レガ主くん背中(ポッターが乗る)
レガ主くん両足(ヘドウィグを挟む)
レガ主くん内心(重い重い落とす落とす暴れるな鳥!)
「ハリー!」
全体からほんの少し遅れての到着となったポッターを、ジニー・ウィーズリーを筆頭とした皆が祝福し、その再会に涙していた。
……その兄は自分よりも優先されたことに複雑そうな顔をしていたが。
「悪かったな、フィグ先生。おれは重かっただろう?」
「ポッターと比べたら少しだけね。暴れるこの子よりはマシだったが。」
撃墜されそうになった主人を守るためと言えば聞こえは良いが、要するに半ばパニック状態となっていた鳥を、背後から無理矢理連れ去るのはあまり得策ではなかった。
だが今回ポッターの正体がバレたのにはこのフクロウの存在も起因していると見た。
それを考えれば、ちょっとした勉強料にはなっただろう。
「みんな!マッドアイがあっちで倒れてる!」
次の日。
結果から言えば今回の作戦は大成功だった。
当初の目的であったポッターどころか、全員が生還している。
しかし、その一方で死喰い人の攻撃を一挙に受けたアラスター・ムーディは大怪我を負った。
いや、怪我とは言ってもその大半は既にウィゲンウェルド薬で完治はしているのだ。
それでも彼はベッドの上から動けずにいる。
四肢こそ失ってはいないが、精神的ダメージが大きいのだ。
きっと磔の呪文もかけられたのだろう。
本人は気丈に振る舞ってはいるが、恐らくその仮面の下の心には淀みが生まれている。
特に、義眼と杖の喪失は大きな要因だろう。
義眼は元より高性能の特注品を使っていたし、杖に至っては言わずもがなだ。
アレは真の意味で彼の手であり足であった。
魔法使いは、杖が無くては魔法は使えない。
ワガドゥーだとか屋敷しもべ妖精が特殊なのだ。
「ムーディ、調子はどうだ。」
「ふん、見ての通りだ。」
「絶好調、という訳だな。これ、頼まれていた杖だ。」
「助かる。義眼はまだかかるか。」
「ああ。なんせ義眼なんて作ったことないからな。あのレベルを再現するならあと一月はかかる。」
「そうか。」
「だから今はその場しのぎ用のを準備している。あと五時間待ってくれ。」
「分かった。」
せっかくだし目からビームとか出せるようにしたいんだよなあ。
自分が使うやつじゃないし。
「さっきから外が騒がしいが、何かあったのか?」
「ん?あー、今日はビル・ウィーズリーとフラー・デラクールの結婚式だとか。その準備だろうな、もうすぐ終わると思うが。」
「こんな時に、いや、こんな時だからか。」
「そうだな。まあ、ゆっくり寝てろよ。結婚式が始まるまでには義眼は何とかする。」
本当は目から火炎放射とか、相手を石にするとか……!
そうだ、バジリスクの目を使えば─
うんうん考えながら部屋を出ると、階下から見知らぬ男の声がすることに気付く。
敵じゃないだろう。
今のこのタイミングで味方のフリして近付くなんて豪胆な真似はそうそうできるもんじゃあない。
「どちら様かな?」
「っエリエザー・フィグ!」
声をかけると、ソファに座った客人はコチラを視認するやいなや驚きの余りに腰を浮かせる。
その対面で応対するはいつもの三人衆。
どうやら何らかの物品の受け渡しをしていたようだった。
「誰かと思えば魔法大臣殿、とそれは火消しライター、アルバスの私物の筈ですが。」
「ッ私は彼らにダンブルドアの遺品を渡しにきただけです。」
「……オレには何かあったり?」
「いえ、貴方には、ああ、ひとつ、ありました。コチラを。」
外ポケットから布に包まれた小さな球体を渡される。
「……これを、アルバスがオレに渡せと?」
「ええ。関係各所にどのような品を贈るかのフクロウ便を託されましたが、後から遅れて一通だけ届けられた手紙に書かれていました。」
「……美味しいけどさ。」
意味深に布に包まれていたレモンキャンデーは、ちょっとベタついていた。
レモンキャンデーは完全に遊び心で贈られたので、メッセージ性とかは本当にありません。