最終巻No.431の続きを、命削って全力で書いたらこうなった(全年齢版)   作:練乳グラブジャムン

45 / 48
No.500 偶然の一致

※SIDE 麗日

 

 

「デク君……あの、もう大丈夫やから」

涙がおさまってきたから、いったん離れてもらう。

「大丈夫? 僕は全然いいから、遠慮しないでね?」

「うん、本当に大丈夫……ご飯食べなきゃだし、その……と、隣の部屋、片付けないとだし」

「そ、そうだね。じゃあ……ご飯食べよっか」

頬を掻きながら、デク君が席に戻る。

 

 

再び食事を再開したものの、何を話せばいいか分からない。

とりあえず早く食べないと。

「あの……麗日さん?」

 

ぽつり、とデク君が口を開いた

「ん? どうしたの?」

 

「あの、いろいろと、しちゃったワケだけど……」

「う……うん……」

「その、ちゃんと僕、責任とるから……」

「あ、はは……うん……あ、ありがとね……」

真剣な瞳。

じっと見ていられなくて、眼を逸らした。

自分の顔が赤くなっていくのが分かる。

だって、それって、プロポーズに聞こえちゃう。

 

でも、プロポーズの言葉が『責任とる』は、何か違う気がして。

えっちの後に言うのも違う気がして。

 

 

「せ、責任取ってくれるのは、いいんだけど……」

「何かあるの?」

「えっと……そういうのは、もっと……ちゃんと……」

嬉しいけど。

すごく、すごく嬉しいけど。

答えなんて決まってるけど。

 

でも、やっぱりそれは、違う言葉と、違う場所で、ちゃんと聞きたいというか。

デク君がちゃんと私のこと考えてくれてるのは……それはとっても分かるんだけど。

……ワガママだなあ、私。

「麗日さん……?」

 

 

そのとき、ふと、私の携帯が鳴った。

ビデオ通話だった。

 

「あ、梅雨ちゃんだ」

「モーニングコールかな?」

「ちょっと出るね」

 

通話をONにすると、画面に梅雨ちゃんの顔が映し出される。

『お茶子ちゃん、おはよう』

「うん、おはよう梅雨ちゃん」

『いま大丈夫かしら? 何してるの?』

「朝ご飯食べてるよ。デク君から写真行ってるよね」

『ええ、届いてるわ。今回は行けなくて、ごめんなさいね。どう? ご飯美味しい?』

「すっごい美味しいよ。梅雨ちゃんも来れれば良かったのにね」

『それは本当にごめんなさい。緑谷ちゃんは?』

「向かいでご飯食べてるよ。はい」

カメラをデク君に向ける。

 

 

「あ、梅雨ちゃんおはよう。次はみんなも来れるように、また計画しようね」

『ええ、是非行きたいわ。あ、お茶子ちゃん?』

 

カメラを自分の方に戻す。

「なあに、梅雨ちゃっ、んんっっ!?」

下腹部に突然訪れた感覚に、変な声が出てしまった。

身体がビクッと跳ね上がりそうになるのを、ギリギリで堪えた。

 

『あれ? どうかしたの?』

「へ……ううん、な、何も? わ、わさびが辛くって……」

 

 

……うそでしょ、なんでこのタイミングで?

膣内から、漏れてきてる……デク君の精液が。

 

なんで?

なんで出てくるの?

膣内に残ってるの?

いっぱい射精してもらったから?

そういえば最後にシた後は、かき出してもらってなかった……

 

画面の向こうに梅雨ちゃんがいる。

私は浴衣一枚のノーパンノーブラで、膣からデク君の精液が漏れ出してるのに。

 

 

あまりの羞恥に、一気に身体が熱を持った。

顔に出ちゃいけないのに、画面に映った自分の顔が染まっていくのが分かる。

 

ダメだ、ダメだ、ダメだ!

 

『んん? ……お茶子ちゃん、何かあったの?』

 

ダメだ、これじゃ気付かれるのは時間の問題だ。

 

「で、デク君もご飯の感想言ってよ!」

携帯のカメラをデク君に向ける。

いくらなんでも、こんな顔は見せられない。

梅雨ちゃんは勘が鋭いんだ、絶対バレる!

 

 

出てきちゃダメ。

下腹部に力を入れる。

すると、じわっ、と、更に漏れ出る。

 

「ひぁっ!?」

なんでっ!? 出てきちゃダメなのになんで更に出てくるわけ!?

 

『え? お茶子ちゃん、どうしたの?』

後ろ向きの携帯から声が掛かる。

「ごめん! 梅雨ちゃん、ちょっとお手洗い行かせて! デク君、後お願い!」

 

 

携帯を預けたまま、慌ててトイレに駆け込んで便座に座る。

 

幸い浴衣に付いてはいなかったけど、漏れ出た精液がお尻や太ももに流れていた。

とりあえずペーパーで拭いていくが、まだ膣内に残ってる感じがする。

 

「んっ……」

口を押えて、指を入れる。

頑張ってかき出す。

どうしても刺激されてしまい、変な気持ちになりそうだ……もうちょっとシたかったし……いやいや、さすがにもうそんな時間は無い。

 

 

指でかき出して、とりあえず垂れてこない……と思う。

ペーパーでふき取り、手をよく洗って。

ああもう、さっきから恥ずかしい事ばっかり起こる。

 

なんとか平静を装って、いったん戻ることにする。

……まだ出てくるかな?

後で着替えたときに、持参している生理用品でも当てておこう……もう、そうするしかない。

 

 

トイレから戻ると、デク君がなんか嬉しそうな、恥ずかしそうな、照れたような表情をしていた。

通話は終わっているみたいだけど……梅雨ちゃんに何か言われたのかな?

「梅雨ちゃん、なんだって?」

「ああ、行けなくてごめんって。気をつけて帰って来てね、って連絡だった」

「そっか、ありがとう」

 

今の話だと特に恥ずかしがるような話も無いのに、何故だろう、デク君の顔が真っ赤だ。

「あの……麗日さん、これ……」

デク君が、おずおずと、預けていた私の携帯を差し出してくる。

 

 

「あああっ!?」

自分の携帯を手にした瞬間、理解した。

 

壁紙が、デク君と一緒に撮った、クレープの写真になっている。

そうだった、あの後、お夕飯前に部屋でこっそり変えていたのを思い出した。

最高に幸せだった昨日の一瞬。

いつでも見られるようにしたくて、帰るまで待ちきれなかったんだ。

 

「ぁぁ……ぅぅぅ……」

見られた。恥ずかしい。

昨日の今日で、いきなりこんな写真にしてるなんて……なんて思われたんだろう。

 

 

「あの……麗日さん。実は……」

デク君が、自分の携帯を出してくる。

 

「あ……」

一緒に撮ったクレープの写真が映っていた。

二つの携帯に、同じ写真が壁紙になっている。

 

「僕もあの写真、いつでも見れるようにしたいな、って思って……昨日、宿についた後に、変えてたんだ」

嬉しそうで、恥ずかしそうで。

少し照れたようなデク君。

 

 

胸の奥が、きゅうん、となった。

どうしよう、ものすごく嬉しい。

何にも決めたわけじゃないのに、同じ写真を選んでくれてるなんて。

 

「……あ、はは……デク君と、おそろいだね……」

「うん……麗日さんのこの笑顔、何度も見たいな、って思っちゃって……」

 

そんなデク君が、どうしようもなく愛しくて。

そっと抱きついて、ちゅっ、と唇を重ねた。

 

本当に嬉しかったから。

その気持ちを、少しでも伝えたかった。

 

 

―――― to be continued

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。