘を行っており、オリジナルとは異なるスキルツリー構成になっている