翌日ルシルの私室で真由美達と昼食を摂りながら
「クラウドボールのコート問題解決できればその分予算浮くし、ルシル君の空間魔法、どのくらい長持ちするのかしら?」
「永続的に」
「「「「はい?」」」」
「今では喪われた魔法魔術の類だから、既存の魔法の概念には当て嵌まらない」
ホグワーツ魔法魔術ですから。
「ルシル様、天海家はどれだけ反則的な魔法を使えるのですか……」
「ま、才能かな」
「…………才能の一言で片付けられると、わたし達現代魔法師の存在意義はどうなるのよ……」
「天海は旧第九研への協力を断った」
「「「はい?」」」
「旧第九研のテーマは古式魔法の現代魔法への編纂と軍事利用だろう? 軍事利用は零〜十の、全てだが。天海は魔法の平和利用がお家柄だから断った」
「九島のグランパからもそう聞いているわね」
「まさかの事実に驚愕したわ……」
「天海家は徹底していますね……」
「……本物の古式の名家というものを思い知らされたわ……」
ルシルの暴露にリーナは頷き、真由美と深雪、エリカの反応はさもありなん。千葉は吉田に古式の教えを請い求めて、魔法を取り入れた剣術に発展させて、吉田が没落しそうな時には援助したりと、持ちつ持たれつの関係だったかな?
「曽祖父の当時の日記に魔法師が兵器扱いされることが容易に予想できるため絶対に協力はしない、子孫にもするなとある」
天海は権力者なのだから、研究成果を利用する側だ。権力\(^o^)/
「ルシル様の曽祖父様も平和主義者だったのですね……」
「…………陰陽師の大家の天海家からの視点で現代魔法師ってどう思うかしら?」
「随分と抽象的な質問だけど、現代魔法師のCAD、特に汎用型は馬鹿になりそうだ」
「どういうこと?」
「CADを操作する手間暇が致命的だし、アプリをインストールすれば使えるゲーム感覚というのかな。だからあふぉなキチガイ犯罪者が続出するんじゃない? 礼儀作法精神修養が圧倒的に足りていない」
前世ユルゲンシュミットでも貴族院一年生での神の意志シュタープ取得は色々と問題が多かったのと同様な問題なのかな。原作にあった駄鳥によるローゼマイン襲撃事件などね。ダンケルフェルガーは地位を傘にきて、事実を捻じ曲げ、思い込みが激しいから性質が悪いことこの上ない。まあ、それは王族や他の上位領地、他の貴族達にも言えることだが。
「あ、それはわかる気がするわ。天海家で礼儀作法精神修養もあるから、光宣と一緒に随分鍛えられたわ」
「えっ、あの光宣君まで? あぁ、そういえば天海家に預けられているのだったかしら」
「剣道居合道は礼儀作法精神修養になっている。……が、ここの剣術部は問題多すぎ。何故演武のため?の魔法を他人に向ける? あの連中に剣術を学ぶ資格はない。そもそも高周波ブレードは鬱陶しい不愉快極まりない耳鳴りがするし、演武のために使用するからといっても普通に迷惑だ。魔法の不適切使用に該当する。空手部の瓦割りなどを見習え。世の中には普通に「気」を使ったりしている術者も多い」
「え……、もしかしてルシル君、「気」も使えたりするの?」
「普通に」
「本当に天海家凄まじいわね……」
「エリカは千葉家として、ここの剣術部どう思う?」
「ルシル君に同意するわ。剣術部に情状酌量の余地もありませんね」
「厳しい意見ね……でもありがたい忠告だわ……」
「だから飛行魔法CADも完全思考操作CADも一般販売はしない。苦労を知らない未熟な人間には毒にしかならない」
「そういう理由があったのですね……」
時計塔が飛行魔法CADや完全思考操作CADを提供するのは、厳格な審査の下、問題ないと判断した天海と時計塔関係者だけだ。国防軍や警察消防、魔法協会、他国からも販売してほしいと要望は多いが、却下している。国防陸軍の佐伯や風間などその思想から問題外、海軍の戦略級魔法の実験体ワタツミ・シリーズなど言語道断だ。警察消防から流出する危険性も否定できない。ギアスで契約させるか? 魔法協会や他国になど販売できるか。魔法協会から他国に漏洩するし、他国の軍事力を増強するなど、それは売国奴だ。それに時計塔は資源や金融などで圧倒的に儲かっているため、CADの販売利益程度の端金など要らない。しかもCADの補助金は政府から、国民の血税から出ている。未熟なあふぉやキチガイ、売国奴などに何故血税から補助金を出さなければならないのかと。
「ただ、司波君のコミュ力と対応にも問題がある。ハラキリを制圧した時に、沙耶香さんにも同行を求めるべきだった。被害者からの証言は必要だろう。必ず全ての言い分を詳らかにするように。片方の言い分だけ聞いていたのでは見方が歪む」
フェルディナンド語録だ。フェルディナンドは基本的に公平で誠実だからね。平民のルッツの家族を神殿に呼び出しての原作のお話し合いには為政者の資質として感心したものだ。……まあ、マインが計算器として機能していなかったからだけど…………あの物騒極まりない思考にはもっと生命……資源というものを大切にしなさいと説いたものだ。
…………君はえげつない、ひとおもいに殺してくれと言いたくなるだろう、と何処からかツッコミが聞こえてきたような……?
「あぁ……、だから剣術部も反発してあのような騒動に発展したのね……」
「無意識に?無自覚に?煽っているんだよね。あれも矯正しなければならないだろう。完全に悪いのは剣術部で、司波君の言っていることは正論だが、未成年は感情に左右されやすいのだから」
「ルシル様、本当に申し訳ございません……」
そのための学生生活だから気にするなと深雪の頭を撫でた。
「マナーモラル、法律問題など、徹底的に講義するようにカリキュラムに追加するべきレベルだね。それから、三権分立って知ってる?」
「え……、司法立法行政のことよね?」
「いや、風紀委員は警察と検察も兼ねるって問題しかないのだけど? 完全に馴れ合いの談合の類でそれが犯罪行為の隠蔽にもなっている」
「だ、だけど、それは……、」
「検察と裁判長は教職員の中でも良識的な人達に委ねるべきだろう。学生による自治にも限度がある。未成年が判断するなど問題しかない」
「教職員も人手不足だから……」
「頭が痛いな、おい。あの老害には任せられないし」
「「「「老害……」」」」
「制服による差別問題の元凶だろう。老害以外の何物でもない」
「辛辣ね……」
「ですがルシル様のおっしゃる通りです」
「一高の校長教頭、更迭してやりたいけど、非現実的なんだよねぇ」
「それができてしまう天海家の権力が怖いわ……」
マジで老害ふざけんな
「人格者から採用するべきだろう。二十八家関係者など、魔法師の囲い込みや癒着を疑われかねないし、他に相応しい人材はいないものか」
…………ピコーンッ! い〜いこと思い付いた!!
ということで部活連会頭の十文字克人や男女クラウドボール部と共にどこにコートを創造するか会議になったのだが……
「確か真由美さん、九校戦女子クラウドボールで一年生〜、優勝してたよね。真夏の屋外での練習、暑すぎて辟易しない?」
「あぁ、あれは正直、ね……もう大変なのよ……」
男女クラウドボール部員達からもうんざりしたように同意された。
「部室を空間圧縮する?」
「え、部室を!?」
「部室なら空調効いているし、時計塔の電力安いじゃない」
「た、確かに……」
「天海君、神なの……?」
「「「「「「「「「神ですね……」」」」」」」」」
「シャワールームとランドリールーム、いる?」
「え、シャワールームは流石に学校のがあるから、それにランドリールームって、」
「汗塗れの男女が校内をうろついて問題ないとでも? 特に女子のテニスウェア姿は思春期の男子の目に毒、」
「「「「「「裁判長、異議あり!!!」」」」」」
「「「「「「あれは眼福であります!!!」」」」」」
男子の異議にルシルと克人、女子達は白い目を向けた。
「「「「「「「「…………」」」」」」」」
「…………真由美さん、克人さん、テニス部も会議に参加させよう」
「えぇ、新たな問題が発覚したものね」
「あぁ、クラウドボール部が改革されるのであれば、テニス部にも改革される権利があるからな」
「「「「「「そんなっ!?!?!??!」」」」」」
…………クラウドボールもテニス部も視姦対象だったと…………どうしようもないな……普通に口説けばいいお話しではないのだろうか……
テニス部も会議に参加したところ、やはり男女で意見は分かれた。このご時世、ドレスコードや貞操観念が厳しいため、女子は男子に厳しい視線を向けている者が大多数だ。
…………え? ルシル君は? あくまでも合意の上なので合法です。人間もっとエロ賢くなりましょう。
「紳士な天海君や十文字君になら見られても問題ないけど、他の男達は論外ね」
「むしろ天海君になら積極的に見せてアピールしたい!」
エロ賢いとこのような恩恵があります。
女子クラウドボール部部長や女子テニス部部長達からの意見にルシルは克人に提案した。
「克人さん、風波さんとお付き合いすれば?」
女子クラウドボール部部長の風波由紀……風のエレメンツだ。
「む? ……どうしてそうなる?」
「克人さん、婚約者いないよね。魔法師は早婚を求められるのだから、さっさと婚約者決めないと、十師族として模範にならないじゃない。それに風なら十文字の魔法障壁と相性抜群だと思う」
十研、エレメンツの依存因子入ってるよね? アリサと茉莉花の共依存とか? あのホルスタイン然り? ブック・オブ・ジ・エンドで依存因子消しておいたけど。大方国土防衛のために愛国のために取り入れたのだろうけど。
…………高みからルシルにアリサは依存しているのではないかと聞こえてきたのは気のせいということで……
「それは……」
「十文字君なら紳士だから、是非お願いします!」
「……俺でいいのか?」
「わ、わたしの好みは、同年代で、……頼りがいのある十文字君ならって……」
あぁ、ガチムチ趣味なんだね。そんな見た目しているけど(笑)
「……よろしくお願いする……」
「「「「「「俺達の憧れが!?!!?」」」」」」
「黙れ、もてない男子共! 妬み嫉みは見苦しいわよ!」
「ここは祝福しようよ」
「そうね。普通は祝福するわね」
ルシルと真由美に祝福された十文字・風波カップル誕生\(^o^)/
「ジャージやユニフォームの持ち帰りも面倒くさいよね。浮いた予算から設置できるだろう。あ……、一般業者だと工事無理だな。寄付してもいいけど?」
「「「「「「いいんですか!?」」」」」」
「儲かってるからねぇ」
「「「「「「ありがとうございます!!!」」」」」」
まずは女子クラウドボール部の部室に移動してから、ルシルは指をパチンッとな。はい、完成。
「「「「「「!?!???!?!」」」」」」
「……………………ちょ、ちょっと、空間魔法って、コートにシャワールーム、ランドリールームまでできてるのはどういうこと!?」
「天海の変身術も使った」
「それを指を鳴らすだけで!?」
「今果心も魔法発動指鳴らすだけだよ? 少しは古式や千葉家を見習い給えよ」
「……見習いたいところだけど、ここは現代魔法師の教師しかいないから、」
「ハゲになって九重寺にでも弟子入りしてきなさい」
「女の子は無理じゃない……」
「千葉家では体術も教えてもらえるよ。現代魔法師はCADに頼り過ぎで体術雑魚ばかり、CADない状況で身を守れるの? 国内の反魔法師主義は減少傾向にあるけど、女性には最低限の護身術が必要だろう」
アリサには座禅瞑想によるサイオン循環でのサイオン・コントロールを天海養女にした時に既に始めているから、CADを基本的に必要としないレベルになっているからね。
キャストジャミングなど効かないキャンセラーもネックレスにして贈り、身に着けさせている。
「うっ……」
ということで、クラウドボールとテニス部の部室は男女共にコートとシャワールーム、ランドリールームも備えることになった。ランドリーやアメニティ類は雫に頼み、北山家に発注することにした。
ルシルはクラウドボールとテニス部からは神扱いされるようになった。態々移動する手間が省け、シャワーも浴びられる、ジャージやユニフォームも持ち帰る必要もなくなったことに感謝感激だ。
クラウドボールとテニス部劇的ビフォー・アフターが噂になり、一高男女着替え室にもランドリールームが設置されることになったのはお約束なのだろうか。ジャージや体操着などの持ち帰りも必要なくなったため、大好評である。
…………真由美と克人、摩利達から喫茶店アイネブリーゼに誘われたルシルとリーナ……
「それで、今回は、どのような裏事情があるのかしら?」
「……今回は? どういうことだ、真由美?」
「天海の対応は紳士だと思ったが……?」
真由美は摩利と克人に甘い甘いと首を横に振った。
「ルシル君が何の利益もなしにあのようなことする訳ないわ!」
「真由美に賛成ね。ルシル、何の思惑があるの?」
「克人さんの婚約者を早々に決めるため」
「感謝する……」
「十文字君、騙されないで!? ルシル君、他に思惑があるんでしょう?」
「…………時計塔の電力発電量が洒落にならないレベルだから、需要を拡大したかった」
「まさかの時計塔事情!?」
「もう日本国民には四六時中空調を、というレベル。報道しておこう」
「「「「…………」」」」
「時計塔の弊害とでもいうのかなぁ……」
地熱発電所掘削会社のオーナーの六塚も時計塔の被害者。時計塔の電力は安いため、もう地熱スターリング発電事業は頭打ちだ。
時計塔の電力販売で潰れた電力会社は世界中数多い(笑)
だから東北特産品を香港などに輸出したりして六塚にも援助している。
七宝拓巳は理性的で慎重な人物で、国内における年次気象予測の第一人者だが、時計塔が電力販売始めてから、商売あがったり。ある意味時計塔の犠牲者だから、今は時計塔であらゆる食物の最適な温度環境を研究してもらっている。
時計塔の美酒美食の進化が著しいのはそのような理由もある。
…………六塚や七宝には泣きつかれたからね(遠い目)
事情を説明したところ、真由美や克人、摩利達はヒクヒクと口が引きつっている。
「…………洒落にならないわね……」
「あぁ……、まさか六塚や七宝に悪影響を及ぼしていたどころか、他国の電力会社にまでとは……」
「…………あたしは百家傍流のしがない立場だからそこはなんとも言えないが……」
「他国への電力販売格安にしたら潰しちゃった(笑)他国の失業者続出?」テヘペロ
「「「笑えない(わ)……」」」
「他国の電力会社を潰した後は値上げした(笑)」
「「「えげつない……」」」
他国の嫌がることは積極的にしましょう。
「それが加重系三大難問解明の弊害? アイテムボックス最強説♪」
「本当に笑えないから、ルシル……」
リーナに真由美達も首を縦に振っている。
「温子さんと拓巳さんは土下座の勢いで、……正直引いた」
「土下座したくもなるわよ……」
「絶対に逆らえないからな……」
「ロスチ◯イルドなんかも潰しちゃった♪」
特にロスチャイ◯ドはガチの近親相姦で気色悪いからね。
「「何やってるのよ!?」」
「? ……それ程のことなのか?」
「渡辺……、ロ◯チャイルドは世界の、金融界の王者と、政財界の黒幕フィクサーと言えば理解できるか?」
「はあっ!?」
「天海、時計塔ザ・ルシフェリアは現代のロスチャ◯ルドということだね♪」
「……いつの間にか天海家が、時計塔が、日本のフィクサーが世界のフィクサーに躍進していた件……」
「それね……」
「いやっ、天海家が日本のフィクサーだったことにも驚きなんだが!?」
「一般人には知られていないことだから、無理もないわね」
「現代魔法師では十師族関係者くらいにしか知られていないことだからな……」
「し、知りたくなかった……」
「「「「諦めろ(なさい)」」」」
「うぅっ……、は、はい……」
大変結構
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