もしもシャーレにヒモを養う適性の有る娘が応募してきたら 作:一ノ瀬 崇
今日もやってきましたドキドキ添い寝タイム。
お相手は補習授業部のアイドルことアズサちゃんです。
黄色のラインが入ったパジャマを着てふんすふんすと意気込み充分。
「さぁ、フミ! 一緒に寝よう♪」
「誘い文句が勇ましい♡」
ともあれ否は無いのでササッとベッドの中へ。
今朝やらかした後にシーツを変えたので私の恥ずかしい染みは無い。
つまり初々しい気分でアズサちゃんを抱けるのだ。
「では早速むぎゅー♡」
「んぅっ」
遅れてベッドに入ってきたアズサちゃんをぎゅっと抱き締める。
背丈が近いので、ほぼ自分と同じ位置に顔が来る。
うむうむ、アズサちゃん可愛いのう♡
ほっぺちゅー♡
「ひゃんっ」
「にしし♡ アズサちゃん可愛い♡」
「むぅ、お返しだ」
「うひゃー♡」
お返しと称してアズサちゃんが首筋をかぷっと甘噛みしてきた。
今日はいつものウェーブキャット着ぐるみパジャマだ。
首元から肩口の後ろを通るようにジッパーがあり、アズサちゃんは私に噛み付いたままそれを下ろしていく。
やん、脱がされちゃう♡
「もふもふな着ぐるみも良いけど、フミの体温が直に感じられる方が嬉しい」
「やぁん♡ 積極的♡ ちょっと待ってね♡」
蹴るように着ぐるみパジャマを押し出し、スポンと脱ぎ捨ててベッドの端へ押し押し。
中身は黒インナーと黒スパッツのせくちーフミちゃんです。
アズサちゃんは満足そうに頷くと再び首筋にかぷっと噛み付いた。
きゃー可愛い吸血鬼♡
「アズサちゃんの噛み跡で所有権主張されちゃう♡」
「んぅ⋯⋯フミはよく私に可愛いって言うけど、フミだってすごく可愛い。ヒフミやコハル、それに先生やハナコだってフミの虜だ。みんな大好きだけど、私だってフミが好きなんだ」
「ありがと、アズサちゃん♡ 私もアズサちゃん大好きだよ♡」
「うん。⋯⋯一昨日、フミが『好き』って事を考えるように言ったのがちょっとずつ解ってきた。コハルやハナコとハグする時と、ヒフミや先生、フミとハグをする時はなんか違う気がする」
この前出した宿題。
好きの分類と言うか、好きにも色んな形がある事をアズサちゃんに教えた。
友愛、親愛、家族愛。
アズサちゃんが最初に私達へ抱いてくれた好きはこれらの言葉に分類出来ると思う。
それもすごく素晴らしいもので、かけがえのない大事な気持ちだ。
けど、私は欲張りだから。
アズサちゃんが私へ抱く好意は優しい好きじゃなく──性欲に起因する、狂おしいものが良い。
壊したり傷付けたりしてしまうような、それでいて我慢出来ないくらい激しい『好き』を向けて欲しい。
「どんな風に違った?」
「フミとこうしてくっついていると⋯⋯ぽかぽかした優しい気持ちが湧いてくる。でも、なんだかおかしい」
「おかしいの?」
「うん。フミにもっとくっつきたい、もっと密着したい、もっと、もっと。そんな風に、フミが欲しくなるんだ。ヒフミがよくフミや先生にくっついた時にやってる、腰を動かすやつ。私も、フミとくっついてると、なぜかあの動きをしたくなるんだ」
⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯バレとるやんけぇぇぇっ♡
おいヒフミン、なんて教育に悪いんだアンタは!
純真無垢なアズサちゃんが変な動き覚えちゃったじゃないの!
まだそれが何なのか解ってないのに見様見真似で腰へこしたくなっちゃうアズサちゃんとか激エロでしてよ?
てか甘噛みに意識を取られていたけどアズサちゃん両脚で私の両脚挟んで無意識だいしゅきホールドしちゃってるじゃないの。
性の芽生えと同時におねだりとか凄まじい素質がある。
「んー、ヒフミンは後でシメるとして♡ アズサちゃん、今からみんなにはナイショで悪い事しちゃおっか♡」
「わ、悪い事をするのか?」
「しちゃおー♡ 二人だけのヒミツ♡ ね♡」
「⋯⋯わ、解った。私とフミだけの、ヒミツだな?」
「うんうん♡」
約束を交わして微笑み、そのままアズサちゃんの唇を奪う。
最初は軽く触れるように優しくちゅっちゅっと。
それだけで顔を真っ赤にして恥ずかしがっちゃうアズサちゃん。
でもすぐ応えるように自分からキスをしてきた。
同じように、触れるだけ。
子ども同士の可愛らしいキス。
それを何度も、何度も。
「んっ、ちゅ、フミ、フミ、ちゅっ」
「ちゅっ♡ ん、んっ♡ アズサちゃんっ♡ んっ♡ 舌、出してみて♡」
「ん、ほうは⋯⋯?」
んべっ、と突き出たピンク色の可愛い舌を、私の舌でゆっくりとなぞり上げる。
「んぅっ!?」
舌先が触れた途端、アズサちゃんは全身をびくりと跳ねさせた。
怖くないよー、とあやすように舌をゆるゆる絡めていき全体に私の唾液をすり込んでいく。
舌が一往復するごとにアズサちゃんの身体から強張りが取れ、代わりにとろんとした恍惚の色が浮かんできた。
私から腕を伸ばして小さな身体を抱き寄せる。
身体を密着させながら、舌を潜り込ませてアズサちゃんの幼い口内をねぶる。
「っ、んっ、んふっ、ふっ、んっんっ」
「ちゅっ♡ ちゅる♡ れろ♡ じゅるる♡」
「んん〜っ、んっ、んぷっ」
「れるれる⋯⋯♡ ちゅぷ♡ ちゅぅぅ♡」
すっかりアズサちゃんはとろとろだ。
口を離すと互いの舌先から銀の鎖が垂れ下がる。
「はぁっ、はぁっ⋯⋯フミ、今のキス、すごい⋯⋯」
「今のは恋人同士がするキスなんだよ♡ 特別な相手とするえっちなキス♡」
「えっちなキス⋯⋯」
アズサちゃんはもじもじと身体をくねらせながら、窺うように私の顔を見上げる。
「その、フミ。私に⋯⋯もっと、えっちな事を教えて欲しい」
「⋯⋯⋯⋯っ、ふぅ〜⋯⋯っ♡」
今のはヤバかった。
理性溶けるかと思った。
今ほど私に副担任が付いてなくて良かったと思った瞬間は無い。
取り敢えずアズサちゃんのパジャマ脱がそ。
「いっぱいえっちな事覚えちゃったら、もう私から離れられなくなっちゃうよ?」
「⋯⋯それも、良いかもしれない」
「じゃあ、その分いっぱい幸せにしたげる♡ 一緒にいっぱい幸せになろ♡」
「うん、フミとなら⋯⋯きっと、世界で一番幸せになれるかもしれない♪」
アズサちゃんの破壊力が高すぎる。
もう止まれないよ私?
という訳で一緒に下着も脱ぎ脱ぎしましょーねー♡
私もインナーとスパッツを脱ぎ捨て生まれたままの姿に。
裸んぼになって密着♡
寒くない?
「寒くはないけど⋯⋯すごいイケナイ事をしてる気がする」
「大丈夫♡ これからもっとイケナイ、キモチイイコトを教えてあげる♡」
しっとりした柔らかな身体を抱き寄せて、お互いの胸をくっつけ合う。
ふにふに、くにくに。
優しく身体を合わせながらキスをして情欲を煽っていく。
お、アズサちゃんの可愛いぽっちが元気になってきたね♡
私のぽっちとこんにちは♡
いっぱい仲良ししよーね♡
「んぁぁっ! む、胸がぴりって⋯⋯」
そのぴりぴり、よぉく意識してみて♡
ぽっちに気持ちを集中させて⋯⋯くりくり♡
んふふ、唇だけじゃなく、ぽっちでもキスしてるね♡
アズサちゃんのぽっちもどんどん硬くなってきてるよ♡
「やぁっ、フミ、フミぃ⋯⋯っ! へんなの、きちゃう⋯⋯っ!」
えっちな声出てるよアズサちゃん♡
ほら、ぽっちをこりこり、かりかり♡
時々きゅって摘むとすごく気持ち良いでしょ♡
今度はゆっくり、ゆぅ~っくり、ぽっちの周りをなぞるように♡
じわじわ幸せが溜まって来たでしょ♡
いいよ♡
一緒に幸せになっちゃお♡
アズサちゃんのぽっちとわたしのぽっちを重ねて……ぎゅー♡
「んぁっ、あっ、あぁぁぁぁっ♡」
「やっ、フミっ、ダメ、あ、あ……あぁぁぁぁんっ!」
二人で仲良く身体をピンと反らせて幸せに溺れる。
荒い吐息を交換しながら目を覗き込む。
綺麗な瞳には、私が映っていた。
不意に、距離が縮まる。
アズサちゃんから、キスをしてくれた。
「んっ、ちゅ、……んっ♪」
「ちゅ、ちゅっ♡」
「ぷはぁ……っ、フミ、なんかすごかった……」
「今のが、えっちな意味での『幸せ』だよ♡」
「えっちな幸せ……うん、確かに、すごく……幸せだった」
「そっかそっか♡ じゃあもっと幸せな事を教えちゃうね♡」
「えっ? フ、フミ……? あっ、やっ、あぁっ♪」
「待って、待ってフミっ♡ そこはおしっこの、んあぁっ♡ あっ♡ あっ♡ やだぁっ♡ 恥ずかしいのにっ♡ ぞくぞくして幸せになるっ♡」
「んぁぁっ、あんっ♡ あぁ、ぁぁっ♡ フミっ♡ またなるっ♡ 幸せになっちゃうからぁっ♡ あぁぁ、んっ、あ、あぁぁぁああぁぁぁっ♡♡♡」
「んうぅぅぅっ♡♡ なったぁ♡ もう幸せになったからぁっ♡ もう許し、ああぁぁぁぁっ♡ そこダメえっ♡ そこイジメないでぇっ♡ ふあっ、あぁぁ、~~~~っ♡♡♡」
「いいっ♡ 気持ちいいっ♡ フミとくっついてこすりあわせるの気持ちいいぃぃっ♡♡ お豆さんくりゅくりゅするの幸せぇっ♡♡ あぁっ♡ また幸せになるぅ♡ フミっ♡ フミっ♡ すきっ、すきすきすきすき……ああぁぁぁああんっ♡♡♡」
「ダメぇっ♡♡ もうずっと幸せなのぉっ♡ おりてこれないっ♡ あぁぁまたなるぅぅぅぅっ♡♡♡ なってるぅっ♡ また幸せになってるぅっ♡♡ ゆるして、ゆるしてぇ♡ こわれるっ♡ おかしくなっちゃうっ♡ 幸せすぎておかしくなるからぁっ♡ だからもう、すりすりダメぇぇぇっ♡♡♡」
「あぁぁぁ……♡ しあわせぇ♡ フミといっしょ、うれしぃぃ……っ♡ あ゛っ♡♡♡ あぁ⋯⋯♡ すきぃ♡ フミぃ♡ すきぃ♡ んお゛っ゛♡♡♡ お゛っ、お゛っ♡ んおぉぉお゛お゛ぉぉぉっ♡♡♡ しあわせ、いっぱい⋯⋯♡ あたま、ぱちぱちするぅ⋯⋯っ♡♡ ぽっちもお豆さんもっ♡ ぴりぴりきもちいぃよぉ⋯⋯ぉっ♡♡」
「────⋯⋯っ♡ ────⋯⋯っ♡」
「──⋯⋯っ♡ ──⋯⋯っ♡」
「⋯⋯っ♡ ⋯⋯っ♡」
「⋯⋯⋯⋯♡」
「⋯⋯♡」
「はい」
「うん」
「いやはいでもうんでも無いのよ」
翌日、コハル閻魔大王の前で私とアズサちゃんは正座させられていた。
検事は消臭剤の香り漂う先生、弁護士は何とも言えない表情のヒフミン、傍聴席には未だに顔を真っ赤にして俯くハナコちゃんである。
「いやね? 私もやるなとは言えない訳よ。アズサは確かにこの中で、いやトリニティでもかなり珍しいくらいに性知識や性経験ってものが乏しいわ。この機会で仲良くなった私達補習授業部で、余人を交えず性に関する話題への対処法や正確な知識を教えるってのは解る話よ」
「はい」
「うん」
「でもねフミ、だからと言っていきなり実地訓練を始めるのはちょっと乱暴じゃない? 私も最初は悩んだものよ。主に本から得た知識で右往左往しつつ、羞恥心や道徳心と折り合いを付けながら、それこそフミの手助けもあって私自身やっとの事で乗り越えた難しい問題だわ。だからこそ、まずは座学で理屈や生物学上の知識を土台として個人個人の思いを育てるのが良いんじゃないかしら。ちょうどここには先生っていう、異性だけど心強い大人が居る訳でしょ? お互い恥ずかしいかもしれないけど、一時の恥と割り切って正しい──例えそれが完全に正しいものではなかったとしても、少なくとも間違いでは無いと言い切れる知識を身に付けるのがアズサの為にもなる」
「はい」
「うん」
「まぁ今回は若さ故の暴走と言えなくも無いけど⋯⋯キヴォトスは特殊な女性社会でもあるから恋や愛のパートナーに同性の人を選ぶのも別におかしい事では無い、それは私も異論は無いわ。でも、百歩譲ってそういう関係になるのだとしても──せめて寝静まってから、さらに言えばもう少し声を抑えてヤリなさいよっ!!! 見なさい! ハナコなんか昨日の夜からずっと《ああ》なのよ! ヒフミはヒフミで発情して私のベッドに潜り込んで腰を振ってくるし、先生は先生で色々と辛そうだし! 嗅ぎなさい! トイレの消臭剤みたいになってるじゃないの! 流石の私でも察して思わず亜鉛のサプリメント差し入れたわよ! あんたらの喘ぎ声とヒフミの吐息とセクハラでこっちは寝不足なのよっ!!!」
その言葉にハナコちゃんは両手で顔を覆い、先生は気まずそうに縮こまり、ヒフミンは何故かスッキリした顔で堂々と前を見ていた。
思わずツッコミそうになったけど口元をむにむにさせて耐える。
どうか先にヒフミンへ突っ込んでください。
「そこで凛々しくなってるヒフミは後で説教するとして」
「何でですかぁっ!?」
「それが解ってないからよっ!!!」
非常にごもっともである。
コハル閻魔大王から長々と説教されているが、要約すると『喘ぎ声を抑えろバカ』となる。
いやホントごめんて。
アズサちゃんが可愛すぎてスイッチ入っちゃって。
ぽっち弄りからお互いの腰を合わせてくちゅくちゅ擦り合わせてお豆さんでチャンバラごっこも楽しんだ。
とてもよかったです。
もう二人して幸せ継続仲良しで降りて来れなくなった状態で、それでも腰を離さなかったからね。
ふと隣を見る。
アズサちゃんと目が合う。
愛おしさが込み上げてきて、へらりと笑ってしまった。
あ、ヤバ。
「ほほう、説教の最中によそ見してイチャイチャするとは良い度胸してるわね?」
「あ、いや違うんスよサイバンチョ」
「おだまり」
「はい」
この後たっぷりお説教された。
「へい」
「お、来たわね」
「フミ! 待ってた♪」
「あ、あはは⋯⋯」
「お、お待ちしてました⋯⋯」
小テスト終わりにフミちゃんのお届っくを配送。
今日はハナコちゃんのリクエストでモンブランを作ってきた。
昨日の内に聞いていたので他意は無いのだけど、このタイミングで栗のお菓子となってしまって本当に申し訳ない。
あっ、あっ、気付いたハナコちゃんの顔がまた真っ赤になって、あっ、机の下に隠れちゃった。
可愛いね♡
「どうしたのよハナコ? ⋯⋯ん? ⋯⋯あぁ⋯⋯」
ぷるぷる震えて涙目になってるハナコちゃんの様子を訝しんでいたコハルちゃんだったけど、私の持ってきたお菓子を見て全てを察したらしい。
普段は言葉遊びですぐ隠語もとい淫語に結び付ける頭の回転の無駄遣いを楽しんでいたハナコちゃんだったけど、今この時ばかりはその頭の良さが命取りとなっている。
と言うか先生はいずこへ?
キョロキョロと辺りを見渡すと、窓の外からこちらへ元気に手を振る姿が。
え、なんで外へ。
思わずギョッとしていると、コハルちゃんが苦虫を噛み潰したような顔をして教えてくれた。
「教室が消臭剤臭くなって集中出来ないから、外気を浴びてもらってるわ。消臭剤に消臭剤って効かないのよ」
「なるへそ⋯⋯」
“いや、私もどうにも出来なくて。こんな先生でごめんね⋯⋯”
「良いのよ先生。先生は頑張ったわ。とても偉いわよ。悪いのはそこのバカだから」
「うぐぅ」
今回ばかりは何も言えないフミちゃんです。
先生もごめんね、お詫びに今度私の中に全部注ぎ込んでいいからね。
「ヒフミ、ハナコはどうしたんだ? 美味しいモンブランなのに」
「え、ええとですね。その、耳を貸してください⋯⋯ごにょごにょぺろろさま」
「うん、うん⋯⋯なるほど。解った。ハナコ」
突然机の下を覗き込んだアズサちゃんに、ハナコちゃんはびくっと身体を震わせた。
すっかり小動物になってしまって。
「は、はい⋯⋯?」
「安心してくれ。お風呂で見た限り、ハナコの栗はおかしくない、可愛らしい形だった」
「〜〜〜〜〜〜!!!!!???」
「ハ、ハナコ!? 待ってくれ、何故泣くんだ!? お腹痛いのか!? おっぱい揉むか!?」
「ア、アズサちゃんっ!? 待って、ハナコちゃんに追い打ちかけないでくださいっ」
ますます縮こまって両目からポロポロ涙を零すハナコちゃんに、流石の私も良心が咎める。
窓の外の先生も、気まずそうに顔をそむけた。
その喧騒を横目で眺め、コハルちゃんが溜息を漏らす。
「フミ」
「はい」
「市中引回しの上、打ち首」
「お代官様!」
ハナコちゃんに土下座して許してもらった。