「つまりだな、ハグリッド。生徒たちに魔法動物への敬意を持って接してもらうには先ずその危険性を知る必要が──」
ハグリッドと授業についての議論をして。
「うんうん、そうだね。この浮遊呪文の肝はまさにそこに──」
新入生に呪文のコツを教え。
「この調子で行けば、魔法省に就職することも出来るだろうが……しかし、君のやりたいことをやるというのも重要だ──」
上級生の進路相談に乗り。
あっという間に冬になった。
ブラックの動きが無いというのは気になるが、2本の暴れ柳が繋がる道を潰したので侵入経路を新たに探しているのかもしれない。
或いは油断を誘うためか。
どのみち警戒を怠るべきではないが。
そういえば、城外の暴れ柳の地下にそれとは別に繋がっていそうな道があった。
まだ調査は出来ていないが、アルバスに確認したところホグズミード付近の館に続いているとのことだ。
いやここも絶対侵入経路に使われただろ。
なんで放置したんですか?
でもアルバス的には潰したくないらしい。
というか本当は暴れ柳の道も潰したくなかったらしい。
なんでも昔、狼人間にされた生徒の為の道だったとか。
今そういう生徒はいないんだから潰してもいいのでは?
と思ったが、まあアルバスにも何か考えがあるのだろう。
ある日。
3年生がホグズミードに行っているためちょっと静かになった学校を歩いていると、大階段近くの像が目にとまった。
隻眼の魔女像。
随分と懐かしい。
確か、そう、ギャレス・ウィーズリーの頼み事か何かでここを開通させたんだ。
ホグズミードの方に繋がってた気がするな。
いやはや本当に懐かしい。
まだ残っていたなんて。
もしかしてまだ道が残ってたりするんだろうか?
先生にバレて道が潰されてたり──
──と、確認しようと思ったら見えない何かに手がぶつかった。
オレが目眩まし術に気付けなかったというのか?
だが、こうして見ても何も無いように見える。
「……この道、まだ繋がっているのか?」
そう問いかけると、観念したのか姿を現した。
「……すみません、フィグ先生。」
「ッ!透明マント!」
その正体は、透明マントを使っていたポッターだった。
量産品の出来じゃない。
「……ッあー、いや、実はこの道を開通したのはオレでね。まだ繋がっているのか知りたかっただけなんだ。」
「この道を、先生が?」
「そう、学生時代にね。まだ使われていたとは思わなかったよ。後で中がどうなってるか聞かせてくれ。」
「止めないんですか?」
「さあ、オレは誰の姿も見ていないよ。オレはただ昔を懐かしんで独り言を言ってるだけさ。」
「……ありがとうございます。」
そう言うと、ポッターは透明マントを被り直す。
やはり精度が高すぎる。
「その透明マント、いつから使ってる?」
「?1年生の時からです。」
「──そうか。気を付けて行ってこいよ。」
あの道、誰かが整えて綺麗になってたら良いな。
もうきっと自分が使うことはないけど。
そもそも抜け道を使うような生徒はたぶん道を補修したりはしてくれないと思うので、レガ主くんが思っている以上にボロボロになってると思います。