放課後ルシルはリーナ、ミア、真由美、鈴音、克人達とアイネブリーゼでお茶をすることにした。
「本当にごめんなさい。それから本当にありがとうございました」
真由美達から謝罪と感謝をされた。
「結論、狩猟部は廃部にしろ」
「いきなり結論付けられた!?」
社会人のマナーだ。
「……天海、それだけの理由があるんだな?」
克人の問いにキラッキラ笑顔で頷いた。
「あの時は発言しなかったが、エイミィに『狩猟部の馬、お肉にしよう』と言いたくなった」
「おい」「ちょっと」
「馬の維持費用高いって有名だと思うけど? それに『現代日本で馬に乗りながら狩猟するか』とツッコみたくなった」
猟師の移動は車やバイクだよ。
「ルシルがツッコみたくなるのも当然よね」
「何故馬に乗っているのでしょうか?」
真由美たちは反論できない。
「意味不明でマイナーかつニッチな大会で優勝したとしても、それは予算評価対象になるのか大いに疑問。大会がどこで開催されているのか知らないけど、馬の輸送にも金かかるし、学生のバイトで賄っているのかな? 親や学生から寄付を募っているとか? 実際世の中の馬術部はブラックで部員は馬のためにバイトと世話で終わるところも珍しくないみたいだし」
「ブラックね」
「正に家畜の奴隷ですね」
リーナとミアもドン引きしている様子に、真由美たちは難しい顔で黙り込んでしまった。
「ね? 素敵な解決策じゃない。お肉にしようよ♥️」
「…………ちょっと待ってちょうだい……」
「すぐに決断は難しいな……」
「ですが天海君の指摘の通り、狩猟部を評価する理由がなくなりました。乗馬経験者の顧問が見つかるのかも疑問です」
「狩猟部OBOGで魔法大学卒業生に声をかけるしかないかな? しかし狩猟免許やクレー射撃資格持ってないと思うんだよね。なにせ狩猟免許やクレー射撃についてあまりにも無知だから」
「ですよね……」
今まで気付かなかった問題だからね。狩猟部は活動内容そのものが間違っている。
「その時点で狩猟に対して経験豊富とはいえない。最初は狩猟なのに何故馬?と疑問に思った。斬新な組み合わせだなと。18歳以上は狩猟免許取得後、奥多摩に馬で遠征して狩猟しているのか? 馬が公道に糞をしたら、それの処理もしないといけない。18歳未満は馬糞係か? 相当重労働だな。奴隷か。馬は軽車両扱いで自転車と同じく馬の二人乗りは禁止されているし。ホーストレッキングも兼ねているのかな? 歴史を学ぶため? 益々斬新な組み合わせだ」
「ルシル君、あの時その発言をしないでくれて本当に助かったわ……」
「天海君の指摘はグサグサと刺さるものがありますからね」
「俺は抉られている気分になる……」
ナイフでグリグリネチネチ抉っているつもりなので ♪
「東大などにも馬術部はあるけど、純粋な乗馬だからね。一高の狩猟部はどんだけ詰め込みしてるのだろうかと。魔法、狩猟、クレー射撃、乗馬、家畜の奴隷」
「属性多過ぎるわね」
「過酷な部活ですね」
肝心の狩猟免許やクレー射撃についての知識がお粗末という意味不明な事態について。
二兎追うものは一兎も得ず、どころではないね。
「農業高校などの馬術部なら自前の飼料で賄えるだろうけど、一日一頭当たり粗飼料のチモシー、アルファルファ、イタリアンライグラスなどの牧草ロールだけで12〜15kg、それに加えて濃厚飼料の麦類トウモロコシ、補助飼料のおやつはニンジンやリンゴも食うみたいだね。寝床のベッドに麦稈ロールもいるし。それは維持費用が高いのも頷けるというものだ」
馬も結構グルメなのだよ。それぞれ嗜好があるのだから。熊さんが蜂蜜大好きなように。
「…………狩猟部は魔法科高校の七不思議の一つね……」
「一体どのような経緯で馬を導入したのでしょうか……」
「謎だな……」
バカ原◯者の無知がもたらした不思議。
「多分引退馬の引き取りだと思う。セカンドライフのためかな? 競馬の世界も厳しいからね。活躍できない馬はお肉が現実だ」
文部科学省や馬術協会などなどから、情操教育にもなるからと押し付けられたか? 馬術の魔法版?
「流石は競馬好きね……」
「いえ、恐らく一般的なギャンブラーは天海君のように認識していないと思います」
「ギャンブルとは娯楽の一種でもあるからな」
「純粋な馬術部なら私も否定しない。しかし一高の狩猟部は問題しかない。無知は罪だ」
「うっ……」
「すまない、部活連会頭として謝罪する……」
あなた達に罪はない。部活動のことを一々把握できるか。不運であったのは私という異物が混じったことか? 普通なら指摘されて当然ということを知らないのだから、やはり無知は罪だな。
「牛豚鶏馬などなど、生命に貴賤はない。現実を見据えようか」
「偽善よね」
「生命を食べておいて言い訳は見苦しいですよね」
「流通しているのは食肉用として肥育された馬が中心だけど、過去活躍した名馬がお肉になっていた現実もある。繰り返す。生命に貴賤はない」
「同じ生命を食べているのだもの」
「人間は罪深いですよね」
「流石に犬や猫を食べることはないけどね。ペットだから。猿もないかな」
「あはは、猿は流石にありえないわよ」
「いや、現実だから」
「はい?」
「頭数調整などで駆除されたニホンザルが流通することもある。味わいは牛肉みたいだね。頭が可笑しくなりそうだから食べないけど」
ここに輸出している本人がいますwww
「猿人類を食べるのか……、本当に頭が可笑しくなりそうだな……」
「プリオン病という精神疾患になるリスクがある。っていうか、普通に忌避するだろ」
脳の構造がスポンジのように空洞化し、急速に脳機能が低下する疾患(伝達性海綿状脳症)
狂牛病もこれだ。同類を食べるなどありえない。チャイやチョンはヒトモドキだからいいんだよwww
最初は国家主席に『ニホンザルを食べてやるのが偉大な中華です』と宣い、カニバリズムにしていったwww
それ、ピーーーッ死体処理班が解体した立派な梅毒薬中人肉なんだけどねwww
「絶対に食べないわよ(ません)」
現在チャイはプリオン病にも汚染されている(笑)
「一つあのスタイルになった競技について心当たりがある。マウンテッドシューティング、ウエスタン乗馬の射撃版。エアガンで風船などの的を撃ち抜く競技だ。しかし現実的ではない」
「…………なるほど、天海君の感想のようにステイツ開拓時代を彷彿とさせる競技ですね……」
「確かに現実的じゃないわよね……」
「ああ、当時の部活連も何故このような部活を承認したのだ……」
ハッキリ言って、克人や真由美たちには同情しかしない。
「それから、マウンテッドシューティングは
「ルシル君的に? どういうことかしら?」
「インディアン虐殺を連想する」
ピシッと空気が凍り付いた。
「「ウエスタン乗馬」、「射撃」、「インディアン虐殺」の3つのキーワードで検索してみなさい」
検索した鈴音は眉を顰めた。
「……………………天海君の言う通りです。嫌悪しかしません」
「人を悪戯に殺すのが起源といっても過言ではない」
「確かにイメージ最悪ね……」
「女子供までとは……、しかも降伏しているのに……」
同化政策というのも知らないバカだね。…………同化政策など不可能なヒトモドキも存在するが……
「「西部劇」とは正義のヒーローの象徴のように描かれているが、それは間違いだ。虐殺劇を上塗りして誤魔化しているだけ」
日本の乗馬施設でウエスタン馬術を体験できるところも多いようだが、神経を疑う。それはそれ、これはこれ? 商売だからといってやっていいことと悪いことがあるだろう。自分達の無知恥知らずを宣伝しているようなものだ。
時計塔の他国麻薬販売? 敵国に何をしようと構わない。立派な商売だ。
「狩猟部のことは無知恥知らず極まりないと思っている。設立を承認した当時の部活連も含めてね」
「ルシル様に批判されるのも当然ですね」
「ヤンキーって本当に野蛮ね」
ヤンキーだからね。
「それから、馬に乗りながらの射撃は立派な銃刀法違反だ」
また空気がピシッと凍り付いた。
「先ほども指摘した通り、馬は軽車両扱いで自転車と同じ。銃刀法で自転車で銃をケースに入れずに裸で持ち運ぶことは禁止されている。乗りながらの射撃など言語道断だ。流鏑馬と勘違いしていないか?」
「…………ということは、乗馬射撃大会は、」
「完全に違法。警察省公安を舐めてるね。あの場で何故それを指摘しなかったか? そもそもツッコミどころ満載で昼休み終わりだったよね」
「ルシルが狩猟部の馬をお肉にしたくなるのも当然ね」
「狩猟部は存在自体が犯罪なのですね」
「天海すまない。後日狩猟部について協議する」
「最低でも馬から切り離す必要がありますね」
「馬術部として独立させるにしても現実がそれほどブラックだと……」
学習◯大学馬術部はホワイトみたいだけど、それは明かさない。馬術にも意義……責任感や生命の尊厳、精神面の向上が養われることなどはあるが、イリーガル・ハイの魔法科高校に馬術部を作る資格はない。エイミィの九校戦が物語っている。生命の尊厳など頭の片隅にもないだろう。
ピラーズブレイクでのやらかし、ロアガンでのやらかしといい、疑問に思わないという残念なお頭だ。
「馬刺しと桜鍋で一杯やりたくなってきた」
真由美が盛大に溜息を溢した。
九校戦について
「ピラーズなら上手い言い訳があるけどね」
「…………あれを指摘されて言い訳できるのですか?」
「あれは不穏分子犯罪者の合法的処分です(笑)」
おかしい、ミア以外全員引きつっている。
「その場合ピラーズ選手は督戦隊という、前線部隊の監視役になるのかな? うん、碌な死に方しないね」
「……ルシル、その場合、どちらのことを指すのかしら?」
「督戦隊の方だね。ギニュー特戦隊じゃないよ」
「ドラゴンボールね」
「それはどの辺りで登場するんだ?」
「ナメック星編。まだそこまで読んでないのか」
「ああ、まだ天下一武道会のジャッキーとクリリンのところだ」
「じゃあまだまだ先ね」
十文字克人はドラゴンボールにハマっているようだ。
「女性の股間をパンパンしないようにね」
全員吹き出した。
「ゴフッ……、流石に俺はそこまで非常識ではない……」
「男性にならすると? それも犯罪、」
「しない!」
「そう? 残念」
「…………天海、お前の頭の中は一体どうなっている?」
ギャグ以外ないだろう?
「ぷぷぷっ、十文字君が……」
「おい、七草……」
「い、いえ、想像したらもう……」
「そうですね、通報します」
「市原、お前もか……」
そこは「ブルータス、お前もか」と言うべきところ。
「パンツ脱がせたりとか、あれもお腹が痛かったです」
「あれはマシンガンで撃たれても仕方ないわね」
「何故マシンガンで撃たれても死なないのか不思議ですね」
「亀仙人にノーパンを晒したりとかね」
全員吹き出した。
「あれで亀仙人は鼻血を吹き出していたな……」
「そこよ! 十文字君もあのギャグを理解できたのね!」
「ああ……、あれは俺も吹き出した……」
「鼻血を?」
「違う! 天海、お前の、」
「これがボケとツッコミだよ?」
「十文字君はお笑いというものを理解していないわね〜〜」
落ち込んだ克人に合掌
「督戦隊は前線部隊が逃げないように、敵前逃亡したり、命令なしに降伏したら殺す役割がある。そのような碌でもないことをしたら、ねえ?」
「前線部隊に逆に殺されるのね……」
そういうこと。
「…………本当に天海家は一般家庭なのか? そのような発想が出てくるのも不思議でしかない」
「私の頭は柔軟なのさ」
「そういう問題なのかしら……?」
「歴史を学び給えよ。旧ソ連やロシア時代、チャイ、日本の戦国時代でもあった」
「本当にルシル君歴史にも詳しいわよね」
「ええ、尊敬します」
「『永遠のゼロ』を読んでみなさい。特攻について描かれた名作だ」
…………前世の祖父は軍国主義へと煽る狂った気持ち悪い新聞に嫌気が差して樺太へ逃亡して、現地ロシア人とそのような仲になり、偽装シベリア抑留経験者になったのだけどね。戦後は軍人恩給や補償金などでウハウハ。これぞ正しく楽して働くだな。ハハハハハ。と笑いながら逝った。
しかし調べてみたところ、シベリア抑留経験者への補償はそれほど手厚いものではなかったようだ。祖父様一体何をしたのよ…………よくKGB国家保安委員会から逃げることができたな……祖母様何者だったのよ…………祖父様、あなたまさか祖母様のヒモでしたか?
…………ありえる
「読んでおくわ」
全く狂ってるな。
「我々日本人は特攻も辞さないという狂気じみた宣伝にはなっているのかな。奴等はクレイジーだと。戦争という喧嘩を売ってくる時点で宣伝になってないか」
うぐっと克人が呻き、真由美は引きつっている。
「今度は十師族を刺してきたわね……」
「ああ……」
「他にも言い訳あるよ?」
「はい?」
「氷柱は敵国兵士を洗脳した駒です(笑)」
リーナまでまた引きつっている。ミアは狂信者なので(遠い目)
「将棋の駒だね。将棋は実は精神干渉系魔法で洗脳するのが日本ルールの起源だったりとか?」
「あ……、それは確かに……」
「否定できませんね……」
「日本のピラーズは将棋の魔法版だと宣言すればいい。その場合、氷炎地獄インフェルノは自爆技で引き分けになるかな?」
「…………色々と問題にしかならないと思うのは気のせいかしら……?」
「普通に焦土作戦だよね。戦場跡地にはぺんぺん草も生えないという?」
「焦土作戦? それはどのようなものだ?」
「例えば北海道に侵攻してきた新ソ連に耐えられなくなり、日本軍は上下水道に毒を流して、交通インフラは地雷原などで、通信インフラは『霹靂塔』でズタズタに、発電所も徹底的に破壊して撤退する。道民は避難させた上で」
「それは……、」
「『霹靂塔』って大亜の戦略級魔法じゃない。日本が使用できる訳が、……もしかして……?」
真由美にルシルはふふっと氷の微笑を浮かべた。
「川や沢の水にはキツネが原因のエキノコックスをマシマシ蔓延させて、他にもpH値を狂わせて農作物の収穫量を激減させてやったり?」
エキノコックス症は肝機能障害を起こす。10年以上の長い潜伏期間を経て症状が出てくる。肺や脳に転移する場合もあり、早期治療しないと最悪死ぬ。
嫌がらせには最適だ。
「…………」
沈黙したが、まだまだ序の口だよ? 北海道にはヒグマやエゾシカがいる。徹底的にヤッてやるよ!
「天海……、お前は悪魔なのか……?」
「国土防衛において想定内だろう? 十文字、甘くない?」
「…………」
「戦争に汚いも卑怯もない。『武者は犬ともいへ、畜生ともいへ、勝つ事が本にて候』という名言がある」
「朝倉宗滴だったかしら」
リーナ正解
「リーナさんも歴史に詳しいのね」
「ルシルに面白いラノベお勧めしてもらったから、それで覚えていたのよ」
「ルシル君ラノベまで読むの?」
「面白ければジャンルは問わない」
まあ批判されてもいいように言い訳を準備しておくことだ。
「そのラノベ、興味があるわね。なんていう作品なのかしら?」
「『銭(インチキ)の力で、戦国の世を〜〜』設定や主人公達の悪党っぷり、敵の末路など秀逸だと思う。お勧め」
「どれどれ…………ルシル君、そんな作品ヒットしないんだけど……?」
「そういえば天海図書館にしかないわね」
「はい? …………ルシル君の家図書館あるの?」
「普通はあるよね」
真由美と鈴音から全力否定され、克人は眉間を揉みほぐしている。
「天海家は新人作家の育成、援助もしている。著作権の問題から、これの貸し出しは全七巻で二万円」
全員即決したため、コピー不可能なタブレットを貸した。
「…………超未来科学の世界からの漂流者と戦国時代って斬新ね……」
「これは確かに展開が気になりますね」
「ドラゴンボールといい、これも気になるな」
…………後日真由美が生徒会室でラノベに夢中になり、摩利に小突かれることになったが、お勧めされた結果、一高に感染していくことになる。
保健体育閨実技の後でリーナが「それにしても、ルシル悪辣よね」と呟いた。
「何が?」
「あのタブレット、ルシルの固有魔法の産物じゃない。貸し出しされた本人以外閲覧できないようにしてあるし」
「我ながらチートだと思う」
「まさかこんな世界があったらっていう小説を、そのタブレットまで具現化できるとは誰も思わないわ」
「ルシル様は神ですから」
「ふふっ、リーナとミアは可愛いね。よし、延長戦だ」
リーナとミアの胸にむしゃぶりついた。
「あっ、あんっ♥️」
保健室は本当に捗ります。
…………後日ルシルとリーナ、ミアに真由美や摩利達が突撃してきた。
「ルシル君とリーナさん、保健室での性行為はもう止めてください……」
「え? なんのこと?」
「…………体育の時間に保健室で性行為してるのはルシル君とリーナさんでしょう……」
「失敬だな」
「わたしと摩利に校長先生や安宿先生から犯人を捕まえるようにって、そんなの無理じゃない……」
「安宿先生は笑顔でぶち切れてるんだ……」
「何故犯人が私とリーナになる?」
「体育もサボってるのはルシル君とリーナさんだからよ」
「全く、濡れ衣もいいところだ。ミアも抱いている」
「はい!?」
「わたしの主はルシル様です。主へのご奉仕は常識です」
あらら、真由美や鈴音、摩利達は顔が真っ赤になっている。初心なことで。
「? 側仕えとは主に身も心も捧げるものですよ?」
「本当に非常識よね」
じゃあね〜、とお暇した。
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