密猟者狩りでスッキリできた次の日。
近くの村で宿を借りて寝泊まりしていたら、手紙が届いた。
いや、届いたというか気付いたら机の上にあった。
読んでみたところ『ホグワーツに来て欲しい』という文言だけで、理由も、日時も、差出人さえ書かれていない上、やけに面倒な暗号化魔法が掛けられていた。
まあ相手が誰かは予想がつく。
たとえ予想が間違っていても罠なら罠ごとぶっ壊して相手も真正面から殺せば良い。
力を持つというのはそういうことだ。
ホグワーツの橋の上にて。
「お久しぶりと言うべきかの?──
「今の名はフィグだ、アルバス。」
──そうじゃったの。フィグ殿。」
「お前……随分老いたな?」
「ワシよりも未だ若々しいフィグ殿の方がおかしいとも言えるの。若さの秘訣を聞いても?」
「そんなものはコチラが知りたいくらいだ。それで、一体何の用だ?」
「うむ。……例の男の子が今年からホグワーツに入学するのじゃ。」
「!『ハリー・ポッター』か。」
「そうじゃ。ホグワーツはあの子を守るには十分過ぎる程の場所じゃが、念には念を入れておかなければの。」
「なるほどな。何をすればいい?死喰い人の親を殺してまわるか?」
「フィグ殿には先生方とともにこのホグワーツでみなを守ってほしいのじゃ。」
「!?おいおい、それが指名手配犯に持ちかける話か?」
「しかし貴方はそれだけの力を持っておる。」
「……分かった。だが先生方への説得は頼むぞ。」
「では明日からお願いしますぞ。フィグ先生。」
「は?明日?」
聞き間違いかと思ってアルバスを見たら、既に忽然と消えていた。
コイツほんま……
『例の約束』が無ければさっさと断っているところだ。
〜
「アルバス!本気なのですか?あのエリエザー・フィグをホグワーツに迎えるだなんて!」
「勿論本気じゃ。彼は悪人ではない。彼の腕もワシが保証しよう。」
「既に半世紀以上も指名手配犯のまま!闇祓いに常に追われ続けていて、禁じられた呪文を躊躇なく使って殺人を厭わないような人間が悪人でなければなんなのですか!」
「落ち着くのじゃミネルバ。彼は圧倒的な力を持っておるが、それを無闇に振りまくような真似はしない人じゃ。それにワシは彼とある約束をしておる。君が想像するようなことは起こらんよ。」
〜
「アバダケダブラ!」
杖の尖端から出た緑の閃光は『呪い』を通じて他者へと伝播していく。
そうしてその場に立っているのは自分一人だけになった。
研鑽──というかランロクの残党狩り──を重ねた結果、既に用いる全ての呪文に『呪い』が付与できるようになっていた。
やろうと思えば『レヴィオーソ』とかにも付与できる。
呪いの持続時間も付与人数も以前より増加しているため、敵が複数なら敢えて攻撃呪文を使わずに呪い付与のみに注力し、後でまとめて殺す方が楽だったりする。
禁じられた呪文は特に心持ちが重要だ。
時折リハビリがてら撃っておかないといざと言うときに心にストッパーがかかってしまう。
これが純粋な闇の魔法使いなら話は別なんだろうが。
その後、またもや襲ってきた闇祓いをボコした。
今日のウィゲンウェルド薬はマヨネーズ味だった。
レガ主くんは長年の殺し合いで倫理観がおかしくなっちゃっただけなので別に闇堕ちとかはしてません。躊躇しないだけ。