魔法少女ノ魔女裁判 ─君の為に〇ぬ時─   作:プッチーノ

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 ※この小説には魔法少女ノ魔女裁判の
  重大なネタバレが含まれています!
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 第二章 開幕編

 【副題観測記録/観測ログNo.26】
  フィクスマージ語 " - ReiA - "
  翻訳結果…… 『 レイア 』

 ──ふっ! この観測記録は、
 チャンネル0に沈む彼女たちの痕跡。
 読者はこの記録を通して、死後の視界を
 垣間見ることになるだろうね!──


活躍の代償 ─ 死者への儀式、赤い蝶 ─
- ReiA - 


 

『どうして…………』

 

 

『どうして……あの子は……

 ──なければならなかったの?』

 

 

『あの子はただ────を繋ぐ

 ──なだけだったのに……』

 

 

『やはり……人類は──べきです』

 

 

『私の──を──た、あの子を──した

 罪は……あまりにも重い』

 

 

『私の……“共犯者”に──ください──』

 

 

『それが彼女への───です』

 

 

『貴方も……協力してくれますよね?』

 

 

 

    「レイア」

 

 

 

「うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

………………?

 

(ここは……どこだ?)

 

な、なぜ……私はソファに寝かされている?

 

えーと……。

 

状況がまるで分からないが……私は、確か……

 

あのとき……処刑……されたはず……。

 

どうして私に意識があるんだ……?

 

それに何故私の全身は少し赤くなっている……?

 

 

…………。

 

 

……考えたがよくわからない……。

 

 

いやそれより……

 

 

全身が赤褐色の雰囲気を漂わせている

なんて劇の主人公みたいじゃないか!

 

漫画に出てきた『覇気』みたいでかっこいいよ!

 

 

…………はっ、こんなこと考えてる場合じゃない。

 

今の状況を理解する方が優先だ。

 

冷静になって周囲を見渡すと

どうやら客室? のようになっているようだね。

 

椅子とテーブルがあり部屋の中には様々なところに

美しい花や、高貴そうな花が咲いている。

 

花の種類はわからない……が、とても美しい

装飾品で構成されている部屋だと認識する。

 

ソファから立ち上がろうとすると何かを掴む。

 

掴んだ物体を放すと、それはクローバーだった。

 

ん? 2枚と6枚のクローバーか……

6枚なんて珍しいね、基本は3枚か4枚なのに。

 

それに……こっちは白い花だね。

何か意味があるのだろうか。

 

色々考えていると、誰かが入ってくる気配がした。

 

徐々に近づいてくる足音……。

 

扉の方向を警戒していると……

そこから入ってきたのは……

 

「あぁ、ようやく起きたか、蓮見レイア」

 

初日に看守に真っ二つにされた、

あり得ない人物がそこに立っていた。

 

「なんだ……鳩が豆鉄砲でも

 くらったような、その顔は」

 

その人物は……【二階堂ヒロ】だった。

 

───────────────────────

 

     【第二章】活躍の代償

    ─ 死者への儀式、赤い蝶 ─

         開演

 

───────────────────────

 

あの処刑の日から翌日の朝7時。

そこに立っていたのは二階堂ヒロだ。

 

ストレートの黒髪、裁判官のような服。

左側の頭に大きな赤い花の髪飾り。

 

私達が牢屋敷に閉じ込められた初日、

『あの看守』に首を飛ばされた……

 

まさに『委員長』といった雰囲気の少女。

いや、私も少女ではあるか……。

 

あぁ、説明が足りないだろう。一つずつ話そう」

 

そう言って彼女は詳細を語りだす。

 

まず、……この世界は『死後の世界』だ」

 

『死後の世界』!?」

 

なぜ嬉しそうなんだ……まぁいい」

 

なぜか呆れられた気がする。

 

私はあの看守に〇され、ここに迷い込んだ」

 

最初は戸惑ったよ。

 なんせ、自分の死体を見ていたのだから」

 

…………」

 

 

二階堂ヒロが『この世界』に関して解説中……

 

 

つまり……『この牢屋敷の秘密を

 探っている最中』という事だ」

 

……冒険みたいだね?」

 

あぁ、その認識で間違いないよ」

 

こほんと、言い直す二階堂ヒロ。

 

最後に……君に質問することがある」

 

質問……?」

 

あぁ、君は……城ケ崎ノアを刺した。

 これは間違いないな」

 

あぁ……その話か……

私にとっては痛い話題だ……。

 

……そうだね。

 間違いない、『私が刺した』よ」

 

では、君は『ノアの後頭部を殴った』か?」

 

…………え? 『後頭部』だって……?

 

それはどういうことだい?」

 

質問を質問で返すな。それで、殴ったのか?」

 

いや! 私は後頭部を殴ってないよ、

 それがどうしたんだい?」

 

なら……朗報がある」

 

朗報……?

 

聞かせてくれるかい?」

 

あぁ、勿論だとも」

 

 

蓮見レイア、“君は城ケ崎ノアを殺してない”」

 

 

……なんだって?

 

詳しい、話を……してくれないか」

 

慌てなくていい。順を追って話そう」

 

彼女はそう言って時系列を説明しだす。

 

まず17時頃、蓮見レイアは

 城ケ崎ノアを刺した、『これは正しい』ね」

 

……間違いないよ」

 

だが、この時点では

 『ノアは死んでいなかった』んだ」

 

なん……だと……。

 

本人から聞いたが、

 『城ケ崎ノアの魔法は液体操作』」

 

魔法を使って自分を『絵だと思い続けた結果、

 出血を最小限に抑えた』んだ」

 

ノア君…………。

 

つまり、『君の犯行は未遂』だった」

 

……でもノアくんは死んでいたじゃないか」

 

……そう。問題はそこだ」

 

君自身は犯行を認めたが、

 この事件はまだ終わってない」

 

私はもしかして……踊ら『されていた』……?

 

17時以降に君の犯行を利用した

 『真犯人』がまだ隠れている」

 

城ケ崎ノアの後頭部を殴り、

 蓮見レイアを利用した“黒幕が”ね」

 

…………」

 

まるで……操り人形のように……。

 

君がノアを刺した後、

 誰かが最後にとどめを刺したんだ」

 

まだ、“全部終わってない”んだよ。

 蓮見レイア」

 

…………」

 

私と……私たちと協力してくれないか?」

 

……答えは決まっていた。

 

あぁ、勿論協力させてもらうよ、【ヒロくん】」

 

ありがとう【レイア】。これからよろしく」

 

そういってヒロくんと握手をした。

冷たい感触がその手から伝わってくる。

 

まぁ……私たちは死んでしまった後だし

そりゃあ当然だけど……。

 

それにしても、私が【犯人じゃなかった】、

なんて………………。

 

なんてすばらしい情報だろう!

あぁ、ノアくんに今すぐ謝りたい!

 

彼女を刺してしまった私を許してくれるとは

到底思えないけれど、

私なりに精一杯の謝罪をしよう!

 

……ってヒロ君? なぜ少し引いてるんだい?

 

と、そう考えていたらまた入口から気配がした……

 

そこを見ると……そこに居たのは……

 

あ、レイアちゃん。起きた?」

 

白髪、ベレー帽、オッドアイの瞳、スプレー缶!

 

間違いない! 彼女だ!

 

私はすぐ彼女にむかって走り出す。

 

のあくううぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅん!」

 

わあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

彼女から離れないよう必死に……

必死に抱き着いた。

 

私が悪かったよぉぉぉぉぉぉぉ!

 ごめんねぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」

 

わかっだ! わがっだから!

 レイアちゃ、ぐるぢぃ……」

 

必死に謝った。

 

涙が溢れて溢れてしょうがなかった。

 

どうしても真っ先に謝りたくて……

私がバカだったのが原因で、

君を死なせてしまったんだから……。

 

……なんだ……こいつ……」

 

……かっこいいレイアちゃん、

 どこ行っちゃったの……」

 

ノア君の後ろからこちらを不思議そうに

首を傾げた、見慣れない幼き少女がいた。

 

抱擁を緩めると屈んでせき込むノアくん。

うっかり強く抱きしめてしまったようだ、

またあとで謝らないと。

 

……えっと……」

 

それで……そちらの【お嬢さん】は誰だい?」

 

あ、自己紹介がまだだったね!」

 

白い花の装飾を右頭に着けた幼き少女。

存在感が薄く、気づいたら消えてしまいそうな

細い体で保護欲を掻き立ててくる謎の女の子。

 

ニヤッといたずらっ子な表情を少々見せ──

 

私の名前は“二階堂シロ”だよ!」

 

笑いながらそう説明した。

 

えぇ!? ヒロくんの妹かい?」

 

そう思いヒロ君の方を見ると

呆れた表情でこちらを睨んでいる。

 

おいシロ。嘘を言うな」

 

あ、バレた。

 うーん嘘ってどうすれば上手くなるのかな」

 

ため息をつくヒロくん。

 

……彼女は記憶喪失中で、

 本当の名前はわかってない」

 

今は仮の名前を私がつけてるんだ」

 

もちろん私の親族ではない」

 

そ、そうか……」

 

てっきり家族のような仲の良さが見えたから

バイアスがかかってしまったようだ。

 

そうだよ~私の名前は“シロ”だよ~

 よろしくね? レイアちゃん」

 

あぁ! よろしく頼むよシロくん」

 

彼女とも握手をした……すごく小さい手だ。

守らないといけないと思わせるくらい小さい。

 

彼女と握手したそのとき、

足元に何かがあるのを感じとった。

 

視線を向けると紫色の花が私達を囲んでいる。

美しい花の匂いが私たちを包んだ。

 

これは『ミヤコワスレ』と

 『リューココリーネ』だよ」

 

……シロ君。もしかして花の名前かい?」

 

そうだよ~それぞれ『しばしの憩い』と

 『信じる心』って意味があるんだ」

 

……そう……なのか」

 

一瞬で花の名前が分かるのか……凄いな……。

そうすると……さっきのソファに現れた

クローバーにも意味があるのだろうか?

 

シロくん、先程2枚と6枚の

 クローバーが現れたんだけど……」

 

うん! 枚数にも勿論、意味はあるんだよ~」

 

2枚は『素敵な出会い』。

 6枚は『名誉、名声』って言葉だね」

 

レイアちゃんと会えて、私も嬉しいよ!」

 

とても嬉しそうな笑顔で

こちらを見るシロの顔につられ

私の心は穏やかになった。

 

母親に見られていた頃の、あの温かい気持ち。

それと似たような雰囲気が、

私を包んでくれている気がする。

 

私とノアくん。それにヒロくんとシロくん。

 

あぁそう、まるで……家族のような……。

 

そうか! ……私たちは家族だったのか!

 

つまり、私が『パパ』になればいいんだね!?」

 

何を言っているんだレイア」

 

そうだよレイアちゃん。

 『パパ』はヒロちゃんでしょ?」

 

ノアも何を言っているんだ」

 

『女の子なのにパパ』……?

 えぇぇぇぇ? どーゆーこと???」

 

真面目に考えるなシロ」

 

はぁ……全く君たちは……マイペースだな」

 

そう言いつつも、ヒロくんの顔は

穏やかな表情を隠しきれていなかった。




【共有された情報】

ヒロ君が知っていること全てを共有済み。

【特筆すべきところ】
シロの目に映る人物。
 エマ、ハンナ、シェリー、メルル
 アンアン、アリサ、ナノカ 7名。

→扉という壁に阻まれてる問題
 次の話で多少解決する為保留。

→牢屋敷関係
 娯楽室はいつも空いているよ。
 食堂の料理は期待できないね、
 まぁ、食べれるだけマシだろうか。

 10時〜12時、15時〜17時、22時〜翌日6時、
 囚人全員が監房に拘束される時間で、さらに
 私たちにとっては化け物が出現する時間。

 見つかった場合は看守にずっと追跡される。
  ▶︎捕まったら懲罰房に拘束され2日間動けない。
 そんな愚かな行動は慎むべきだね。

→シロ関係
 母親が【魔女】の可能性が高いみたいだ。
 彼女の母親……花に随分詳しいね。
 応接間の環境を変えた人物に思える。
 ほぼ、【魔女】だろうと予想している……
 と、ヒロ君は言っていた。

 彼女の魔法は現在特定不可。
 魔女因子の痕跡を【残滓】と発言したらしい。
 この【残滓】を集めると
 彼女の魔法は強化されていくらしい。

→敵か?味方か?
 敵ならば私たちは敵を強化していることになる。
 味方ならば心強い味方になりそうだ。

 まぁ、いくら強大な敵だろうと
 私が皆を護って見せよう!

〈作者からメッセージ〉
 あけましておめでとうございます。
 第一章みてくださった読者様に感謝致します。

 開幕なので軽めの文字数に調節しました。
  
 第二章はレイアとノア視点でお送りいたします。
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