※この小説には魔法少女ノ魔女裁判の
重大なネタバレが含まれています!
クリアしてない方はクリア後推奨!
ネタバレ嫌な方はブラウザバック!
最後、原作の選択肢を再現しました。
答えなくても次に進めますが、
没入感を大切にしたい方は是非どうぞ。
【副題観測記録/観測ログNo.3】
フィクスマージ語 " - HerO - "
翻訳結果…… 『 ヒロ 』
──この観測記録は、
チャンネル0に沈む彼女たちの痕跡。
読者はこの記録を通して、死後の視界を
垣間見ることになるだろう──
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私が生きていたとき、つまり
最初にいた場所へと戻ってきた。
私達は地下の監房入り口にいる。
あの時はよく見ていなかった為
今一度注意深く周囲を観察してみる。
薄暗い空気で満たされた牢屋
各所にヒビがあり老朽化の兆候が見えた。
(老朽化が見える割に、鉄格子はオートロック
形式なのは歪さを感じざるを得ないな)
「う〜ん、おかしいなぁ〜?」
隣にいるシロからそんな声が漏れる。
「何がおかしいんだ?」
「ここはそれぞれ、個人の部屋みたいに綺麗に
飾ってあったような〜感覚があるんだけど〜」
「個人の部屋か……」
そうだとすると、この監房は元々は
普通の人が暮らしていた場所を改造した……
または大規模な工事でもしたのか。
(……私達にそれはわからない)
今は完全に全ての部屋が
監房になってしまっていて均一だ。
相当長い年月が経たない限り、
そんな事にはならないはず……ということは
少なくとも数十年以上経過しているかもしれない。
(そもそもここの匂いはあまり良くない。
通路全体に鉄錆びた匂いが鼻につく。
あまり長居はしたくないな)
他に目についたのは床に落ちた桶……
いや、バケツか?
「……どうして牢屋の近くにバケツが?」
何のためにあるかは一切わからないが
鉄格子のそばには古いバケツがある。
ゴミ箱代わりだろうか?
他の監房の中を覗いても誰もいない。
まだラウンジで会話でもしているのだろう。
「ここ匂う……すぐ出たいよ」
「……わかった、なるべく早く調べるよ」
シロはあまり監房には入りたくないようで、
立ち止まり、片手は鼻を摘んでいる。
彼女は入り口付近に待ってもらい、
私はとりあえず自分のいた場所を調べよう。
(確か入って3番目の監房だったな)
鉄格子は上がっている為、簡単に中に入れた。
四方は石壁で囲み壁にはテレビモニター。
古い壁と現代よりのモニターは、
時代が混在しているようで歪な空間だ。
また洗面所、トイレ、テーブル、椅子
など一通りの道具は揃っている。
少し埃が被っている気がするが。
(……生きていたら掃除しただろうな)
調べていると私が寝ていたベッドの近くに
【淡い光】がうっすらと主張していた。
これに触るのは二回目だったはず
躊躇なく私はその光に触れる。
するとまた頭の中が白く塗りつぶされ──
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「ヒロちゃん……」
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エマが寝ていてボソリと呟く記憶をみる。
「……っ」
(エマ──君はなぜ【彼女】を見捨てた?)
(どうして──君に【彼女】を任せたのに!)
彼女に対する感情が反射的に湧き上がった。
抑えきれない苛立ちが心を支配する。
こんな心の状態ではダメだと──
本心ではわかっているのに。
(落ち着け! 私は冷静だ……)
自分の心を落ち着かせていると、
監房入り口から複数人の足音が
監房内に響いてくる。
足音が気になり、ある程度は
自分を落ち着かせる事ができた。
一度思考をリセットし、監房廊下へと歩む。
(ラウンジにいた皆が
監房に戻ってきている時間か)
今は……およそ14時頃だろうか。
監房に戻ってきた人物は
レイア、アンアン、ミリア、ノア。
少し遅れて戻ってきたのは
ココ、マーゴ、ナノカ、アリサ。
最後にさらに遅れてきたのは
シェリー、ハンナ、メルル、そしてエマだ。
皆を見送った後、私は入り口から見ていた
シロに話しかける。彼女は戻ってきた私を
見て嬉しそうに……尻尾が見える気がした(幻覚)。
「ヒロちゃん! 用事終わった〜?」
「あぁ、ところで聞きたいことがあるんだ」
「ん〜? なぁに〜?」
先程触れた【淡い光】に関して、
もう少し詳細が知りたいと思い質問する。
「【淡い光】に関して詳細を聞きたい。この
【淡い光】が発生する条件、法則。
シロは何か知っているか?」
「うーん、知っているわけじゃないよ〜」
「……そうか」
「ただね〜前に人が長く触ったところが
多く光ってる気はする〜」
「接触したところ?」
(それは……触れたとこに何らかの
痕跡が残っている……という事だろうか?)
「人が触れた場所に残る痕跡か……。
それを私達が接触するとその人の
一部の記憶が見える……という事か?」
「うん! あってると思うよ〜」
「ありがとう、この【淡い光】で見えた
記憶の時間軸は過去だけだろうか?」
「う〜ん、過去だけじゃなくて
未来も見えたことがあったよ〜」
「未来も……か」
未来と言っても直近の記憶が多いけどね〜
と呟き、シロは私の腕をペタペタと触る。
パーソナルスペースに堂々と入ってきているが
彼女をそこまで悪いとは思わなかった。
……距離に関して「は」指摘しないでおこう。
その代わり、他の箇所を指摘するとしよう。
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【淡い光】
賛成→ 魔女因子の痕跡
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……また、ステンドグラスが割れるような
音が響いた気がするが、何なんだこれは?
「シロ、その【淡い光】に関して、
だいぶ検討はついたよ」
「え!? 本当? 聞かせて聞かせて!」
「あぁ、勿論だとも」
私は人差し指を上にあげ、発言する。
「ゴクチョーが言っていた、私達が持つ
【魔女因子】は私たちを【魔女】にする」
そうだね、とシロは頷く。
「私たちの持っている【魔女因子】は私達以外、
つまり物体にも【魔女因子】の【痕跡】が微量に
残ると仮定して考えてみたらどうだろうか?」
それを聞いた彼女は少し考え、
納得がいったように頷き返してきた。
「そう考えると〜私の【魔法】は
【魔女因子】の【痕跡】に干渉できる、
面白そうな【魔法】を持ってるって事?」
「面白いかはわからないが、 それに近い
【魔法】を持っているのは確かだよ」
「……【魔女因子】の残り跡……パンを食べた後
のカスのような……【残滓】みたいだね。」
「【残滓】か……。
一々、魔女因子の痕跡というのも手間だし
今後は【残滓】で認識を合わせよう」
そうだね!と彼女からいい返事をもらったところ
で、私は思考を巡らせる。
魔女因子の痕跡を【残滓】 と彼女は表現した。
もしかして……何か知っているのか?
何かこの単語に引っ掛かるような──、
そう思考していた時、
鉄格子が降りる前にアリサが監房から出て
私たち二人の間を通り過ぎていった。
監房の鉄格子は降りる音を立てる。
私はシロに目配せをした。
シロは一度階段のほうを見た後、
私を見て察し移動を始める。
どこかの扉をアリサは開けてくれるかもしれない。
私達はアリサの跡をつけるように移動する。
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アリサが移動したのを見てついていくと、
食堂はまだ施錠されていなかったのか、
扉を開けっぱなしにしたまま入っていく。
私達は好都合とばかりに食堂へと入った。
食堂全体は私達の想像通りのものしかない。
暖炉とテーブルと椅子、何の変哲もない食堂だ。
アリサはカウンターを見ている。
私達は食堂内で一番目立っている
ビュッフェカウンターに近寄った。
カウンターに並んでいる料理は
グロテスクな色合いで、自分から食べたい
とは思えない料理ばかり並んでいる。
「なぁに? これ……真っ黒に焦げたリンゴ……
ドロドロのパン? 嫌がらせだね……」
指を差しながら料理を確認していくシロ。
「どんなに酷い料理だろうと
作ってくれた人に失礼だよ、シロ」
「えぇ〜流石にこれを食べたいとは思わないよ〜
まぁ……そもそも食ベられない体だけどさ〜」
(気持ちは……わからなくもない)
監房の料理担当など、ここにはいないだろうし
期待ができないのは知っていたことだ。
横目で見たアリサも、
まともな食事もねぇのかここは……、
と不機嫌な態度でぼやいている。
(他に見るものもない上、【残滓】もない)
ここはもういいだろうと退出しようと
すると厨房側の扉が開いた。
全く似合っていないエプロンをかけ
料理を運んできた看守。
看守は料理を持ったままアリサを見る。
彼女は「チッ……」といって食堂から
逃げるように立ち去っていった。
看守はグロテスクな料理をテーブルに置いて、
走り去っていったアリサを捕まえる為か、
エプロンを着たまま追いかけていった。
それを見送る私達は、
この酷い料理を誰が作ったかハッキリした。
(料理担当は……看守だった)
と考えたとこで、服の袖を引っ張られる。
「……ねぇ〜ヒロちゃん」
「何だ?」
「看守走り去っていっちゃったね」
その言葉になにか強烈な違和感を感じた。
微妙に会話がずれているような感覚──
……この違和感は?
「監房のとこでも剣を持った子と
スプレー缶持った子が通っていったし、
皆すごい特徴的だよね〜」
「……あぁ、そうだな」
この違和感の正体は何だ?
私は何が気になっている?
「シスターみたいな服の人と、私に似た服装の
子も目が綺麗だったよ〜いいな〜」
現段階では違和感の正体はわからない。
この違和感は一旦、頭の片隅に置くことにした。
先程、看守が出てきた部屋は食堂の隣、
つまり厨房への扉だ。
(看守がアリサを捕まえに行ってるから、
扉は開きっぱなしになっているな)
私は歩いて厨房の中を覗きにいく。
冷蔵庫やキッチン、オーブン、
ある程度の調理器具、色が変色したような
食材が並んでいる。それ以外変わった物もない。
ただ一点気になるものは見える。
調理器具のナイフに【残滓】が纏っていた。
「【残滓】があるね〜はいどうぞ!」
といつの間にか私の隣に移動していた
シロが私より先に【残滓】を
手に取って渡してきた。
「あぁ、ありがとう」
そう言って【残滓】に触れる。
頭の中に記憶が入り込んで────
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「───────────、
お姉ちゃんになんでも話してね」
----------------
……この記憶は、【なれはて】になる前の
看守の記憶か?
(話している様子は見えたが、
その相手はわからないか……)
誰かの知り合いの可能性が高いだろうな。
と思考していたら、なぜか
シロは私の手を念入りに握っていた。
「ヒロちゃん……」
(……なんだか、不安そうな顔をしているな)
「……どうした、何か心配事でも?」
「……何かできそうな気がするんだ!」
「何か……とは」
「ん〜何か、動かせそうな感じがする!」
シロは先程の【残滓】を回収した
ナイフ へと指を向けている。
「動かせそう?」
「まだそのナイフに【残滓】が残ってて
もしかしたら私動かせるかも〜って思ったの」
「……興味があるな、やってみてくれないか?」
「わかった!やってみる〜」
私の手を握るのをやめたシロは、
ナイフに向かって指を指す。
すると、指を指されたナイフは重力が
なくなったかのように宙を浮き始めた。
シロは少し誇らしげにこちらを見てくる。
そして浮かしたナイフをまな板に戻した。
「どうかな〜私の魔法〜。
まるでサイコキネシスみたい〜」
「本当に動かせるようになったのか」
「うん!あの【残滓】をひたすら
触ってたらできるようになったんだ〜」
最初は何にも干渉できなかったんだけどね〜と
照れながら私の反応を伺っている。
「なら今後も【残滓】を見つけて集めれば
他の物体にも干渉できるようになるかもな」
「そうだね〜【残滓】が付着してる物は他にも
あるかも〜さっきの4人にも
付着してたし人にだって干渉できるかも!」
(……やはりそうか)
シロの言葉で違和感の正体が判明した。
やはり、私の感じた違和感は正しい。
頭の中に過去の発言を思い浮かべる────
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監房に戻ってきた人物は、
レイア、アンアン、ミリア、ノア
少し遅れて戻ってきたのは、
ココ、マーゴ、ナノカ、アリサ
最後にさらに遅れてきたのは
シェリー、ハンナ、メルル…そしてエマ
『……ねぇ〜ヒロちゃん』
『何だ?』
『看守走り去っていっちゃったね』
『監房のとこでも剣を持った子と
スプレー缶持った子が通っていったし
皆んなすごい特徴的だよね〜』
『さっきのシスターみたいな服の人と
私と似た服装の子も目が綺麗だったよ〜
いいな〜』
『そうだね〜【残滓】が付着してる物は他にも
あるかも〜さっきの 四人にも付着
してたし人にだって干渉できるかも!』
そう今までのシロとの会話から
私は一つの答えを導き出せた。
シロの目はひょっとすると
顔を認識できていない
盲目
見え方が私と違う
ヒロの脳内メモ
→今現在の状況
死んだはずの私は謎の少女シロと行動中。
シロのことが少しだけ判明。
牢屋敷の規則も少し判明。
私の状況に関してはまだわからない。
現状できることを増やしていくしか無いな。
シロも私も扉を通り抜けられない。
まさかほぼ幽霊の状態になってるのに
扉という壁に阻まれてしまうとはな……。
▶︎シロの能力が強化されたら
解決できないだろうか……試したい。
→牢屋敷関係
どうやらある程度の規則があるようだ。
一定の時間に施錠がされる箇所は多い。
娯楽室は開いたままなのでいつでも入れる。
食堂の料理は期待できそうにない。
15時〜?時 に一旦施錠されるのを監房にて確認。
▶︎ これを破ると看守に追いかけられる。
捕まったらどこかに拘束される可能性あり。
→シロ関係
純粋な性格。
「かなり」人懐っこく犬に見えてくる。
ただ運営側の可能性あり。
昔の牢屋敷を訪れたことがある。
彼女の魔法はまだ特定できない。
魔女因子の痕跡を【残滓】と発言。
この【残滓】を集めると
彼女の魔法は強化されていく……らしい。
もしシロが敵側だとすると
敵を強化していることになるが、
今は利用させてもらうことにしよう。
彼女の目は……もしかして……
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続けて4話も投稿済みです。
シロの「 目は 」ひょっとすると
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顔を認識できていない
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盲目
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見え方が私と違う