前向きにいきたい僕のチェンソーマン (旧題:せっかく転生したんだし、前向きに行こう)   作:きりっと果実

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どうだ!ついに主人公に出番を与えたゾ〜!
深夜テンションで勢いのまま書いちゃったから朝になったら消して全然違う話に持っていっちゃうかもだし、もともと予定してたよりだいぶ早く変身しちゃったから変なところあるかもしれないけど、そこも含めて楽しんでくれてたら幸いです。



僕を裂き、僕が裂く

 

━━━━━草薙ナツ

 

「あれ、なんで……」

 

気が付いたら、父と暮らしていた家の自分の部屋に居た。

ただ窓の外の風景も時計も何もかもが、記憶の中の光景のまま動いていない。

四方に写真が貼り付けられた部屋にいる気分だ。

だがそれも、時間が経つに連れて全てが不定形になっていく。

 

「草薙ナツ」

 

いつの間にか不明瞭になった世界で唯一形が残っていたソファに座っていたソレは

 

「な、にが…?」

 

僕だった

 

「違う。よく視ろ、感じろ、考えろ」

 

僕と同じ声をしたソレが口を開く

 

「視ろ…って……」

 

なんの事だと、一生懸命目を凝らしてみる

すると、己の姿をしていたそれが段々と姿を変えていった

いや、その言葉は少々相応しくないかもしれない

僕が見ていたのは最初から僕ではなく、

 

「そうだ。どうだ、力の使い方は理解できたか?」

「…理解できたも何も、お前が僕の心臓になったあの時からイメージは頭の中に流れ込んできてたから分かってるよ」

 

僕の心臓となったはずの鎌の悪魔だった

 

「何、私の力は何も戦いにしか使えないという訳でもない。有用な力の使い方は知っておくべきだと思うが?」

 

なんだか前に会った時より偉そうじゃないかコイツ。

 

「それに、今のでお前は感覚的に私の力をより使いやすくなったはずだ。()()()()()()おかげでな」

「お前…なんかキャラ違くない?そんな尊大な感じじゃなくてもっと幼いかんじだったでしょ」

 

それに…

 

「魂の知覚ってどういうこと?」

「なに、私達は一心同体。それ故にこうして己の内側でみる互いの姿が自分自身に見えてしまう。それだけの話だ」

「…なるほど、そこで互いに相手の魂を知覚することでガワじゃなくて中身が見えるとかそういう話?」

「…まぁだいたい合ってるだろう、その認識でいい」

「で、だ…そのキャラ変はなんなの?」

「私に魂を刈り取られたもの達のほんの一欠片が、私が衰弱した隙にほんの少しだけ顔をだしたというだけの事だ」

 

魂をって……

 

「鎌にそんなことができるのか?」

「本来、悪魔は冠した名に着いたイメージしか己の力には出来ん。が、私のように他の存在と密接に関わりすぎているとそういうことも稀に起こる」

「言ったもん勝ちみたいな感じじゃないか…」

「まぁ、そんなことは今話すことでもない。どうせまた脳に直接情報を送ってやる」

 

気持ちが悪いからやめて欲しいんだけど

 

というか

 

「なんで武器人間の僕が変身もせずにお前の力を使えてるんだ?」

「なんだ、気付かなかったのか。」

「何が?」

「私とお前の間に交わした契約は()()だ」

「…そんなことできるのか?」

「質問ばかりだなお前は。まあいいだろう、教えてやる。」

 

少し呆れた様子の『鎌の悪魔』が指を立てて教えてくれる

 

「まず1つ、私をお前の心臓に匿う代わりに私がお前の心臓と成り鎌の悪魔になる力を与える」

「それは分かってる。もうひとつは?」

「2つ、人間のくせに記憶を持ったまま転生をしたお前のこれからを私に見せること。代わりに私の悪魔としての権能を使わせることにした」

「与えられた力の割に、あまりにも対価が安すぎるんじゃないか?」

「お前は、この世界の物語の結末に納得ができないから介入したいのだろ?」

 

…!

 

「何を驚くことがある?2度目だが、私がお前の心臓となり、文字通り一心同体となった今。私はお前で、お前は私だ」

「それもそうか…それで、何が言いたい?協力してくれるって?」

「そうだ。こんなこと、長い間生きてきたがただの1度も無かったからな。なんだ、勘は悪くないじゃないか」

「お前が言ったんだろ、僕はお前でお前は僕だ。…今なら何考えてるか分かるから言えるけど、本当に変な悪魔だなお前は」

「人間のくせに転生したお前に言われたくはないんだがな。」

 

二人は軽口を叩きあっている

存外、この二人は相性がいいらしい

 

「それにしても傲慢なことだ。こんな世界でお前は『()()()()()』すら救いたいなどとは」

「そんな傲慢な僕にお前が惚れて契約したんだろ」

「…その言い方はやめろ、気持ちが悪い」

 

鼻から下しか表情が分からないがあからさまに嫌そうな顔をしている

 

「まぁなんだっていいけど……そうだよ。僕は怖い怖いマキマさんも救いたいと思ってる」

「そうだろうな」

 

「…ならば」

 

刈り取るだけでは力は足りぬぞ

 

「…どういう」

 

質問をしようとすると空間が突如裂かれたかのようにバラバラになっていく

 

「目的を果たしたくば、どこまでも私を使いこなすことだな」

「いきなり呼んでおいて…!サヨナラが急すぎるんじゃないの!?」

 

まだアイツが何かを言っているように見えたが、最後は何も聞き取れなかった

 

 

 

 

意識が戻った時、既にコウモリの悪魔との戦いは終わっていた

悪魔の血肉に塗れて不愉快な思いをしながらナツは寝ていたからだを起き上がらせる

 

「…お、居た。大丈夫かよ」

 

コウモリの肉の山からパワーとナツを探していたらしいデンジから声を掛けられた

 

「…ねぇ、コウモリは…?」

「おぉ、俺がもう倒しちまった」

「あ〜……そっかぁ…」

 

(せっかくちゃんと感覚を掴めた力を奮う絶好のチャンスだと思ったんだけどなあ…)

 

「残念そうにすんなよなあ、助けてやったんだからよお」

「まあ、そだね…ありがとう」

 

こちらに手を差し伸べるデンジくんの手を掴み、引っ張りあげてもらう

ふと、ある事を思い出し周囲を見回す

 

「パワーちゃんは?」

「アイツも今探してんだよ。この肉の山で全然見つかりやしねぇ……」

「じゃあ、二人で手分けして探そうか」

 

二人でパワーちゃんを探すことにした

 

(あ、いや、そうか。こういう時に力は使わないと)

 

何もしなくても力は使えるみたいだが、僕が未熟な所為かイメージがハッキリわかないと上手く使えない。

そのため、親指と人差し指で輪っかを作りそこから覗いて周囲に目を凝らす

 

(……あ、見えた。多分、これが魂…)

 

ソレは、球体から煙が立ち上っているかのような見た目をしていた

悪魔の死体の肉の塊の下に見えた魂は二つ。大きい方と小さい方。

 

「デンジくん、あっちの方にパワーちゃんがいた。ニャーコちゃんも一緒だ」

「おお…よく見つけられたな。じゃあ、俺行ってくるぜ」

 

なんかデンジくんのテンションが低い。恐らくコウモリとの戦いで貧血になっているのだろう

 

そんなことを思いながらデンジくんの後ろを着いていく

 

デンジくんがパワーちゃんを引きずり出すため、パワーちゃんを抱き抱えていた

僕はそんなデンジくんの肩の後ろから顔を出す

 

しばらくすると猫の鳴き声が聞こえ、パワーちゃんが目を覚ました

 

なんか、いつもうるさい二人が疲れからか静かに見つめあっているので見ていて少しドキドキする。この二人結構絵になるな。

 

ニャーコちゃんが再び鳴く

 

「…なぜワシを助けた……?ウヌを殺そうとしたのに……」

 

デンジくんはパワーちゃんのおっぱいを指さし、それを揉むジェスチャーをした

 

「あけすけだねぇデンジくん……」

 

 

「馬鹿みたいな理由じゃな……」

 

 

 

 

しばらくボロボロな三人でぽつりぽつりと話をしていた

 

「ニャーコは助かったからの…胸は揉ませてやるわ」

 

パワーちゃんがそう言うと、なぜかデンジくんがこちらを見てくる

 

「…え、あぁ良かったね…?」

 

「よっしゃあアアアア!!アっ」

 

デンジくんの腕が吹き飛んだ

 

「…はっ?」

「アアアアあ!?」

 

しまった!コウモリの悪魔で終わりじゃなかった!

アイツとの会話のせいでまた忘れてた!

 

「いっタァ〜〜!!ったあ、いいい……」

 

いきなり腕が飛ばされたデンジくんがとても痛そうにしている

デンジくんの飛ばされた腕が触手のような何かに拾われた

その触手をたどって行った先に視線を向けると

 

『ヒルの悪魔』がいた

 

パ ク ッ

 

デンジくんの腕がヒルに食べられてしまった

 

「…動けっか……?」

 

そう訊ねるデンジくん

 

「指も動かせん……ニャーコを連れて逃げとくれ……!」

 

パワーちゃんはもう限界らしい

それを聞いたデンジはスターターロープに手を伸ばすが

僕は腕を掴んでそれを止める

 

「何すんだよ!」

「デンジくん、僕がやるよ。やらせて欲しい」

「…やれんのか?」

「うん、そろそろいい所見せたいと思ってたんだ」

 

「絶対デンジくん達には手出させないから」

 

野良のデビルハンターやってた頃、色んな武器に手を出してきた。

剣に、弓に、棍棒に、槍に……鎌。

まあ、あの時は重くて使いづらくて上手く悪魔に当てられなかったからすぐに武器変えちゃったけど

 

「あの時の経験も無駄じゃなかったと思いたいね」

 

そう言いながら制服の前をはだけさせて、いわゆる中丹田と呼ばれている場所にある黒い円に手をかざす

かざした場所からズズ…と出てきた持ち手を握り、痛みを覚悟して一気に引き抜く。

 

引き抜かれたソレはナツの身長ほどの大きさをした鎌を誇る大鎌であった

魂を刈りとる形をしたソレを引き抜くと、胸元以下が刃先が触れる地面と共に裂ける

裂けた場所から吹き出る血液が黒煙へと変化し、変化した黒煙が鎌の刃を生成し、生成された鎌が首を目掛け飛び出てきて、ナツの頭部が刎ねられた

 

裂けた場所から血液の代わりに溢れる黒煙、それが狼煙のようにドッ、と立ち上る

黒煙はやがてナツの刎ねられた頭部、両腕、両足を包みその形を変えていく

頭部は黒煙を立ち上らせる真っ黒な髑髏に口元には他の武器人間同様おぞましい口がついている

両腕は黒く染まり絶え間なく黒煙が上がり

両足も腕同様黒く染まり黒煙が背後に向かって立ち上る

そして全身から吹き上がる血から生まれた黒煙がやがて黒一色のローブになり体に纏わりつく

 

 

その様相は異様であった

鎌の悪魔と言うよりは死神のようで、死神と言うには悪魔的だった

 

やがてあの世から直接届いたかのような声が響く

 

「痛いのは嫌いなんだ、早く終わらせよう」

 

髑髏頭の『鎌の悪魔』が相対する『ヒルの悪魔』に呟く

 

「そのヘアスタイル、全然似合ってないよ。流石は『ヒルの悪魔』、虫けら以下のセンスだね。」

この生意気なクソガキが、ここで今すぐ死にな!

 

 

鎌とヒルの体が勢いよく衝突した

 

 

 




読んでくれてありがとう!
面白かったら高評価と感想よろしく!
ここ好きだなってところとか、変だなって思ったところはじゃんじゃん感想に書いてね!
あと明らかなミスがあった時も教えて貰えると助かります!
1点評価貰っちゃって落ち込んでたけど、その勢いのまま頑張って主人公ちゃんに出番を与えたヨ!
高評価とかお気に入り登録とか感想での応援とかって本当に嬉しいしモチベに繋がるので、良ければお願いしまーす!!!

追記:物語書き直すかもとか言いましたが、寝て起きたら結構評判良かったみたいなので一先ずはこのままで進めようと思います。
当初は自分の頭の中だと序盤に出すには主人公ちゃんが強すぎて、サムライソード戦あたりから戦闘に参加させるつもりだったのですが…それでは話が持たないということでヒルの悪魔が初戦闘になるようにしました。この物語ではアキくんの狐が役に立つことは無いかもしれない…まぁ元から無能気味だったし誤差ですよね、誤差。

レゼの心理描写入れたいんだけど、解釈違い?

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