スリザリンのロケット。
ヴォルデモートの分霊箱の一つであるそれは、とある洞窟に隠されていた。
ハリー・ポッターとアルバス・ダンブルドアはトラップを掻い潜りそれを手に入れたが、払った代償も大きく、天文台の塔へ姿現しで戻ってからもダンブルドアは弱りきった様子を隠せなかったのだった。
「ハリー……スネイプ先生を、呼んで来ておくれ。」
「!分かりました、すぐ─」
「誰か来た、下に隠れておれ。」
誰かの足音が聞こえ、すぐさまハリーを床下の空間に避難させる。
ダンブルドアも手すりに捕まりながらその身を立たせ、入口から現れるであろう人影を観察していた。
するとその入口への螺旋階段を上がり、金髪のスリザリン生が月明かりの元に緊張した面持ちで姿を現す。
「おお、ドラコか。こんな時間に何用かな?」
ドラコ・マルフォイは杖を抜き、ダンブルドアへと向ける。
これは明確な、敵対の意思だった。
「ふむ……そうじゃ、親切な誰かがワシにこの素敵なペンダントを贈ってくれたのでな。是非ともお礼を言っておいて欲しいのじゃ。毒入りの蜂蜜酒と合わせての。」
「!」
「杖を降ろすのじゃ、ドラコ。お主も分かっておろう、ヴォルデモートが君を利用しているだけだと言うことに─」
「─黙れ!僕はあの御方に選ばれたんだッ!」
マルフォイは服の袖を捲り、死喰い人の証である闇の印を見せつける。
それと同時か、また後ろから階段を登ってくる複数の足音が聞こえてくる。
自分が内通したことでホグワーツに侵入してきた死喰い人達だ。
早く殺さないと自分が殺される!
その思いはひたすらにマルフォイを焦らせた。
〜
「待った、マルフォイ。」
マルフォイの肩を掴み、コチラに意識を割くよう仕向ける。
「エリエザーか。助かったと言っておこうかの。」
「ああ、たまたま日付を一週間早く間違えてここに来ちゃったんでな。で、どういうつもりだ?」
「今日は予定通り下見しかしておらんよ。ただ、イタズラ好きの生徒と話していただけじゃ。」
どう見ても床下にポッターがいるから下見なハズはないが、どうやらそういうことにしておいて欲しいらしい。
でも、駄目だ。
「アルバス、お前……」
後ろから更にもう一人来る。
スネイプ先生だ。
「……」
「マルフォイ、悪いがオレはアルバスと話がある。今日は出直してくれ。後ろで石になってるお仲間連れてな。」
「ッ僕はここでダンブルドアを殺さなくちゃいけないんだ!」
「そんなに震えているのに、か?」
「黙─」
「悪いが今、虫の居所が悪いんだ。」
失神呪文を撃って黙らせる。
今ので左手の中身が粉々かも知れんが、後でスネイプ先生に何とかしてもらってくれ。
「アルバス、飲め。」
ウィゲンウェルド薬を投げて渡す。
「安心しろ、今日のは特別仕様だ─
─最後の晩餐に相応しいように、な。」
なんか自分の預かり知らぬところで勝手にアルバスが死のうとしてるのでレガ主くんはまあまあキレています。