ポケットモンスター ーアンティーク・モダンー 作:無垢なファン
+αで21種類!
第12話 力比べ
ーーー
カミーユ『この先が、304番道路だよ…』
「此処を抜けた先こそ…桜が満開に彩る…ハクオウシティ…」
「ポケモンガーデンも有名だね…」
ポンッ!
イーブイ『イブッ!』
カミーユ『イーブイちゃんも…ワクワクしてるみたい…』
ピピッ…
彼女のバッグから…そんな音を聞いた。
「!?」
カミーユ『もしかして…』
「タマゴボックス?」
ヒイロ『スマホロトムでは無いみたいですね…』
ーーー
彼女はバッグの中から…小さな端末を取り出した。
カミーユ『あ…コレはね…』
「タマゴボックスって言って…」
「博士から受け取ったものなんだ。」
カミーユ『私は、ポケモンをタマゴから育てたいから…』
「こうやって…ポケモンセンターの預かりシステムと連動して…ポケモンのタマゴを遠隔で管理してるの…」
ヒイロ『なるほど…便利な機能ですね…』
カミーユ『見てみて…タマゴが孵りそう…』
タマゴが孵化する瞬間は、ポケモンの進化と似ていた。
新しい命が誕生する瞬間…
カミーユ『頑張れ…』
パキッ…パキッ…
ヒュン…
パキッ…パキッ…
パキッ!
「ブイッ!」
「イブッ!」
カミーユ『ヒイロくん…イーブイちゃんが頑張ったよ!』
「よろしくね!イーブイちゃん!」
ヒイロ『同じタイミングで生まれましたね…』
タマゴから孵ったのは、2匹のイーブイだった。
ーーー
カミーユ『タマゴから孵ったポケモンは、自動で「ポケモンボックス」と言う…端末に送られるの…』
「あと…新たにタマゴを手に入れると…タマゴボックスに自動で送られるよ…」
ヒイロ『なるほど…』
カミーユ『私はあと10匹のイーブイちゃんを孵化させるよ…』
ヒイロ『あと10匹のイーブイをですか!?』
カミーユ『うん…イーブイちゃんは、全部で13種類居るからね…』
「セイン地方では…新たに4種類の進化が確認されている…」
「どの子から…進化させるのか…楽しみ!」
ーーー
イーブイ 【ノーマル】
シャワーズ 【みず】
サンダース 【でんき】
ブースター 【ほのお】
エーフィ 【エスパー】
ブラッキー 【あく】
リーフィア 【くさ】
グレイシア 【こおり】
ニンフィア 【フェアリー】
キラドア 【ドラゴン】
???
???
???
ーーー
ヒイロ(ポケモンコレクターだ…)
カミーユ『この調子で304番道路に向かおう!』
「今回のジムチャレンジは、不慣れで遅れはしたけど…」
「今度こそは取り戻さないとね…」
ヒイロ『はい!』
僕達は、304番道路に向かう…
ーーー
「あれが…話題のルーキーか…」
「噂ほどの実力があるかどうかだけど…」
「かけだしトレーナー…可愛いものね…」
「私たちも…最初はあんな感じだったわ…」
「新しいターゲットはあの2人だ。」
「可愛いポケモンが見れるわね…きっと…」
「楽しみだわ…」
「真面目にやれ…イザミ…」
「あと…ナギサ…手加減は無用だ。」
「初心者狩りの僕達が…彼らの自信を粉々にするまでは…」
イザミ『あら…性格が悪いこと…』
ナギサ『シルヴァの悪い癖だな…』
ーーー
カミーユ『突然だけど!先輩トレーナーである…私から…』
「次のジムリーダーについて紹介するね!」
ヒイロ『待ってました!』
カミーユ『ハクオウシティ…ジムリーダーのリンゴさん…』
「彼女は…くさタイプのエキスパート…」
「ガーデンデザイナーとしても活動しているよ…」
カミーユ『キャッチコピーは…「アメイジングデザイナー」…』
「ジムチャレンジのポケモンガーデンは…彼女がデザインしたものだよ…」
ーーー
ヒイロ『ノーマル…みずの次は…くさタイプか…ホノワンなら…』
カミーユ『ほのおタイプは…くさタイプに強い…でも…』
「彼女はジムリーダー…油断は禁物だよ…」
ーーー
シルヴァ『確かに…油断は禁物だ。』
背後から声がした。
驚いて振り返る…
「!?」
シルヴァ『まずは…非礼を詫びよう…』
「僕はシルヴァ…君達の噂は耳にしているよ…」
「さて…僕は君たちの同じ…ジムチャレンジャーだが…」
カミーユ『この人…何だろう…』
ヒイロ『僕にも…分かりません…』
シルヴァ『本当に…君たちは運が良い…僕とバトルして負けるからね…』
ヒイロ『…』
カミーユ『今…バトルで負けるって言った?』
シルヴァ『さあ…僕とポケモンバトルだ!』
「もちろん…君たちに拒否権はない…」
「これは…必然だ。」
ヒイロ『いいですよ…』
「!?」
カミーユ『え!?ヒイロ君!?』
シルヴァ『君は僕に負ける…お仲間はどちらかに負ける…』
「勝負のルールは…1対1のカジュアルマッチ…お互いが1匹ずつ繰り出して戦うルールだ。」
「お仲間はどちらか好きな方を選べる…これでどうだい?」
ナギサ『…』
イザミ『宜しくね…』
カミーユ『う~ん…』
ーーー
ヒイロ『緩いですね…』
「!?」
シルヴァ『と言うと…』
ナギサ『…』
イザミ『あら…』
ヒイロ『僕は3対1を強く希望します。カミーユさんの分まで僕が勝ちますから…』
シルヴァ『面白いね…では…負けるとどうなるか…先に説明しておこう…』
「ジムチャレンジの辞退…これでどうかな?」
「!?」
カミーユ『え?どう言うこと…』
ヒイロ『…』
ーーー
シルヴァ『僕は気付いたんだ。ポケモンリーグは強者が集う場所…』
「と言うことは…弱者が立っていい場所ではないとね…」
ナギサ『初心者狩り…不公平な賭けを築いて上手く誘い込み…圧倒的な実力で叩き潰す手だ。』
「ポケモンリーグを目指している者の中では珍しい話ではないよ…」
「ライバルが減るからね…」
カミーユ『ちょっと待ってください…』
イザミ『お手並み拝見ですわ…』
ナギサ『悪く思わないことだね…』
シルヴァ『僕達が負ければ…大人しく立ち去るよ…』
「まず起きないことだけどね…」
ヒイロ『分かりました。』
「!?」
カミーユ『ちょっと…ヒイロ君!?』
「条件が見合ってない…こんなの無謀だよ…」
「3対1だなんて…」
ヒイロ『僕も3匹で戦えますよね?』
シルヴァ『ああ…』
ヒイロ『これなら対等ですよね…』
「見ててください…カミーユさん…」
「僕のポケモンは負けませんから…」
ーーー
シルヴァ『ゆけっ!オノノクス!』
シュゥゥゥ…
ポンッ!
オノノクス『ギュゥゥ…』
イザミ『着飾って来なさい!ドレディア!』
シュゥゥゥ…
ポンッ!
ドレディア『ドレッ!』
ナギサ『片付けろ!ネンドール!』
シュゥゥゥ…
ポンッ!
ネンドール『コォガァオ…』
ヒイロ『行くよ!ホノワン!ムクバード!』
「ウデッポウ!」
シュゥゥゥ…
ポンッ!
ホノワン『ワァン!ワァン!』
ムクバード『キィィッ!』
ウデッポウ『ポウッ!』
イザミ『あら…可愛い…』
シルヴァ『では…行くぞ!』
ーーー
オノノクス『ギュァッ!』
ザグッ!
ヒイロ『躱わせ!ホノワン!』
「でんこうせっかだ!」
ホノワン『ワァン!ワァン!』
シルヴァ『尻尾で叩きつけろ!オノノクス!』
オノノクス『ギュァッ!』
シュバッ!
ドゴォ!!!
ホノワン『クゥ…』
ドサッ…
ヒイロ『ホノワン!?』
シルヴァ『無茶だったんだよ…僕のポケモンを倒すなんて…』
ヒイロ『…』
傷だらけになりながらも…
弱々しく起き上がろうとする…
ホノワンを見て…涙が流れた。
ホノワン『クゥ…』
ザッ…
シルヴァ(まだ…立ち上がろうとするのか…)
シルヴァ(地面に叩きつけられたんだぞ…)
ヒイロ『僕は決して諦めない…どんな強い敵が相手でも…果敢に挑む…』
シルヴァ『まあいい…オノノクス!留めを刺せ!』
オノノクス『ギュァ…』
シルヴァ『どうした?オノノクス…お前らしくないぞ…』
「早くやれ!」
オノノクス『ギュァッ!』
オノノクスの巨大な尾がホノワンに直撃する直前…
僕の身体は考えるよりも先に行動していた。
シュバッ!
ドゴォッ!
「!?」
カミーユ『ヒイロくん!?』
シルヴァ『君は…恐れ知らずなのか…』
ヒイロ『ありがとう…オノノクス…弱めてくれたんだね…』
オノノクス『ギュァ…』
ヒイロ『これくらい…ポケモントレーナーとして当然だね…』
「ホノワン…立ち上がれる…」
シルヴァ(ポケモンを守ったのか…)
ホノワン『ワン…』
まっすぐ…視線はオノノクスに…
僕の…ポケモンを思う気持ちは、ホノワンに行き届いた。
ーーー
シルヴァ『まさか…この土壇場で…』
人とポケモンとの思いが通じ合った時…
ポケモンは更なる進化を遂げる…
「ガルゥ…」
ヒイロ『ありがとう…オノノクス…』
「君のおかげでホノワンは強くなれた。」
シルヴァ『だが…進化したところで…僕のオノノクスには勝てない…』
ヒイロ『ホノペシー…新しい技を披露するよ!』
ホノペシー『ワァン!ワァン!』
ヒイロ『かえんぐるま!』
ホノペシー『ワァン!ワァン!』
ボボォッ!
ゴォォォォォ!!!
シルヴァ『オノノクス!ドラゴンクローだ!』
「ほのおタイプなど…ドラゴンには及ばない!」
カミーユ『ホノペシーって…確か…』
オノノクス『ギュァッ!』
ホノペシー『ガルゥ…』
オノノクス『ギュァッ!』
ザグッ!!!
「!?」
シルヴァ『効いていない!?』
ーーー
カミーユ『ほのお…フェアリーよね…』
ーーー
ホノペシー『ガルゥ…』
ゴォォォォォ!!!
ドドドォォォォォ!!!
ヒイロ『でんこうせっかで倒すぞ!ホノペシー!』
ホノペシー『ワァン!ワァン!』
シュバッ!
ドゴォ!
オノノクス『ギュァッ…』
ドシンッ…
シルヴァ『そんな…まさか…』
「この僕が…負けたのか…」
ーーー
ナギサ『このウデッポウ…ただ素早いだけじゃない…』
「確かな…賢さまで…」
ヒイロ『よく…持ち堪えてくれた。』
「ありがとう…ウデッポウ!」
「確実に!急所を狙うぞ!」
ウデッポウ『ポウッ!』
ヒイロ『みずでっぽうだ!』
ウデッポウ『ポウッ!』
シャキ…
バシャァァァ!!!
ネンドール『コォガ…』
ヒイロ『水浸しネンドールだ!』
ーーー
イザミ『あら…可愛いこと…』
「負けた…ドレディアちゃんも可愛いわ…」
「あと…勝ったムクバードちゃんも…」
ヒイロ『着飾りを崩してごめんなさい…』
「ムクバード…手加減を知らなくて…」
ムクバード『キィィィ!』
イザミ『あらあら…謝るのは私の方よ…ごめんなさいね…』
ーーー
カミーユ『ウソ…全員に1人で勝ったの…』
「やっぱり…先輩トレーナーとして失格ね…」
トホホ…
シルヴァ『ポケモンを信じる気持ちか…』
「ヒイロくん…」
ヒイロ『…』
シルヴァ『このポケモンバトル…僕の負けだ。』
「僕はただ…自分の才能に溺れていたんだ…」
「恥ずかしく思うよ…」
シルヴァ『僕はポケモントレーナーを辞退するよ…僕がしてきたことは…これだけでは…とても済むことではない…』
「だけど…こんな僕に着いてきてくれた。2人はなにも悪くない…どうか彼らを許してくれ…」
ヒイロ『いえいえ…こちらこそ…』
「ポケモンバトル…ありがとうございました!」
「また強くなれました。ポケモンリーグ…きっと出場してください!」
ヒイロ『今度こそ…本気のポケモンバトルをしましょう!』
シルヴァ『君はどこまで…優しいんだ。』
「ジムチャレンジ…応援しているよ…」
「ポケモンバトルは負けた方が下だからね…」
イザミ『まず…考え方から…変えていかないと…ですね…』
シルヴァ『…』
ナギサ『いずれ…自分の身を滅ぼすことになるよ…』
シルヴァ『確かにそうだ。』
「自分の強さに酔いしれ…その強さを他者に向ける…」
「僕は…自分の行いを今一度…見直すよ…」
ヒイロ『はい!』
「また!ポケモンリーグで!」
ーーー
シルヴァ『ポケモンリーグ…夢の果てか…』
イザミ『また…目指す気になれましたか?』
ナギサ『俺は元から2人を置いていく気だった。』
イザミ『あら…冷酷なこと…』