本好きの念能力者 @ 魔法科高校   作:avagnale

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ヒヒーーーン!?


愛馬主ルシル君

 難しい顔をした真由美と鈴音、克人、クラウドボール女子部長の風波由紀がルシルを訪ねてきて、相談があるということでお昼は外食に。

 

 イタリアンの個室で一杯やりながら相談内容を……

 

「ルシル君、クラウドボール部の由紀ちゃんを知っているわよね?」

 

「ああ、リーナとミアと狩猟部の馬を馬刺しと桜鍋、焼肉、ホルモンにして食べようかって話していたら、信じられないものを見るような目で見られてね」

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

「ちょっと待って、天海ルシル君よね? わたしは三年生の風波由紀です」

 

「風波さん、馬肉に一家言あるのかな?」

 

 疾風を切るのは馬だからなと納得した。

 

「……由紀でいいわ……わたしは馬肉を食べたことすらないわよ……」

 

「今日は馬刺し気分なんだよね。由紀さんも一緒に食べる?」

 

「流石に狩猟部の馬はマズいわよ!?」

 

「何? 狩猟部の馬は虐待されているのか?」

 

「どうしてそうなるのよ!?」

 

「『狩猟部の馬は不味い』って。リーナ、ミア、狩猟部の馬は止めておこう」

 

「そうね」

 

「今日のお昼はどこにしましょうか」

 

「『マズい』の意味が違って聞こえるわ……」

 

「一高周辺の馬肉居酒屋には一高から出荷されていないみたいだね」

 

「ルシル君、それ、色々問題発言だから!」

 

「? 家畜出荷あるあるだよ?」

 

「狩猟部を敵に回すから止めて!?」

 

「なるほど、連中は動物虐待しているから批判されたくないと」

 

「会話が成り立たない!?」

 

 こちらも不思議。インベントリの裏技で生き物でも気絶させると収納できる。それで解体までできるからね。

 

「由紀さん、お肉苦手なの? 寿司か魚系居酒屋ランチにする? 今日は鰻にするか」

 

「決定ね」

 

「鰻重楽しみですね」

 

「ええ……」

 

「あそこの鰻と文楽至福なんだよね」

 

「……『ぶんらく』って何よ?」

 

 なんと、旧埼玉の銘酒も知らないとは。それは人生を損しているよ?

 

「由紀さんも来る? 鰻、学食では食べられないよ?」

 

「……鰻美味しいよね……いきます……」

 

 

 

 予約入れておこう。鰻重は時間がかかるから。ミアがすぐに予約してくれた。

 

 …………

 

「ルシル君達学食で見たことないから、不思議に思っていたけど外食していたのね……」

 

 入学初日は利用したけど、認識阻害使っていたからね。

 

「うざく、ナマズの天ぷらに冷酒至福」

 

 ナマズの天ぷらには塩だな。

 

「…………ルシル君堂々としてるわね…………うざくってなんなの?」

 

「鰻ときゅうりの酢の物」

 

「…………うわっ、鰻ときゅうりってこんなに合うのね……これは贅沢な酢の物ね。…………ナマズ初めて食べたけど美味しいわね」

 

 ナマズは川魚でも上位ランクに入る。

 

「う巻きもいいわね」

 

「肝焼きやヒレ焼きも鰻の醍醐味ですよね」

 

「…………それにしてもルシル君が一杯やってる姿、画になるわね……」

 

「認識阻害使ってなかったら注目の的ね」

 

「えっ、…………いつそんな魔法使っていたのかもわからなかったわ……」

 

 白焼きわさび醤油と冷酒も至福だ。

 

「鰻重はやっぱり特上に限るわね」

 

「絶景ですよね」

 

「……ルシル君は鰻重食べないの?」

 

「私は白焼き派だからね」

 

「ごはんは、」

 

「日本酒、米だよね」

 

「…………ルシル君、呑兵衛さんだったのね……」

 

「鰻のタレは肝焼きやヒレ焼きなどで味わえるからいいかなって」

 

「ルシル君はもっと食べないと、」

 

「鰻重は脂っこくて飽きてくる。だからさっぱりしている白焼きわさび醤油派」

 

「…………ルシル君、年齢偽ってないかしら?」

 

「人それぞれ嗜好異なるよね」

 

「それはそうだけど……」

 

「由紀さん、鰻串屋もありますよ? うなぎ、ひれ、きも、あたま、かんぞう、串焼きは一本200円、リーズナブルです」

 

「庶民の味方ね。アットホームだし」

 

「なんで外食という発想にならなかったの……」

 

 ミアとリーナの暴露に呆然としている由紀……

 

 どんまい?

 

 あそこ、喫煙できるから、そういった意味でもありがたいんだよね。まあ、禁煙の店では認識阻害使って堂々と喫煙しているけど(笑)煙は消しているから誰も副流煙被害に遭わないよ。電子煙草は無理。ありえない。バショウ煙草至福。

 

 別天神リアライズ最高

 

「旧埼玉って隠れた清酒王国なんだよね。銘酒多いよ。まるでパイナップルの花陽浴美味いし、越生梅林は熱燗が至福」

 

「そうなのね……」

 

「旧埼玉上尾市の◯蔵の天ぷらや鴨、蕎麦も美味しい」

 

「あそこの海老天豪快で美味しいわね」

 

「東◯の海老天せいろ至福ですよね」

 

 検索した由紀は「うわっ、何この海老天、無茶苦茶大きいわね」とよだれ物になっている。

 

「私は食べ切れなくてリーナとミアとシェアしているけど」

 

「ルシル君達リア充ね……」

 

「由紀さん、気になる人いないの?」

 

「……………………十文字君……」

 

「デートに誘えばいいのに」

 

「…………アプローチしているつもりなのに、気付いてもらえないのよ……」

 

「十文字克人さん、やっぱり鈍感なんだね」

 

「ギルティ(ですね)」

 

 ここはキューピットになるべきだろう。

 

「ねえ、リーナさんとミアちゃんクラウドボール部に入らない?」

 

「忙しいから無理ね」

 

「無理ですね」

 

「期待の新人なのに残念ね……」

 

 リーナとミア可愛いからマスコットになるだろうしね。

 

 やはり部活連にPDが流出して獲物認定されているようだ。

 

 今日はリーナとミアのミニスカ・テニスウェアだな。やはり工夫は大事だ。

 

 ヤバッ、オッス、オラ、ムラムラしてきたぞ!

 

 鰻効果は抜群だ!

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

 そのようなこともあり、仲良くなったのだ。

 

「……………………まずは勝手に狩猟部の馬をお肉にしようとしないで……」

 

「証拠隠滅しようとしてあげたのだけど? バレたら大炎上するよ?」

 

「うっ……、そ、それはそうなんだけど……」

 

 全く、私は善意の第三者なのに、困ったものだ。私のことは絶対に立件できないからねwww

 

「クラウドボール部って学外にスポットでコート借りてるでしょう? ルシル君から素晴らしい解決策を聞いたの」

 

「馬がいなくなればそのスペースにクラウドボール部のコートができて、態々マイクロバスでの送迎も必要なくなりますし、どちらも予算浮きますよね。流石はルシル様です」

 

 ミアはルシルを絶賛するが、真由美は盛大に溜息を溢した。

 

「……その件で由紀ちゃんから十文字君に訴えがあったのよ」

 

「マイクロバス送迎の時間も勿体ないし、狩猟部も家畜の奴隷から解放されるのだからとな」

 

「十文字克人さん、由紀さんと結婚しなよ」

 

「…………何故そうなる?」

 

「しかもいきなり結婚!?」

 

「十と風のエレメンツはお似合いかなって。『恋はハリケーン』という名言もある。風の性質なのかな?」

 

 『波』という文字通り、水とのハイブリッドかもしれない。風のように耳が尖っていて、体型は水系統だし。エルフがいたらこのような感じなのだろうか? エレメンツは惹かれ合うというし、やはり十にはエレメンツが入っているのだろう。

 

「……………………風波、そうだったのか?」

 

「は、はい……、そ、それでね、ルシル君お勧めのデートコースでお願いします!」

 

「十文字君、そこは紳士としてエスコートするところ」

 

「む、俺にはそのような経験はないのだが……」

 

「Wデートでもするかな? 青春って甘酸っぱいよね〜」

 

「…………それで頼む」

 

 やった!と拳を握りしめている由紀。

 

「ではそういうことで、渡辺摩利さん、よろしく」

 

「ちょっ、ちょっと待て!? あたし達がWデートの相手なのか!?」

 

「年下では頼りないかなって」

 

「い、いや、それは……、」

 

「ルシル君、わたし的には渡辺はないかな〜」

 

「おい、風波!?」

 

「だってそうじゃない。恋愛経験値ルシル君達に勝てるの?」

 

 この指摘に黙り込んだ摩利乙

 

 …………なんていうのかな……、魔法科高校って童貞臭しかしないんだよね……

 

 ああ、童貞という意味で劣等生という意味もあるのか。深いなwww

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

「…………おい、このネズミーランドで耳をとはなんだ?」

 

「普通普通」

 

「…………デートとはそこまでレベルが高いのか……」

 

「お茶目を愉しまずにどうする?」

 

「むっ……、そういうものなのか……」

 

「ルシル君達はなんでうさ耳なのよ?」

 

「これはシュミミ。うさぎのシュミルっていう種族の耳カチューシャ」

 

「似合ってるわね……」

 

 …………ネズミーランドって、大人になればなるほど、夢がなくなるんだけどね。ありとあらゆる広告ばかりで…………前世、権力で彼処の社食を体験したところドン引きしたよ……

 

 夢って儚いんだね……

 

『帰ろうか』

 

『はい』

 

 ネズミー何匹いるんだよ…………ネズミー含めて全て奴隷だろうが!

 

 まあ、色々あったけど、二人のお付き合いが始まった。

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

「生徒会会計としてもどちらの問題も解決するため素晴らしいと思います」

 

「私が買い取るから。一高七不思議の一つ『一夜にして消えた狩猟部の馬』」

 

 骨は馬骨ラーメンにする。馬骨馬肉チャーシューメン楽しみだな。魚介とのWスープにしてもいいし。馬肉燻製でもいいし。

 時計塔に馬肉料理専門店を出して、そのラーメンか出汁茶漬けで〆る。

 

「それで狩猟部からは馬が消えて以降乗馬はなくなるのね」

 

「素晴らしいですね」

 

「狩猟部は感情面で受け入れられないわよ……」

 

「大丈夫。怪奇現象だから ♪」

 

「わたしには罪悪感というものがあるのよ……」

 

「人間は食べなければ生きていけない。真由美さんも牛豚鶏魚などなど食べるよね?」

 

「うぅっ、それはそうなんだけど……」

 

「会長、今のままでは勉学に支障を来す生徒が遠からずでてきます」

 

 鈴音は全面的にルシルの味方だ。ルシル=Dr. クレープ・シュゼットということを確信しているため、時計塔への就職のためにも、今のうちに好意的な印象は欠かせない。

 

「今まで狩猟部が原因でドロップアウトした生徒がいなかったと断言できないよね?」

 

 魔法師は整った容姿が多いから、ドロップアウトした女子学生は風俗直送が多い気がする。世間知らずな魔法師など舌先三寸で騙されて裏ビデオ逝きになりそうだ。

 芸能事務所の枕営業なんて消えるものではないし。枕営業している魔法師の家絶対にあるだろ。

 

「で、でもそれで馬場跡地にクラウドボール部のコートができたら誰の仕業か疑われてしまうじゃない……」

 

「それなら狩猟部の活動について違法で看過できないから介入するということで。朝4時起きとか授業中居眠りする生徒は絶対にいるだろ。それで親切な愛馬主に売ることにしておけば?」

 

 真由美からジト目で見られた。

 

「愛馬主って、競馬と馬肉が好きなルシル君よね」

 

「馬主でも馬肉を食べる人いるからね。牛牧場主が牛を食べないとでも? 誰もが食べているだろう」

 

「七草、天海から指摘された通り、狩猟部の乗馬は意味不明だ。必要性があるとは思えん」

 

 それにイメージ最悪だし、銃刀法違反だと指摘されただろうと暗に告げた。

 

「真由美さんも決断する時よ」

 

 売却手続きについて、大学や学校の所有物である場合、教育委員会や学校法人の承認が必要だが、魔法科高校は無法地帯だからいいんだよ。私はあくまでも善意の第三者で、承認があったと思っていましたと言えば、問題になるのは顧問を就けていない一高だ(笑)誰も私を訴えることはできない。

 

「わかりました……」

 

 真由美は決断した。

 

 馬肉GETだぜ!

 

 

 

 

 狩猟部の馬達は私が訪れたところ、全頭涙を流し始めた。

 

 ごめんよ!

 

「…………あの、ルシルさん、馬が皆泣いているのは……?」

 

「別れが辛いんじゃないかな」

 

「そうよね。新しいオーナーの所で幸せにね」

 

『ヒヒーーーン!?』

 

 賢いな。『お肉にされる!?』と言ってる。

 

「うん、わたし達も寂しくなるけどあなた達を愛してくれるいいオーナーっていうことだから大丈夫よ」

 

 そうそう、思わず舌舐めずりしてしまった。

 

『ヒヒヒヒーーーン!?』

 

 本当に賢いな。『そいつが愛してるのは競馬と馬肉だ!?』と言ってる。

 

 馬があまりにもイヤイヤ((((;゚Д゚))))ガクガクブルブルするものだから狩猟部は流石に怪しみ始めた。

 

「…………ねえ、ルシル君、この子たちの怯えぶり尋常じゃないんだけど、本当に愛馬主なの?」

 

「それはもちろん」

 

『ヒヒーーーン!?』

 

 ちっ、本当に賢いな、コヤツラ。『騙されるな!?』と言ってる。

 

「……ねえ、七草さん、本当に愛馬主なの?」

 

 真由美は目を逸らした。

 

「十文字君?」

 

「…………」

 

「市原さん?」

 

「馬を愛していることは確かです」

 

『ヒヒーーーン!? ヒヒーーーン!?』

 

 ちっ、どんだけ賢いんだ。『お肉にされる!? 助けて!?』と訴えている。

 

「……………………まさか、馬肉にされるの?」

 

『ぶるるう!!!』

 

 コヤツラ、その通りだと首を縦にコクコク振りやがった。

 

「却下よ!」

 

「可哀想じゃないですか!」

 

 狩猟部が全員厩舎の前でガルルルと威嚇通せんぼ状態……

 

 

 

 

 

 

 




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