ペットの大百足様   作:覚め

1 / 15
後々タイトルは自由になっていくので、最初は少し真面目に。


主従

私、大百足。デカさ?知らない。幅はめっちゃあるよ。妖怪の山の5分の1くらい。めっちゃでかい。そんな私だが、なんと嫌なことにとある奴のペットやってる。一時期は聡明な方の眷属だったり、強えやつに担がられたりしたのに。いや、ぶっちゃけ後者の頃にはペットやってたけどね。ちなみに私の今の飼い主は鬼である。元鬼。事情はある程度知ってはいるんだけど、詳しいことは知らない。同期に嫌気がさしたらしいことは聞いてる。そんな私は今、博麗神社にいます。一応人型になれば大きさはそこまでだからね。

 

「私の中では八尺近い女は八尺様しかいないけど」

 

「そんな、まだ七尺だよ!」

 

「まだ?」

 

「脱皮すれば伸びるよ」

 

「百足って脱皮するの?」

 

「するよ。ところで私の飼い主は?」

 

「私に説教垂れたら掃除道具取りに行ったわよ」

 

「えぇ…」

 

ちなみにだが、私とご主人の出会いはなかなかに壮絶だった。でもそれ以上に今の方が壮絶なので回想には入らない。今はご主人が何故かどうしてか訳もわからないが良く仙界とやらに入る。無論そこには人型でなければ入らない。だがしかし、私としては百足の姿の方が良い。絶対そっちの方が楽しいし、良く動けるし。ちなみにその仙界では竜を飼っているとか。ま、所詮私が空を歩く姿を見て生まれた存在ですよ。こっちが源流、あっちは流れを汲み取ったコップ。おーけー?

 

足月(そくげつ)、早く行きますよ」

 

「は〜い」

 

「アンタ、人型になるなら関節はどうにかしなさいよ」

 

「いや、これは百足の特性上無理。箒使う時もこれが楽だし」

 

「腰に負担がかからないそうですよ」

 

「華扇、アンタのペットなんだからちゃんと躾けて」

 

「ご主人、ちりとり」

 

「こちらですよ」

 

「おー、あったあった」

 

博麗の巫女の日課であるはずが、押し付けられた神社の掃除を終える。ご主人は満足してるけど、それってやりがい搾取じゃないだろうか。私は訝しんだ。ご主人と別れ、私は百足に戻る。こうしないとみんな偉大だとかなーんも言ってくれないからね。仕方ないね。…後、初対面の奴らに男だとか言われる。百足の姿なら雄雌判別つけられるやつが少ないから良いけど、人の姿でそれを言われるのは嫌なので。百足ライフ最高。では百足らしく日陰を歩かせてもらう。

 

「何やってるんですか」

 

「え、何って、魔法の森横断レース」

 

「今日は仙界に来てもらいますよ」

 

「…え〜、やだ」

 

「明日を見たくはないと?」

 

「ありがたく仙界にて過ごさせていただきます」

 

こんなのは違法だ。少なくとも私はそう思う。私の仲間がいれば、ご主人にも屈することはなかったのに。さてここまで行って名前を出さないのもあれだろう。私のご主人こと茨木華扇。様?付けないよ。私がつけるのはただ一人だからね。ご主人はたまに私の元に顔を出す。大体、私を連れてどこかへ行くときは人型であることを強要してくるので、あまり連れ回さないでほしい。私は百足らしく地面を這いずっていたいのだ。歩くという行為はそれだけで私かららしさを奪う。

 

「よっと」

 

「さて…こっちの掃除も頼みますね」

 

「お前らも大変だなぁ。こんな横暴なご主人に飼われるとはさ…」

 

「その動物達は妖怪じゃないので化けませんよ。言葉も理解しません」

 

「ぐちちぎゃぐぢぎゃぢゃ」

 

「百足の言葉ならもっと通じませんよ」

 

「ぎぢ…はぁ。箒は?」

 

なんでこんなことを。思い返せば、うーん。まあ、ご主人に突っ込んだ私が悪いっちゃ悪いか。あの頃は結構はっちゃけてたしなぁ。力を頂いた時期だったし、結構嬉しくて張り切りすぎたな。結果これだもんな。かなりバカだった。掃除を済ませて挨拶もなしに出て行く。私だって地上が良いんだ。掃除は好きではあるけど、がっつくほどではない。このままご主人と居たら何をさせられるか。さっさと地上に抜け出す。百足状態に戻って魔法の森横断レースでもやろうかな。参加者は誰を募ろうかな。

 

「『噂の大百足、実は日向ぼっこが大好き』、次の記事はこれで決まりですねぇ」

 

「私に魔法の森横断レースで勝てたら良いよ」

 

「ぃっ!?…あ、なんだ御本人で…」

 

「魔法の森横断レースしようよ」

 

「あ、いや私、新聞記事を書くので…」

 

「射命丸文。早く位置に」

 

「えっとぉ…その、ですねぇ。」

 

「じゃあ妖怪の山横断レースね」

 

魔法の森を横断することになった。ちなみにだけど、私の住処は地中。それはミミズだろと昔仲間に言われたことがあるが、あー思い出したらムカついてきた。とにかく私は百足だ。魔法の森横断レースの始まりは、そこら辺にいた妖怪に任せた。よーいどんで始まる。射命丸文は天狗の中でも速い方だったはずだ。まあ私は百足の中ではトップで速いけど。全力で駆けて横断した後、どっちが早かったかを妖怪に聞いてみる。若干の差で射命丸文が勝ったようだ。残念。新聞記事に使って良いよ。

 

「ま、森自体はすぐに戻るからね」

 

「魔法も使えるのですか?」

 

「いや?だってこの森って魔法の森じゃん。何が起きても不思議ではないじゃん?」

 

「あ、そういう感じなんですね。あ、そこの妖怪!今のレースについて御感想を!」

 

「…地面掘るか」

 

呆れてものも言えない。そんな顔を出来ているのかはわからないが、そんな気持ちで地面に潜る。ちなみにだが、地面に潜って行く関係上たまに寝起きで良くわからん空洞に顔を出すことがある。私の通った地面は何故か元通りに戻るのであんまり気にしてない。初めて出たときは動いたらこの空洞ペシャンコじゃないかなとか考えたけどね。流石に怖かったけど、今はそんなに。体の長さに関してはもうどうにもならない。私が強いってだけだし。

 

「…んー、ここら辺の地層が今のマイブーム」




足月ってどんな奴?こんな奴!
寅丸星と面識がある
お偉いさんの眷属
華扇に喧嘩売ってボコボコにされた
馬鹿でかい
胸は小さい(ここ重要)
幻想郷には割と前から住み着いてた
弾幕ごっこは下手
山にいる別の大百足とは面識ない
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。