お気に入り登録者数も少しずつ増えていって今は200人程になりました!ありがとうございます!
遂にあの4人が登場!
いや〜4人の性格とかほとんど分からないから書くのに苦労してます
それではどうぞ!
ルカがリヴァイ班に入ることになった翌日。
リヴァイに連れられ、俺とエレンは新しい班のメンバーとの顔合わせをしていた。
紹介の順番は、ペトラ、エルド、グンタ、そして最後にオルオ。
ペトラは明るく笑いながら頭を下げた。
「2人共初めまして、リヴァイ班のペトラ・ラルよ。これからよろしくね!」
――(穏やかそうだが、芯は強そうだな。戦場じゃ頼りになりそうだ)
続いてエルド。落ち着いた声で短く言葉を発する。
「俺はエルド・ジン。副長的な立場だ。困ったことがあれば言え」
――(なるほど、まとめ役か。周りを見て動くタイプだ)
グンタは無言で頷きながら、簡潔に言った。
「グンタ・シュルツだ。兵長の命令は絶対だ。……以上だ」
――(無口だが、視線の鋭さが普通じゃない。実戦慣れしてるな)
そして、オルオ。
「オレの名はオルオ・ボザド! 討伐数39、補佐9! いや、もっとあるかもな! 記録が追いついてねぇんだよ、俺の活躍に!」
――(……うるせぇ。自慢話が長そうだ)
それぞれの挨拶が終わると、今度は俺たちの番だった。
エレンは緊張した面持ちで一歩前へ出る。
「エレン・イェーガーです……これから、よろしくお願いします!」
その声が消えると、俺は腕を組んだまま短く言った。
「ルカ・クロイツだ……よろしく」
一瞬、場の空気が止まった。
エレンは小声で「えっ……」と漏らし、
ペトラはまばたきを繰り返し、グンタは眉を寄せて俺をじっと見ている。
エルドは静かに息を吸い、様子を伺うように視線を巡らせた。
沈黙を破ったのは、案の定オルオだ。
「おいおい……なんだその口の利き方は? 兵長の前で腕組んで“よろしく”だと? 貴様、誰に向かって――」
言い終える前に、リヴァイの低い声が割り込んだ。
「……下がれ、オルオ」
オルオが一瞬言葉を失う。
だが、まだ引き下がらない。
「しかし兵長!」
「下がれと言った」
その一言に、空気が一変した。
渋々引き下がりながらも、オルオの視線は鋭く俺に向けられたままだ。
睨みつけるようなその目を前に、俺は鼻で笑った。
(……言いたきゃ、戦場で言え)
リヴァイはため息をひとつ吐くと、短く言った。
「お前ら、くだらねぇことで揉めるな。どうせそのうち嫌でも分かる」
エレンはまだ硬い表情で隣に立っていた。
──────────
自己紹介を終えた後
俺たちは馬に乗り、旧調査兵団本部へと向かっていた。
俺は最後尾のリヴァイの少し前に位置している。
前方ではオルオがエレンに絡んでいた。
「おい新兵! 調子に乗るなよ! 巨人だかなんだか知らんが、てめぇみたいなガキに兵長がつきっきりだなんて――」
その瞬間、馬の蹄が石に引っかかり、オルオが前につんのめった。
「ぐあッ! ……ッだあああ!! 舌がぁッ!!!」
口から血を吹きながら悶絶するオルオ。
俺はその光景を見て、ため息をひとつ。
(……バカだろ、こいつ)
荒れた道を進む音と、オルオの情けないうめき声だけが響いていた。
長い移動を終え、俺たちは目的地――旧調査兵団本部に到着した。
かつて人類の最前線として使われていた建物は、今では雑草と蔦に覆われ、見る影もない。
屋根は崩れ、壁の一部は黒ずみ、ドアを開ければ埃とカビの匂いが鼻を突く。
「雑草だらけだな。ひでえあれ方だ」
「久しく使われてなかったからな。中も埃だらけだろう」
エルドとグンタがそれぞれ建物を見て感想を口にすると、リヴァイが建物を睨みつけながら言い放つ。
「それは重大な問題だ。早急に取り掛かるぞ」
それからリヴァイ班の連中はそれぞれ別の部屋を割り振られ、俺も一室を任された。
元は執務室か何かだったのだろう。窓は割れ、机の上にはカビが生えている。
……まぁ、やるしかねぇ。
地下街にいた頃から、自分の周りが汚れていると落ち着かなかった。
汚れた空気の中じゃ、寝ても息苦しくてしょうがない。
自然と、手は勝手に動いていた。
窓枠の埃を拭き取り、床を磨き、古びた椅子の脚を直す。
黙々と作業をしていると、周囲の汚れが少しずつ“人の空間”に戻っていくのが分かった。
気づけば、床は陽の光を反射して微かに光っていた。
「……よし、こんなもんか」
雑巾を絞りながら呟き、汗を拭った。
どうせ誰も見ちゃいねぇだろうが――やるなら徹底的にやる。それが俺の性分だ。
廊下に出ると、向こうからエレンがやって来た。どうやら清掃が終わったらしい……少し疲れた様子だ。
「お前も終わったのか?」
「ああ、ルカもか?」
「そうだ。早く報告しに行くぞ」
2人でリヴァイが掃除している部屋へ向かう。
部屋の中では、リヴァイが黙々と机や窓枠を磨いていた。すでに床まで完璧に磨き上げられていて、旧本部の埃臭さはほとんど消えている。
「上の階の清掃、完了しました」
「執務室も終わったぞ」
エレンと俺が報告すると、リヴァイはちらりとこちらを見た。
「そうか。思ったより早かったな」
エレンが一歩前に出て尋ねる。
「兵長、俺はこの施設のどこで寝るべきでしょうか?」
「お前の部屋は地下室だ」
「また地下室ですか……」
エレンがそう呟くと、リヴァイは淡々とした口調で返す。
「当然だ。お前は自分自身を掌握できてない。寝ぼけて巨人になったとしても、そこが地下ならその場で拘束できる。これはお前の身柄を手にする際、提示された条件の一つ……守るべきルールだ」
エレンは小さく息を呑み、黙って頷いた。
その視線には、不安と悔しさが入り混じっている。
リヴァイは手にしていた雑巾を置き、俺とエレンを順に見た。
「部屋を見てくる。エレン、ルカ……お前らはここをやれ」
短く言い残すと、リヴァイは掃除用具を持ったまま部屋を出ていった。
その背中を見送りながら、俺は心の中で思った。
(まぁ当然だな。それにしても――あいつが“あの団長”以外の命令を守るなんてな)
エレンは複雑な表情で、濡れた床を見つめたまま動かない。
リヴァイが部屋を出て行ってから、あたりに静寂が戻った。
重い空気を断ち切るように、明るい声が響く。
「失望したって顔だね、エレン。あ、エレンって呼ばせてもらうよ。リヴァイ兵長に習ってね。ここでは兵長がルールだから」
いつの間にか、ペトラが部屋に入ってきていた。
エレンは目を瞬かせ、慌てて姿勢を正した。
「え? あ、はい。それは構いませんけど……俺、今そんな顔してましたか?」
ペトラは柔らかく笑い、肩をすくめる。
「珍しい反応じゃないよ。世間が言うような“完全無欠の英雄”には見えないでしょう? 現物のリヴァイ兵長は思いのほか小柄だし、神経質で粗暴で、近寄りがたいし」
「いえ。俺が意外だと思ったのは……上の取り決めに対する従順な姿勢です」
「強力な実力者だから、序列や型にはまらないような人だと思った?」
「誰の指図も聞かない人だと」
ペトラは一瞬だけ考え込み、肩をすくめた。
「私も詳しくは知らないけど、以前はそのイメージに近い人だったのかもね。リヴァイ兵長は調査兵団に入る前、都の地下街で有名なゴロツキだったって」
「そんな人が、なぜ……?」
「さあね。何があったのか知らないけど、エルヴィン団長の元に下る形で調査兵団に連れてこられたって聞いたわ」
――その言葉を聞いて、俺は思わず声を出していた。
「リヴァイが地下街出身なのは間違いねぇよ。前に本人が言ってた」
ペトラとエレンの視線が一斉に俺に向く。
「え……ルカ、お前……リヴァイ兵長と知り合いだったのか?」
「訓練兵になる前な」
俺はモップを片手に、軽く肩をすくめた。
「地下街で盗みをして、憲兵を撒いてたらあいつに捕まった。その後、あの団長のところに連れてかれて、訓練兵になる機会をもらった」
「盗みって……」
「地下街じゃ日常だ」
そう言うと、ペトラは目を丸くしたあと、ふっと笑って首をかしげた。
「へぇ〜、そんなことが……だからリヴァイ兵長もルカのその口調に何も言わないのね。おかしいと思ったもん。兵長、そういうとこ厳しそうだし」
「まぁ、そういう関係だ」
「なるほどね」ペトラは納得したように頷き、微笑んだ。
「あ、ルカのことも“ルカ”って呼ぶけどいいかな?」
「別に構わねぇよ」
「ふふ、ありがとう。でもルカはまず、先輩への言葉遣いを身につけなきゃね! でないと余計なトラブルになるから……ほら、今日のオルオみたいに」
「そこも含めてリヴァイの班に選ばれたんだよ。……団長からも、お前と同じようなことを言われたからな」
「そうだったんだ……団長にまで諦められてるってことね。――まぁいいわ! 困ったことがあったら、遠慮なく先輩に何でも話してね」
「助言は受け取っておく」
短くそう答えると、ペトラは満足そうに微笑んだ。
「よろしい!」
ペトラが笑顔を見せたちょうどそのとき、背後の扉が開いた。
靴音が響く。リヴァイが戻ってきた。
腕を組んだまま部屋の中を見渡し、視線をすぐ俺たちに向ける。
「おい、エレン」
「は、はい!」
「――前の部屋、全然なってねぇ。全部やり直せ」
その言葉にエレンは一瞬固まり、すぐに背筋を伸ばした。
「は、はいっ! すみません!」
慌てて立ち上がるが、リヴァイの視線はすでに次へ移っていた。
「それと――ルカ」
「……なんだ」
「前の部屋の仕上がり、完璧だ。その調子で次もやれ」
その一言で、空気が変わった。
ペトラが目を瞬かせ、エレンは思わず動きを止める。
リヴァイが人を“褒める”なんて光景、誰も想像してなかったのだろう。
俺は肩をすくめて鼻で笑う。
「……当然だ」
「そうか」
リヴァイはそれ以上何も言わず、軽く顎をしゃくる。
「次は倉庫だ。今度は埃ひとつ見逃すな」
そう言って、部屋を出て行った。
残された俺たちの間に、妙な静けさが流れる。
エレンとペトラはまだ驚いたまま俺を見ていた。
──────────
夜になり、ようやく掃除も一段落した。
旧調査兵団本部の食堂――古びた木製の机が並び、油ランプの橙色の光がゆらめいている。
全員がようやく腰を落ち着け、冷めかけたスープを手にしていた。
最初に口を開いたのはエルドだった。
「我々の待機命令はあと数日は続くだろうが――三十日後には大規模な壁外遠征を考えていると聞いた。それも、今期卒業の新兵を早々に交えるらしい」
その言葉に、グンタが眉をひそめる。
「それは本当か? エルド、随分急な話じゃないか。
ただでさえ今回の巨人の襲撃は、みんな身に応えただろうに」
「本当ですか? 兵長」
ペトラがリヴァイに視線を向けた。
リヴァイはスープを一口飲み、静かに答える。
「作戦立案は俺の担当じゃない。だが、エルヴィンのことだ――俺たちよりずっと多くのことを考えているだろう」
部屋の空気が一瞬静まる。
皆、それぞれに遠征の意味を考えているようだった。
俺は湯気の消えかけたスープを見下ろしながら、無意識に思考を巡らせていた。
(……トロスト区の扉を塞いだ“岩”か)
あの一件で、調査兵団がこれまで築いてきた行路は一度すべて断たれた。
それでもエルヴィンは次を見据えている。
――だが、それ以上に不可解なのは。
人間でありながら巨人になれるという、あの“エレン・イェーガー”の存在。
それは希望であり、同時に恐怖でもある。
(あんな未知の力を前にして、冷静でいられる奴のほうが少ねぇだろうな)
人類の中には混乱し、恐れ、信じることすらできない者もいる。
だが、あの力が人類の未来を切り拓くなら――俺は、それを見届ける。
そう思った瞬間、
廊下の方から「ドタドタ」と、やたらと慌ただしい足音が響いてきた。
全員が一斉に扉の方を向く。
やがてその足音は部屋の前で止まり――勢いよく、ドアが開かれた。
「やぁ、リヴァイ班の皆さん! お城の住み心地はどうかな?」
入ってきたのはこの前会ったハンジだった。
「早かったな」
リヴァイがスープを置き、半眼のまま言う。
「もういても立ってもいられないよ!」
ハンジは笑いながらエレンのもとへずかずかと近づく。
「お待たせ、エレン。私は今、街で捕獲した二体の巨人の生態調査を担当してるんだけど――明日の実験にはぜひエレンにも協力してもらいたい。その許可をもらいに来たんだ!」
「あ、あの許可については自分では下せません。自分の権限を持っているのは自分ではないので」
「リヴァイ!明日のエレンの予定は?」
「庭の掃除だ」
「なら良かった、決定!」
ハンジは嬉々として両手を叩いた。
「エレン、明日はよろしく!」
「え、あ、はい……しかし、“巨人の実験”って、どういうものですか?」
おずおずとエレンが聞いたその瞬間――
「おい、やめろ! 聞くな!」
オルオが素早く立ち上がり、テーブルを叩いた。
その反応の速さに、エレンは目を丸くする。
俺もその瞬間、背筋に寒気が走った。
(――この流れ、危ねぇ。今すぐ離れた方がいい)
何の根拠もない。ただ、勘だ。だがその勘が命を救うことを俺は地下で学んでいる。
「……エレン。俺は今日の掃除で疲れた。先に寝る」
そう言って立ち上がると、他の連中も同じ考えだったらしい。
エレン以外のリヴァイ班全員が、目を合わせることもなく一斉に立ち上がる。
「えっ? みんな、どうしたんですか?」とエレンが戸惑う中、俺達は部屋を出る。
背後でリヴァイの声が聞こえた。
「……ルカ。お前、なかなか勘が働くな」
俺は足を止めて振り返る。
「まぁ、身の危険は察知できる方でな」
オルオが苦笑交じりに言う。
「よく初見でハンジさんの“アレ”に対応できたな……すげぇよ」
「うん、びっくりしたもん……!」
ペトラも小さく頷く。
「ルカも気をつけてね。ハンジさんのアレに捕まったら、お終いだから」
その言葉を聞きながら、ふとエレンの顔が脳裏をよぎる。
さっきのあの様子じゃ、断る勇気なんて欠片もなかった。
(……まぁ、いい経験だろ。頑丈な精神を鍛える意味ではな)
そう思いながら階段を上がり、自分の部屋の扉を開けた。
窓の外では夜の虫の声が響いている。
(あいつが無事に朝を迎えられりゃ、それだけで奇跡だ)
そう呟いて、ベッドに倒れ込んだ。
――翌朝。
階下の廊下を歩いていると、異様な光景が目に入った。
食堂の前、椅子にぐったり座り込むエレン。
両目にはくっきりとした隈、顔は真っ白で、今にも倒れそうだった。
その前に立つのは――相変わらずテンションが天井知らずのハンジ。
「だから巨人の――!」
「……あ、はい……」
今にも魂が抜けそうな声でエレンが相槌を打つ。
俺はその光景を見た瞬間、ため息を吐いた。
(……朝まで続いたか。ご愁傷様)
ヒロインは誰がいい?
-
クリスタ(ヒストリア)
-
アニ
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ペトラ