【S級ヒーロー:ブラックサン】   作:すごむカフェイン

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第7話

(何だ、宇宙船の中から感じるプレッシャーは……)

 

宇宙船の中に入ったブラックサンは、その勘が外れていなかったことをすぐに思い知ることとなる。

同じく宇宙船の中を進んでいたブラックサンは、一人宇宙船の中へと突入していたサイタマと合流する。

そして、サイタマが奥にある扉を開ける。

 

そこは幾つもの乱立した柱がある質素な部屋であった。

部屋の中央の巨大な宝玉の前にある玉座に座る鎧を着た一つ目の宇宙人がサイタマとブラックサンに言う。

 

「よく来たな‥‥‥‥」

 

「あんたがここのリーダーか?」

 

ブラックサンが尋ねる。

 

「その通りだ」

 

玉座に座る鎧を着た一つ目の宇宙人はブラックサンの方を向くと言う。

 

「外の様子は見ていた。分裂体とはいえ、あのメルサルガルドを倒すとはな…….それにまだ本気を出していないのだろう? 素晴らしい!」

 

「あんたが俺をここに呼んだのか?」

 

ブラックサンが聞くと鎧を着た一つ目の宇宙人は言う。

 

「そうだ、まさかこんな辺境の星に【王の石】に選ばれたものがいたとは!‥‥‥‥お前の力が見てみたい」

 

「なぁ、俺抜きで勝手に話進めないでくれる?」

 

サイタマが鎧を着た一つ目の宇宙人に抗議する隣でブラックサンは考えていた。

 

(王の石‥‥‥‥?キングストーンの呼び名か?)

 

そして鎧を着た一つ目の宇宙人は椅子から立ち上がる。

 

「お前達二人は地球人の中でも特に強い力を秘めている」

 

「これから戦う前に自己紹介をしておこう。俺は【暗黒盗賊団ダークマター】の頭目、ボロス」

 

「俺はサイタマ。趣味‥‥‥‥じゃなくて、プロでヒーローをやっている者だ」

 

「俺は南光太郎。サイタマと同じく、プロでヒーローをやっている」

 

「ヒーロー‥‥‥‥」

 

その言葉(ワード)を聞いた、ボロスは微かに反応した。

 

「やはりそうか、お前達も『ヒーロー』というやつか‥‥‥‥」

 

「知っているのか?」

 

ブラックサンがボロスに尋ねる。

 

「俺達は宇宙を股に駆ける盗賊団、地球の事は来る前にあらかた調べた」

 

「『ヒーロー』、『怪人』、『ヒーロー協会』。そして王の石(キングストーン)

 

「‥‥‥‥」

 

ブラックサンは考える。

 

「ヒーロー協会という存在し、ヒーローはそこに所属している」

 

「なら、お前達もだろう?」

 

「勿論だ」

 

「‥‥‥‥面白い」

 

ボロスが一段ずつ階段を下りながら言う。

 

「地球代表のお前達と暗黒盗賊団ダークマターの代表の戦いになるが、俺にとってはお前達に会えたことが重要だ」

 

「矢張りあの予言は間違っていなかった!俺を超える強さを持つ者と【王の石】に選ばれた者!お前達は間違いなく、俺が待ち望んだ強者だ!」

 

ボロスは言い終わると同時にその姿を消してブラックサンに襲い掛かる。

しかし、サイタマがカウンターパンチでボロスを吹き飛ばしてしまう。

 

「もう終わりかよ、じゃ帰るk‥‥‥‥」

 

「ふ、フフフフ‥‥‥‥」

 

サイタマとブラックサンが振り返ると、そこには鎧が壊れたボロスの姿があった。

 

「この鎧は俺の力を制御するプロテクター。サイタマ、貴様はそれを壊した‥‥‥‥」

 

「‥‥‥‥この俺が直々にお前達の相手をしてやろう」

 

するとボロスは自らの力を解放し始めた。

その力は桁違い、まさに異次元だった。

 

「さぁ!ゆくぞォ!!」

 

ボロスは圧倒的なプレッシャーを放ちながらサイタマとブラックサンに攻撃を始めた。

サイタマとブラックサンの二人もそれに対抗する。

 

「!」

 

サイタマはボロスに向かってパンチを放った。

しかし、ボロスは右腕でそれを弾き返し強烈な蹴りをサイタマの腹部に決める。

そして間髪入れずにブラックサンからの斬撃を受けて吹き飛ばされるも踏みとどまるボロス。

 

「ぐっ!?なかなかやる‥‥‥‥!!」

 

そしてボロスは左手をサイタマ達に向ける。

 

「喰らえ!!」

 

すると、掌から黒い光弾のようなものを放ってきた。

それに反応して間一髪回避する二人だが、その威力に驚く。

 

「うおっ!?危ねぇ!」

 

「なんて威力だ」

 

するとボロスは再び攻撃を始める。

今度はブラックサンに向かって行く。

 

ブラックサンは剣で防ごうとするが簡単に吹き飛ばされてしまう。

そしてボロスが超速でサイタマとブラックサンに突撃してラッシュを仕掛けてきた。

 

ボロスの攻撃を捌ききれないブラックサン。

 

激しい攻防が繰り広げられている中、サイタマはボロスの攻撃を受け流しつつ反撃の機会を窺っているが、中々その隙を見出せないでいた。

そんなブラックサンにボロスは語る。

 

「どうした?王の石(キングストーン)に選ばれたお前の力はこんなものか?もっと本気を見せろ!」

 

そしてさらにブラックサンへの攻撃のラッシュが激しさを増す。

サイタマはポツリと言う。

 

「強いな、こいつ‥‥‥‥」

 

サイタマは今までの無表情から、僅かに笑みを浮かべる。

ブラックサンもボロスを見ながら言う。

 

「あぁ、これは全力で挑まないとな‥‥‥‥」

 

「お前達のような強き者と戦えて俺は嬉しいぞ!」

 

「来るぞ!」

 

「ああ‥‥‥‥」

 

そして三人の一進一退の攻防は続き、周囲の柱が崩れていく。

そんな中で三人は攻防を続けながら会話する。

 

「サイタマ、貴様はヒーローでありながら強さを求めるのか?」

 

ボロスが尋ねるとサイタマが答える。

 

「俺は単なる趣味でヒーローをしているだけだ」

 

するとブラックサンも言う。

 

「怪人は全てこの世から消す。俺のやることは変わらない」

 

それを聞いたボロスは笑う。

 

「そうか!ならばもっと俺を楽しませろ!!」

 

そんな時、ボロスの力が更に増した。

その勢いで宇宙戦の甲板までサイタマとブラックサンは飛ばされた。

ボロスは生命エネルギーをチャージする。

 

「っ!?」

 

「こいつ!!」

 

「メテオリックバーストォ!!」

 

パワーアップをしたボロスが超速でサイタマに突撃する。

サイタマはそれをまともに受けてしまい、宇宙へと吹き飛ばされる。

 

「サイタマ!!」

 

ブラックサンが叫ぶ次の瞬間、その顔面をボロスの拳が捉える。

 

「ぐおっ!?」

 

そしてそのまま吹き飛ばされてしまうブラックサンに超速で追撃を仕掛けるボロス。

次の瞬間、ボロスの放った強烈な一撃がブラックサンを襲った。

 

「喰らえ」

 

ブラックサンの腹部にあるサンドライバーは砕けてしまう。

 

ピシッ!!

 

「っ!!」

 

そしてサイタマ同様に、宇宙空間まで吹き飛ばされたブラックサンを見ながらボロスは呟く。

 

「【王の石】に選ばれたとはいえ、『未覚醒』のようだったな……」

 

ボロスが去ろうとすると、甲板を強い衝撃が襲った。

それは月から戻ってきたサイタマであった。

 

「お?いけた」

 

「ほう、あれを喰らってまだ生きているか……」

 

「ちょっとは加減しろっての‥‥‥‥続きやろうぜ」

 

「あぁ、だがもう一人が戻って来てからだ」

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