リアル鍛冶師のおっさんが刀匠へと至るまで   作:バナナラッシー

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俺は今この瞬間に鍛冶系統の技たちが鍛冶スキルではなく魔力を使う鍛冶魔法だということに気づいたぜ・・・これからのテツギリのキャラクリ方針が少し変化します。


ボス素材?関係ない、売る

「あぁぁ・・・ようやく見えてきたなぁ」

 

 距離的に考えればたいしたはずのない道でも、精神状態によっては一理の道が千里にも感じられることをありありと感じさせられたぜ・・・

 

 てか、ボスを倒したんだから次の街に馬車なりワープなり転移門なり、何かしらの移動手段を用意してくれたっていいじゃねぇか。なんで馬鹿正直に歩いて行かないといけねぇんだ。

 

「それにしたって、まだそこそこの距離があるはずなのにかなりはっきりと街並みが見えるな」

 

 街並みというか、バカでかい門が見えてるだけなんだが、門だけでもかなり圧巻のサイズだ。

門だけでこれなら中はどうなってんだ?

 

 そんな疑問を思いつつ入場ゲートと思われる正門へと到着した。今までの街に正門ゲートなんてなかったし、門を守る守衛も存在しなかったはずなんだが、ここまで厳重だとワクワクしちまうな。

 

「サードレマへようこそ開拓者様。どうぞ旅の疲れを癒やしていってください」

 

「あぁ、ご親切にどうも。その、聞きたいんすけど宿がどこにあるかってわかります?」

 

「はい、宿はこの門から真っすぐ行ってすぐのところにありますよ。少し値段が張る宿ではありますが、その分サービスが手厚いため開拓者の方たちにはかなりおすすめできます」

 

 そう言いながら、守衛の兄ちゃんはニコッと笑う。その笑顔は自分の守る街のことを本当に愛しているというのがわかる。そんな笑顔だった。

 

「そうなんすか。じゃ、今日はそこに泊まらせてもらおうかねぇ。いい情報をあんがとな」

 

「これくらいお安い御用ですよ。では、良き旅を」

 

 そういいながら守衛の兄ちゃんは持ち場へと戻っていった。

 

 

 

 

 ・・・いいなぁ、あの若さ特有の活発さというか精神というか。

 

サードレマの宿からログアウトした俺はそんな感慨にふけっていた。故郷への愛と、この街は俺が守る的な気概がありありと感じられた。

 

「俺ぁああいう若者を見るのが好きなんだよなぁ。芯がしっかりとある、まるで刀みたいな。

見てて気持ちのいいやつはこっちまでいい気分にさせてくれるからなぁ・・・って、もう日が暮れてやがる!しんみりしてる場合じゃねぇ、さっさと飯と風呂済まさねぇと」

 

 明日も仕事だってのに、寝坊なんてしちまったら大恥だぜ。

 簡単にパックのコメとカレーで夕飯を済まし、ささっと風呂に入って、歯を磨いて俺は就寝の準備を開始した。

 

「着々とシャンフロが俺の生活に浸透してきてんなぁ。若い頃を思い出すぜ」

 

あんころも剣道やってはゲームやって寝るを繰り返してたなぁ。今考えれば、よくそんな体力があったってもんだ。

 

「・・・考え事してると寝れねぇな。心を無にしよう。おやすみ」

 

 脳を直接使って遊ぶゲームだからだろうか。思った以上に疲労が溜まっていたらしく、俺は一瞬で夢の世界へと旅立った。

 

 

 

 

 

 

「はい、只今帰りましたよっと」

 

 夢の世界からじゃないぞ?仕事からだ。

 

うちの仕事は依頼があれば馬車馬の如く働き続けなきゃならねぇが、そんな依頼は早々やってくることはねぇ。この前の寺の鐘は例外中の例外ってわけだ。

 

 なら普段は何をするかって?修行、修行、修行、ときに武道具店当番って感じだ。

 

若手には爺さんがビシバシ教えていくから、できるやつはちょっと作業すればもう帰宅が可能になる。ホワイトな企業だろ?この域に来るまでに30年かかったがな!

 

「なぁにがホワイトなんだかねぇ。労基も真っ青のブラックさだ」

 

ま、ほんとにやばかったら俺や周りの奴らが全身全霊で止めるがね。

 

 

 

 

 

 

「さぁて、沼掘りマッドディグ倒したときにレベルが上ってたはずだがどうだ?」

シャンフロ世界に舞い戻ってきた俺は早速ステータスを確認する。

 

————————————

 

PN:テツギリ

 

LV:25→27

 

JOB:鍛冶師(鎚使い)

 

2000マーニ

 

HP(体力):30

 

MP(魔力):10

 

STM(スタミナ):70

 

STR(筋力):60

 

DEX(器用):30

 

AGI (敏捷):10

 

TEC (技量):40

 

VIT (耐久力):1(7)

 

LUK(幸運):10

 

スキルポイント:0→10

 

スキル

・スチールスマッシュ

・アーマーブラスト

・一艘跳び

・大乱撃

・ハイアクセルLv1→Lv5

・バレットスピン

・注視Lv5→LvMax

・クイックアーム

・ジャストパリィLv1

・カウントカウンター

・スカイムーブ New

・フォールブースト New

 

 

流派スキル

・レンギン流武装鍛造

 

魔法

・【鍛冶魔法】

 

装備

右:澄晴

 

左:なし

 

頭:なし

 

胴:放浪の外套(VIT+3)

 

腰:放浪の袴(VIT+3)

 

足:浮き草履

 

アクセサリー:放浪の竹笠

 

————————————

 

 

「2レベル上がってんのか。それに新しいスキルも。う〜む、ステータスどうしようかねぇ」

 

 今までは鍛冶に魔力を使うとは知らずにSTRやらSTMを重点的に上げてたんだが、MPも使うとなるとなぁ。いやでも魔法が使える侍もなかなか・・・あー、スキルポイントがもっと欲しい。

 

 この手のゲームは器用貧乏が一番扱いにくい風潮がある。なんせすべてが平凡的な能力値のやつが特化した能力値のやつに勝てる道理がないからだ。あと単純に使いこなせない。

 

 

「魔力を伸ばしていくってなると、HP、AGI、VIT、LUKを伸ばす余裕が無くなる感じかー」

 

 鈍足紙耐久の運なし魔法剣士って感じになるのかな?・・・なんか弱そうだな。

 

「いやまぁ、本職は鍛冶師だし?突き詰めれば強くなれるかもだし?」

 

ま、とりあえずこれからは魔力も上げけていく方針で行こうかね。

 

 

 

 

 

「さて、せっかくでかい街に来たんだから色々見て回りてぇな」

 

 

 昨日は疲労のせいでろくに周りが見えていなかったが、こう見るとセカンディルとは比べ物にならないほどにはデケェ街だな。人の多さも建物の多さも二倍くらいあるぞ?

 しかも地図で見てみれば街が三分割されている。つまり俺が見ているここはまだ氷山の内の一角ってわけだ。

 

 

「しっかし、宿一泊で1000マーニ消し飛んじまったからな。まずは素材を売って金を稼ぎたいところ」

 

広すぎて道具屋もどこにあるかわからねぇけどな。

 

 

 

 

 

 

「あー、ここが道具屋・・・道具店?であってんのか?」

 

 マップに示されてる通りに来てみたんだが・・・何だこりゃ?ショッピングセンター並にでかい気がするんだが?どうやらサードレマでの下層から中層での装備の更新や道具の補充はすべてこのショッピングセンターもどきで行うことができるらしい。なんでも、黄金の天秤商会からの手厚い支援によって、品揃えがとても充実しているとかなんとか。

 

「鍛冶屋まで併設してあるとか、黄金の天秤商会ってのはとんでもなくでかい組織みてぇだな」

 

まぁとりあえず、素材を売っぱらっちまうのが最優先だな。

 

 

 

 

「いっらしゃいませ、お客様。」

 

 さながら高級ホテルのような挨拶を受けながら俺は道具店へと入店した。他にも気になる場所はあるが、まずはお金の確保からだ。

 

「すいません、ちょっと素材を売りに来たんですけど」

 

「素材の買い取りですね、どの素材をお売りになりますか?」

 

 店員の質問とともに一つのウィンドが目の前に浮き上がる。売る素材はあらかた決めてあった。

まず、沼掘りマッドディグの皮や歯などの素材。正直刀作り以外のことにあまり興味が湧かないため、刀に使えなさそうな素材は売ることにした。沼掘りには悪いがね。

 次に水晶大蝦蟇クリスタルフロッグのいたエリアにあった水晶。あれはかなりの数取ってきたため少しくらいなら売ってもいいかなという甘い考えである。

 

 正直に言って、武器の他にも魔法を見てみたいという気持ちが出てきたのが即金を欲しがる理由だったりする。せっかく魔力を上げるなら他の魔法も見てみたいだろ?そういうことだ。

 

「あのぉ、お客様」

 

 心のなかで完璧すぎる策略を語っていると、店員さんに声をかけられた。

困惑半分、心配半分くらいの度合いの声で。

 

「どうかしました?」

 

「あ、いえ、その、これらの素材はどれもかなり希少な素材となるのですが、売ってしまってよろしいのですか?」

 

「あぁ、大丈夫です。私には必要のないものなので」

 

「そ、そうですか。分かりました。ではこちらの10万マーニをお受け取りください」

 

 

・・・・・え?10万マーニ?

 

 

次の瞬間チャリーンという音ともに残高に10万マーニが追加された。

 

 

 

 

 

「一気に小金持ちになってしまった・・・」

 

 先程まで初期所持金レベルの金しか持ってなかったやつが、突然10万マーニなんて大金を手に入れちまったんだ。驚くに決まってら。

 回復ポーションやら魔力ポーションなんかの必需品を買ってもまだ懐が潤ってやがる。これは鉱石と素材のどっちのほうが内訳が高かったのだろうか。知りたいけど知りたくない。

 

 

 

 そして俺はいま魔道具店へとやってきている。どうやら魔法ってのはスキルと違って魔法の本やらアイテムやらを使って覚えるものらしい。だからこそ金がかかるってわけだ。今俺が求めているのは、すばり付与エンチャント系の魔法だ。火の玉を飛ばしたり、雷を走らせたりするのもいいが、やはり一番かっこいいと思うのは武器に炎をまとわせたりするタイプの魔法だ。炎や風を纏った刀・・・・・かっこいいと思わないか?

 

「にしたって種類が多いな。これじゃどれが付与系のは魔法なのか・・・あ、あった」

 

 本棚の一番隅で見つけた魔法の名は【フロストエンチャント】氷の付与系魔法だった。

氷かぁ。氷もいいなぁ。刀と氷属性の相性ってかなりいいと思うんだよなぁ・・・これにしよ。

 

俺は早速レジにいるいかにも魔法使いっぽいおばあさんの前に【フロストエンチャント】の魔法本を置く。

 

 

「すいません、この本ください」

 

「ほぉ、氷系統の魔法を選ぶとは。なかなか物好きだねぇ」

 

「え?そうなんですか?」

 

てっきり氷系の魔法は人気があると思っていたんだが。

 

「大体のやつは炎か雷の魔法を選んでいるよ。氷魔法は効果が地味なものが多いからね。しかも強化系の魔法ならなおさらさ」

 

「はー、そうなんですね」

 

まあ確かに、氷魔法であんまり派手ってイメージはないなぁ・・・

 

「ま、あたしゃあんたみたいに魔導の王道を外れてくやつのほうが好きだね。だから少しまけといてやるよ、3万マーニだ」

 

なんだか知らんが少しまけてくれるらしい。しかしまけてもらっても3万とは・・・

 

「ありがとな、おばちゃん」

 

「いいってことよ」

 

そんなやり取りをして、俺は魔導店を出た。

 

「準備もあらかた終わったし、そろそろ次のエリアにでも言ってみるかねぇ」

 

 

フォスフォシエに行くには、千紫万紅の樹海窟を通らなければいけないらしい。

名前からして綺麗そうだし、なかなか楽しみだな。

 

 

そんな期待を胸にテツギリは新たなエリアへと歩を進めていった。




・スカイムーブ
空中でのモーションに補正

・フォールブースト
落下速度を上昇させる

・【フロストエンチャント】
武器に氷属性のエンチャントを付与する。斬撃属性の武器で攻撃した場合、一定確率で相手に「凍傷」を付与する。打撃属性の武器で攻撃した場合、一定確率で攻撃した部分を凍結させる。

・サードレマのちょっとお高いホテルのサービス
市販のものよりちょっと性能のいいガイドマップをくれます。
朝、昼、夜、どの時間帯でもあったかい飯を提供。
連泊の場合、めっちゃ丁寧にベッドメイキングをしてくれる。

唐突で悪いのですが、皆様は主人公の身体欠損には肯定的ですか?特に他意はないです

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