あとでまた編集しよっかな....
そこからのことは記憶があやふやだったり飛んだりしていて覚えていない。。
はっきり覚えているのは、葬式に参加している場面からだった。
(俺は転生者だから、あなたのことをまだ本当の母親として思えていない。
でも、あなたが俺のことを家族として接してくれていたことを、俺は忘れない。)
亡き母に向かって俺は一人そうつぶやく。
この世界で俺の唯一の家族だった。
しかし、涙は流れない。俺はただ、心にぽっかりと穴が開いているような気分に浸っていた。
その後、俺はしばらくの間学校を休み、その間は小南の家で過ごすこととなった。
その時の俺には、何も言わずに身の回りのことをしてくれる小南の親の優しさが、
とにかく辛かった。
葬儀から何日か経った頃。
母の親戚を名乗る老夫婦が俺の家にやってきた。
どうやら俺の知らないところで話が進んでいたようで、俺はこの二人に引き取られる
こととなったらしい。
当然、住まいも違うわけで、今の家を売っ払って引っ越すこととなった。
中身高校生な俺は、こういうのは身を任せるのが良いとすんなり割り切れたが、
大変なのは小南だった。
元々俺の親の訃報を聞き、元気がなかった小南だったが、この話を聞いた途端
大泣きしてしまったのだ。
なんでも、俺と離れてしまうのが嫌なのだという。
嬉しい反面、小南の抵抗が無意味なのも俺はしっかりと理解していた。
「なんで!ずっと一緒にいるって約束したじゃん!!」
泣きじゃくりながら言われたその言葉は、強く印象に残っている。
思い出すだけで、胸に鋭い痛みが走る。
子供同士とはいえ、彼女は俺にとっても大切な存在となっていたのだから。
「泣くなよ、小南。絶対また会えるから。」
そう、小南に言い聞かせるように言葉をかける。
別に生涯の別れというわけでもない。会いに来ようと思えば、少し遠いが十分可能な距離だ。
そのことを分かっていたかは定かでないが、その場は一旦泣き止んでくれた。
その後、家の整理なんかを終え、出発の日となった。
小南は、出発の直前まで俺の傍に無言でぴったりと引っ付き、離れようとしなかった。
彼女なりの最後の抵抗のようなものだろう。
そしてお昼ごろ。準備ができたようで、俺は親戚の車で移動するようだ。
車に乗り込む直前、小南に引き留められ、少し話すこととなった。
「本当に行っちゃうのよね。」
「まぁ、しょうがないことだよ。
それに、小南は大袈裟すぎるんだって。毎日は無理でも、半年に一回は会えるだろ。」
「で、でも....私、シュー君がいなくなったらどうしたらいいか....」
「大丈夫だって、小南ならすぐ慣れるから。
それに、大きくなったら俺のことなんてすぐ忘れられるよ。」
「そ、そんな「お~い、もう出発するぞ~。」
「あ、すいませーん。
じゃあ、俺はもう行くから。」
何か言いたげな小南を置いて車に乗り込む。
そのすぐ後に、車は発進した。
後ろを振り返ると、小南が大きく手を振っていた。
しかし、しばらくすると道を曲がってしまい、見えなくなってしまう。
窓から見える街並みは徐々に知らないものとなっていき、寂しさが胸に渦巻く。
転生してから結構経つので、思い入れもたくさんある町だ。
そこでようやく、俺は新たな道に踏み出そうとしていることを知った。
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車は無事に親戚の家についた。
街並みは、都会でもなければ田舎でもない、普通の景色が広がっている。
家に入り、積み荷を俺の住むであろう部屋に置く。
その後は忙しく、準備にバタバタしてしまい、落ち着いたのは夜だった。
親戚の二人は疲れからか、すぐ眠ってしまったようだ。
静かになった家が妙に落ち着かなかった俺は、少し散歩に行くことにした。
小学生は危ないと言われるだろうが、実は前の家でもやっていたことだ。
まぁ、体を鍛える一環というわけだが。
その経験のおかげで、人の目から隠れながら散歩ができるようになったのだ。
しばらく夢中で走っていた俺だが、気が付くと見覚えのない場所にいた。
(やらかした、前の家の感覚で走ってきちゃったな。
まぁ、曲がった道は覚えてるし、大丈夫だろう。)
俺は楽観的な思考でそう判断し、もう少し歩くことにした。
しばらく歩みを進めると、公園を見つけた。
流石にこんな遅くに来ている人はいないようで、園内は不気味なまでの静けさを保っていた。
(それならちょうどいいな。
息も切れてるし、少し休ませてもらおう。)
そう考え、ベンチに体を沈める。
体を休めながら、ふいに上を向いてみた。
そこには、星は多くないが、きれいな夜空が映し出されていた。
(小南、元気してるかな....)
見上げていると、そう考えてしまう。
このままずっと一緒に居れるのだと思っていた人と、短期間で二回も別れること
となってしまった。
そのことを思うたび、言いようのない寂しさが胸を突き刺す。
(いや、こんなんじゃだめだな。
まだ本編開始前なんだ、落ち込んでも仕方ないぞ、俺。)
心の中で自分を励まし、沈んだ気分を紛らわせる。
そんなこんなで、ベンチから立ち上がり家に帰ろうとした、その時だった。
ガサガサ、バキバキ、ガサガサガサ
すぐ近くの物陰から、草をかき分ける音と枝を踏む音がした。
(ん?なんだ、動物か?)
怪しんでその場所に目を向けると、少し大きな影が移動しているのが分かる。
暗闇でよく見えないが、体格からしてどうやら猫のようだ。
(猫…か?まぁ、追いかけてみるとするか。いまさら少し寄り道しても同じだろう。)
とりあえず、俺はその影を追うことにした。
とはいえ、その影はかなり素早く、気づかれないように追うには一苦労したが、やっと開けた場所に出て、その影の姿がはっきり見える。
月の光に映し出された姿に、俺は絶句することとなった。
“ソレ”は、四足歩行で、猫のような体格をしており、駆け回る姿はまさしく猫のソレだ。
しかし、体表は毛ではなく機械のようなつるつるした外装で覆われており、
生き物でないことが分かる。
そして極めつけは顔面だ。
顔がある部分は口のように大きく裂けており、中からは淡く光る単眼がぎょろぎょろと
動いているのが分かる。
俺は“ソレ”に見覚えがあった。
無論、現実世界にいたわけではない、漫画の中の存在だったが。
“ソレ”は、ワールドトリガーを読んでいる者ならだれでも知っているであろう、トリオンでできた兵士。
そう、【トリオン兵】だったのだ。
今回かなり短い気がする....
まぁ、次回から本格的に近界絡ませる予定です。
あ、後テスト期間で更新結構開くと思います。
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