夜、その日最後の面談が終わった帰り道。
ちょっと寄り道していたら廊下で人だかりが出来ていた。
一体何がその中心で起こっているのか確かめようと近づいていく。
「はい、ちょっと失礼するよ──!?」
その中心には『秘密の部屋は開かれたり 継承者の敵よ、気をつけよ』と書かれた壁と、そこに吊るされた石化したミセス・ノリス、そしてポッター達がいた。
「これは一体……ッ君たち、怪我はないか?」
「はい、えっと、僕たちも今来たばかりで、何がなんだか……」
「ウソをつけ!お前がミセス・ノリスを殺したんだろう!」
「フィルチさん、2年生じゃこれはまだ難しいでしょう。」
「そんなはずがあるか!コイツが私の猫を殺したんだ!」
駄目だ、フィルチは完全に冷静さを失っている。
気持ちは分かるが……
「アーガス!」
今しがたアルバスも到着したみたいだ。
誰かが呼んできてくれたらしい。
ポッターをなおも疑ってかかるフィルチをなだめ、スプラウト先生に指示を出す。
……それにしても、『秘密の部屋』か。
どうにもこの言葉が引っ掛かる。
オレはこれについて何か知っている気がしてならないのだ。
一体、いつ、どこでこれを目にしたと言うんだ?
翌日、変身術の授業。
生徒たちは昨日の事件のせいで授業に身が入らない様子であった。
それもそうだろう、あのグレンジャーでさえ『秘密の部屋』のことをマクゴナガル先生に質問してしまうほどだ。
先生の話を要約すると、ホグワーツ創設者の一人で、純血至上主義者のサラザール・スリザリンが後世の主義者向けに遺した怪物のいる部屋であり、マグル生まれを排除するために創られたという話だった。
うーん、やっぱりどこかで聞いたことがある気がする。
どこだったかなぁ……
思い出せぬまま迎えたグリフィンドールとスリザリンのクィディッチの試合日。
暴れ玉ことブラッジャーが今日も猛威を奮っている。
というかポッターが粘着されている。
やっぱ駄目じゃないこれ?
あれ頭に当たったら間違いなく死ぬよね?
ただでさえ安全性ガン無視なのに誰かに粘着するのは流石にアウトだと思うんだが?
ポッターはマルフォイとの熾烈な争いを繰り広げ、遂にその手に金のスニッチを手に入れた。
ブラッジャーに腕を折られはしたが。
……腕折れてんじゃん。
曲がっちゃ行けない方向に曲がってるけどアレをアルバスは容認してるの?
ポッターだよ?生き残った男の子だよ?
箒から落ちてもなおポッターを追いかけまわすブラッジャーをグレンジャーが破壊し、空から火花が落ちる。
やっぱりブラッジャーだけでも廃止した方が良いんじゃないのアルバス?
どんどんポッターの周りに人が集まっていく。
その中にはウィーズリー、ハグリッド、さらにはロックハート先生もいた。
この教師席だと遠くて会話までは聞こえてこないが、ロックハート先生がポッターの腕に呪文をかけ──
──ポッターの腕がふにゃふにゃになった。
待て待て待てなんでそうなった?
呪文を失敗したのか?
ん?これ意図的に起こせれば魚の骨を失くしたり、家畜の肉を無駄にせず取り出せるのでは?
なるほど。
メモしておこう。
──隣にいたスネイプ先生と目が合った。
まるで化け物を見るような目でコチラを見ていた。
レガ主くんが心配そうに見ていたと思ったら急にメモ帳取り出して一心不乱に魔法のアイデア書き出しましたからね。流石のスネイプ先生だって驚きますよ。