本好きの念能力者 @ 魔法科高校   作:avagnale

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布教は欠かせない


IF ルシル君新入生総代挨拶

 これは天海ルシルがもしも入学式に出席した場合

 

「新入生代表 天海ルシル」

 

 その声と同時に会場はまるで宇宙空間になった。

 

 どよめきが起きる中で幻術を解除して姿を現した。するとさらにどよめきが……

 

「私の見たところ、これを見破れた者は皆無だった。席は一科生と二科生に綺麗に分かれているようだが、これを見破れなかった時点で一科生と二科生に大差はない」

 

 司波達也と柴田美月に視線を向けて

 

「瞬時に解析しようと試みた者が一名、二科生にいた。それ以外にも一名、別の意味であの光景に魅入っていた優秀な目を持つ者もまた、二科生にいた」

 

 さらにどよめきが

 

「爪を隠した鷹は二科生にいるということだ。一高の基準は処理、速度、強度だが、技術者研究者にはそのようなもの関係ない。筆記試験で私に次ぐ二位は二科生だ。私以外の一科生は頭脳でその二科生に劣ることを、負けていることを自覚するように。ループキャストを実現したトーラス・シルバー擁するFLTなどではそのような者こそ重用されるだろう」

 

 どよめきが尽きない

 

「一高には不愉快極まりない差別風潮がまかり通っているようだが、そのような輩は世間知らずの恥知らずのレイシストだということを忘れないように。

魔法の平和利用と魔法以外の分野でも競い合うことをここに誓います。

 

新入生総代 天海ルシル」

 

 

 

 司波深雪が兄の達也と合流して自己紹介後……

 

「新入生総代、凄かったですよね……」

 

「絶世の美少年だったわね」

 

「あの魔法もどのようなものかわかりませんでした……。お兄様はどうでしたか?」

 

「いや、全くわからなかった」

 

「でも二科生で二人、優秀な目を持つ者がいたって、こっちの方見ていた気がするわね」

 

 達也は自分のことが知られたことと、美月の目を警戒するようになった。

 

「あ、新入生総代こっちに来るみたい」

 

 七草真由美が生徒会長として挨拶後、深雪を生徒会に勧誘した。

 

「え……、ですが新入生総代が入るものではありませんでしたか?」

 

「ルシル君は仕事が忙しいから」

 

「申し訳ないが、次席の司波さんを推薦させてもらった。生徒会役員ならCADを携帯できるからお勧めする」

 

 自己紹介してお互いに名前呼びすることになった。

 

「ということで、今度昼休みに生徒会室に招待するわね」

 

「そういうことでしたら、かしこまりました」

 

 真由美達が去ってから、

 

「ねえ、ルシル君、わたし達これからお茶しにいく予定なんだけど時間ある?」

 

「迷惑でなければ」

 

「迷惑だなんてとんでもないです」

 

 ということで、アイネブリーゼに向かった。

 

「おや、ルシル君、久しぶりだね」

 

「お久しぶりです、マスター」

 

「え、ルシル君ここ来たことあったの?」

 

「一高OGと結構利用していたから」

 

 ということで着席後、

 

「あの答辞の魔法、綺麗な色々な光のど、」

 

 柴田美月の言葉を遮った。

 

「美月、その目、霊子放射光過敏症だろう?」

 

「は、はい」

 

「あまりそのような発言はお勧めできない。例えば誰と誰のオーラが似ているとか、ね」

 

 千葉エリカは納得したように頷いた。

 

「現代魔法師の出自なんて碌でもないの本当に多いものね。物騒な家なら最悪物理的に排除してきてもおかしくないわよ?」

 

「そ、そんな、」

 

「その発言から察するに、一般家庭出身か。恐らくその目は先祖返りだろう。目のコントロールのために受験した?」

 

「は、はい……」

 

「もう一つ注意、その目は古式にとっては憧れだから、迂闊に明かさないこと」

 

「は、はい、わかりました」

 

 美月に一枚のカードを差し出した。

 

「これは……?」

 

「とある眼鏡屋。それは私の紹介状だ。目のことを話せばオーラカットのコンタクトを処方してもらえる。それで偽装しなさい」

 

「あ、ありがとうございます!」

 

「…………天海は古式なのか?」

 

「昔からある問題だから開発しておいた」

 

「オーラカットのコンタクトなんてあったんですね……」

 

「助かります……」

 

「しかし達也とエリカが二科生って、詐欺にしか思えないのだけど?」

 

「……どういうことだ?」

 

「達也は筆記二位、エリカは千葉家だし、君達相当実戦向きだよね」

 

「よくそこまでわかるな……」

 

「驚いた、そこまでわかっちゃうんだ……」

 

「君達なら生徒会の副会長くらい瞬殺できるだろうね。……ん?  エリカって剣術では風紀委員長の渡辺摩利さんより上じゃないの?」

 

「う、うん、わたしは印可で、あの女は目録だから……」

 

「深雪、君のお兄様とエリカ、美月は詐欺師です!」

 

 深雪は小さく吹き出しクスクス笑っている。

 

「本当になんなの、この面子……二科生詐欺しかいないとか、深雪さん、どう思われますか?」

 

「そうですね、お兄様だけではなかったのですね。詐欺師は」

 

「深雪……」

 

 困惑した表情の達也達が愉快である(笑)

 

「深雪は可愛いから、虫が集ってくるだろうし、トラブルの予感しかしない。この面子に喧嘩売ってきそうなあふぉ多そうだし、まあ、ご愁傷様?」

 

「深雪の容姿じゃね〜〜って、ルシル君も絶世の美少年だから大変じゃないの?」

 

「あ〜〜、よし、私は図書館に引きこもる」

 

 全員ずっこけそうになった(笑)

 

「授業どうするのよ……」

 

「大丈夫、テストで結果出しておけば何も言えないでしょう」

 

「それはそうかもしれませんが……」

 

「それでも食堂とかでからまれたら、」

 

「よし、全て外食にしよう」

 

 また全員ずっこけそうになった(笑)

 

「ルシル君、深雪と一緒にいればお互いに牽制になるんじゃない?」

 

「そうですよ、お二人が並んでいればお似合いだと思うでしょうし」

 

「あ〜〜、じゃあ達也は天海ルシルを名乗ってA組に、私は司波達也を名乗ってE組にいくから」

 

「それは無理があるだろう」

 

「無理ですね」

 

「え〜〜、深雪の可愛い容姿、絶対に害虫ホイホイでしょ」

 

「…………そのお言葉、そっくりルシルさんにお返しします」

 

 深雪は率直な感想に慣れていないためか、真っ赤になり、俯いて反応した。達也は深雪の容姿に全く興味がない様子のルシルなら、害虫避けになると確信して説得を試みる。

 

「ルシル……、すまないが、深雪の側にいてもらえると助かるんだが……」

 

「だが断る」

 

 これには啞然としてしまう達也と深雪……

 

「私の趣味は頷いて当然という要求を毅然と断ることだ」

 

「どんな趣味だ……」

 

「本当に二人共大変ね〜〜」

 

「エリカも他人事じゃないよ? 可愛いんだから」

 

「そうですね。エリカも他人事ではないわ」

 

「うっ!?」

 

「美月は隠れたファンができるような雰囲気だし」

 

「そ、その程度なら……」

 

「ルシルと深雪、エリカの容姿は大変だな……」

 

「学校では獣神サンダ◯・ライガーのマスクしようかな」

 

 全員「?」状態であったため、画像を見せたところ、全員吹き出した。

 

「完全に変人じゃない!?」

 

「大丈夫、これなら誰も近寄らない」

 

「危ない人にしか思われないわよ!?」

 

「外聞はどこいった……」

 

「気にしなければ無問題」

 

「問題しかないと思います……」

 

「答辞でも最初このマスク被ったら真由美さん達に全力で阻止されたからね」

 

「舞台裏でそんなことあったの!? なにやってんのよ!?」

 

「獣神サンダ◯・ライガーを名乗るのも阻止された」

 

「普通は阻止するわよ……」

 

「新入生名簿の画像と名前を獣神サンダー・ラ◯ガーにしたら怒られた」

 

「そこまでする!?」

 

「そのように高度なハッキングまで!?」

 

「(確かに深雪を凌駕するこの美貌ならこれまで煩わされてきたのも不思議ではないが)…………何故その姿なんだ?」

 

「視線が鬱陶しいじゃない」

 

「いや、そのジューシン・サンダ◯・ライガー?にしてもある意味視線を集めるだろう」

 

「間違いありませんね」

 

 ルシルはチッチッチと、「獣神の発音が違っている」と、それは八百万の神々の一柱に対して不敬だと指摘した。

 

「ジューシンって、まさかの獣の神!? そんな神様いたの!?」

 

「それならリスペクトするのもわかる気がします……」

 

「もっ、申し訳ございませんでした……」

 

「あっ、あぁ……、八百万の神々に獣神がいたなどと、こちらの浅学を謝罪、」

 

「創作だから」

 

『ふざけるな!???!??!!!』

 

「そのツッコミが欲しかった(笑)」

 

「(# ゚Д゚) ……謝罪の証として深雪をエスコートしろ」

 

「ヤダよ。なんで謝罪しなければならないの? コミュニケーションって知らないのかな?」

 

「俺の妹のどこに不満があるんだ!?」

 

「それ、面倒くさい父親のセリフ」

 

「達也君、それはわたしでも引くわね」

 

 美月もコクコク頷き同感している。

 

「でもルシルさんが本気で悩むのも無理もない容姿ですよね……」

 

 美月、なんていい子なのだろう。

 

「もういっそのこと、深雪とエリカと手を繋いでルンルンル〜〜ンする?」

 

「はい?」

 

 このようにと実演したところ、それは確かに有効だなと達也は認めた。

 

「す、凄く恥ずかしいんだけど……」

 

「わ、わたしもです……」

 

「そうか、私では君達に釣り合わないよね。よし、達也、深雪とエリカのフォローは君の役割だ」

 

「何故そうなる……」

 

「ルシルさんに釣り合うというのが、そもそも難しいのです」

 

「そうよ! わたしじゃルシル君になんて……」

 

「まあ、そういうことなので、一科とか二科とか馬鹿馬鹿しい制度など関係なく仲良くしようね。達也と深雪なら妹達の家庭教師お願いしたいくらいだから」

 

「妹さんいるの? ルシル君の妹さんなら相当可愛いんじゃない?」

 

 可愛いよとマジレスして、妹達の画像を見せてみた。

 

「凄っ!? 超絶美少女美幼女じゃない!?」

 

「ルシルさんの妹さんなだけはありますね……」

 

「これは明らかに遺伝ですね……それに画になります……」

 

「驚いたな……(天海とは古式の名家か? しかしどう見ても外国人にしか見えない……隔世遺伝にしても兄妹揃ってなど、そんなことありえるのか……?)」

 

 ここでルシルは盛大に溜息を溢した。

 

「本当に憂鬱。新入生総代が男だったら、模擬戦で実力示すことが求められるって、完全に強制だよ……。私争いごと嫌い、暴力大嫌い」

 

「……ルシルも相当できると思うが?」

 

「そうそう、実力なければそもそも総代になれないでしょ」

 

「勝ち負けとかどうでもいい。天海って生来そういう欲求希薄なんだよね」

 

「……答辞で競い合うことを誓いますと宣誓されていたと思いますが?」

 

「本音と建前。私以外は競い合ってね」

 

「イイ性格してるな……」

 

「一科と二科の壁とかそもそもおかしいからね。達也は頭脳武力で一科よりも圧倒的、エリカも剣術では圧倒している、美月は古式の憧れ。他にも優れた二科生多そうだし。だから魔法以外でもという牽制は必要だろう?」

 

「まあっ、そこまでお考えだったのですね……」

 

「やはりここは獣神サンダー・ライガ◯以外ないな」

 

「止めておけ……」

 

「折角の美貌がもったいないですよ……」

 

「嫌だ。深雪の隣にいたら、絶対に嫉妬される。男の嫉妬ほど見苦しいものはない」

 

「ルシル君なら嫉妬されないわよ。それだけの美貌だもの」

 

「そうだな。普通は弁えると思うが」

 

「1Aの男、身の程知らずしかいない予感がするんだよね。仲良くできそうな十三束鋼などは別クラスみたいだし」

 

「優れた魔法師の予感は馬鹿にできませんからね……」

 

「でも奴は見た目はあんななのに、マーシャル・マジック・アーツ志望みたいだから、そのような熱さなど私にはないし。入学するところをそもそも間違っている気がしてきた」

 

「気のせいだ」

 

「じゃあ、模擬戦達也代わってよ」

 

「断る。何故そうなる……」

 

「私の目的は図書館だからね。面倒なことに煩わされたくない」

 

「それには同感だが……」

 

 そこにとある人物が……

 

「若様、ビジネス・タイムです」

 

「えぇ〜〜、もう大門やっておいてよ」

 

「若様の始められたことでしょう。ご学友の皆様、藤林大門と申します。それでは失礼いたします」

 

 この場はルシルの奢りとなり、チェック後、ズルズルと連行されていったルシルに誰もが啞然としている。

 

「うわぁ……、流石は天海、名家なだけはあるわね…………すっごい高級車……」

 

「古式の名門藤林が……」

 

「天海家凄まじいですね……」

 

 

 

 後日模擬戦になったのだが……

 

 VS 副会長

 

 黒視蝶をぶち込み下痢にして、トイレにGO!!!(笑)

 

 VS 風紀委員長

 

 幻術 麒麟児ハーレムで接待

 

 VS 十文字

 

 幻術 水着美女ハーレムで接待

 

 幻術を解除してから、まだ続けますかと確認したところ、顔が赤面している渡辺と十文字は負けを認めた。

 

「……………………ルシル君、一体何をしたのかしら?」

 

「ハンゾー君は下痢(笑)」

 

 見学者達は一斉に吹き出した(笑)

 

「じゃあ、摩利と十文字君は? 凄い赤面してるけど……」

 

 

「とある幻術にかけた。まあ、本人達の名誉のためにも内容は黙秘する」

 

「……服部の下痢の時点で名誉は皆無だと思うのだがね?」

 

「他人の嫌がることは積極的にしなさいと教わらなかったのですか? 非常識ですね」

 

「「「「「それ、意味違うわ(います)!!!」」」」」

 

「なんて非常識なことでしょう。一高では強い者が正しいのですよね? つまり敗者の貴方方の言い分は負け犬の遠吠えです(笑)」

 

 ぐぬぬ顔が愉快だな〜〜

 

 後日生徒会室に昼休み招待された司波兄妹は、挨拶してから、会長の後ろにある物を見て吹き出してしまった。

 

「…………な、何故、獣神サンダーラ◯ガーのマスクがあるのですか?」

 

「あぁ、これ? ルシル君から没収したのよ」

 

「答辞でそれを被ろうとしていたというのは本当だったのですか……」

 

「本当に大変だったんだから……」

 

「…………8個もあるのは?」

 

「没収しても、どこからともなく、次から次へと出してきたのよ……」

 

「それは……、本当に大変でしたね……」

 

 その時の状況を想像するだけで真由美達の苦労は……

 

「新入生名簿の画像と名前も獣神にしたとのことでしたが……」

 

「驚きのハッキング技術よね……。電子の魔女並みというか、それ以上かもしれないわ……」

 

「変装だからと、こんな物を作るなんて、何かがおかしいとしか思えないよ……」

 

「「同感です」」

 

 生徒会室にあるダイニングサーバーで昼食になったのだが……

 

「…………深雪さんは歴代でも実技で圧倒的、達也君は筆記で圧倒的だったのだけれど……、ルシル君は本当に人間なのかって疑うレベルの実技、筆記も満点だし……」

 

「それほどまでなのですか!?」

 

「当初、主席、新入生総代は辞退されていたのよねえ……」

 

「「はい?」」

 

「二科生なら教師いないし、そちらの方が好都合だからって……、二科生での入学を申請されるし……」

 

「「はい?」」

 

「……スーツやビジネス・カジュアル、私服で登校しても法律違反ではありませんよねって…………教師から教わることがあるのかって、本気で疑問を呈されたのよ……。七草も十文字もルシル君には絶対に勝てないし……」

 

「模擬戦であたしと十文字、副会長の服部も瞬殺されたよ……」

 

「十師族までですか!?」

 

「詳細はマナー違反だから教えることはできないが、彼には絶対に逆らうな、敵対するな、友好的に接しろとしか言えないよ……」

 

「多分どのような反則的な固有魔法を持っていてもルシル君の前では無力ね。愉快な玩具扱いされるわ……」

 

「「玩具ですか……」」

 

「外聞が完全に死んで社会的にも抹殺されるわ……」

 

 

 

 

 

 




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