リアル鍛冶師のおっさんが刀匠へと至るまで 作:バナナラッシー
受験期のストレスを吹っ飛ばすために大好きな作品の二次創作を書かせていただきます。完全なる初心者のため、アドバイスなどを教えて下さるとありがたいです。
勉強をおろそかにはできないので細々とした投稿になってしまうかもしれませんが、何卒よろしくお願いします。
鍛冶師だけど鍛冶師じゃない
カーン、カーンと一定のリズムで鉄を打つ音が、さして広くもない工房に響き渡る。
鉄がまだ赤いうちに理想の形へと変えるために、素早く、しかし丁寧な鎚捌きで叩いていく。
満足のいく形となった鉄を冷やし、形を整え、この工房の主である親方のもとへ持っていく。
「親方、こんなもんでどうですかい?」
「ふむ、どれどれ……うん、合格。」
「よっしゃああ!」
この男の名は鉄金 智也、齢40にして鍛冶一筋で生きてきた生粋の鍛冶師である。
「智也はもういいもん作れたから、あがってええよ。」
「本当すか!ありがとうございます!そんじゃお前ら、お先に失礼するぜ。」
彼はそう後輩達に言い放ちながら扉から出て行った。
「ちぇ、いいなぁ智也さんはすぐにあがれて...」
「馬鹿野郎、あれは智也さんの技術あっての早帰りだ。早く帰りたいならお前も技術を磨け。」
「そこ、まだ終わってねえのにしゃべってんじゃねえ。」
「「すいません!」」
ここの工房は実力主義であり、親方の満足のいくものが作れたら即帰宅することができ、逆に満足いくものでないと日が変わっても帰れないほどには過酷な工房であった。
主に作っているのは釘やネジといった小さな物だったり、寺の鐘といった大きな物だったりと幅広い。
そんな工房の中でも頂点に君臨できるほどの実力を持つ智也だが、ある悩みを抱えていた。
「あぁ、刀作りてぇ...」
そう、この男、大の刀好きなのである。しかも重度の。
大学時代に貯めてきた金で真剣を買ってしまうくらいに刀が大好きなのである。
その思いは年を重ねるごとに増していったが、結局は家業である鍛冶の仕事を継ぐことになったのである。
いつか刀鍛冶になろうと思いを馳せてから何年たっただろうか。修行に追われ、気づいたら今年で41。もう修行をするほどの体力も気力もない。でも刀を作りたい。そんな板挟みの思いに智也は苦しめられていた。
「何かいい方法はないもんかねぇ...」
俺は居間で茶を飲みながら考える。どうすれば刀鍛冶になれるか。鉄を使う職業だから刀もどきのようなものは作れるが、俺はそんなものを刀とはよびたくねえ。だが今から技術を学ぼうたって、学びきった時には俺はもうよぼよぼの爺になっているだろう。
「諦めるしかねえのか...」
そんな感傷に耽りながら俺は惰性にテレビをつける。この気持ちを吹き飛ばすにはテレビが一番だ。
適当に押したチャンネルはどうやらCMに切り替わった直後のようだった。
「完全なる自由の世界、その名も『シャングリラフロンティア』広大な自然、未知の生物、古代文明、様々なわくわくと冒険が君を待っている。さぁ、今すぐこの世界に飛び込もう!」
「完全なる自由の世界、ねぇ...」
俺はふと考えた、別に現実で刀を作らなくても、仮想世界で作ればいいのでは?と。
仮想世界なら免許もいらない、体力も使わない、楽しみながら刀を作れるではないか。
「どうせ現実じゃできねえならゲームの中で極めちまえばいいもんな。」
半分以上自分への問いかけだが、この際そんなのどうせもいい。
思い立ったが吉日、俺は即近所の家電量販店へと足を運んだ。
この男まだ知らない。シャングリラフロンティアの世界で自分が大きく世界を動かすことを。
目に入ったその瞬間から、VR媒体とソフトを買うことは決まっている。
*智也がシャンフロに入った時期は4月あたりに設定します。
サンラクが入る時期を考えると結構はやいですね。
唐突で悪いのですが、皆様は主人公の身体欠損には肯定的ですか?特に他意はないです
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yes
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no