古ぼけた木の扉が荒々しく開け放たれた。
「フラッフィー!大丈─フィグ先生!?どうしてこんなところにいらっしゃるんで!?」
「ん、お前フラッフィーっていうのか?可愛いやつめよ〜しよしよし良い子だ─」
「先生!ここは入っちゃならねえ場所だと知ってるはずです!事と次第によっちゃあダンブルドアに報告だって─」
「まあ落ち着けよハグリッド、オレはただこの子の遊び相手になってるだけさ。」
声を荒げるハグリッドとは対照的に、フラッフィーは目を細め、頭を擦り寄せてくる。
コイツ……なんて可愛い子だ!
「この子が何を守っているのかは知らんが、番犬にだって感情はあるさ。寂しいと感じることもあるだろう?」
番犬としてはたった2週間程で侵入者に絆されきってるのもどうかと思うが、それは可愛いがらない理由にはならない。
「何か重要な『仕事』を任されているんだろうがな、たまにはこの子にも息抜きをさせてやれ。」
そんな話をしていたら、ハグリッドは次第に落ち着いていき─
「鍵が空いてるのに気づいて、オレのフラッフィーに何かあったんでねえかと心配になって─」
むしろフラッフィーへの愛を語り始めた。
「フラッフィーとの出会いは─!」
「昔からコレが好きで─!」
!!こちらだって負けてはいられない─!
こうして始まった熱き戦いはフィルチに見つかるまで続き─
─そうしてその日、我々は同志となった。
〜
それから数週間後、ひと気のない廊下。
授業の時間であれば、多くの生徒を抱えるホグワーツにおいても閑散とした場所が出てくる。
最も、こんな所に誘導したのは自分自身なのだが。
「止まれ。エリエザー。」
「……こんにちは。『カウンセラー』の仕事をお望みかな?」
「ほざけ!父上の仇ッ!」
スリザリンの上級生と思われる生徒はこちらに杖を向ける。
「ステューピファイ!」
「プロテゴ。」
後ろから撃ったってそんなにバレバレなら当たるわけがないだろうに。
数は3、いや5人。後ろに2人で前に3人。
話しかけてきたやつがリーダー格ね。
よほど頭にキテるらしい。
「コイツ……!」
「杖は抜かないよ。抜いたら殺してしまう。」
「ッ舐めるな!」
「ならもっと研鑽を積むべきだったね。」
「エクスペリアームス!」
杖を介さない魔法。
これらはワガドゥーなんかでは今も主流のやり方らしいが、正直自分は苦手なやり方だ。
杖の方が慣れているし、何より全力が出せない。
でも、だからこそ『丁度いい』。
「そぉれ。」
右手から放たれた赤い閃光はリーダー格の呪文と繋がり、一瞬の拮抗を見せ─
─あっという間に相手の杖を飲み込んだ。
本人は廊下の奥まで吹っ飛び、杖はこちらの手元に収まる。
リーダー格の横にいた二人がすぐさま駆け寄っていく。
やはりただの取り巻きか。
「さて、君たちはどうする?」
後ろの2人に問うたが、コチラの顔を見るなり真っ青な顔をして走って逃げていった。
……リーダー格さえ早々に潰せばこんなものか。
取り巻きに先手を打たせて自分がトドメを刺すつもりだったんだろうが、安い挑発に乗って先走るなどあまりに未熟だ。
「コレ、本人に返しといて。」
「ッ!!……ハイ。」
取り巻きの一人に杖を渡し、自分もさっさとここを離れようと─
「アバダ─!」
「ステューピファイ。」
リーダー格もその取り巻きも小物。
拍子抜けだな。
このあとスネイプ先生に全部報告した。
でもたぶん全然信じてない。
レガ主くんプロフィール
好きなもの…魔法動物、空を飛ぶこと
嫌いなもの…ランロク、密猟者、闇の魔法使い
趣味…コレクション、探検、魔法開発
信条…殺し以外で杖は抜かない