─登場人物─
【
結ヶ丘高等学校に通う一年生で、仮面ライダームジカの変身者。
歌うことが大好きだが、ヌッラの能力により歌声を奪われてしまった。
【
結ヶ丘高等学校に通う一年生で、スクールアイドル部の一員。
人前では緊張して歌えないという悩みを抱えていたが、可可の想いに触発されて共にスクールアイドルを始めた。
【
結ヶ丘高等学校に通う一年生で、スクールアイドル部の一員。
スクールアイドルに憧れて上海からやって来た。好きなものへの情熱は人一倍強い。
【
結ヶ丘高等学校に通う一年生で、スクールアイドル部の一員。
かのんの幼馴染であり、丸いものが大好き。スクールアイドル活動では、得意なダンスを活かしてメンバーを引っ張っている。
【
結ヶ丘高等学校に通う一年生で、スクールアイドル部の一員。
幼い頃からショウビジネスの世界で活動してきた。表には見せないが努力家であり、ショウビジネスの世界で培ってきた様々なことを器用にこなす。
【
結ヶ丘高等学校に通う一年生で、 スクールアイドル部の一員。
音楽科に所属し、生徒会長を務めている。
亡き母が遺した結ヶ丘高等学校を守るために奮闘しており、かのんたちと共にスクールアイドルとして学校を盛り上げようと活動している。
【プリバレ】
ピリオドの幹部。
黒を基調としたシックなワンピースに身を包み、顔の右半分を覆うベールを纏っている。
【エントラージュ】
マエストロの側近。
白髪で、きれいに整えられた白い髭を蓄えた高齢の男性。常に隙のない身なりで、執事服を品良く着こなしている。
【マエストロ】
ピリオドを率いる指導者。
常に悠然とした佇まいを崩さず、その立ち振る舞いには確かな威厳が感じられる。
──ゴクリ
なんとも言えない緊張感が漂う空気に、俺は固唾を飲んだ。
一日の授業を控えた始業前、俺は結ヶ丘高等学校のスクールアイドル部の部室に呼び出された。部員ではないとはいえここに来るのは何度目かであり、みんなと和気藹々と過ごしたこの空間で、本来なら緊張なんて感じない。
しかし、今日は違った。
きっかけは俺が登校した直後のこと。俺を待ち構えていたといった様子でかのんに声をかけられ、神妙な面持ちの彼女にそのまま腕を引かれて他の4人が待つここに連れてこられた。
俺はちょこんとひとつ置かれた椅子に座らされ、前にある長机を挟んだ向かい側、左から順に恋、千砂都、かのん、クゥクゥ、すみれの5人が座っている。構図としては1対5といったふうになっており、これじゃあまるで何かの面接を受けているようだった。しかも目の前の5人からはいつものような和やかな雰囲気は感じられず、真剣かつ固い表情を浮かべている。
「今日は奏叶くんに、大事なお話があります」
かのんがジッと俺の目を見つめて会話を切り出した。 感じていた緊張は勘違いではなかったようで、やはり何か重要な話があるらしい。状況から察するに5人からの話ということだろうが、全く心当たりがない。
そんなあまりに心当たりのない状況で俺の中に生じた不安と焦燥だったが、それが長続きすることはなかった。次の瞬間には、かのんが本題を口にしたからである。
「奏叶くん、私たちに歌を教えてください!!」
「え!?」
かのんの言葉を耳にして、不安と焦燥の代わりに生じたのは喫驚だった。
俺がみんなに、歌を教える…?
いったいどうして、そんな話に…
例えば、俺が歌手活動をしていたということを知っているのであれば、そういう話になるのもわからなくはない。しかし、この5人の中でそのことを知っているのは恋だけだ。そして、恋にはそれを他の人には黙っておいてほしいと伝えている上、彼女がその約束を破るとは考えられない。
そんな思考の元俺の視線が恋を捉えると、彼女は穏やかな微笑みを浮かべて頷いた。その様子から察するに、予想通り恋は俺が歌手活動をしていたことについては何も話していないということが読み取られた。
「どうして、俺に…?」
動揺が伝わる声音で俺は尋ねる。
「私たちスクールアイドル部は、顧問の先生も、メンバー以外の部員もいません。これからレベルの高い大会を目指すなら、
「そしたら、満場一致で奏叶くんがいいって」
改めて5人全員の表情に目をやると、その言葉が偽りではないとすぐに伝わってきた。
伝わってきたのだが…納得はできなかった。
どうして俺なんだろうか。一番に浮かんできたのはそんな疑問だった。
彼女たちが俺を信頼して、頼ってくれたこと自体は心から嬉しかった。だからこそ、生半可な気持ちで引き受けちゃならない話であると思い、俺には務まらないと感じてしまった。
歌えなくなった、俺には…
「奏叶くんは、これまでも私たちが困ってる時に助けてくれたけど…奏叶くんさえよければ、これからは同じスクールアイドル部の部員として、いろんなアドバイスをもらえないかなって思ったんだ」
「俺は…」
言葉というのは、相手のことが大切なほど上手く伝えられないものだ。今の自分自身の心情を齟齬なく伝えるのが難しく、俺は宙に散らばった言葉を探すように視線を泳がせる。
「あっ、今すぐに答えがほしいってわけじゃないんだ」
そんな俺の様子を見たかのんが、慌てたように胸の前で両手を振りながら言った。
「私たちも、今グループのことでいろいろ悩んでいるところだし…」
「簡単に決められることじゃないし、奏叶くんがしっかりと考えられたら、また答えを聞かせて」
ということで、俺からの返事は保留ということになり、今日のところは解散となった。
「はぁ…」
時は流れ、あれから数日が経った。
しかし、未だに俺の中でどうするかが定まらず、返事は保留にしたままである。今もひとり歩く帰路の中、どうするか頭を悩ませていた。
俺は彼女たちのライブが好きだ。だから応援してるし、俺にできることならなんだって手伝いたいと思ってる。でも、"できることなら"だ。少なくとも、俺の歌声を奪ったあのヌッラを倒して、歌声を取り戻すまでは歌を教えるなんて…
「ん?」
そんな時、ふと通りかかった公園の木の下で、何かを取ろうと四苦八苦している男の子が目についた。黒いランドセルを背負っており、背丈から見るに小学一年生ぐらいだろうか…
どうやら何かが木に引っかかってしまったようで、男の子は困り顔で木を見上げ、何度もジャンプしては手を伸ばしている。
「キミ、何か木に引っかかっちゃった?」
そんな様子を目にしてしまっては見過ごすなんて出来ず、俺は男の子に近づき声をかける。
「うん…あのね、今日ね、学校で"ユメ"の絵をかいたの!でもその絵が風でビューっていっちゃって、木の上に…」
男の子が指差す方を見てみれば、地上から10メートルほどの所の枝に、一枚の紙が引っかかっているのが確認できた。
この高さなら、行けるかな…
「よし…ちょっと待っててね」
俺は男の子に一声かけ、木に手をかけ登っていく。問題の絵が引っかかっている枝の近くまで登ると、風に靡くその絵に手を伸ばして掴み取った。
「よし、大丈夫そうだな…」
幸運なことに絵は枝に張り付くように引っかかっていたようで、穴が空いたり破れたりしている様子はない。俺はそのことに安堵しつつ、それに描かれている絵が気になった。
「これは…歌手?」
クレヨンで描かれた可愛らしいタッチの絵で表現されているのは、大きな会場のセンターステージで歌っている男性だった。
あの子は、確か夢の絵を描いたって言ってたな…
ということは、これがあの子の夢。
「はい、無事だったよ」
木から降りた俺は、男の子に絵を返す。すると、嬉しそうにパァッと表情が明るくなる。
「よかったぁ!!」
満面の笑みで大事そうに絵を胸に抱く男の子の様子に、俺も思わず笑みがこぼれる。
「ボク、
俺は男の子─ハジメくんに目線を合わせるようにしゃがみ、そっと頭を撫でながら「どういたしまして」と答える。
「素敵な絵だね。もしかして、ハジメくんの夢って…」
「ボクね、この絵みたいにおっきなステージで、たくさんの人にお歌をとどける人になりたいんだ!!」
無邪気で、純朴な、ただただこれからの未来への希望に満ち溢れた表情のハジメくん。
「ボク、今はまだあんまりお歌上手じゃないけど…でも、大好きだから!!!」
「っ…!」
そう語る彼はまるで昔の自分を見ているようで、胸の奥の奥底から、忘れていた何かが込み上げてくるような、そんな熱を感じた。
『おれ、歌が大好きだから!!!』
脳裏に浮かんだ幼少の頃の自分が発した言葉。それを思い出し、無意識に俺の口角は上がった。
「ありがとう、ハジメくん」
「…?どうしてお兄ちゃんがお礼を言うの?」
「キミのおかげで、大切なことを思い出せた気がするから…かな?」
そう言って微笑んだ俺だったが、ハジメくんは不思議そうに首を傾げている。
「じゃあね。ハジメくんの夢、応援してる」
そう告げて、俺はこの場から去っていく。
しかし、後に俺はこの時のことを後悔することになる。
もう少し、俺がこの場に留まっていれば…
〜〜〜〜〜
─ピリオド・幹部の間─
この部屋には現在、ピリオドを率いる"マエストロ"、そのマエストロの側近"エントラージュ"、そして顔の半分を黒いローブで隠している女性幹部"プリバレ"の三人がいた。
「今度のヌッラは、君が見つけてきた人材のようだね。プリバレ」
「えぇ、マエストロ。今回のヌッラは、
マエストロへ恍惚とした視線を向けたプリバレが答えた。
「何やらその能力も、プリバレと通ずるものがあるようですな」
「ほぅ、それは楽しみだ」
エントラージュの言葉に、自身の顎を撫でながら不敵な笑みを浮かべるマエストロ。そんな彼に、彼女も不敵に笑い返す。
「えぇ…何かを失った人というのは、
〜〜〜〜〜
─翌日─
昨日のハジメくんとの一件を経て、俺の意識も少し前向きなものに変わった。
「活動を見学させてほしい?」
「うん。改めてみんなの活動を見て、いろいろと考えたいんだ」
そこで俺は、スクールアイドル部の活動を見学させてもらうことにした。今までも何度か見たことはあるが、それはあくまで通りがかりにたまたま見たという程度だ。なので、今後活動に関わるかもしれないという意識を持って、改めてみんなの活動の様子は見ておいた方がいいと考えた。
「もちろん!じゃあ早速だけど、これから部室行ってみる?」
「うん、そうさせてもらおうかな」
「と言っても、今日はいつもとはちょっと違う活動なんだけどね」
「いつもとは違う活動…?」
俺の頼みを引き受けてくれた千砂都と共に、部室に向かって歩みを進める。道中、そのいつもとは違う活動について話を聞いた。
事の発端は数日前。スクールアイドルの全国大会、"ラブライブ!"にエントリーしようとした彼女たちだったが、そこで大きな問題に気づいた。
それは、未だにグループ名が決まっていないこと。
そこでメンバー内で案を出し合ったり、学校内でグループ名を募集してみたりしたものの、なかなか上手くはいかず…そこでまずは、結ヶ丘のスクールアイドルのことをいろんな人に知ってもらおうと、今日は初めての動画配信に挑戦してみるということらしい。
今は部室で、動画配信について全く知らない恋にいろいろと説明しているところだそうだ。
それにしても、イマドキ動画配信について知らないとは…いろいろあったとはいえ、やっぱ恋ってお嬢様なんだなぁ。
「これが、動画配信…?」
恋は不思議そうに、卓上に置かれた小さな三脚で固定されたスマートフォンを覗き込んでいる。
「これで撮影して、ネットで世界中の人に見てもらって、結ヶ丘のスクールアイドルを覚えてもらうの!そしたら、きっといい名前も集まるんじゃないかって」
かのんの説明を聞いても、恋にはいまいちイメージが湧いていないのか呆けた様子だ。
「じゃあ行くよー」
そんな恋にはお構いなしで、かのんは恋をひとりカメラ前に立たせてライブ配信を始める。
「わっ、
戸惑いつつも恋らしい真面目な挨拶をしていたところで、彼女はふと隣の丸椅子の上に置かれたノートパソコンの画面に写っている配信映像に気づく。そこに載っている配信へのコメントには、何が始まるのかという期待のメッセージや恋への応援のメッセージ、中には彼女に対する可愛いなどと言った褒め言葉も見受けられた。
「なんですかこれは!?」
「恋ちゃんを見た人がメッセージくれてるんだよ。何か答えてみたら?」
かのんはそう言うが、配信というもの自体に初めて触れる恋には中々ハードルが高い様子。
「もうっ!こんなの断りもなく始めないでください!!」
恋は顔を真っ赤にして苦言を呈す。
「お試しだよお試し」
かのんは笑ってそう誤魔化すが、これに関しては恋の苦言通りだと思う。なんて一人部屋の隅に立つ俺は、内心苦笑していた。
というわけで気を取り直して、今度は恋だけでなく、千砂都、可可、すみれも含めた4人がカメラ前に立つ。
「じゃあ行くよー」
「待ってください」
配信開始のボタンを押そうとしたかのんに、恋がストップをかけた。
「かのんさん、あなたは映らないのですか?」
「私は…撮影?」
恋の指摘にそう答えるかのんだが、その声音と表情からそれが言い訳だということは明白だった。恐らく、恥ずかしがり屋のかのんのことだから、自分は配信に参加しないつもりだったのだろう。
だが、せっかくの機会だし、ここは結ヶ丘のスクールアイドル5人で映るべきだと俺も思う。
「撮影ぐらい俺が手伝うよ」
「えぇ!?」
こうして、逃げ道を失ったかのんも渋々撮影に参加する。しかも可可と千砂都に誘導され、立ち位置はセンターである。
という流れでようやく始まった配信だったが、一言で表すなら『カオス』であった。
挨拶の途中で恥ずかしくなったからやめないかと言い出したかのんに、先程の件もあって配信中にも関わらず問い詰める恋。それをなんとか誤魔化そうととにかく大好きな丸をアピールする千砂都と、可可にグソクムシの被り物を被せられたすみれが謎のグソクムシダンスを披露するという、まさにカオスとしか言い表せない現場となった。そのカオスさがウケていいねはたくさんもらえたようだが、元の狙いとは大幅に外れてしまった。
それにしても千砂都の丸はわかるとして、すみれはどうしてグソクムシなんだ…?そういえば、クゥクゥはよくすみれのことをグソクムシと呼んで軽口を叩いてるけど、その理由まだ聞いてなかったな…
あのすみれのグソクムシダンス、どこか既視感を感じるような気がするけど、いったいなんだろうか…
とまあこんな感じで、特に何も進むことができずその日の練習は終わりを迎えた。俺たちが校舎を出た頃には既に日は沈みかけ、空の色はオレンジがかっていた。
そんな中、明日から通常通り練習しようと話し合うかのんたち5人だったが、肝心の新曲について問題が生じた。5人体制となった新たなスクールアイドル部では、かのんが作詞、恋が作曲を担当することになったのだが、2人の間で認識の齟齬があり、お互いが相手のものが完成したら作業に取り掛かると思っていたようだ。
そしてひとまず、かのんの作詞から先に始めることになり今日は解散となった。
「なんだかごめんね。結局、ちゃんと活動してるとこ見せられなくって」
帰路、2人となったタイミングで千砂都が苦笑し申し訳なさげな視線を送ってきたので、俺は笑って首を横に振る。しかし、千砂都は肩をガクッと落としてため息を吐く。
「奏叶くんに、ちゃんと練習してる姿見てもらいたかったのになぁ…」
「え?」
「だって、今回の見学は、奏叶くんが私たちの活動に参加したいと思ってもらうためのものだから」
そう言った千砂都の瞳の力強さからは、その言葉にどれだけ真剣な思いが詰まっているのかよく伝わってきた。
「奏叶くんにも奏叶くんの学校生活がある。もちろん、それを大事にしてほしいよ。でも、私はその上で、奏叶くんが私たちの練習を見たいって思ってほしいから」
「千砂都…」
「奏叶くんは、これまでだってたくさん助けてくれた。私は…私たちは、そんな奏叶くんと一緒に、"ラブライブ!"を目指したいって心から思ったから」
夕日に照らされた彼女は、身長差もあり下からじっと俺の顔を覗き込むような形でそう言った。こんなことを言われては、ただでさえ動いていた俺の心が大きく揺れ動いた。
俺がこれまで5人の力になりたいと思ってきたのは、
かのんのトラウマに立ち向かってもう一度立ち上がる姿に、
クゥクゥの大好きなことに対する情熱に、
すみれの自分の理想に向かう凛とした強さに、
恋の芯の通った心からの願いに、
千砂都の前向きさと直向きに努力する姿に、
勇気をもらったからなんだ。
俺も…!俺だって、そんなみんなと一緒に夢に向かっていきたい。
形は違えど、同じチームとして…!
「おれ、は…」
もう全て、打ち明けてしまおうかと思った。
俺が元々、歌手として活動していたこと。
怪物に歌声を奪われてしまったこと。
そして、それを取り戻すために、仮面ライダームジカとして戦っていること。
「って、面と向かってこんなこと言われたら、もし奏叶くんが断りたいと思ってたら断りづらいよね」
言葉にならない声を出し葛藤している俺の姿に、千砂都は勘違いしてしまったようで、「あはは」と苦笑しながら両手を合わせた。
「急かすような真似しちゃってごめんね」
「あ、いやっ…」
「ゆっくりでいいから。私たちも、まだ5人になったばっかりで、きちんと方向性が定ってない部分もあるし…」
そこまで言って、千砂都は話題を切り替えるようにお得意のダンスのターンでくるくるっと回った。
「よーしっ、それじゃあ私はちょっとダンスの練習してくるねっ」
「え、今から!?」
俺たちが話している間に、辺りはもうすっかり暗くなってしまった。そんな中、千砂都は今からダンスの個人練習に行くというのだ。
「うん!今の5人の中で、ダンスは私が一番長くやってきたし自信を持ってる。だから、ダンスの練習に関しては、私に任せてもらってるし」
5人の中でダンスというと、経験者であり都大会優勝という実績も残している千砂都が秀でている。そのため、彼女がダンスや体力面に関してのコーチをしているのだ。
「でも、他のみんなもすっごいんだよ!すみれちゃんはショウビジネスの世界で培ってきたダンススキルを持ってるし、恋ちゃんもバレエの経験を活かして綺麗な動きをする。かのんちゃんはリズム感と音楽への合わせ方がずば抜けていいし、クゥクゥちゃんは運動が苦手で体力は少ないけど…ずっとスクールアイドルを応援して見てきたから、スクールアイドルとしての踊り方のセンスがとっても良いんだ」
他の4人それぞれの良さを嬉しそうに語る千砂都。
「そんなみんなには、油断してるとすぐに追い抜かれていっちゃうから。みんなをダンスで引っ張っていくためにも、私は私の武器をもっともっと磨かないといけないと思ってる」
俺は千砂都の話を聞きながら、つい笑みがこぼれてしまった。今の発言に、俺が尊敬する嵐千砂都という人物の良さが詰まっている。ずっとやってきたから、得意だから、優勝したから、それらのことに決して甘えることなく、いつまでも高みを目指し努力し続ける。
「千砂都。その練習、ちょっと見て行ってもいい?」
先程のやり取りを経て、なんだか無性に千砂都が練習している姿が見たくなった。
俺の突然の申し出を受けた千砂都は、一瞬不思議そうに首を傾げる。しかし、特に理由を聞くこともなく、すぐに笑って頷いた。
「もちろんっ!」
──次回『〜奏でるムジカは青空のソナタへ〜』
「夢を嘲笑う幻聴を聞かせて苦しめるヌッラ、ですか…」
人を苦しめる凶悪な能力を持つ新たなヌッラが出現した。
「おにぃ、ちゃん…ぼく、怖いよ…ずっと、好きだったお歌が、きらいになっちゃいそう…」
そんなヌッラの被害に遭ったある少年の姿を目にして、奏叶の中に強い怒りが込み上げてくる。
奏叶は、ヌッラを倒すため…そして、自分自身の止まっていた時間を動かすために、新たに決意を固めるのであった。
「俺、新しく"夢"ができたんです」
『#35 俺の夢』
─────
『#34 青空を待ってる』
最後まで読んでくださり、誠にありがとうございます!!
そして皆様、本来ならば昨日の20時に投稿すると予告していたのですが…完っ全にそのスケジュールを忘れてしまっておりました。遅くなってしまい、本当に申し訳ございませんでした!!!
以後このようなことがないように内容に気をつけます
お気に入り登録や感想、評価等いただけると大変励みになります。
もしよろしければ、よろしくお願いします!
次回『#35 俺の夢』は、11月21日20時に投稿予定です。
お楽しみに!
仮面ライダー作品を見たことがあるか
-
10作品以上見たことがある
-
3〜9作品見たことがある
-
1、2作品見たことがある
-
全く見たことがない