前向きにいきたい僕のチェンソーマン (旧題:せっかく転生したんだし、前向きに行こう)   作:きりっと果実

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三話目だよ〜なかなか話進めるのって難しいですねぇ〜!
どこ端折ったらいいのかとか分かんなくて!
端折らず長くなっても良いんですかね?
その辺もまた感想でぜひ教えてくださ〜い!


原作突入
原作突入


「早川君、もう1人連れて来るから少しだけここで待っててくれるかな?」「..構いませんが」

「そう、ありがとう。助かるよ」

 

その日、以前の路地裏からそう遠くない場所にある建物の前に、僕たちは立っていた。

 

「ナツちゃん、こっちだよ」

「ここが...!」

「そう、ここがデビルハンター東京本部」

 

灰色のコンクリートで出来た無機質な建物。

正面玄関のガラスには人影が絶えず映り込み、出入りする人間の足取りはどれも早い。

ここが、日本中の悪魔と戦う組織の中心。

 

「さっき別の子にも説明したんだけど、」

 

(別の子..多分、デンジかな)

(やっぱりもう原作は始まってるってわけか....)

 

「東京には民間も含めてデビルハンターが千人以上いるんだけど」

「千人....予想からあんまり外れないですね、そこは。もっといっぱいいるのかと思ってました」

「まぁ、デビルハンターは増えたそばから減っていくからね」

 

こちらに視線を寄越さないまま、マキマが淡々と答える。

廊下を歩く人たちは、誰もこちらを気にしていない。

皆どこか疲れた顔をしていて、足音だけが静かな建物の中に乾いた音を落としていく。

 

「..で、さっきの続きね。公安は民間と比べて有給多いし福利厚生が1番いいんだ」

 

(歩いてる人たちみんなデビルハンターなのか....原作でも見覚えのない人達ばかりだけど)

 

「ナツちゃん、少しここで待っていて」

「はい」

 

そう言うとマキマは部屋へ入っていった。

 

(...デンジもアキも居ないんだけど...会わせて貰えないのかな)

 

そんなことを考えていると、マキマが何かを片手に部屋から出てきた。

 

「ナツちゃん」

「はい」

「これ、うちの制服ね。うちは基本制服で勤務してもらうから、そこの部屋でこれに着替えて」

 

(あ、なるほど。確かに原作でもアキに会わせる前、デンジに制服渡してた気がする)

 

「着替えたら、キミの同僚に会ってもらうね」

 

部屋に入ると、目が四つこちらへ向いた。

 

方や真っ赤な瞳とボサボサなド金髪

方や整った顔立ちに不釣り合いなちょんまげ

頭。

 

間違いなく、デンジ早川アキだった。

 

「早川君、待たせてごめんね」

「...こいつがですか?」

「そう、草薙ナツちゃん。今日のところはキミについてもらう」

「女だ...!」

 

デンジの声が露骨に弾む。

 

「ナツちゃん、彼らは今日君と一緒に行動してもらう人たち」

「右が早川アキ、それと左が君とおんなじ特徴を持ったデンジ君」

「...」

 

早川アキがこちらを見つめている。

デンジに向ける目よりは幾分か柔らかいが、それでも距離を測るような視線だ。

 

「よろしくなア~」

 

気だるげな顔だが、目だけが妙に輝いていた。

多分、僕が女だからだ。

 

(来る前にマキマと仕事出来ないことで文句言ったんだろうな....)

 

「僕は草薙ナツ。良かったら仲良くしてね」

 

せっかくの初対面、印象はよくしておきたい。

そのために何をするのが最適か……

 

答えは簡単

父譲りの表情筋から繰り出される

慈母神の如き笑顔

 

「お、おぉ!よろしくなあ!」

 

チョロい。

 

「.....」

 

多分アキも同じこと思ってる顔してる。

 

「それじゃあ早川君。あとはよろしくね」

「はい」

 

あ、顔合わせはもう終わりか。

 

「見回りいくぞ」

「あっ、あぁ…マキマさぁん…!」

 

引っ張られるデンジの元へマキマが歩いていく

 

「キミの働きぶりが良ければ一緒に仕事できるよ」

 

デンジがすごくハッとした顔してる…。

 

「だから頑張ってね」

 

 

 

 

 

3人で人混みをかきわけながら歩いていた。

 

「なあ先輩よお」

 

シカトされる。

 

「なあよお」

 

シカトされる。

 

「なあ」

「ちょっとこい」

 

キンタマの悪魔編がはじまる。

 

「草薙、だったな」

「あ、はい」

「お前、ちょっとここで待ってろ」

「...は~い」

 

そう言うとアキはデンジの襟を掴み、そのまま乱暴に路地裏へ引き摺っていった。

ビルの隙間に出来た細い通路。

ゴミ袋が積まれ、湿った匂いが漂っている。

 

ここは大人しく言うこと聞いておこうかな。

...それにしても東京って人多いなぁ。

大通りから聞こえる雑踏の音。

クラクション、信号機、遠くの工事音。

都会の街って感じだ。

 

ここまで人口密度が高いと、弱い悪魔でも被害が拡大する。

東京のデビルハンターってやっぱり凄い。

僕が勝手に悪魔狩って売り捌いてたのがバレなかったのも、この忙しさのおかげかもしれない。

...それにしても、原作イベントが気になる。

ちょっと覗くくらいならいいよね。

 

ドオッ

 

「うっわ」

 

思ったより本気で殴ってる。

デンジ、想像より血出てるし。

 

ドッ

バサッ

 

デンジはそのまま蹴り倒され、ゴミ袋の山に突っ込んでしまった。

 

犯人は(おもむろ)にタバコとライターを取り出し、吸い始める。

 

「お前仕事やめろ」

 

そう言う彼を、デンジが力なく見つめている。

やっぱりこういうこと(暴力沙汰)は慣れっこだったりするんだろうか。

 

「明日も来たらまたボコるからな」

 

……僕は大丈夫だよね?殴られないよね?

流石に仮にも女に手を出す外道じゃないよね。

 

「なんでだよ…」

「俺の優しさが伝わらないかなぁ…」

 

ものっすごい態度悪いな。

マキマさんが気に掛けてるから気に食わないんだろうなぁ……

 

「軽い気持ちで仕事するヤツは死ぬぜ?俺の同僚も給料だけ見てデビルハンターになった奴は全員悪魔に殺されたよ」

 

実感の籠った言葉だ。

態度は悪いが、ただの憂さ晴らしって訳でもないのかもしれない。

実際、デンジレベルの気持ちで公安に入ってひと月と生き残れる気がしない。

 

「生きてるヤツはみんな根っこに信念があるヤツだけだ」

 

デンジのことを思って言ってるってのも嘘じゃないのかも。

 

「お前さ…マキマさん目当てでデビルハンターになったろ」

 

やっぱ嘘かも。

気に食わない八割くらいで、優しさ一割、その他一割くらいだよこれ。

 

「ピンポーン」

 

少しやっつけ気味にデンジが言う。

 

「じゃあ殴って正解だったな」

 

タバコが指で弾かれ、デンジの胸に落ちた。

 

プッ。

 

火消しのためか、八つ当たりか、唾を吐き捨てた。

 

「…汚〜い」

 

「マキマさんには俺から言っといてやるよ」

「お前は悪魔にビビって逃げたってな」

 

そう吐き捨てて振り返り、こちらに歩いてくる。

そして新しいタバコを咥えた直後。

 

キンッ

ドサッ

 

アキが金玉の悪魔(デンジ)に玉を襲われた。

 

(ひいっ…無いモノがヒュンってする…)

 

「先輩は優しい人なんだなぁオイ…」

 

「俺は!」 1HIT

「男と!」 2HIT

「喧嘩する!」 3HIT

「時ゃ!」 4HIT

「股間!」 5HIT

「しか!」 6HIT

「狙わねぇ!」 7HIT

 

(倒れた相手に7回も…卑劣…!)

 

物凄い青い顔をした、死にそうなアキと目が合った。

 

あ、いや合ってない。

金玉の痛みがあまりにもあまりにも過ぎて、多分こっちのこと見えてない。

だって目がものすごく虚ろだ。

 

「ふぅ…!」

「俺ぁ今日はじめてウドン食ったぜ……」

「フランクフルトもな…」

 

食い合わせ悪くない?

 

「はじめて人並みの扱いされたし、はじめてメシ食わせてもらった」

 

痛みが少し落ち着いたのか、アキがデンジを見上げる。

 

「マキマさんと仕事出来んのは先の話だけど、面のいい女とは一緒に仕事できるみてぇだしな」

 

…あ、僕のことか。そうか、僕可愛いもんな。

 

「俺にとっちゃ夢みてぇな生活だ」

 

それが、彼の原点。

 

「俺は軽〜い気持ちでデビルハンターになったけどよぉ」

 

改めて思うよ。

 

この生活続ける為だったら死んでもいいぜ

 

僕ももう物語に組み込まれているんだよな、って。

 

「……死んでもいいっつーのはやっぱなし。俺だけの命じゃなかったわ」

 

努力で手に入れたもんでもないけど、お父さんから受け継いだ顔立ちが褒められるのは悪い気分じゃないね。

 

そろそろ顔出すか…

 

「あ〜、デンジくんそろそろその辺に」

「あん?お前見てたの、ごッ!」

 

あっ、起き上がったアキに襲われた。

しかも僕と話しながらだったから、原作より良いのもらってる。

 

ドッ

 

あっ、あっ、止めようとしたのに。

 

キンッ

 

あぁっ、ア金玉(キンタマ)が…

 

「草薙…お前はそこで待ってろ」

 

いや流石にこれ以上やらせる訳には……

やめとこ、怖い。

 

「あ…はい…」

 

アキの方も我が強いなぁ……成人する前からデビルハンターやってるだけあるよ。

 

「マキマさんはなぁ…お前みたいなチンピラが好きになっていい人間じゃねえんだよ!」

「ああ!?んだよ!テメーもマキマさんが好きなだけじゃねーか!」

「お前…マジで…」

 

ふらついてる…

 

「玉ばっか…狙いやがって……」

 

ドサッ

 

「「あっ」」

 

デンジと声が重なり、互いに見合う。

 

「…やべぇかなコレ」

「やばいかも」

 

路地に短い沈黙が落ちる。

 

倒れているアキと、立ったままのデンジを見比べる。

 

「僕は早川先輩の言ってること、間違ってないと思うけどな」

「は?」

「デビルハンターって、軽い気持ちでこなせる仕事じゃないし」

 

デンジの方を見る。

 

「でもさ、それでもここにいるんでしょ?」

「…あ?」

「普通の人なら、とっくに逃げてるよ」

 

軽く肩をすくめる。

 

「だから、デンジくんは凄いね」

「…はあ?どっちの味方だよオマエ…」

「え?うーん…別にどっちの味方でもないけど…とりあえず公安まで連れて帰ろっか」

 

にしても止めなかった僕が悪いのかな、これ。

 

 

 

マキマがなんか少し驚いたような顔してる。

そんな顔もするんだこの人。

この世界に産まれ落ちてから長いからか、細かいところはすっかり忘れてるなぁ。

 

「先輩が金玉の悪魔に玉を襲われました」

「ウソです…コイツのウソ……オマエも証言してくれよ…!」

「あ〜…金玉の悪魔(デンジ)ではあったかもしれないです…?」

 

「ふーん」

 

マキマは心底どうでも良さそうだ。

 

「で、どう?仲良くできそう?」

 

どこをどう見たんだ一体。

 

「全っ然」

 

デンジがそう言う。

 

「こいつクズですよ…」

 

アキもそう言う。

 

「多分大丈夫です」

 

僕は適当にそう言う。

 

「仲良くできそうでよかった」

 

(何聞いてたんだろうこの人)

 

「デンジ君とナツちゃんには早川君の部隊に入ってもらう」

「ぶたい?」

「僕もですか?」

「…このチンピラもですか!?」

 

(チンピラ()ってことは僕が部隊に入るのは許してくれるのかな)

 

「部隊を作った時に言ったよね。他じゃ見ないような実験的な体制で動かしてみるって」

 

話の内容がよく分からないのか、デンジは欠伸をしている。

 

「…こいつら何者なんですか?」

「デンジ君とナツちゃんは人間だけど悪魔になることが出来るんだ」

 

(まだ一回も変身してないんだけど…僕、デンジと似たような匂いでもしてるのかな)

(……臭いのかな)

 

「う〜〜ん…?」

「どうだ!すげえだろ!」

「……マジの話ですか?」

 

やたらと自分の匂いを気にしてる僕や、どこか誇らしそうなデンジを横目にアキが言う。

 

「そういうの噂半分でしか聞いたことありませんけど……」

「デンジ君達は()()なの。だから特別な対応で扱う事になりました」

 

なんだか自分はデンジのついでみたいに思われてる気がして、少し不満だ。

 

「公安を辞職したり違反行動があった場合」

 

デンジ君達は悪魔として処分されます

 

部屋の空気が固まった気がした。

アキが引き気味というか、心配そうというか、なんとも言えない顔で僕とデンジを見ている。

 

「…それって……どういう事?」

 

デンジはまだ事態を飲み込めていないらしい。

 

「死ぬまで一緒に働こうって事」

 

無機質な作り物のような微笑みで、マキマは僕達にそう告げた。




読んでくれてありがとう!
なにか変なところとか、逆に好きなところとかあったら感想で教えてくれると嬉しいです!

レゼの心理描写入れたいんだけど、解釈違い?

  • 入れて欲しい
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  • 入れなくたっていい
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