鈴木悟は転移することを知っている   作:下田 モノ

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3話 大罪の魔王

 

 

 ――あれから俺はナザリック大墳墓を防衛するために罠や転移後の準備を進めていた。だが、ナザリック大墳墓地表部分にプレイヤー2つほどの反応があったのだ。ナザリック大墳墓はグレンデラ沼地にあるのだ。そんなところに来る理由はただ一つしかない。

 

 (そうか、ナザリックの情報を探りに来たのか。少し面倒だ。)

 

 俺は面倒だなと思ったが前線に出てきてわざわざ探知される馬鹿をするわけがない。十中八九、罠だろうと考えそのまま見逃すことにした。

 

 恐らくあともう少ししたら俺達の『アインズ・ウール・ゴウン』にギルド連盟のやつらが攻めてくることだろう。

 

 俺は玉座の間から『傭兵魔法職ギルド』のギルド拠点があるところに試しに情報探知系のWI『グライアイ』を使ってやつらを覗き見てみた。対策しているやつも勿論のこといるが対策を怠っているやつもいる。

 

 だいたいの探知できたプレイヤーの人数は……――

 

 ――…600人程か良く今の『ユグドラシル』にこれ程の人数が集まったものだ。探知されてないのも考えると余裕で1000人を超えてくるだろう。

 

 更に俺達『アインズ・ウール・ゴウン』を攻めてくる時には傭兵NPCなどを使ってこの2倍以上に膨れ上がると考えて良いだろう。

 

 少しだけ不安が募る。かつては、ギルドメンバー達がいたが今回は、俺一人だけだ。負けるつもりはないが数の暴力というものは恐ろしい。

 

 しかも見て気づいたがやつら装備にめちゃくちゃリソースを割いている。二十連合ギルドの時よりも今回はきつい戦いになることだろう…――

 

 

 

☆☆☆☆☆☆

 

 

 

 「なんであのDQNギルドをもう潰しにいかない!?ビビってるのか!!たかが一人相手に!!ゲームなんだからストレスフリーにあれこれ考えずにいこうぜ!!どうせ勝てる勝負なんだろ!!」

 

 声が異様に大きいギルド連盟のクラン長一人がなぜと疑問を持ちながら何故攻めないのかと私に大きな声で聞いてきた。

 

 「どうせこれで私達のギルドは引退するつもりだから最後に万全な戦いをしたいだけだ。」

 

 と伝えたが相手は良く分からないと言った感じで頭が痛くなることを言ってくる。

 

 「それは逃げだぜ!!俺なら今すぐ叩きに行く!!俺は今すぐ遊びたいんだ!!」

 

 聞いてる私の耳が腐りそうな理論だ。これだからわがままな貧困層の馬鹿どもは嫌いだ。低能で相手をするのも疲れる。所詮は私たち富裕層に使われてるだけの社会の歯車だな。

 

 聞いている周りも呆れているかうるさいと感じているかだ。

 

 だが、今すぐ叩きに行くのは、相手に時間を与えないという意味では間違いではないかもしれんな。

 

 また、ギルド『アインズ・ウール・ゴウン』の切り札だと考えられるあれらというやつの対策についてや罠や分からん殺しをできるだけどのようにして防ぐかをあの馬鹿以外で話し合った。

 

 そんな感じでギルド『アインズ・ウール・ゴウン』をいかにして攻略するかをギルド、クランで話し合いをしたが後一週間後に攻略するということに決まったので各々攻略準備をするために拠点に戻っていった。

 

 

 

☆☆☆☆☆☆

 

 

 

 あれから一週間近く経ったがどうやらギルド連盟今のやつら今日攻めるつもりらしい。だが俺はこの一週間でかなり準備を進めることができた。

 

 「ここまでやったんだ無断で俺達のナザリック大墳墓に土足で踏み入れたくそ野郎どもは鏖殺だ。」 

 

 今ギルメン達がいたら「悪の大魔王ロールプレイ様になりすぎでしょ」と言われていたことだろう。

 

 さて感傷に浸るのもこれくらいにして第八階層に転移してやつらを迎え撃つ準備をしようとするか…――。

 

 

 

☆☆☆☆☆☆

   

 

 

 あれから一週間、俺達ギルド連盟はギルド『アインズ・ウール・ゴウン』の攻略に乗り出した。

 

 最初の第一階層はあまりリソースを割かないのがギルド拠点を作る上で鉄板だが続く第二階層、第三階層、第四階層もあまりにも簡単にクリアしていった。

 

 私達は流石に何かおかしいと感じた。二十ギルド連合の時はもっとNPC達が多くいたのを情報で知っている。なのに今の道中にはNPCらしき存在はいなかった。

 

 あまりにも簡単すぎる。

 

 「俺達のチームワークに恐れを抱いて逃げたんだ!!あの時の俺が正しい!!」

 

 ……まぁうるさい単純馬鹿は放っておくとして私たちの相手は上位ギルドだ。

 

 「相手は上位ギルドだ。何かあるかもしれない更に警戒を強めるんだ!!」

 

 私はギルド連盟のやつらに更に警戒を強めるように言った。

 

 そのまま何もなく第五階層、第六階層と何もないまま第七階層をクリアした。だが自分の問題は二十ギルド連合を打倒したあれらだろう。

 

 勿論あれら対策はしてきたが予想ではギルド『アインズ・ウール・ゴウン』のいままでの全階層の全戦力が次の第八階層に備えているのだろう。

 

 私達は警戒を強めるように第八階層に降りていった…―

 

 私たちが第八階層に最初に待っていたのは以外なことに今ギルド『アインズ・ウール・ゴウン』ただ一人残っているはずの骸骨のプレイヤーだった。 骸骨は私たちに質問してきた。

 

 「一つだけ聞きたい。おまえたちギルド連盟は何を思ってこのギルド『アインズ・ウール・ゴウン』を攻略しようとした?」

 

 「「「プッ」」」

 

 「何がおかしい?」

 

 そりゃあ、あまりにもコテコテな魔王ロールプレイ過ぎて少し笑いがこらえきれず私を合わせて結構な人が吹いてしまった。世界の半分おまえにやろうじゃないだぞ。警戒してた俺たちが少し馬鹿みたいじゃないか。

 

 私は笑いを堪えながら答えた。

 

 「強いて言えばこのゲームを引退する前に最後に大きなことをして俺たちが楽しみたいからだな。これはゲームなんだから。」

 

 「そうか…くだらないことを聞いたな……ふふふ」

 

 骸骨は自傷気味に小さな笑い声を上げた。

 

 「よかった、俺が想像することではなくて。」

 

 私には聞き取れなかったが、何かを言ったということは分かった。それを最後に骸骨は何かのアイテムいくつかをアイテムボックスから取り出した。

 

 

 

 「まぁせいぜい足掻いて俺を楽しませろ。」

 

 

 

 <『憤怒之罪(サタン)』を背負い狂え――>

 

 <『怠惰之罪(ベルフェゴール)』を背負い狂え――>

 

 <『強欲之罪(マモン)』を背負い狂え――>

 

 <『色欲之罪(アスモデウス)』を背負い狂え――>

 

 <『暴食之罪(ベルゼブブ)』を背負い狂え――>

 

 

 

 

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