ルシル君は孤児です
ルシル君はチートつまらないからと孤児になってみることにした。両親と一緒にハワイに移住だな。
(孤児詐欺だな)
(お兄様、相変わらず詐欺師ですね)
うっさいよ、フェルディナンド、ローゼマイン。
(東京湾やハワイに隠蔽したザ・ルシフェリアを具現化しておいてどの口が言うのですか、このお兄様は)
(ハワイなど完全に異界化しておいてな)
孤児からの成り上がりなんて目指してないよ?
(将来有望なアリサを保護しておいてどの口が言うのだか)
投資はニートの基本です。
(フェルディナンド様、このお兄様完全にやる気がない件について)
(ローゼマイン、今までのループでルシフェリアも飽き飽きしているのだろう。ここは温かく見守ることにしよう)
(そうですね。わたくし達もワイキキビーチでバカンスしましょう)
やる気がないのは君達もだよね(笑)
ルシルは相変わらず一高に推薦入学で、リーナが護衛兼恋人なのは変わらない。リーナはポンコツ具合が可愛い。人間欠点があった方が人間らしいよね。
二人揃って入学式をサボったよ。
一高では前代未聞の推薦入学者と次席が入学式を欠席し、しかもルシル君は登校しないため、話題になった。
流石にリーナは初日登校したが……、リーナは深雪や雫、ほのか達と行動することになったのだが……
「リーナは噂の史上初の推薦入学者の天海ルシル君を知っているかしら?」
「知っているというか、恋人婚約者ね」
リーナの答えに周囲は食いついた。
「え、それでは何故登校しないのか知っているの?」
「(詐欺だけど)生活が厳しいからよ」
「え……」
これで大体は推薦入学というのも優れた魔法師への国による援助なのかもしれないと思った。
リーナはストーカーのように憑いてくる連中を鬱陶しく思い、「わたしには恋人婚約者がいるから」と牽制したところ、深雪が標的になった。学食でリーナと雫、ほのかは一緒の席になり、深雪は敬愛するお兄様と一緒に昼食を摂ろうとするも、原作乙……
達也達が呆れて去ったところで、リーナは深雪を空いている席に誘った。
「深雪、ここ空いてるわよ?」
瞬時に顔が綻ぶ深雪は「ありがとう、リーナ。では皆様これで」と告げた。
「ちょっ、待ってください!?」
「弁えなさい。この席は学年上位の女子会なのよ。貴方達有象無象はお呼びじゃないの」
「なっ!?」
「わたしからしてみれば一科生も二科生もないわ。くだらない。学校カーストって知らないのかしら? あなた達は下位に過ぎないのよ。したことはされる、因果応報ね」
そういうことですからと学校カーストに弾かれたモブ共(笑)
「そういえばリーナ、そのスリッパ何か理由あるの?」
「え、靴って窮屈じゃない。女子のショートブーツもどうかと思うわよ?」
「どういうことかしら?」
「わたしは登下校時はローファーよ。ブーツって蒸れて臭いじゃない。ルシルはブーツ臭いから大嫌いなのよね」
これには衝撃を受けたのか、深雪達もローファーやスリッパ、サンダルに切り替えることにした。そしてこれが一高で流行ることになるという……
「ルシルがドン引きしていたわ。何故一高には下駄箱がないのかって。生徒に対する嫌がらせ、水虫という伝染病を蔓延させるつもりかって」
「た、確かに小学校中学校では下駄箱で上履きに履き替えていたわね……」
「衝撃の事実だね……」
「うん、確かにそれを指摘されると……」
実際に天海家や時計塔ザ・ルシフェリアではサンダルやスリッパ、下駄などの着用を義務付けている。共有は厳禁だ。何故なら水虫は伝染病だからだ。パンデミックだろ。
官公庁や企業などでスリッパを共有しているところはドン引きものだ。水虫野郎がいたら感染するよね。
放課後、深雪に憑きまとうストーカー達と1Eの愉快なメンバーで争いになるのはお約束。
「邪魔で帰れないのだけど、あなた達迷惑だって認識していないのかしら?」
『は!?』
「深雪、雫、ほのか、じゃあまた明日ね」
スタスタとリーナは下校してしまった。
その後は原作乙
モブが司波達也に「お前を認めない」と捨て台詞を吐いていたところで「森崎駿、同行してもらおう」と黒服に囲まれ、モブは手錠で拘束された。
「は!? あ、貴方達は……?」
「公安だ」
「一部始終を見ていた」
「差別発言や対人魔法攻撃、完全に犯罪だ。反省の欠片も見られねえからな。いきがったクソガキ、公安舐めんなよ?」
公安は司波兄妹に警告した。
「誤魔化せると思うなよ? 社会に対する不穏分子は排除されんだよ」
公安にドナドナされていくモブにこれを見ていた一高生は誰もが凍りついていた。
原作通りの?帰り道で……
「あー、ほんとビックリしたわね」
「あぁ、まさか公安がいたとはな……」
達也の顔には苦い物が混じっていた。
「…………タイミング的にリーナでしょうか?」
「確か次席の倉橋理奈さんだったか? 公安上層部とコネでもあるのか?」
いや、ルシル君だ。今回の織地ではなるべく権力を利用する方向で動いている。
「リーナはお昼の時にお兄様達が去った後で雫とほのかと一緒の席に誘ってくれました」
「学年上位の女子会だからって排除してくれた」
「本当に不愉快そうでしたね……」
「そうか、倉橋さんは常識人なんだな」
「容姿的にも深雪とリーナの双璧だけど、リーナには恋人婚約者がいるからって、深雪に集中したんだよ」
「そうだったのか……」
達也は、深雪と双璧のリーナがいるから虫除け分散できると皮算用していたのに、あてが外れて内心舌打ちした。
「まあこれで馬鹿は減るんじゃねえか?」
「あんたお気楽ね」
「でもレオ君の言う通りあれは噂になってもおかしくないと思うよ、エリカちゃん」
「噂になったくらいで校内のことにまで公安が出張ってこれないって高を括ると思うけど」
それから噂の魔法科高校史上初の推薦入学者天海ルシルについて……
「リーナは天海君の恋人婚約者のようですね。なんでも生活が厳しいからとか」
「入学式と初日を休むくらい」
「それは……、苦労しているんだな……」
ルシル君は司波達也に関わりたくないため苦労?工夫?しています。
九重寺にて
達也と深雪が九重八雲に天海ルシルと倉橋理奈について知っていることはないかと質問したのだが……
「魔法科高校史上初の推薦入学者の天海ルシル君と次席の倉橋理奈君か」
「リーナの話では天海君は生活が厳しいからと聞きましたが……」
八雲は内心「あれは生活が厳しいと言えるのかな?」と疑問しかなかったが、設定を話しておくことにした。
「天海ルシル君のご両親は高みだよ」
「それは……」
高み=死だと認識した達也と深雪であったが、見事にミスリードされている(笑)
「倉橋理奈君も同様だ」
「リーナは天海君の恋人婚約者ということでしたが……」
「いくら忍びだからってプライバシーを侵害する訳にはいかないからね」
きっぱりと断られた司波兄妹は一旦断念せざるを得なかった。
「これは警告だ。他人のプライバシーを滅多矢鱈に侵害するべきではない。もうここへの出入りは禁止するよ」
破門だ。
「「!?」」
「出ていきたまえ。君達はプライバシーをなんだと思ってるんだい? 逆に君達が探られたらどう思うかな?」
いや、本当にお前等馬鹿だろ。したことはされるんだよ。これはルシル君からの通達である。権力者を甘く見過ぎだ。
「それは……」
ここで達也と深雪は頭を下げた。
「今までありがとうございました……」
「先生、ありがとうございました……」
八雲からは「君達の在り方を世間の大半は不愉快に思うだろうね。人間でありたければその点気をつけることだ」と最後の忠告をされた。
「…………肝に銘じます……」
「…………ありがとうございました……」
九重八雲と司波兄妹の苦い決別だ。
その日登校したところ、真由美から生徒会室での昼食に誘われたことは変わらなかったが、その昼食の際に……
「実は風紀委員の枠が三つ余っているのよね」
「生徒会推薦枠が一つと教職員推薦枠が二つ、な……」
苦虫を噛み潰したような表情の真由美と摩利に疑問になった達也と深雪は何かあったのか質問したところ……
「昨日森崎君が公安に逮捕されたでしょう?」
「あいつは教職員推薦枠予定者だったんだよ」
「「はい?」」
達也と深雪の反応は間違っていない。あれが風紀委員? 頭が可笑しいだろうと。
真由美達も苦笑した。問題しかないわよねと。
「それから同じく教職員推薦枠の一人、三年生の関本君も公安に逮捕されましたからね」
市原鈴音が淡々と告げた。
「「はい?」」
「彼はオープンソース主義で、全ての術式は世の中に広く遍く公開するべきだと主張していました。それは売国奴だという理由です」
「それは……」
「三年前に資源商社時計塔所属のDr. クレープ・シュゼットが加重系三大難問を全て解明して、完全思考操作CADなども特許登録したでしょう? 公安からも危険視されたのよ」
「なるほど……」
「森崎はそのついでに逮捕されたようだね」
なんとも間の悪い不運な男?である。自業自得だ
「生徒会推薦枠は倉橋理奈さんにしようと考えていたのだけれど、忙しいからって断られてしまったのよねぇ」
「校内でCADを携帯できるからと説明しても『必要ないわ』とけんもほろろ状態でね」
「天海君に打診しないのですか?」
「彼は今日も登校していません」
「そうでしたね……リーナから『ルシルは忙しいからそんな暇ないわ』と聞きました」
達也は絶句した。それは一体どんな学生だと……
ということで達也は原作通り風紀委員になったのだが……
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