リアル鍛冶師のおっさんが刀匠へと至るまで 作:バナナラッシー
さて、さっそく家電量販店へと来たわけだが…
「最近のゲームはどれもこれも高すぎないか?」
本体とソフトを買うってんだからある程度は財布のダメージを覚悟してたんだが、一番安そうなVR機でも10万はするのだが?
「いやでもここでケチって後悔はしたくねえな。どうせ金なんてロクに使わんし、ここでパーッと使っちまおうか。」
結局俺は激熱セットというポップアップのやつを買った。どうせならお目当てのソフトと一緒に買っておきたいからな。
・・・これで刀が作れなかったらただじゃおかねえからな。
「ふむふむ、なるほど。『フルダイブによる迫力のある体験を』...本当に最近のゲームはどうなってやがるんだ?こりゃあもう実質異世界転生じゃねえか。」
さっそく家に帰って取説を読んでいるわけだが…どうやら今の俺のゲーム知識はかなり古臭いようだ。こんなところで老いを感じたくなかったぜ。
「それでここにこのカセットを入れて、このゴーグルを被ればもう遊べると。」
メールアドレスもパスワードも設定した、水分も取った、便所も行った。
「よし、行くぞ・・・いざ、シャンフロの世界へ!」
ベットに飛び込んで俺は仮想の世界へと旅立った。
「・・・・こいつはすげえな。」
俺はあまりの凄さにそんなうっすい感想しか出てこなかった。
ただのキャラクリ画面のはずなのに俺が驚愕している理由はそのパーツの多さだ。
体のパーツの一つ一つが細かく設定できるし、体格や人種?までも選択できるとは・・・
「俺がやっていゲームなんて精々ジョブが選択できるくらいしか・・・あ!ジョブ!」
そうだ、本来の目的を忘れるところだった。俺は刀を作りたいんだ。
「こんなにキャラクリが凝っているなら、鍛冶職くらい普通にあるだろう・・・多くね?」
なんだこの量の職業は?ぱっと見でも30以上はあるぞ?てか薬剤師ってなに?
数々の疑問符が頭に浮かぶ中で俺はついに目当ての役職を見つけた。
「あった・・・鍛冶匠系統、鍛冶師!!!」
この項目を見つけただけで俺は20万の大金をはたいた価値はあると思う。
「はいはいなるほど、量産型と特注品的な感じで作り方を分けれるんだな。」
「そんでもってハンマー系以外のスキルは覚えられないけど熟練度にはボーナスが入ると。」
いいねえ、いいねえ。スキルってのは多分必殺技的な感じなのかな?スキルが使えなくても技術で補えればどうということもないだろう。どうせなら作った刀を使ってみてえからな。
「とりあえず職業は決定として・・・キャラクリはどうしようか?」
どうやらこのゲームは初期装備を売って最初での金の量を増やせるらしが、
まだ右も左もわからねえからな。あんまり大金は持ちたくねえ。
「とりあえず売るのはやめておいて、装備をどうするかだな。」
どうせならかっこいいアバターで戦いたいのが人間ってやつである。
「さて、取り掛かりますか。」
「こんなもんでいいかな。」
現実での体格と身長をベースに「放浪装備一式」なる回避率に補正のかかる和服っぽい防具に
アクセサリーとして「放浪の竹笠」というおしゃれアイテムを装備した。
どうせ刀は作るから鍛冶をするために武器は「見習いの鎚」にした。
「出身は・・・『剣客』剣、刀装備時にNPCからの好感度が上昇、クエストにて特殊裁定か。
それじゃこれで、種族は普通に人類で、ステータスは・・・STMとSTR重視で、DEXとTECを少し上げて、あとは適当に・・・これで良し。」
ステ配分が終わったら今度は名前の記入画面が出てきた。
「名前か・・・苦手なんだよなこういうの決めるの。『テツギリ』・・・これでもういいや。」
一応鉄すらたやすく切れる刀を作れますように的な願掛けの意味合いもあるんだが・・・
正直名前なんてどうでもいい、俺はさっさと刀を作るんだ。
「おっしゃあ!気合入れていくぜ!」
せっかくのゲームだ、存分に楽しませてもらうぜ。
こうして俺はシャンフロの世界へと降り立った。
武器、防具の名前はほぼ適当だぜ。まあ初期装備だし許してくれ。
唐突で悪いのですが、皆様は主人公の身体欠損には肯定的ですか?特に他意はないです
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yes
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no