本好きの念能力者 @ 魔法科高校   作:avagnale

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キチガイ・サイコパス乙


四葉の末路

 達也は天海ルシルのことを自分達の平穏を脅かす危険分子だと判断した。九重八雲に天海ルシルについて調べてほしいと願い出たのだが……

 

「経緯を聞いても呆れるばかりだね。君達は犯罪行為を指摘された通り、反省するべきであって、天海ルシル君に手を出そうなど筋違いもいいところだ」

 

「それはっ……」

 

「いやはや、一高の一科二科の差別が激しいことは知っていたけどね。指摘されてみて目から鱗っていうのかな? 君達は否定できないだろう?」

 

「…………」

 

「しかも達也君は天海ルシル君達を消すつもりだね? そのような犯罪行為に協力できないよ。今日限りでここへは出禁にする。出ていきたまえ」

 

 司波達也が九重寺から出ていった後で、九重寺の客室で……

 

「やれやれ、やはりあのバカは私達を消そうとしてくるか」

 

「ルシル君に予言されていたことだけど、まさかと思ったよ」

 

 ルシルと八雲は茶飲み友達でもある。

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

「こ〜んにちは〜〜! 九重八雲和尚いらっしゃいますか〜〜!」

 

 お弟子さんが和尚を呼んできてくれた。

 

「ここは君のようなお嬢様の来るようなところじゃないんだけどねぇ」

 

 今日も母の趣味で女装している。

 

「え? ガチムチウホッ寺でしたか? ゲイポルノ満載?」

 

 ドン引きした。

 

「ちょっと洒落にならないから、口を閉じてもらおうか」

 

「疚しいところがあるのですね?」

 

「そういう疚しいところはないけど、外聞というものがあるんだよ」

 

「まあいいか、お茶出してください。私はお客様。はい、これ手土産のお菓子です。私は和菓子のあんこ苦手なのでお茶菓子に出さないでくださいね」

 

「中々イイ性格しているね……」

 

 という感動的な出会いだった。

 

 

 

「何、ルシル君は男の娘だと!?」

 

「男の子です。和尚、一回新宿二丁目逝ってきたら?」

 

「あそこ、濃いよね〜〜」

 

「俗に塗れきっている坊主とか、どうなのですか?」

 

「いや、これは手厳しいね〜〜」

 

「やはり比叡山焼き討ちは八百長でしたか」

 

「あはは、こちらとしても商売があるからね」

 

「高野山焼き討ちも八百長ですね」

 

「…………あまり踏み込まない方が、」

 

「妖怪婆?」

 

「!?」

 

 八雲は目をひん剥いた。

 

「ふんっ、自称であろう」

 

「…………そこまで堂々と入道閣下でも指摘できないよ……」

 

「引きこもりの妖怪婆など害虫であろう」

 

「容赦ないね……」

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

 沖縄海戦の前にルシルは九重寺に八雲を訪問して未来予想を伝えておいたのだ。

 

「あのキチガイ・サイコパスを鍛えることは敵に塩を送るどころか、地球破壊爆弾を増長させるようなものだ」

 

「いやはや、これは手厳しいね」

 

「和尚は銃嫌いなのに、あのキチガイ・サイコパスをよく弟子にしたね」

 

「どういうことかな?」

 

「あれ銃型の、特化型CADシルバーホーン使ってるじゃない」

 

「…………確かに銃そのものだね……」

 

「それに国防陸軍101の風間も。軍人だから銃使うよね」

 

 弟子入り判断基準は一体どうなってる?

 

「…………以降気を付けるよ」

 

「沖縄で風間は司波達也を少年兵にしたけど、少年兵は違法だと認識もしていないバカだね。四葉だと名乗っていないのだから認められる訳がない。戦略級魔法の使用許可もたかが大尉如きが出していいものではない。軍法会議物だ。だから冷や飯食いになる。『大天狗』とはいい得て妙だね。国防陸軍が何故あれを昇進させたのか意味不明」

 

「……風間君も出禁にするよ」

 

「あれ、四葉に頼むかな?」

 

「どうかな? 子供世代はともかく、親世代とはとても関係良好とはいえないようだからね」

 

「あの兄妹が消えてくれた方が平和だよね」

 

 ルシルの意見に八雲は苦笑するが、決して否定はしない。

 

 ルシルは九重寺で東道青葉と知り合い仲良くしている。

 

 

 

 

 

天海ルシルと東道青葉

 

 ルシルと青葉は時計塔の料亭で一杯やっていた。

 

「…………絶滅した動物や千島列島の海の幸の懐石も絶品だな」

 

「何事も程々にということですね。皆殺しとか頭可笑しい」

 

「このように美味い物が食べられなくなるのは損失だからな」

 

 互いにお酌しながら和やかに談笑している。

 

「で、青爺、本題は?」

 

「時計塔の誕生で没落した元老院の穴埋めだ」

 

「潰れた電力会社やそれ関連とかですか?」

 

「ああ、時計塔がお試しキャンペーン価格で電力や水素を格安販売しただろう。企業も一般家庭も時計塔電力水素に切り替えて日本どころか世界中の電力会社や水素メーカーなどが潰れた」

 

 何故か首吊り自殺続出したからね〜

 

「そんなこともありましたね」

 

「その後は値上げではないか。その悪辣なやり口も次世代の元老院に相応しい。新しい風が必要なのだ」

 

「穂州実とかいう妖怪婆ですか?」

 

 青葉は吹き出した。

 

「アンチエイジングも程々にしなければ醜いですよね。大体氏姓、家系図など捏造し放題で怪しいものがある。自称高貴な血筋?」

 

「くっ、くくくっ、ルシルはやはり愉快だな」

 

「あの妖怪婆、時計塔産の美酒美食を手土産に挨拶にこいとか、傲慢な手紙が鬱陶しいのですよね」

 

「あの妖怪婆はそこまで身の程知らずであったか」

 

「全て無視していますが」

 

「あれの孫娘は魔法を絶対的に無効化する神通力を持つ異能者という話だが大丈夫なのか?」

 

 東道青葉は天海ルシルの理解者だ。飲み友でもある。

 

「対策していますから。世の中魔法だけが全てではない。烈爺の言う工夫です」

 

 念能力や本物の魔法魔術、卑劣奥義には通用しないよ。

 

「なるほど。ルシル、妖怪婆を潰して四大老にならないか?」

 

「興味ないです。それにあの妖怪婆の後釜って、不吉」

 

 青葉は爆笑した。

 

「この曜変天目茶碗で飲む清酒などあの妖怪婆は想像もしていないでしょうね」

 

 曜変天目茶碗の製法は解析して食器や茶器を製造している。当然販売はしないが。

 

「くっ、あれは天目茶碗で茶を飲んでいるそうだが、格が違うな。このまるで宇宙のような美は素晴らしい」

 

「曜変天目茶碗には透明な澄みきった清酒が至高だと思います。お茶では天目茶碗の美を堪能できない。あの妖怪婆、勘違いが過ぎますね」

 

 そもそも私は茶道の堅苦しい作法と狭苦しい空間が大嫌いだ。千利休? 小汚い器に意味不明な高値を付けて暴利を貪る死の商人で手が血塗れな輩が『侘び寂び』などいい御身分だな。ふっざけんな。

 

「ルシルの美意識をあの妖怪婆は理解できないだろうよ」

 

「なんていうのかな……、ただの自慢、下品な成金思考?」

 

 青葉はまた吹き出した。

 

「あの妖怪婆、宗教勢力を権力基盤としていますが、政教分離という言葉を知らないようですね。有害極まりない」

 

「だからルシルにと思ったのだがな」

 

 そもそもこの世界は色々と可笑しいんだよ。比叡山や高野山などの焼き討ち回避? 作者によるご都合回避? できるか、ばーかwww

 

「ロ◯チャイルドも潰しました」

 

「…………は?」

 

「五大シャトーも物理的に貰ってきました」

 

「…………それはムートンやラフィットもか?」

 

「青爺、ムートンやラフィットが好きでしたか。時計塔に移植しました」

 

「ルシルは世界のフィクサーになっていたのか……」

 

「だからこそ妖怪婆の席など興味も関心もありません」

 

「納得した」

 

「妖怪婆など蛙に過ぎない。世界という大海を知らない引きこもりの身の程知らず」

 

「……妖怪婆が鬱陶しいのだが、どうする?」

 

「四葉に始末させますか? それかカムチャッカ半島左遷するとか? 日本連邦の一員、穂州実公国誕生? 血筋から相応しいと煽てて?」

 

「ぶふっ、腹が痛い…………悩みどころだな…………ルシルの父君権蔵殿を四大老にどうだ?」

 

「面倒くさいって断ると思いますよ? 青爺も土下座されていましたよね?」

 

「……権蔵殿の立場ですることではないぞ……」

 

「お茶目ですからね ♪」

 

「外聞!と言いたくなるな」

 

「ですよね~」

 

 やっぱりこいつら普通じゃねえなと思った東道青葉であった。天海権蔵は今では時計塔役員なのに……

 

 

 

 

 

 

 

 下校時、ルシルはリーナとミアに認識阻害を使ってもらい先に帰宅させた。

 

 路地裏に入り、監視カメラのない場所に移動したところで……

 

「……で?」

 

 そこで出てきたのは黒羽姉弟。

 

「四葉がなんの用かな?」

 

「本当にわたくし達のことを四葉だと知っているのですね……」

 

「黒羽文夜君だったか。何故女装してるの? 趣味? それともガチゲイ?」

 

「趣味じゃありません! ガチゲイでもありませんよ!? 僕だって好きでこんな格好してる訳じゃないんです……」

 

「そうなの? 君に相応しい『Hevern's Door』を紹介するよ?」

 

「それは……、」

 

「ねえねえ、下着も女の子物だったりする?」

 

「そこまではしませんよ!?」

 

「温いな」

 

「はい?」

 

「下着もスッケスケお色気満々おパンツ様を徹底しよう」

 

「ええと……」

 

「四葉、温いね? 女装はお洒落だ。さあ、文夜ちゃん、ランジェリー・ショップにゴーーー!」

 

「しませんよ!?」

 

「ええと、天海ルシルさん……? 弟を変な道に、」

 

「未知を知ることも重要だ」

 

「意味が違っている気がします……」

 

「亜夜子ちゃん、その痛い眼帯とおませなドリルは止めたほうがいいよ?」

 

「わたくしのことまで刺してきました!?」

 

「似合わないじゃない。四葉のファッション・センスを疑う」

 

 これで黒羽姉弟は盛大にORZだ(笑)

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

 達也は黒羽姉弟に司波家に来てもらい事情説明した。

 

「…………一条の爆裂のような魔法ですか……」

 

「魔法科高校について、反社会勢力予備軍だと、証拠を押さえられている。彼の存在は俺達の平穏を脅かす」

 

「危険人物ですわね……」

 

 危険なのは貴様等だ。

 

「達也兄さん、その天海ルシルさんから証拠の押収が目的ですね?」

 

「ああ、彼は俺達が四葉だと気付いている。囲んで押収する。自宅に案内させて消す以外ない」

 

「お兄様、それは……!?」

 

「ああ、消えてもらう。亜夜子、文夜、彼を第一世代だと侮るな」

 

「わかりました」

 

 そのようなことを考えている時点で侮っていることに気付かないのかな? バカだからな。

 

 念能力や本物の魔法魔術を舐めるな。異能の存在も知らないおバカさん。

 魔力で威圧されておいて反抗してくるおバカさんにはつける薬もない。

 

「お兄様、わたし達はあくまでも犯罪行為を指摘されただけです……」

 

「俺達が四葉だと知られている時点で危険だ」

 

「わたしの暴走は第三者にとってはテロ行為だというのも事実です。わたしは反省するべきであって……」

 

「深雪……、自分を省みることのできるのもお前の美点だが、彼が俺達の平穏を脅かす存在だということを忘れてはならない」

 

 だから始末するという発想には普通は至らないことに気付かないのかな、このキチガイ・サイコパスは?

 

「ちょっと脅かして首輪を着けるくらいでいいのではありませんか?」

 

「その謎の精神干渉系魔法と爆裂に比肩する魔法、手駒に欲しいですね」

 

 この姉弟も大概傲慢である。

 

「亜夜子、文夜、あれの手綱は難しいぞ?」

 

「お話次第ではありませんか? そのネタを握ることができたら四葉にとっても美味しいですもの」

 

「黒羽でもその精神干渉系魔法を汎用化できたらと思います」

 

 キチガイ・サイコパス達也とそのシンパ黒羽姉弟の勢いは深雪にも止めることはできない。

 

「問題は倉橋さんと本郷さんだ。一高でブランシュを九重寺レベルの隠形を使って始末していたのが彼女達なら一緒に相手をするのはマズい」

 

「九重寺レベルですか……」

 

「それは確かに厄介ですね……」

 

 一人になる時を見計らって襲撃することになった。

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

 そこで私の後ろに現れたそのキチガイ・サイコパスバカ兄妹……

 

「ド変態仮面ライダースーツ兄妹が何か用かな?」

 

「ーーーッ(# ゚Д゚) どういうことですか?」

 

 メンタルアウトで黒羽姉弟はORZ状態のため、放置して振り返った。

 

「ブランシュとかいうテロリストもド変態仮面ライダースーツだったよね。売国奴と同じ格好するのはリスペクトしているのかな? やはり売国奴か。そもそもド変態仮面ライダースーツって趣味悪いよね(笑)」

 

 私はバイクはヴェスパやハーレーでノーヘル、スーツや私服派なのでね。

 

 ノーヘルは違法? 私は歩く治外法権なのでね(笑)外交官ナンバープレート\(^o^)/ それにスカイボード合法\(^o^)/

 

「ねえねえ、自分達がド変態売国奴、悪趣味だと知ってどんな気分? どんな気分? ぷーくすくすwww」

 

「ーーーッ(# ゚Д゚) そこまでにしてくださいっ」

 

「……君には人の心がないのか?」

 

 いや、貴様等CADという武器を突き付けるのは立派な犯罪ということも理解していないだろうが。

 

 精神を魔改造されたキチガイ・サイコパスが、貴様が人であると本当に思っているのか?

 

「何故に? こちらは指摘しただけだ」

 

 念能力の【発】メンタルアウトでネチネチ侵食してやる。

 

「…………あなたの言葉は凶器そのものです……」

 

「? お人形さんが五月蝿いのだけど、飼い主として躾しろよ」

 

「ーーーッ(# ゚Д゚) それは深雪のことを指しているのか###」

 

 おーおー、沸点低いね〜〜

 

「調整体の人間ごっこ、人形以外の何がある?」

 

「!?」

 

「私にはそれは不気味な日本人形にしか見えない。ホラーそのもので近付きたくもない。何故貴様等を避けていたのか理解もしていないのか? 度し難いなぁ?」

 

「深雪のことを愚弄するな!」

 

「? 調整体そのものだろう? それを指摘しただけなのに、何故愚弄になる?」

 

「ッ、深雪は調整体では、」

 

「いや、不気味な程に左右正対照だろう。警告した通り、私達に近付くな。関わるな」

 

 食には不均一性といって例えば卵かけご飯でもざっくり混ぜた方が美味い。人間の美についても同様だ。そこまでいくと本当に不気味な日本人形だ。

 

「ふざけるな!?」

 

「大真面目」

 

「ーーーッ(# ゚Д゚)」

 

 本当に沸点低いねえ? 私は話が通じる現代魔法師のことまで愚弄するつもりはない。貴様等を愚弄しているつもりもない。純然たる事実だ。売国奴などモルモット劣等種族、クレーマー扱いが相応しい。キチガイ・サイコパス・クレーマーのキメラか。

 

「ッ、もういい……。犯罪の証拠を渡せ。流石に俺達四葉から囲まれていては、いくら規格外であろうと無傷ではすまないだろう?」

 

「はあ? 四葉如きが私を甘く見ているね?」

 

「四葉如き、だと?」

 

 ふふっ、四葉如きと侮られたのが許せないのか? それは矛盾しているよね?

 

「貴様等兄妹は四葉への反逆を画策しているだろう?」

 

『!?』

 

「『四葉』の名前を忌避しておいて、都合良く『四葉』の名前を使い脅迫する。随分と都合のいいダブルスタンダードだな?」

 

『…………』

 

「それを世間一般的に虎の威を借る狐『小物』と呼ぶ」

 

 事実を突き付けたところ、何やらショックを受けているようだ。

 

「それから、この場面は記録されて送信されている。貴様等はもう明日には檻の中だ(笑)」

 

「そんな!?」

 

「日本に貴様等の居場所はもうない(笑)」

 

 流石のキチガイ・サイコパスでも動揺している。

 

〈封印〉

 

「ーーーッ、なっ!? 深雪が見えなくなった!? お前っ、一体何をした!?」

 

「お兄様!?」

 

「じゃあね。キチガイ・サイコパス」

 

 グリモワールと文珠超便利

 

 全ては私の【円】の中だ。キチガイ・サイコパスの感情を元に戻し、四肢の指から関節毎に作法なしのエンコ詰めされる幻術にかけてやったところ、倒れて絶叫している。

 

 エンコ詰めは指をキンキンに冷やして感覚を麻痺させるのが作法と聞いたことがある。

 

 さてさて、こいつらキチガイ・サイコパスには現実というものを思い知らせてやろう。

 

 コネコネコネコネっとな。

 

 リーナとミアは先に帰しておいたから、四葉に御礼参りといこうか。

 

 ということで四葉本拠地の屋敷上空に転移した。

 

 四葉真夜の部屋に「ダイレクトお邪魔しま~~す!!!」したところ、流石に四葉真夜と筆頭執事の葉山も目を瞠っている。

 

 屋根を突き破り部屋が滅茶苦茶になってしまったので、指を鳴らしてレパロで修復した。

 

「!? (……まさか再成? それも指を鳴らしただけで……)」

 

「初めまして、天海ルシルです。四葉真夜さん」

 

「貴方が、噂の魔法科高校史上初の推薦入学者の、『幸運の女神の愛子』ですか。よくここに、四葉本拠地に入ってこれましたね。厳重な結界で隠蔽しているのですけれど」

 

 念能力や本物の魔法魔術にこの世界の魔法など通用しない。四葉真夜の反応を華麗にスルーして、本題に入る。

 

「司波達也深雪兄妹、黒羽亜夜子文夜姉弟が私を襲撃して、殺そうとしてきましてね。これは四葉の総意ですか?」

 

「なんですって? いえ、わたくしは何も指示していません」

 

「ふ〜ん、まあいいか」

 

「…………深雪さんと達也さんたちに襲撃されてよく無事でしたね?」

 

「人が蚊を潰すことに鬱陶しい以外の感情労力が芽生えるとでも?」

 

「…………」

 

「返します」

 

 そこに現れたのは人体複数がミックスされた肉団子で、顔や手足が処々から出ている、うめき声や悲鳴を上げているものだ。黒羽の監視していた実働部隊も含まれている。

 

 イメージは転生したらスライムだった魔王による某国王への制裁かな?

 

 別天神リアライズはこのようなことも可能だ。

 

「!?」

 

「死ねないようにしておいたので、感謝してください」

 

 書状とレコーダーを置いてから、次の瞬間、ルシルは消えてしまった。

 

 真夜は書状にある文字に目を瞠った。

 

「これは……」

 

「奥様、如何されましたか?」

 

「……天海ルシル様は、あの時計塔CEOだそうです」

 

「それは、非常にマズいですな……」

 

 今では時計塔は四葉の最大スポンサーでもある。敵に回すことはできない。

 

 

 

 この異常事態に四葉一族は緊急召集されたのだが……、親世代は寧ろ司波達也が無力化されたことに安堵して、黒羽貢は子供達の末路に発狂した。

 

 SAN値直葬そのものの光景だからだ。

 

 津久葉夕歌はあっさりと四葉の最強お兄様と妹、黒羽の双子を無力化したルシルに恐れを抱いた。新発田勝成も同様だ。

 

「こちらの書状とレコーダーで指摘記録されていることですけれど、達也さんは自分達の犯罪行為を指摘されることが平穏を脅かされることになるから襲撃することになったとあります。実際にCADを向けて脅していますね」

 

「なんて勝手な……」

 

「犯罪行為を指摘されただけなのに……」

 

 親世代はやはり司波達也を抹殺するべきだったのだと一致した。あれは四葉の業、一族の歪んだ願いの集大成だと改めて認識した。

 

「寧ろ通報されないだけ感謝しないといけないと思います……」

 

「夕歌さんに同感です。注意してくれた相手を襲撃するなど……」

 

「……この異常極まりない状態ですが……」

 

「『死ねないようにしておいた』ということですけれど、勝成さん、試してください」

 

「はい」

 

 黒羽の一員から選びグシャッと潰してみたところ、即座に『再成』される。

 

 うめき声と悲鳴が酷くなった。

 

「これは……、まさか『再成』? 達也さんの『再成』を利用しているのかしら……」

 

「やはりそう見えますか」

 

「ご当主様は既にお試しに……?」

 

 真夜は頷いた。ミーティアラインですら『再成』により復元されてしまう始末だ。

 

「……これは精神も崩壊しているようですし、この状態では手に負えませんね……」

 

「謝罪が必要ですね。四葉は敵だと認識されたままでは潰されかねません。夕歌さん、ルシル様に接触してください」

 

「かしこまりました。ご当主様の要望としてはこの物体の始末と天海ルシル様の魔法を探り出すこと、でよろしいでしょうか?」

 

「ええ、全面降伏ね。以前からの方針通りルシル様へ夕歌さんに嫁いでもらいたいのは変わりません」

 

「承りました」

 

「深雪さん以上に容姿の整った絶世の美少年です。精神干渉系魔法の資質も非常に高いように思われます」

 

「かしこまりました」

 

 

 

 後日ルシルに夕歌から接触があった。持ち物の一つのホテルのBARの個室に入り、アブサンとキンカンのカクテルを飲みながらお話だ。

 

「で、四葉の方針は私の取り込みかな?」

 

「はい、こちらは四葉当主からの謝罪文です」

 

 ルシルは四葉真夜直筆の謝罪文に目を通した。

 

「あの肉団子『物体 X』の始末、ねえ」

 

「(肉団子『物体 X』って……)あの、どのようにすればあのようなことになるのか……」

 

「『分解』と『再成』、他にも色々利用したが、ダイレクトペインや毒蜂で常に痛みを、精神崩壊しても『再成』されてさらに『分解』などなど常にされるようにしてある」

 

 この暴露に、キラッキラ笑顔のルシルに夕歌はゾッとした。本人達の魔法を利用した完全な『キメラ』という事実に、完全に顔色が真っ白になっている。

 

「因果応報。人を殺そうとして、自分達は殺される覚悟もない輩には相応しい末路だ。『再成』により飢え死にもできない(笑)」

 

「…………なんとかなりませんか?」

 

 あの悍ましい異形の物体を始末してと心の悲鳴が聞こえてくる。

 

「これからの四葉の態度次第かな」

 

「四葉はルシル様に忠誠を誓います。ルシル様のご命令にはなんでも従います」

 

「黒羽が私に歯向かうことがないように」

 

「それは……、はい、当然の指摘ですね」

 

 夕歌は目の前の人物が完全に化け物だと認識した。しかしそれ以上に惹かれるものがあった。これも魔法師の宿命だ。優れた魔法師は惹かれ合う。

 

「FLT開発第三課は時計塔研究所で引き取る。四葉はFLTから手を引くように」

 

「かしこまりました」

 

「それから、私達を監視している目が鬱陶しい。四葉が私の婚約者側仕え護衛以外、全て始末するように」

 

「かしこまりました」

 

 カクテルを呷り、夕歌に口移しして堪能する。

 

「ーーーッ!?!?!…………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 夕歌の口内と舌を堪能していたらムラムラしてきた。

 

「…………夕歌さんの初々しい反応美味しいね」

 

 夕歌、目がとろんとしてるよ?

 

「……………………ふぁ、ふぁい…………」

 

 もう何回か味わってから……

 

「夕歌さんにはここのホテルに引越してもらう」

 

「…………はい?」

 

「ここは私の物件の一つだ」

 

「一つって、本当に凄まじい資産家ですね……」

 

 スレンダー美人女子大生津久葉夕歌、非常に美味しいですね。

 

 浴場で夕歌を背後からもみもみしながら

 

「あれの教育を完全に間違えたな、四葉は」

 

「んっ、どういうことですか?」

 

 面倒くさいが指摘しておいた。

 

「深雪さんが調整体……」

 

「明らかに作り物めいている不気味な日本人形というのかな? 見た瞬間に近寄りたくもないと思った」

 

「作り物……」

 

「それにあれは禁忌の近親相姦願望があっただろう」

 

「え……、まさか、達也さんと……」

 

「世間一般的に忌避される気持ち悪い行いだ。お人形さんごっこしてる人形にしか見えなかった」

 

 

 

 さてさて、十四代をインベントリから出してから、

 

「夕歌、股を開いて」

 

「は、はい……////」

 

 夕歌にクパアッ♥️させて、一升瓶を聖杯に突っ込み、トクトク注いでいった。

 

「あんっ、……ま、まさかっ……////」

 

 聖杯から美酒を味わうのさ。これが正に聖杯だ。うん、私、上手いこと言ったな。

 

 これで夕歌はセバスの『マスター、どへんたい』という意味を理解した。

 

 甘露甘露

 

 夕歌のご奉仕ピースとクパアッWピース、アへ顔Wピースも撮影した。これもお宝入りだ。

 

 夕歌が淫れて愉しかった。躾たところ、朝のご奉仕もしてくれる素晴らしい女性の完成です。これは捗る。

 

 

 

 

 

 

 後日四葉本家で夕歌は真夜に報告した。

 

「…………わたし達ですら知らない情報をルシル様はご存知でした。達也さんに施すべきことは、道徳倫理教育、精神修養であって、精神の魔改造ではないと」

 

「そこまでですか……」

 

「シルバーホーンはもろに銃型で銃刀法違反、インストールされている魔法は軍事機密の塊で、どの口が十師族や国防軍と関係ないと宣うのかと呆れていらっしゃいました」

 

 夕歌がその魔法……術式解散や雲散霧消、トライデント、深雪の氷炎地獄インフェルノ、ニブルヘイム、コキュートスなどもバレたことを告げた。

 

「何も言い訳できませんね。それで、夕歌さんはルシル様に受け入れられたのですか?」

 

「はい、ルシル様所有のホテルに部屋を与えられました」

 

「よかった。それは朗報ですね」

 

「それから、ルシル様曰く、肉団子『物体 X』の始末はこれからの四葉の態度次第だそうです。『再成』により飢え死にもできないと……」

 

「やはり甘い相手ではありませんね」

 

「はい……、お願いですから黒羽にも大人しくしていてもらいたいです……」

 

「貢さんですね。ショックのあまり寝込んでいるようですから、当分は大丈夫でしょう。ルシル様の魔法について何かわかりましたか?」

 

「…………何故かわたしの無駄毛がなくなっていました……」

 

「はい?」

 

「ツルツルになっていました…………ルシル様の魔法の一つということですが……」

 

 パイパンだ(笑)

 

「意味不明な魔法ですね……ですがお手入れする手間暇が省けると考えれば重宝されますね」

 

「はい……」

 

 夕歌はあの時は羞恥で真っ赤になりましたけどと呟いた。あそこにお酒を注がれて飲む行為やご奉仕なども……

 

「異様に四葉について詳しいのです……」

 

「葉山さん、スポンサーは何か『幸運の女神の愛子』についておっしゃられていますか?」

 

「は、愛子には四つの席の一つを与える用意もあるとのことにございます」

 

「あら、それ程までですか。まあ当然でしょうね」

 

「愛子は『醜い妖怪婆の席など興味がない』そうですが」

 

 真夜は吹き出した。権力に執着しないルシルの在り方を好ましく思った。

 

 …………本人は日本の元老院如き権力など薄っぺらい紙切れだろとしか思っていない。元老院を使えばいいよねと(笑)

 

 

 

 

 

 

 

 




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